「honto 本の通販ストア」サービス終了及び外部通販ストア連携開始のお知らせ
詳細はこちらをご確認ください。
読割 50
亀裂−老朽化マンション戦記 (光文社文庫)
亀裂―老朽化マンション戦記
ワンステップ購入とは ワンステップ購入とは
このセットに含まれる商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
あわせて読みたい本
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
電子書籍
建物も人も草臥れて
2020/05/15 16:10
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
「未来の都市生活」と謳った、かつてのマンション建設ラッシュが懐かしいです。ローンを払い終わる頃に生じる様々な問題が、小説仕立てで分かりやすく提示されていました。
紙の本
それでもマンションを買いますか。
2005/03/08 17:30
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:からす天狗 - この投稿者のレビュー一覧を見る
昭和40年代、マンションは夢の住まいだった。購入のために、何日も前から徹夜で行列をつくる光景が都会のあちこちで見られた。30代位の人々が、年収の5倍以上の買い物をした。住宅ローンは、25〜35年、そろそろ完済、やっと一息と思ったころ、経済環境が変わった。年収は上がらず、リストラの嵐、疲れた身体で帰るマイホームは、老巧化でそこここに亀裂が走っている。修理をするにしても限界だと言われ、建て替えの話が出る。
1983年、分譲マンションのあり方を規定する「区分所有法」の改正が行われた。それまでは、マンションを建て替えるには、区分所有者全員の同意が必要であったが、この改正で「5分の四以上の賛成があれば建て替えを決議できる」こととなった。また、お金がかかる。ローンを組もうにも定年は目の前に、さあどうする、死ぬまでローン地獄と付き合うか。「夢の住まい」が「地獄の住まい」に変貌する。
1980年以前に建てられたマンションは、耐震構造の面からも危険性が高まっている。阪神淡路大震災で露呈した構造と法制度の不備からは、だれも逃れることは出来ない。
本書は、緻密な論理を展開している訳ではないが、これらの問題をわかりやすく提起している。マンションの住人がこれからのことを考えるには、読みやすい手引書である。
住まいの問題に関しては、島本慈子氏の「住宅喪失」「倒壊」もお勧めします。