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蛇 上(TOKUMA NOVELS(トクマノベルズ))
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蛇 上 (Tokuma novels)

著者 柴田 よしき (著)

奇妙な生き物の死骸が打ち上げられた。琵琶湖の小さな湖水浴場・真野浜。全長1m70前後で、黒っぽい茶色。人間の死体ではない。なのに、堅田警察署捜査一課の音無刑事は変な胸騒ぎ...

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蛇 上 (Tokuma novels)

967(税込)

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奇妙な生き物の死骸が打ち上げられた。琵琶湖の小さな湖水浴場・真野浜。全長1m70前後で、黒っぽい茶色。人間の死体ではない。なのに、堅田警察署捜査一課の音無刑事は変な胸騒ぎがして…。『京都新聞』連載を単行本化。【「TRC MARC」の商品解説】

著者紹介

柴田 よしき

略歴
〈柴田よしき〉東京生まれ。95年に「RIKO−女神の永遠−」で第15回横溝正史賞を受賞。著書に「ふたたびの虹」「淑女の休日」など。

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みんなのレビュー8件

みんなの評価3.8

評価内訳

  • 星 5 (2件)
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  • 星 2 (0件)
  • 星 1 (0件)

紙の本

すばらしい。

2003/12/10 13:57

1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:RUKA - この投稿者のレビュー一覧を見る

文句なしの作品でした。ミステリ−なのかと思いきや、環境問題に視点をあわせた素晴らしい作品でした。

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紙の本

失ったモノを取り戻すための冒険の旅へ

2004/01/21 01:27

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:山村まひろ - この投稿者のレビュー一覧を見る

 20歳にもなってブラザーコンプレックス気味の舞子は、兄嫁に嫉妬するあまり、生まれてくる赤ん坊を疎ましく思い、心の中に黒い願望を抱きます。
 嫉妬せずにすむように、転勤でもして目の前から兄一家が消えてくれたらいいのに…と。赤ちゃんごと、みんないなくなってくれればいいのに、と、宝が池の水面を見つめながら考えた舞子の願いを「蛇(ジャー)」は歪なカタチで聞き届け、生まれたばかりの赤ん坊は、桜色の巨大な竜によって連れ去られてしまいます。

 屋上から空に浮かび、甥っ子を連れ去ってしまう竜の姿を見た舞子は、けれど、それを誰にも告げられず、悩んだ末、ボーイフレンドの陽一に打ち明けます。
 陽一は舞子の心を受け止め、二人は「力」と名づけられた甥っ子を取り戻すために活動を開始するのですが…。

 竜を追って、宝ヶ池から、やがて琵琶湖へ。
 舞子はそこで、同じように竜を見ることができる人間と出会います。
 それぞれの目的のために竜を探し、それぞれの「何か」を取り戻すためにピンクドラゴンを追う俄仕立ての仲間たち。

 ドラゴンが持ち去ったという「帽子」に固執する謎のカメラマン・中西空。
 真野浜に打ち上げられた謎の生物の死体に関わった滋賀県警の音無刑事。
 琵琶湖に竜の写真を撮りに行ったまま行方不明の鉄平。 
 鉄平の話を信じきれなかった「リュイ」こと竜ケ崎圭太。
 竜の絵を残して失踪した叔母を捜す中学生の少女・由美子。

 琵琶湖に、竹生島に、伊吹山に、比良山に、比叡山に…。
 そして、時と時空までをも超えて、出会い、別れ、生き延びて失ったモノを取り戻すための冒険の旅。

 ドラゴンが見える人間と、見えない人間。
 ドラゴンが舞子たちに向ける「願い」「望み」とはいったい何なのか?


 滋賀県で生まれ育ち、死んだあとも琵琶湖に還りたいと思っている私は、読みながらせつなくて、胸がいっぱいになってしまいました。
 現実世界の色が濃い導入部分は、ファンタジーの世界になじめなくてやや読むのに時間がかかってしまったのだけれど、登場人物たちの一人一人に感情移入しながら、いつの間にか夢中で読んでいました。


 読み終わったあと、琵琶湖を旅したくなるかも。
 というか、作品の舞台になった場所を、ぜひ、訪ねてみてください。

 下巻はこちら


 うたたね通信社

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紙の本

ま、このカバーそのものといったような、ある意味、あまーいお話。とくに、可愛い猿のキキが何の活躍もせずに消えていくのは、構成も、あまーい

2004/01/12 18:27

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:みーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

「奇妙な生き物の死骸が打ち上げられた。琵琶湖に面した小さな湖水浴場・真野浜。全長1メートル70前後で、黒っぽい茶色。腐敗して見えたが、臭いはない。人間の死体でないことは明白だった。なのに、堅田警察署捜査一課の音無刑事は変な胸騒ぎがした。事件の発端だった……。」
「京都宝ヶ池。石田陽一とデート中の女子大生・加々見舞子は大好きな兄の家に赤ん坊が生まれることに戸惑っていた。兄も兄嫁も赤ん坊も居なくなればと願った。病院から、赤ん坊がさらわれてしまう。舞子と陽一は赤ん坊を取り戻す旅に出た。竜に掴まって! 時空を越えた過酷な冒険が始まった……。」

著者の言葉は
「この作品は、新聞の朝刊に連載した作品でした。せっかく、新聞に作品を載せるのなら、荒唐無稽で縦横無尽な、どこまでも空想の翼を広げられるような、壮大で楽しいファンタジーにしたい。毎朝、新聞を読んで、一日の活力を得たり、ほんの一時、嫌なこともしんぱいごとも忘れて楽しんだりできるような作品にしたい。そして、毎日毎日、物語が躍動して形を変えて、読む人が生きているのと同じように、物語も生きている、そんな連載をしてみたい、と、無謀な野望も抱いたのです。」

主な登場人物は、女子大生の加々見舞子、そのボーイフレンドで結局は恋人になるというお粗末な展開をするのが石田陽一。一時は舞子の本当の恋人では、と思わせたのがカメラマンの中西空。途中から存在感を失うけれど、いい味を出していたのが堅田警察署捜査一課の音無刑事。後半出てきて、またこのタイプかと思わせるのがリュイこと竜ヶ崎圭太。妙な出方をするのが女子中学生の野口由美子で、もっと活躍して欲しいと思ったのが小猿のキキ、甘いよなあとおもうのがピンクのドラゴン。

何がなんだかわからないだろうが、この話は単純な展開をするので、まず読んでもらおう。ちなみに本の構成を書いておくと、序の章「そもそものはじまり」、第一章「追跡」。以下、「尾を追いかけて」、「時の迷路」、「悲しみの道」の四章が上巻。下巻は、第五章「鏡の泉」。以下、「風の吹くところ」、「願いのかなう日」の第七章に、終章「願いのかなう日 その日」とあとがきがつく。

で、印象を書くと、上品な高橋克彦、とでも言えばいいだろうか。青臭い理想を登場人物たちが延々と語らない分は、はるかに知的。ただし、あまりに自己肯定的で、例えば現代の日本に溢れるコンビニや自販機、あるいは電気(そして、多分そのもとにある原発)をあっさりと「やめられないもの」と認めてしまう。

それに、上巻では舞子が殆ど相手にしていなかった石田陽一は、いつのまにやら、昔から好きだけど言い出せなかった相手になってしまう。その不自然さといったら噴飯モノ、それならば小池真理子の『レモン・インセスト』みたいに兄に惚れぬくほうがよっぽど自然。そういう俗な部分がいっぱい、というところは同じ柴田『フォー・ディア・ライフ』シリーズにも共通する。

そのようにハードな部分は微塵もないのに結構、読めるのである。それは大きな視点の変化や、どこまで意図的なものであったかは疑問だけれど、時制が直線的に進まないという構成に拠るところが大きい。その分、犠牲になったのは、折角出てきた面白いキャラクターが、まったく中途半端な動きしかしないことである。

先に書いたけれど、由美子や空、あるいはキキなどは何のために出てきたのか。黒い龍の存在意義などになると、明らかに破綻としか思えない。それが新聞小説、といえばそれなりに納得できるものの、あまりに場当たり的な話の展開だ。ま、そこは柴田自身が理解しているので、あまり声高に言うべきことでもないのだろうけれど。ともかく、それでも読める。ただし傑作ではない。

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2006/05/16 21:08

投稿元:ブクログ

京都に住む大学生の舞子は、産まれたばかりの兄の赤ちゃんを桃色の竜にさらわれる。
舞子のBFの陽一も、竜と一緒に消えてしまった。
竜に大切な帽子をとられた写真家の中西、竜をビデオ撮影したが誰にも信じてもらえない刑事の音無も竜を探していた。
自由に大きさを変え、人間に化け、時を越えることもできる桃色の竜を追いかけるうちに、彼らも時を越え不思議な体験をする。

主人公は琵琶湖、になるのかな。京都新聞に連載されていた小説とのことで、琵琶湖周辺の景勝地がたくさん出てくる。
「環境を守らなきゃ!」的な話になるのかと思いきや、そういうメッセージももちろんあるけどあまり教科書くさい展開にはならず、あくまで冒険物語。
最後の最後で写真家・中西の帽子の謎が判明する、そのラストが好印象で本当は★3つ半をつけたい。

2008/06/08 17:11

投稿元:ブクログ

柴田よしきのファンタジーが気に入ったので読んでみる。

…文章が堅い!
歯切れが良すぎてぼそぼそになった蕎麦みたい。
不思議に思ったけど、新聞の連載小説だった、という説明を読んで納得。
毎日毎日コンパクトにまとめたものを繋げるとこうなるわけね。なるほど。

2009/11/13 20:26

投稿元:ブクログ

大好きな兄にもうじき子供が生まれる。
「兄も義姉も赤ん坊もいなくなれば」ふとそう願った時
池で何かが動いた。
そして生まれた赤ん坊が彼女の目の前でさらわれてしまう。

2003年の作品なんだけれど
もっとずっと昔の作品のような印象。
後半が楽しみ。

【図書館・初読・11/13読了】

2010/02/09 15:13

投稿元:ブクログ

大好きなお兄ちゃんに赤ん坊が生まれる
「みんないなくなっちゃえばいいのに・・・」
そう思った心に反応した龍に、生まれたばかりの赤ん坊が誘拐される。
龍を追って少女は不思議な旅に出る。。。

ガチガチのファンタジー(笑)
でもすんなり入り込める設定です。
下へ続く・・・

2011/03/20 16:07

投稿元:ブクログ

京都市内に住む大学生、加々見舞子は、大好きな兄の家に赤ん坊が生まれることが気に入らない。
いっそ兄夫婦も赤ん坊も居なくなればいい。その願いが聞き届けられ、生まれたばかりの甥っ子は病院からさらわれてしまう――ピンク色の竜の手によって。
舞子は恋人の陽一と共に、甥を取り戻すべく捜査を始める。
同じ頃、東京に住むカメラマンの中西、滋賀県堅田警察署の音無刑事もまた、竜を求めて動き出していた。


竜を通して環境問題を描いた小説と言えば、たつみや章の『水の伝説』が思い浮かぶが、エンタメ性とキャラクターの多彩さは本書の方が上かな。