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- カテゴリ:一般
- 発行年月:2003.12
- 出版社: 早川書房
- サイズ:19cm/726p
- 利用対象:一般
- ISBN:4-15-208527-4
紙の本
リビング・ヒストリー ヒラリー・ロダム・クリントン自伝
著者 ヒラリー・ロダム・クリントン (著),酒井 洋子 (訳)
女性初の米大統領と呼び声が高い稀代のキャリアウーマンが、その生い立ち、夫クリントンとの結婚生活、ホワイトハウスの内幕を語る。21世紀という困難な時代に生きるすべての人に贈...
リビング・ヒストリー ヒラリー・ロダム・クリントン自伝
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商品説明
女性初の米大統領と呼び声が高い稀代のキャリアウーマンが、その生い立ち、夫クリントンとの結婚生活、ホワイトハウスの内幕を語る。21世紀という困難な時代に生きるすべての人に贈る人生讃歌。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
ヒラリー・ロダム・クリントン
- 略歴
- 〈クリントン〉1947年シカゴ生まれ。ウェルズリー・カレッジ卒業後、イエール大学ロースクールを経て弁護士に。元アメリカ大統領ビル・クリントン夫人。現在ニューヨーク州選出上院議員。
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著者/著名人のレビュー
元ファーストレディー...
ジュンク堂
元ファーストレディーにしてアメリカ大統領の椅子に今最も近いと言われているヒラリーの自伝。軽いタッチのエッセイを思っていたが、彼女の生い立ちから、ビル・クリントンとのホワイトハウスでの8年間に至るまで五部構成721頁の大作で生半な覚悟では読めない。アメリカ批判の本にも食傷気味という読者にはかえって新鮮な読み物かもしれない。
紙の本
これでもなおキャリア半ば
2004/07/19 04:04
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:南波克行 - この投稿者のレビュー一覧を見る
700ページを超える厚い本なのに、これが滅法面白く、一気に読了してしまった。前大統領夫人で、現職上院議員、自らの手による半生記である。
92年から8年続いたクリントン政権には、やはりどこか可能性を感じさせられた。数ある疑惑で、これほどのお騒がせ大統領夫妻も珍しかったが、政治手腕の方もまた屈指。そんなわけで、政治家の回顧録などいちいち読む趣味はないが、この夫婦のだけはきっちり目を通し、新保守主義がはびこる前の、20世紀アメリカを鎮魂したかったのだ。
さて、ミドルネーム「ロダム」とは、彼女の旧姓である。もともと彼女は、当時アーカンソー州知事のビルとの結婚後も、ヒラリー・ロダムで通していた。弁護士としての職業的メリットもあったというが、「結婚での一体化を認めながらなお自分でありたい」と、女性の権利拡張を推進する彼女らしい主張からだ。とはいえ、政治家としては保守層の票が心配だ。そのため彼女は、ロダム・クリントンと名のる選択をするが、彼女のすごいのはこのへんの合理的思考である。全体の利益のためには、往々にして自分を犠牲にできる柔軟性だ。
彼女のそんな能力が最大限発揮されたのは、やはりビルのセックス・スキャンダルだろう。彼に愛想をつかしつつも、ギリギリの所で、それを不問に付す彼女の冷静さはやはり非凡だ。現在全米ベストセラー中のビルの回顧録も、本書も、発売時にはこの事件についてどう書かれているかばかり報道されたが、そんなことより、読者としてはそれに無視を決め込むという選択が可能な、ヒラリーという人物にこそ、興味を持つべきだと思う。
事実、本書でもそんな事件はさっさと片付けて、気持ちはきたる上院選へとまっしぐらだ。仮に離婚を選んだ場合の、大統領の業績や大統領夫人としての立場へのダメージ。そして、おそらくは意識下にあるであろう、女性初の合衆国大統領としての野心への影響。そうしたもろもろを総合的に判断する能力は、やはり強力な上昇志向のなせる技なのか。
そんな彼女を形成したのは、本書を読む限り、やはり学生時代からの、強い社会参加意識である。それにしても、大学を出たばかりの彼女が、ウォーターゲート事件での、ニクソン弾劾裁判の調査員だったとは知らなかった。こういう超ビッグな現場はしっかり押さえている所は、ほとほと舌を巻く。
それより、ホワイトウォーター疑惑のダメージばかりは、やはり痛手だったようだ。大統領就任以前の土地開発融資に関する夫妻の疑惑調査は、在任期間を通じ悩みの種だった。ヒラリーはこれを、共和党の謀略であることを主張しつつ、その費用が多額の国税で賄われた、つまり国民の損害として語るあたり絶妙である。事実を判断する力は私にないが、少なくともそんな調査が国民にとって何の利益もないと、思わされることは間違いない。
またヒラリーは、深い憂慮をこめてこうも書く。「ここ何年か気になっていたのは、アメリカ人のおおっぴらな発言に傲慢な反知性主義が見え始めたことだった。議員の中に、海外に一度も行ったことがないことを誇らしげに公言する者が出てきたのだ」
アイゼンハワーが勝利した52年の大統領選を背景に、知識層に背を向ける合衆国民の心的傾向を分析した、ホーフスタッター『アメリカの反知性主義』(みすず書房)は興味の尽きぬ大著だが、ヒラリーもそれに強い憂慮を示す。その結果たるブッシュ現大統領のことを微妙にほのめかしつつ、彼女のペンは、そうした反知性への糾弾の姿勢を崩さない。「知的資本の蓄積」をめざす「未来を描いて」の章は、その意味で本書のクライマックスだ。
現代アメリカ社会について、関心を持つ者なら、まず必読の本である。まだまだキャリア半ばの(ことによれば大統領にもなりかねぬ)女性の精神形成史と、20世紀後半以後の米国社会史として、実に多面的に読める好著だ。
紙の本
アメリカについてもっと知りたくなる1冊。
2004/08/26 00:56
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ほんまちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
たとえば、日本に住んでいる私たちはアメリカの大統領について考えることってあまりない。あるとしても、それはゴシップだったり、アメリカでとてつもなく大きく騒がれていることだったりする。
でも、この本はクリントン夫妻の、特にヒラリーの考え方、人となりがとてもよく感じられる。真実を追い求めて、たまたま手に入れてしまった大統領夫人というポスト。でももがき苦しんだ彼女の苦悩もセットだったとすごく良く分かるだろう。ちょっと長すぎないか?という突っ込みはおいておいて、アメリカという国をもっと良く知ることができると思う。文句無く、おすすめ。