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神は沈黙せず
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  • カテゴリ:一般
  • 発行年月:2003.10
  • 出版社: 角川書店
  • サイズ:20cm/497,10p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:978-4-04-873479-0
  • 国内送料無料

紙の本

神は沈黙せず

著者 山本 弘 (著)

21世紀に入り世界中で超常現象が発生。2012年、神がついに人類の前にその存在を示し、私の兄は「サールの悪魔」という謎の言葉を残して失踪した…。現代人の「神」の概念を根底...

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神は沈黙せず

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商品説明

21世紀に入り世界中で超常現象が発生。2012年、神がついに人類の前にその存在を示し、私の兄は「サールの悪魔」という謎の言葉を残して失踪した…。現代人の「神」の概念を根底から覆す長編エンタテインメント。【「TRC MARC」の商品解説】

著者紹介

山本 弘

略歴
〈山本弘〉1956年京都生まれ。トンデモないものをウォッチングする団体「と学会」会長。著書に「ラプラスの魔」「サイバーナイト」「サーラの冒険」「時の果てのフェブラリー」など。

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みんなのレビュー48件

みんなの評価4.0

評価内訳

紙の本

情報に溺れることなく、それを完全に支配下におく。その分、人物の行動はお粗末になったけれど、可能性は無限。オール4型の可もなく不可もなくではなく、破綻はあっても煌めきは凄い

2004/01/24 21:52

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:みーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

装画・装丁は大路浩実。内容をうまく表したデザインではあるけれど、購買意欲をそそるかというと、むしろマイナスに働く装丁ではないだろうか。少なくとも、日本の小説というよりは翻訳本にふさわしい意匠ではある。ついでに書いておくと、タイトルのロゴが好きではない。はっきり言えば、ホラー小説向けの字だろう。売りの文句は凄いけれど、それを体現しそこなった感じ。

内容は凄い。ともかく情報量が桁外れだ。しかも、それを誇示するところがない。普通は自分の持っている情報に酔うケースが多く(後年の平井和正や、伝奇物を書く時の高橋克彦、荒巻義雄)、主人公が延々とそれを解説し始める下品さに閉口する読者が多いはずだが、この本では殆どそういう印象を抱かせない。それは読んでもらって実感してもらうしかないが、とりあえず巻末に10頁にわたって紹介されている参考資料に圧倒される。丁寧に分類されているので、項目だけを書いておこう。

「宗教」「UFO」「超能力・超心理学」「空の軍隊・異常降下物現象・ポルターガイスト」「生まれ変わり・臨死体験」「オカルト・超常現象全般」「コンピュータ技術・人工生命」「人工知能と意識の問題」「進化論」「宇宙論・宇宙開発」「心理学」「南京大虐殺」「歴史・世界情勢」「メディア・インターネット」「在日韓国・朝鮮人問題」「経済問題」「その他」それが実に自然に会話に溶け込んでいる。

話は、プロローグ「2012年、神がついに人類の前にその存在を示した年、私の兄・和久良輔は失踪した。「サールの悪魔」という言葉を残して」という言葉で始まる。良輔は、現在、世界に大変革をもたらした〈アイボリー〉の開発者で、天文学者を悩ませていた「ウェッブの網目」の謎を最初に解き、この世界が神によって創造されたことを科学的に証明した人間でもある。この物語は、2033年4月、良輔の妹である和久優歌によって書かれた手記という形を取っている。

1993年8月西日本を襲った集中豪雨は、大規模な気象災害を巻き起こしたが、数多くの被害者の中に、当時九州北部の新興住宅地に4人家族で幸せに暮らしていた6歳の主人公と10歳の兄がいた。両親を一瞬にして失い、重傷を負いながら奇跡的に助かった兄妹は知人と親戚の手に別々に引き取られ、孤独に小学生時代を過ごすことになる。

主人公が中学生の時出会ったのが、その後唯一の友人と言ってもいい存在となる柳葉月である。優歌はジャーナリスト、兄はゲーム開発を経てコンピュータ関連の研究者、葉月は医者の道を目指す。優歌が高校二年のとき、葉月と一緒にやらせのTV番組に出演したことが将来、彼女たちに再三に渡って災いをもたらす。

2008年、優歌はフリーのライターとなり、翌年、20歳だった天才・加古沢黎に出会うことになる。19歳の時、web上での現代思想関係の論争を通じて真田という右翼まがいの似非国粋主義者を論破したことで一躍有名となり、その後、活発な著作活動を通じて日本を変えていくことになる男である。

そして、多分2011年だろう、主人公が知った大和田省二がいる。「超常現象研究家」という肩書きで、著作も1960〜70年代に数冊あるだけの、殆ど無名の人物ではあるが、彼のサイト〈O!のフォーティアン現象データベース〉に公開される膨大な情報量とそれに対する真摯な評価は優歌を圧倒させずにはおかない。当時70歳以上の高齢である。

情報に圧倒されることの快楽を味わって欲しい。唯一欠点があるとすれば、本来、賢明であるはずの優歌、良輔が人の悪意と言うものに対して無防備である点だろう。特に後半の優歌の狼狽するありさまは、女性蔑視とでも言いたくなる。まして、裕福な兄が困窮している妹に手を差し伸べない不自然さは、最後まで喉に刺さった棘となって違和感を与えずにはおかない。それ以外は、本当に凄い本である。

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紙の本

と学会代表のトンデモへの姿勢もわかる著者の最高傑作。

2013/09/16 10:51

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:わびすけ - この投稿者のレビュー一覧を見る

SFとしてもよく練られているし、オチも巧い。この作品の味わい方は小説として楽しむことと、途中に織り交ぜられたトンデモな人たちのエピソードと、それに対する主人公の気持ちを、著者のスタンスの反映として楽しむこと。起こってしまった不可思議な現象に悩む人たちに同情しつつ、なぜなのかを科学的に突き詰めて考えていく。この二つの作業がなければトンデモをめぐる言説は不毛になっていくと思う。ユングの『ヨブへの答え』と併せて読んでもらいたい傑作。

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紙の本

論。豊かな国に生まれた者が負う「負債」、山本流の返し方。

2003/11/20 23:21

1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:3307 - この投稿者のレビュー一覧を見る

物語の本筋を伝えるだけなら、書き割りで十分な背景も、
山本さんは手を抜かない。

足を止めてじっくり世界観を賞味したい人のために
丁寧に素材を見せていく。
例えば、「トンデモ本」「経済」「歴史」「神学」。

舞台は近未来。先送りされた問題により日本経済は破綻。
インターネット環境はいよいよ整い、CG技術の発達により
映像や音声が証拠能力を失った世界。

中心は5人。

【和久優歌】わく・ゆうか 記録者・目撃者。妹。
【和久良輔】わく・りょうすけ 天才プログラマ・解明者。兄。
【加古沢黎】かこざわ・れい 天才作家・煽動者。
【柳葉月】やなぎ・はづき 人の読み手。
【大和田省二】おおわだ・しょうじ 導師・確認者。

■「人にとって“真理”とは、自分が信じたいものの
■ ことにすぎない。それが本当に真理かどうかは無関係だ」
■(——P008)

神・宇宙・人の存在に、科学の力でまっこう勝負。
突き詰めても息苦しくはない本書の雰囲気は、
山本さんが、少年の力を持ち続けた証。

「そんなのおかしいじゃないか。ぜんぜん納得できない」と
固く拳を握りしめた子が、活字の向こうに浮かぶよう。

だから、断言できるまで調べ続けた。
そして、高らかに歌い上げた。

■「あれは単なるゲームじゃないんだ」
■ いっしょに夕食を食べながら、兄は熱く力説した。
■「遺伝的アルゴリズムの有効性を世間にアピールする、
■ 一種のデモンストレーションだと思ってる。目で見るのが
■ 一番分かりやすいからね」
■(——P048)

満を持して、「論より証拠」とばかりに、
著者が世に問いかける、パラダイムシフトな一冊。

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紙の本

情報量に圧倒される、壮大なSF

2004/02/06 17:07

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:PNU - この投稿者のレビュー一覧を見る

 いやあ、すごい本だ。この情報量の多さと言ったら! なにしろ巻末の参考文献一覧だけでゆうに10ページもあるのだから、すごさが知れようというもの。
 著者は「と学会」会長でいらっしゃるということだが、内容はトンデモ(と、見ようによっては言えなくもないが)ではなく、奇々怪々な出来事を理知的に、しごく真面目に考察してゆくのである。また、この著者でしか著せなかったであろう実に広範囲な学問を自在に操る手腕の巧みさといったらどうだ。本作の素晴らしさは、事実(とされている事象)の上に継ぎ目もわからぬほど巧妙に接ぎ木された想像の大樹を見るがごとき思いである。

 キャラクターの明解さ、加古沢との確執など人間ドラマとしても読ませ、また事件や怪奇現象の描写で読者の興味を喚起し、そしてUFOの正体から超能力や霊の有無、神の存否までといった哲学的な命題にまで決着をつけてしまう、豪華絢爛にして壮大な物語である。

 大作・労作であると同時に傑作であることは疑いが無いが、敢えて欠点をあげるなら下記か。
 超自然現象の列記がオカルトマニアには知っていることばかりで物足りず、オカルト音痴の人には退屈に思われるかもしれない。コリン・ウィルソンのオカルト百科や世界奇現象辞典を読もう読もうとしてあとまわしにしていた私のような人間にはたいへん面白く読めたのだが。
 そしてやはり、永井豪「デビルマン」や外薗昌也「ワイズマン」、映画「MATRIX」etc.過去の名作がイメージとしてよぎってしまう。もちろんモチーフが一部似て見えるだけで、本作が充分オリジナルであることは言うまでもないが。
 これらを割り引いたとしても、重厚なエンターテインメントであるのは間違いない。知的興奮に満ちた1冊と言えよう。

 こういう作品にありがちな、壮大な設定のあまり細部のピントがボケたような曖昧なラストで読者を煙に巻くのではなくして、ひとりの人間にも体感出来るリアルへ着地したことを私は感動し、尊敬する。 

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2004/09/28 23:46

投稿元:ブクログ

超常現象はすべて「神」からのメッセージだった! 奇才が放つ1300枚!

この世界は、人類は「神」と呼ばれる知性体のシミュレーションなのではないか?人工知能学者である兄の行方を追ううちに、妹・優歌がたどり着いた世界の真相とは!?山本弘が放つ、長編SFエンタテインメント!

2004/11/19 00:10

投稿元:ブクログ

「と学会」で色々と批判をしているだけあって、とにかく細かい。非常に興味深いし、面白く読める。が、小説としてはどうだろう。導かれる結論こそ驚きではあるが、そこに至るまでの過程はずっと資料を読まされているような感じだった。

2006/03/16 18:58

投稿元:ブクログ

「神」に対し、と学会代表山本弘が挑戦したSF小説(でいいと思う)。

超常現象とか宇宙人だとかの「科学的に証明や説明がなされていないもの」と「神とは何者か」を融合させて思考実験した作品といえると思う。
さすが「と学会」代表!と称えたくなるくらいに詰め込まれたオカルト的な知識に加え、SF的なものや「神」に関する薀蓄がこれでもかというくらいに張り巡らされている。
その部分を読むだけでもわくわくしつつげらげら笑いつつ楽しめる。
その辺に苦痛を感じる人は合わないだろうけど。

小説部分は至って普通。
薀蓄が楽しくて気にならなかったけど、そのせいで物語のスピード感が少々そがれているのは確か。
また、未来を舞台にしつつ、その世界の構築をし切れていない印象を受ける。
徹底していないというか、二の次にされた感があるというか。
変な魅力はあるものの、薀蓄部分を削っても良かったんじゃないかと思う。

終盤次第に明らかになるいわゆる「真相」はダイナミックで素晴らしい。
SF者達からするとありふれている解釈らしいけど、その辺は詳しくない読者にとっては関係ない。
その前段階までは考えたことがあっても、そこまで突っ込んで考える知識がないしね。
良く考えれば、それは絶望的ともいえる真相なのだけど、最後にヒューマニズムに溢れたエンディングを用意しているあたりはニクいね。

ああ、特定の宗教を信仰していて、「神」について屁理屈をこねくり回されるのが嫌な人は読まないほうがいいかも。
無宗教に近い日本人だからこそ書けたように思える。

2005/02/09 18:53

投稿元:ブクログ

おしい!最終章直前まではメチャクチャおもしろかった。<神>という人間にとって永遠に接触できないであろう存在を題材に焦点を当ててるだけに仕方無い事だろうが。結末を期待しないで読めば充分楽しめます。

2007/12/31 20:38

投稿元:ブクログ

幼い頃に理不尽な災害で両親を失って以来、家族で信仰していた神に不信感を抱くようになった和久優歌。やがてフリーライターとして活動を始めた彼女はUFOカルトへ潜入取材中、空からボルトの雨が降るという超常現象に遭遇する。しかしこれは、「神」の意図をめぐる世界的混乱の序章に過ぎなかった―――――空想科学本。この本を読んで真に受ける人はいないと思う。自分も真には受けていません。でも、じゃあこの本のどこまでが実でどこからが虚なのかと聞かれたら困っちゃいます。。。無知で恥ずかしい。。。読んでるときはへえ〜と言いながらペラペラめくって読んでました(ダブル読み)。

2006/07/28 18:47

投稿元:ブクログ

と学会会長山本弘が、シミュレーション宇宙論をテーマにしたSF大作。現代の社会状況に対する問題意識も反映されており、単純なSFではない。「コンピュータの中の宇宙」と併せてどうぞ。

2006/12/12 17:10

投稿元:ブクログ

「○○史観」とか「××論」を主張するのは結構だが、mまず事実を正しく見つめていただきたい、ということです。虚構の上に「論」を展開したり、自分好みの「史観」にあわせて史実をねじ曲げるなどという行為は、本末転倒もいいところです。歴史とはそんな都合のいいものじゃないでしょう

2006/12/25 17:15

投稿元:ブクログ

この世界は「神」が行うシュミレーションなのではないか。
様々な考えからこのような結論に至った数人が、奇妙な事件に巻き込まれつつ世界の本質に近づいていく・・・

設定は物凄く面白いし、結論にも満足できるだけの説得力があります。
ですが、幽霊やUFO、ポルターガイストなどの超常現象に対して、少しでも信じている人でないと心から面白いとは言えないと思います。
超常現象などを体験したことが無いし、全く信じていない僕には、途中から「ありえないな」と思ってしまうシーンが多く、冷めた考えで読んでしまったトコロも多くあります。
それでもこの小説を面白く読めたのは、作者の豊富な知識と資料、巧みな文章力があったからではないかと思います。

SFとしてもかなりの面白さがあったと思います。
この物語は現在より少し前から始まります。
そして物語の中心は近未来であり、その近未来に対する予想に現実味があり、技術や社会的な情勢など本当に良く考えられていて、その辺りには全く違和感無く読むことが出来ました。

今現在、宗教などにはまっていない人は、この本を読むことで宗教に対する考え方が変わると思います。

2011/02/04 00:52

投稿元:ブクログ

「そうだ、本は単なる紙とインクの集合ではない。人の心を宿している。もちろん一冊の本に著者の全人格がコピーされているわけではないが、その断片、著者の心の何百分の一かは、確実に刻まれているはずだ。本が閉じられている状態では、心は休眠状態にある。しかし、読者がページを開き、読みはじめれば、心は目覚める。読者と本は一体となり、そこに著者の人格が活き活きと再生される。著者のミームは読者の脳に授精され、子孫を残してゆく。」

物凄い知識量に、どばーんとやられる・・・。
きっとこの物語の70%も理解できなかったんじゃないかしら。。。
それぐらい、様々なことが次から次へと登場して、
少々、理解が追いつかないところもあった。反省…。

とにかく、その知識量に圧倒されてしまって、
あまり物語をしっかり追えなかったかな。
それ自身は単純ではあるのだけれど。。。
その点では、残念でもあるし、分からない事も多かった。

非常に興味深い引用などもあったので、参考図書は要チェックだなぁ。

【2/1読了・初読・市立図書館】

2006/08/06 09:36

投稿元:ブクログ

分厚いし2段書きだし読み応えあり。結構名の知れてる学説とか理論とか?てんこもりで、組み合わせて宇宙というか世界を説明している。会話で進んでくから読みやすい。

2008/07/23 09:39

投稿元:ブクログ

なんだか壮大過ぎて…

面白いんですが、なかなか本筋に入らない。
やっと入ったと思ったら
「そうキタかぁァァ!?」みたいな。

いや、スゴかったデス。