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収録作品一覧
『パイドロス』より | プラトン 著 | 16-21 |
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『恋の技法』より | オウィディウス 著 | 22-28 |
『愛をめぐる対話』より | プルタルコス 著 | 29-39 |
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紙の本
小谷野敦の蛮勇
2004/10/03 17:12
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投稿者:オリオン - この投稿者のレビュー一覧を見る
恋愛論でアンソロジーを編むのなら、シェイクスピアやゲーテ(悩めるウェルテル)やサドやナボコフが出てきてもいいし、中国やインドの古典も漁ってほしいし、そのほか思いつくまま名を挙げるならば、近松門左衛門やらフランチェスコ・アルベローニなどに言及してもいいだろうし、オクタビオ・パス(『二重の炎』)や本邦のイナガキ・タルホ(『少年愛の美学』)ははずせないし、ロラン・バルトや澁澤龍彦といった希代のアンソロジストの向こうを張ってみせてほしい。と、まあ、無い物ねだりが延々と続くわけで、それほどまでにアンソロジーという試みは魅惑的なのだ。よほど周到細心に取り組まなければ、編者はサンドバックにされる。そんな危険な賭けに挑んだ小谷野敦の蛮勇がまず潔い。大学のゼミの教材を読まされているような感じがしないでもないけれど、明治大正昭和初期の文人、ジャーナリスト、知識人の文章が多く収められているのが地味ながら本書のウリの一つで、この編集方針に賛成の一票。