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「今は国家も戦争もない。なぜだろうな。喜ぶべきことだとは思うが、疑問は残るね」
2004/03/17 23:22
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投稿者:成瀬 洋一郎 - この投稿者のレビュー一覧を見る
世界は重素と呼ばれる半気体の海に覆い尽くされていた。人類にわずかに残された大地は、数えるほどの小島のみ。
しかし人々はそこで生きていた。そして翔窩(ショーカ)と呼ばれる狩人たちは、複葉機を駆り、空中を漂う浮獣と戦っていた。ショーカは野蛮な一団として市民からは忌避されることが多かったが、彼らなくして文明が維持できないのも事実だった。かつての大地が重素海に沈んだ今となっては、燃料も、肉も、航空機の構造材も、さまざまな種類の浮獣からしか採れないからだ。
就職のあてもない不良少年リオは、ショーカにスカウトされ、浮獣狩りの世界に飛び込んでいくことになる。彼を指導するのはジェンカ。腕利きではあったが、見たこともない浮獣に愛機を墜とされてパートナーを失い、1から出直すことになった女性ハンターだった。
ショーカが何かも知らない少年が、生まれて初めて飛び込んだ世界で少しずつ成長して一人前のハンターとなり、やがて伝説の浮獣との戦いの場に臨むというお話です。
面白い話ですが、ちょっと展開を急ぎすぎているかなという印象があり、なんとなくゲームのノヴェライズみたいに思えてしまいました。とくに管制嬢やら輸送船のクルーやら、どこの島に行っても同じような顔で同じような名前で同じような声の少女たちがぞろぞろ出てきますので、ますますどこかの大ヒットゲームを彷彿とさせられるのです。せめて狩りのシーンなど、この倍の分量でじっくり書き込んでくれていたら、そんな印象も薄まったのかもしれません。それだけが残念。
少年の成長を描きながら、いびつな世界の秘密をかいま見せる、ちょっと不思議な空の狩りの物語です。