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  • カテゴリ:一般
  • 発売日:2003/12/01
  • 出版社: 新潮社
  • レーベル: 新潮文庫
  • サイズ:16cm/464p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:4-10-125021-9

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みんなのレビュー2,175件

みんなの評価4.1

評価内訳

紙の本

夢の中にいるような感覚の不思議なミステリー

2008/05/27 15:18

8人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ココロの本棚 - この投稿者のレビュー一覧を見る

コンビニ強盗に失敗した伊藤は、気付くと見たことのない島にいた。150年もの間外界から遮断されてきた島の名は「荻島」。
嘘しか言わない画家。島のルールとして殺人を許された男。体重300kg、マーケットから一歩も動かない女性。そして、優午という名の喋るカカシ。優午は未来を知っている。知っているが未来のことは話さない。
その優午が殺されてしまう。未来を知る彼は、何故自分の死を防げなかったのか?

夢の中にいるような不思議な感覚。
伊坂さんの原点となるこの作品は、ファンタジー色の強いミステリーです。
島の住人たちは、夢の住人と同じように、リアリティのない世界の中で何も疑うことなく、淡々と生きています。
ふと、ミステリーであることを忘れてしまう穏やかな空間。ミステリーとしては非常にゆったりとしたテンポ。
基本的にスピーディーな展開が好きな私ですが、何故かこの独特の間に惹かれてしまうのです。
もちろん謎はしっかりと存在し、しっかりと解決されていきます。
ちょっとした会話の中や、何気ない行動に隠された伏線も見事。

肌に合う、合わないはあるかも知れません。
それは、「喋るカカシの存在を受け入れられるか」で判別がつくのではないでしょうか。
受け入れ、その世界に身をゆだねながら読んでいくと、素晴らしいミステリーと心の底からにじみ出るような感動に出会えるはずです。
予想を裏切る驚きと解決、期待を裏切らない展開(特にラスト)、両者のバランスがよく、読後はスッキリ。

タイトル「オーデュボンの祈り」に隠されたメッセージ。
伊坂さんの作品によく出てくる、人間の存在意義に対するアンチテーゼが、この物語の鍵になっている気がします。

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紙の本

明かされる疑問と自らが感じ取る疑問が存在する小説。カカシ・島民・主人公との関わりや繋がりに心を打たれる作品。

2010/02/09 15:25

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:らんぷ - この投稿者のレビュー一覧を見る

「カカシが喋る!?」
まずこの登場人物(?)に驚いた。しかもそのカカシは「未来が見える」という。

カカシ・優午は未来が見えるが、決して未来について語ろうとしない。そんなカカシだが島民は信頼し、一般人が神父や僧侶を慕うような存在(あるいは神様)として描かれている。そんなカカシ・優午の語り口調や島民との関わりを読んでいくと非常に心地よく、私は知らぬ間に優午が好きになっていた。

主人公・伊藤はカカシと出会う。伊藤はコンビニ強盗に失敗し逃走中の身であったが、気がつくと存在が知られていない「荻島」にいた。この島は江戸以来から外界との接触はなく、喋るカカシや人を銃で撃つことを許された人など伊藤の知っている法律や常識とは異なった世界であった。

そんな世界に戸惑う中、カカシが殺される。「なぜカカシは未来が見えるのに自分の死を防げなかったのか?」「誰に殺されたのか?」など様々な疑問が浮かんでくる。
それよりも「なぜこの人は銃で人を殺すことを許されているのか?」「カカシは一体どのような理由でいつから存在するのか?」「なぜ未来が見えるのか?」「この島の言い伝えにあるこの島に足りないものは何か?」など読者の心を鷲掴みにするような疑問が次々と存在し、ページがどんどん進んでしまう。

徐々に探していた答えが浮かび上がってくる中で何度もカカシ・優午の存在について考えさせられる。優午は長年田園に立ち続け、島民の成長や時代の流れをどのような思いで見ていたのか。そんな自分をどう思っていたのか。「私は神様ではない」島民に訴え続けていた思いとは。それが後半~終末に
感じとれる。
私は優午の隠された悲しさと住民との長年(先祖代々)の絆に心を打たれた。
あなたはどう感じますか?

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紙の本

本が好きになりました

2015/09/06 15:49

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:みるきー - この投稿者のレビュー一覧を見る

私は元々読書をあまりしておらず、どちらかというと本を読むことが嫌いでした。ですがある時、このオーデュボンの祈りをおすすめしてもらい読み始めました。最初は気乗りしなかったのですが、読み進めていくとどんどん続きが気になって止まらなくなりました。案山子の雄午の死の真相を自分で予想しながら読んでいましたが全くの予想外な展開でした。他にも様々なことが最後につながってくるかと思います。このお話の中でのポイントは「音楽」にもあるのかなと思いました。
とにかくこの作品を読み終えた後は面白かった、満足したという気持ちになれます。本嫌いだった私を変えてくれた作品です。今では伊坂幸太郎さんの他の作品も読んでいます。
ぜひ皆さんにもおすすめしたい、読んでいただきたい作品です。

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紙の本

これがデビュー作とは

2017/05/29 21:04

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:るう - この投稿者のレビュー一覧を見る

デビュー作なのに瑞々しい感じがしないのが伊坂幸太郎らしい。すでに悟っているような、諦念に近い感覚があるように思った。

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紙の本

伊坂幸太郎の伝説のデビュー作

2017/05/29 17:38

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ひろし - この投稿者のレビュー一覧を見る

ウィットに富んだ文章で私たちの想像力を刺激し続けてくれる伊坂先生のデビュー作。

本のカバーをメンディングテープで修理するほど、何度読んだかわからない作品です。

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紙の本

デビュー作にして傑作!!

2016/04/04 13:29

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ひなた読書 - この投稿者のレビュー一覧を見る

あたしが伊坂幸太郎作品、というか読書にハマるきっかけを作ってくれた作品です。
この作品の読後感はいつまでも忘れられません。
本を最後まで読み切れない人にぜひ読んで欲しいです!この感覚を味わってください!!

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紙の本

不思議な世界観

2015/09/15 11:50

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:FUMI - この投稿者のレビュー一覧を見る

この不思議な世界観がすごく魅力的に感じる。
 現実なようで現実でない感じがすごく印象的な作品でもある。

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紙の本

好きな本です。

2015/08/27 14:36

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:eri - この投稿者のレビュー一覧を見る

友人に借りて読んだ本。その時すすめられていなかったら、著者の作品に手を伸ばすのはもっともっと先になっていたと思うので、その友人にとても感謝しています。読む本に今以上に偏りがあった時に、それを一気に広げたくなるきっかけになった本です。そういう意味でも、とても印象深い本となりました。

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紙の本

2015/08/25 18:53

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ko - この投稿者のレビュー一覧を見る

登場人物がかわりもの。
読んでいて不思議な気持ちになります。ですが、とてもすっきりする。これは、伊坂さんの本を読んでからがおすすめ。

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紙の本

たまりませんねー

2013/09/17 17:39

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ふわふわ - この投稿者のレビュー一覧を見る

いやー、いいですねー。いやー、たまりませんねー。バイバイ ブラックバードからはまって次々に伊坂幸太郎さんの作品を読んでいますが、原点に帰ってみるとすばらしいですねー。こんな原稿が来たら新人賞選考委員もびっくりしたでしょうね。構成といい、設定といい、登場人物のちょっとほのぼのとしたところといい、悪役の怖いところや暴力シーンがチラチラするところや、バランスが絶妙!その上伊坂さんの奥深い知識に感服!どの登場人物にも一癖も二癖もあり面白いんだけど、私は桜がたまりませんねー。また鳩の話や伝説もうまく絡まりファンタジーが爆発します。ちなみに伊坂さんがミステリー作家として外国で知られているのは、出発点がミステリーだったからでしょうか。ジャンルにはめることのできない、素晴らしい作家だと思います。

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紙の本

ファンタジー色のミステリー、そして島の人達

2012/11/21 11:52

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ヒコーキ - この投稿者のレビュー一覧を見る

荻島という島での話がメインなんですが、とにかく荻島に住んでいる人達が良い人が多く、主人公との会話は和みます。
この作品は伊坂幸太郎さんのデビュー作で、この時から登場人物達の洒落た会話などがあり、それも良い味を出しています。
この世界観好きです!

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紙の本

2回目読んでもやっぱりいい

2012/07/09 09:25

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:K-S - この投稿者のレビュー一覧を見る

昔読んで、良かったのは覚えてるけど、内容がうろ覚えだったので、また買ってみました、2度目読んだときもやっぱり心地よい世界を体験させてもらえました。

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紙の本

残酷さと優しさの共存

2004/09/26 02:45

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:チョビ - この投稿者のレビュー一覧を見る

伊坂幸太郎という作家は、いろんな意味で不思議な存在だ。伊坂作品を読んだ人とであれば1時間でも2時間でも語り合える気がするのに、未読の相手に対しては「こうだからいいんだ」と説得するための言葉を思いつかない。「とにかく読んで」と熱意によって相手の心を動かすしかないのだ。この小説のあらすじを伝えるにしても、ものすごく長い説明になるか、さもなければ「カカシが死ぬ話だ」と一言で済ませるかのどちらかしかないような気がするし。
「オーデュボンの祈り」はデビュー作。作家はデビュー作を超える作品を書けないとはよく言われることだが、伊坂さんは一作ごとに前作をしのぐものを書かれている稀な作家の一人ではないだろうか。それでもあえて、この小説が特に優れている点を挙げるとすれば、出てくるのが脇役に至るまですべて(悪役を含めて)印象的なキャラクターばかりだということかと思う。伊坂さんの人物造形の素晴らしさはいまさら言うまでもないのだが、どの登場人物も忘れ得ぬ印象を残す。ひとりとして“端役”と感じられないくらいだ。
伊坂作品においては、悪役はもうほんとうに感じが悪く、理不尽な暴力が描かれることも多い。それでも読み終えて心に残るのは、その作品に存在する限りない優しさである。「とにかく読んで」いただければと思う。

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紙の本

小さな謎解きもたくさんつまったミステリー2回目読んでこそ楽しめる

2008/08/17 15:14

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:homamiya - この投稿者のレビュー一覧を見る

小出しにちりばめられる謎、ヒント、糸口。
とても1回読んだだけではちゃんと読みきれない。謎が多すぎるから。
2回目こそ楽しめる本。
主人公のひらめきも小出しで、じわじわわかってゆく真相に読者は耐え切れず、先へ!先へ!となってしまう。
2回目に読んでやっと、ああ、これも!これも!伏線だったんだ!とわかる。

●仙台でコンビニ強盗に失敗して、パトカーで搬送中に事故に遭い、逃げ出して気がついたら「荻島」という島に連れてこられていた主人公。
仙台の沖に位置するこの島には、数千人が住むが、誰にも知られていない小さな島で、江戸時代から150年間、島の外と交流なく孤立して存在している、という設定。
主人公を島に連れてきたとどろきという男だけが島の外に出かけ、必要な物資を仕入れる他は。

島には、しゃべるカカシ「優午」がいて、何でも知っている、未来も見える。
桜という男がいて、悪事を働くと、この男に銃で撃たれる。桜による殺人は、全島民にルールとして受け入れられており、警察沙汰にもならない。

少しずつズレている島にいる、様々な人々。
ウソしか言わない画家、地面に寝転んで遊ぶ少女、雨の前に木に登る猫。
何故ウソを?何故地面に?何故雨がわかる??
それらにもちゃんと1つ1つワケがある。そういう小さな謎ときもあわせると、とても1度で読みきれない。

小さな謎の積み重ね。
そして物語の軸となる大きな謎として、カカシの優午が殺される。
なぜ。だれに。また、カカシは自分の死を予測できなかったのか?

そしてさらに大きな謎として、島に伝わる『この島には大事なものが、欠けている』という言い伝え。
『島の外から来た者が、欠けているものを置いていく』と。
外から来た主人公には、それがわかるのか?島民はそれを手にできるのか?

登場人物も謎も多い。よく1つの本でこれだけ惜しみなく出せるものだと感心する。また、その多さにも関わらず「えー、よくわからない・・・もーいいや」と放棄させない筆力がすごい。

コトバが洒落ているのも、放棄させない力の1つ。

「花を育てるのは、詩を読むのと似ている」
だとか。

また、ストーリーとは関係ない逸話がちりばめられており、それがまたイチイチ興味深くて気がまぎれるのもある。

『動物を食べて樹を削って、何十、何百の犠牲の上に1人の人間が生きている。そうまでして生きる価値のある人間が何人いるか。
「ゼロだ」と桜。』

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紙の本

とにかく洒落た会話。奇抜でさわやか。

2005/01/31 02:01

3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ざれこ - この投稿者のレビュー一覧を見る

伊坂幸太郎という名前は、最近あちこちの書評サイトで見かけていて、
どれもこれも面白そうなことが書かれていた。
しかし大多数の人間が面白いと豪語しても、
私の気に入らない作家はいる。もしそうだったら、この楽しみを
どうしたらいいんだろう。と思いつつ、初挑戦でこの文庫を手に取った。

私の心配は杞憂に終わった。
文体がすごく洒落ている。こういう洒落た文体は大好きだ。
まあ、正直言うとちょっと村上春樹に似てる文体だと思うけど、
似すぎてもないし、だから気に入ってるのもあるから、許す。

江戸時代から鎖国している荻島。
そこにはしゃべって、未来を予測するカカシがいる。
コンビニ強盗をやらかして逃げていた伊藤、いつのまにやらその島にやってきてしまう。
そして伊藤がカカシの優午としゃべった翌日、優午が殺される。
予知できたのに何故?
そして優午が言う、「島に欠けているもの」とは?
それを島の外から誰かが持ってくるらしいのだが…

島には変な人ばかり住んでいます。
人殺しが「島の法律」として許されている桜という男、
うそしか言わない画家、太って動けないウサギ。その他もろもろ。
変な人ばかりだけど、いとしいキャラたちが動き回って、
ありえない島が愛しい島になります。

そして、あまりにもありえない設定で(だってカカシが「殺される」のよ)
でもきっちりミステリになっていて、 何気ない出来事がすべてパズルのように
組み合わさっていくラストは、なかなか圧巻でした。
まあ、ちょっと拍子抜けした部分も正直あるけど…

最後の展開は私は好きでした。ざまあみろやで。

そして、聞き逃してはいけないのです。主人公の皮肉を。
それも一番くだらない皮肉を、です。
そこらへんの伏線、すごく洒落てるなあと思いました。

最後に島に欠けているもの、それが最後にわかったとき、
ああ、この作家さんはこういうことをかけがえがないと思う人なんだ、と思い、
それが嬉しくなり、また島がそれを手に入れたときにどれだけ楽しくなるかを
想像すると、またほくそえんでしまいます。

オーデュボンって、実在の人物らしい。
そういう人が絡むのも、しゃれてるよなあ。

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