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「正しい戦争」は本当にあるのか 論理としての平和主義
  • みんなの評価 5つ星のうち 4 21件
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  • カテゴリ:一般
  • 発行年月:2003.12
  • 出版社: ロッキング・オン
  • サイズ:19cm/311p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:4-86052-031-9

紙の本

「正しい戦争」は本当にあるのか 論理としての平和主義

著者 藤原 帰一 (著)

戦争は正義か、それとも必要悪か。フセインを倒すための戦争は必然だったのか。日本の平和主義は時代遅れなのか−。根源的な問いに気鋭の国際政治学者がすべて答える!【「TRC M...

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「正しい戦争」は本当にあるのか 論理としての平和主義

税込 1,760 16pt

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商品説明

戦争は正義か、それとも必要悪か。フセインを倒すための戦争は必然だったのか。日本の平和主義は時代遅れなのか−。根源的な問いに気鋭の国際政治学者がすべて答える!【「TRC MARC」の商品解説】

著者紹介

藤原 帰一

略歴
〈藤原帰一〉1956年生まれ。東京大学大学院法学政治学研究科教授。著書に「デモクラシーの帝国」「戦争を記憶する」など。

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みんなのレビュー21件

みんなの評価4.0

評価内訳

  • 星 5 (4件)
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  • 星 3 (5件)
  • 星 2 (0件)
  • 星 1 (0件)

紙の本

ラブ&ピースだけじゃだめなんだ

2005/02/19 20:48

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:稲葉芳明 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 北朝鮮による拉致被害事件がその典型的な例だと思うが、何故そのような事件が起きたのか、その直接的要因(北朝鮮側の理不尽極まりない動機)と間接的要因(北朝鮮にそこまでの無茶に走らせた背景)をきちんと分析・解明することが、いやしくもジャーナリズムの本来の責務だと思う。ところが実際は——とりわけTVがひどいが——<家族愛>のお題目の元、芸能界報道のノリで枝葉末節のみが誇張される報道にはつくづくうんざりする。
 こういう時こそ、「学者」「知識人」は自らの長年の研究と卓見を、我々に届く言葉で語りかけ、指針を示すべきなのに、そういう真っ当な知識人は皆無に近い。その数少ない例外の一人が、藤原帰一氏である。氏の『デモクラシーの帝国』も啓蒙的な書であったが、本書には、一層深い感銘を受けた。
 二人のインタビューアに答えるという形をとっているので、まずとっつき易いのが何より。しかし、中身は深く、濃い。『「正しい」戦争は本当にあるのか』という極めて重いテーゼを考えながら、平和、現在の国際関係、アジアにおける日本の位置づけを論考していく。東大卒で現在は東大の教授を勤めているなんて、もう絵に描いたような<学者><知識人>だけど、時代の推移と空間の広がり(アジア〜ヨーロッパ〜アメリカ等々)を踏まえた上で、事象を整理し、読者(=一般人)が考察・判断出来得るだけの素材を提供しようとするその姿勢に真摯で清々しいものを感じる。
 平易な言葉で語られているからこそ、国際政治に門外漢のぼくでも胸に染み入るものがあるのだが、中でも最も感銘を受けた箇所の一つを以下にご紹介する:
 「平和って、理想とかなんとかじゃないんです。平和は青年の若々しい理想だとぼくは思わない。暴力でガツンとやればなんとかなるっていうのが若者の理想なんですよ。そして、そんな思い上がった過信じゃなく、汚い取引や談合を繰り返すことで保たれるのが平和。この方がみんなにとって結局いい結論になるんだよ、年若い君にとっては納得できないだろうけれどもっていう、打算に満ちた老人の知恵みたいなもんです。」

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紙の本

まっとうな大人の理屈による戦争批判

2004/01/20 11:45

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:梶谷懐 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 9.11のテロからイラク戦争に至るまでの国際政治情勢について、どうもヤバイ方向に向かいつつあるんじゃないかと心配している日本人は多いだろう。だけど、本屋の店頭に積まれている本を手にとってみても、確かに細かい事実関係は追いかけてあるんだけど、社会主義陣営と自由主義陣営という対立軸が通用しなくなった現在の国際政治についてどのような見取り図を描けばいいのか、という、たぶん普通の人たちが一番求めていることにはほとんど答えてくれない。中西寛さんの「国際政治とは何か」のような良質の啓蒙書もあるにはあるけど、読むのに一定の教養が必要とされるし、決してわかりやすいようには書かれていない。
 そんなときにとても頼りになる本が出た。気鋭の政治学者藤原帰一さんに『ロッキング・オン』のカリスマ社長渋谷陽一さんが鋭くつっこむ。「今世界で起こっていることの本質を理解したい」という聞き手と、それにあたうる限り答えようとする専門家との二つの情熱によって、ホットな時論集でありながら一本芯の通った国際政治学の入門書でもあるという、希有な仕上がりの本となっている。

 本書の特徴の一つは、国際政治の本質を、難解なタームや業界内での流行の理論に頼ることなく極めて簡潔に説明してくれることだ。例えば藤原さんは、戦争観を「正戦論」「リアリズム」「絶対平和論」の三つに分け、宗教的対立に根ざした中世の「正戦」は歯止めがきかず悲惨なものになりがちだった反省から、近代に入りリアリズムに基づいた戦争観が主流になってきた、と説明する。しかし、20世紀になって戦争を制限する国際法規などが生まれ、次第に戦争が「違法化」されるようになると、戦争を理念としては否定するが、そのためにむしろ「平和を乱した敵」への「制裁」としての戦争を徹底してして行うという、アメリカのような国が生まれてくる。これは一種の中世的な「正戦論」への回帰で、最近のアメリカの軍事行動が「何でもあり」で歯止めの効かないものになりがちなのはそのためだ、というわけだ。教科書的な説明によって、現在の国際情勢を歴史的な流れの中にきちんと位置づけてしまう手さばきは見事だ。

 第二の特徴は、「ラブ&ピースだけじゃだめなんだ」というコピーでも分かるとおり、決して理想論的な平和主義ではなく、あくまでも現実主義な立場から平和の可能性を追求しよう、という立場に貫かれている点だ。藤原さんは戦争と平和について非常にリアルな、時にはシニカルといっていい見方をしており、平和を維持するために最小限の武力は必要だという立場から自衛隊のPKO参加を支持してもいる。しかし彼はそれと同時に、どう考えても現実的ではない、不合理としか言いようのない政治決定によって、アフガンやイラクで多くの血が流されたことについて強い憤りを示してもいる。そういう「冷めた頭と暖かいハート」によって、一見「現実的な」立場からアメリカの対イラク戦争を支持したり、核さえ持てば日本は安全になると思い込んだりしている人々の議論の「非現実性」が一つずつ暴かれており、読んでいて非常に痛快だ。

だから本書は、あくまでも常識ある大人の理屈によって書かれた戦争批判本なのだ。『世界』などによく書いているからか、最近は「進歩的知識人」とのレッテルを貼られることの多い藤原さんだが、そのバランス感覚はむしろかつての高坂正尭さんなんかに近いものがあるんじゃないだろうか。「大人」というには程遠い人たちが日米の首脳をやっている現実を見ると、ちょっと絶望的なような気もするけど、最終的にはこういったまっとうな大人の理屈が通るような世の中が来ることを信じたい。

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2004/10/13 01:53

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2005/10/06 15:29

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2007/04/05 20:45

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2008/02/07 03:00

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2007/06/13 00:11

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2007/12/18 23:22

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2015/05/23 18:53

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2016/04/16 18:02

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2004/01/01 12:00

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2011/02/20 12:03

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2012/01/18 17:45

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