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- カテゴリ:一般
- 発行年月:2004.1
- 出版社: 河出書房新社
- サイズ:17×19cm/1冊
- 利用対象:一般
- ISBN:4-309-26717-3
紙の本
まったき動物園
ようこそゴーリーの世界の動物園へ! A〜Zまで26の不思議な動物たちが登場するゴーリー版「幻獣辞典」。原著英文コメントと、ユーモラスな短歌形式の和訳を併記。【「TRC M...
まったき動物園
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商品説明
ようこそゴーリーの世界の動物園へ! A〜Zまで26の不思議な動物たちが登場するゴーリー版「幻獣辞典」。原著英文コメントと、ユーモラスな短歌形式の和訳を併記。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
エドワード・ゴーリー
- 略歴
- 〈エドワード・ゴーリー〉1925〜2000年。シカゴ生まれ。ハーヴァード大学でフランス文学を専攻。出版社勤務を経て、独立して専業作家となる。著書に「ギャシュリークラムのちびっ子たち」など。
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紙の本
動物園?
2019/06/20 09:49
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Otto - この投稿者のレビュー一覧を見る
さすがに普通の動物園ではない。さまざまな動物が出てくるところが面白い。面白いかたちの動物がたくさんでてくるが、どこか不気味な感じがする。
紙の本
おかしくて、ちょっと不気味な幻獣辞典
2015/10/02 10:43
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:紗螺 - この投稿者のレビュー一覧を見る
アルファベットの一文字を頭に持つ名前の架空の動物をAからZまで並べる。
架空の動物だから、見たこともない奇抜な姿の動物がゴーリーの筆によって描き出される。それがまず第一の楽しみ。そして、その動物の特徴を短詩にしたものを、訳者が五七五七七に訳している。これがうまくて、くすりと笑ってしまうものあり、ぞくっとするものありで更なる楽しみ。
例えば、Dawbisの項、「ドービスは 内気なること 甚だし 人目避けたる 屏風の陰よ」という詩があって、絵は細い線のような足がちょこちょこと黒いカーテン状のものの下からのぞいている。その独特のユーモアの感じは、ちょっとなかなかないと思う。
そうして一冊を締めくくる最後のZoteは相当シニカルな描かれ方で、どきりとするようなインパクトがある。
紙の本
不思議
2021/06/24 17:22
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:owls - この投稿者のレビュー一覧を見る
不気味そうで、ちょっと敬遠していたゴーリー。でも、タイトルが「動物園」なら大丈夫では、と思い、読んでみました。アルファベット順にならんだ、不思議ないきものたち。かわいいも、素敵もまるでない。こんな動物園、あったらこわいんですけど…。でも、読み進めていると、不思議。見てみたくなってしまいました。そして、短歌みたいな文章、おもしろいです。他の絵本も読んでみたいと思いました。
紙の本
和歌にも似た多義性か
2004/08/07 23:14
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:亜李子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
最初に読んだときには、「嗚呼、ゴーリーだな」と感じるに留まっていたのだが(それ故書評も書かずにいたが)再びこの作品を読むに当たってどういうわけか居ても立ってもいられなくなってしまった。
和歌には掛詞というものがあり、それは自然に託して何某かの意味をそこに託している。「松」ならば、「待つ」のように。その一言を解釈出来るならば、一見考えもしない心情が吐露されていることに気付く。『源氏物語』を知るゴーリーであるから、もしかしたら、と思ってしまったのだ。
とにかく先ず指摘したいのは、ここの画像は小さくてよく解らぬが、この作品の表紙の絵である。葉の中に虎が居、その模様の中に文字が隠れている。これを見るうちに、或いは中身にも……と思ってしまうのは仕方がないであろう。そんな風に思ってしまった切欠は、柴田元幸氏のあとがきなのであるが。動物の性質と似た性格をもつ「誰か」の名をアナグラムとして対応させているのではないか、とも思ったが、まあそんな簡単なはずもないだろう。然し、これらの「幻獣」の性質が全く人間には有り得ないものだとも云い切れない。ふという瞬間に垣間見せる誰かの性質に、当てはまるものもあるかも知れない。それならば、おおよそ気付かぬ所作による性質を持つ彼らは、その意味で「幻獣」なのかも知れぬが。
然しこの「まったき動物園」、一体場所はどこなのであろうか。26の獣が紹介される絵の中には、手がかりらしい手がかりもなく、寧ろ見れば見るほど統一性の欠片も見られない。更には一体何のためのものだろうかと訝りたくなるものさえ出てくる。じっと見ていれば解るというものでもないが、それをじっと見ていると、姿を隠した幻獣が現れてくるかも知れない。その幻獣は一体どこから現れるのであろう。それが現れるときには、その姿がはっきりとするのだろうが、その見えない幻獣が現れるとき、我々は知らなかったことを知ることになるのだろうか。
紙の本
一度はまると
2004/07/19 11:13
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ケイ - この投稿者のレビュー一覧を見る
一度はまると、もう抜けられない
エドワード・ゴーリーの変異な世界があなたを待っている。
大人向けの絵本作家エドワード・ゴーリーの最新作、
今回も完璧やられてしまいました。
無駄のないシュールな言葉とその奥に秘められた意味、
そして、独特のペンタッチも相変わらずです。
まったき動物園の動物の可愛いさったらたまりません。
パンダやリスを見て頬を緩める可愛さはココには一切ありません。
陰気だったり、自己中だったり、意味不明だったり…
「客なんて誰もこないんじゃないの?」って感じの動物の集団がある種の
可愛さを生み出してます。
「癒し」って言葉が蔓延しすぎた今だからこそ、この絵本を読んで欲しいと
思います。
紙の本
美しき異形の者達
2004/07/18 23:38
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:紺乃卓海 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ゴーリーの描きだす世界は
美しく夢のある絵本の、恐ろしいほど完全な影をなしている。
明るく彩られた絵本のさすベクトルの、寸分の狂いもなく反対側をさしている。
だからこそ、どんなに絶望的な物語であろうが、奇妙なゆがんだ世界であろうが、悪趣味に陥ることなく、「絵本」というもののもつ本来の美しさをそのまま保持している。
その微細な線で描かれる恐ろしくもまた、奇妙な世界は、うつくしい。
そのなかの本の一冊、『まったき動物園』のなかには
架空の生き物が描かれ、短歌形式の訳文が付いている。
それだけでも十分に楽しい。
のだが
ぱたんと本を閉じた後、気が付くのだ。
この本の中にみた「この世界にいてはいけないものたち」の存在をいま
知ってしまった事を。
うつくしく異形な者たちの動物園。
世界との違和をここまで表している本もそうそうはない。
世界とのひずみに引き込まれてゆくような力を感じ
果たして、この目に見える世界だけがすべてなのだろうかと
思わされる作品だった。
この作品に出会えたことを、とても感謝している。
(読後感、なんともいえないざらつきが残るけどね)