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ゲド戦記外伝
  • みんなの評価 5つ星のうち 3.9 17件
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  • カテゴリ:小学生
  • 発行年月:2004.5
  • 出版社: 岩波書店
  • サイズ:22cm/458p
  • 利用対象:小学生
  • ISBN:4-00-115572-9
  • 国内送料無料

紙の本

ゲド戦記外伝

著者 ル=グウィン (作),清水 真砂子 (訳)

アースシー世界を重層的に描く「カワウソ」「ダークローズとダイヤモンド」「地の骨」「湿原で」「トンボ」を収録。巻末にアースシー世界の種族・言語・歴史・魔法などについて著者自...

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ゲド戦記外伝

2,376(税込)

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商品説明

アースシー世界を重層的に描く「カワウソ」「ダークローズとダイヤモンド」「地の骨」「湿原で」「トンボ」を収録。巻末にアースシー世界の種族・言語・歴史・魔法などについて著者自身が解き明かす「アースシー解説」付き。【「TRC MARC」の商品解説】

著者紹介

ル=グウィン

略歴
〈ル=グウィン〉1929年米国生まれ。ラドクリフ大学・コロンビア大学卒業。SF作家、ファンタジー作家。著書に「素晴らしいアレキサンダーと、空飛び猫たち」など。

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みんなのレビュー17件

みんなの評価3.9

評価内訳

  • 星 5 (4件)
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紙の本

一年前に出たゲド戦記完結篇のことを、殆ど覚えていない鳥頭の私。そんなワタシでも十分というか十二分に楽しめます。欠点といえば、全巻をもう一度読みたくなること、かな

2004/07/18 18:13

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:みーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

反発があることは承知で敢えて書くけれど、この本のデザインは完全に古色蒼然、レトロを通り越して野暮である。同じロングセラーでもトールキンの『指輪物語』と全く異なる。それが大岩波と評論舎との違いと言うのは簡単だけれど、そこに官庁と民間の違いのようなものを感じるのは私だけだろうか。その表紙画を描いたのはデイビッド・ワイヤット。

でだ、この本、出るとは噂は聞いてはいたものの、シリーズ完結篇である『アースシーの風』の出版から僅か一年で、外伝が出るとは思いもせず、ニュースを知ったときは正直驚いてしまった。で、内容も見ないうちから、まっさかトールキンの補遺本みたいに、内容スカスカの読者を馬鹿にしたようなものではなかろうか、と疑いの目で見たのだけれど、あに図らんや、これが実に面白い。自分の不徳の至りと反省頻りではあります、はい。

収められているのは五つの物語。連作でもなんでもなくて、いかにも外伝に相応しく、本編を補うような、それでいて単独で読んでも十二分に楽しめるようなものばかり。無論、これを読んだらゲド戦記自体が読みたくなること間違いなしである。

ハブナー港の造船所で働く船大工の息子のカワウソが、魔法をあやつる力を見せてしまったことから、人生が変わっていく「カワウソ」。ハブナーの西部、ナラの木とクリの木が茂る山間のグレイドという町に住むゴールデンという金持ちの商人の家に、ダイヤモンドと名づけられた息子がいた。魔法をあやつる息子を見た父親は、少年を魔法使いのもとに送り込むが「ダークローズとダイヤモンド」。

ル・アルビの魔法使いのダルスのもとに、ゴントの街からダンマリが昇ってきて住み始めたのが去年の春。彼は、その名のとおり何を問われても黙っている「地の骨」。ハブナーからペルニッシュ海を隔てたところにある、牛がいて羊がいて森があって小さな町が点在し、火山を抱く島セメル。そこに疫病に罹った牛を治しに男がやってきた「湿原で」。広々として地味に富んだウェイ島に領地をもつアイリアの一族。没落した一族の一人がシリエスにいる間にもうけた娘、彼女につけられた名前は「トンボ」。

それに「アースシー解説」と、清水真砂子による訳者あとがき。この解説だけでも50頁というのだから凄い。ただし、これは全く面白くない。本編全部を読んだ人にだけ意味のあるもので、この外伝だけ読む人は、今回は飛ばして、後日もう一度読めば絶対に楽しめるだろう(多分)。

でだ、一番感慨深かったのは、実は訳者である清水のあとがきである。ル=グウィンが70歳半ば、というのは分る。ただ、私にとっての清水真砂子は、今でも30代、間違っても40代前半の訳者なのである。ところが、その清水も60歳を越えたと言う。すでに最初の巻が翻訳されて30年近くが経つというのだから、当然といえば当然なのだろうけれど、十数年前にこの本を読んだ私には、頭では分かっても、こころでは理解できないようなことなのである。

でだ、清水はそれだけ長く『ゲド戦記』に付き合いながら、実際には最近までル=グウィンに会ったことがなかったという。質疑を直接するようになったのは、第四巻『帰還』からで、以来、個人的な手紙のやり取りはあったものの、そこまで止まり。そして、やっと2003年、清水夫妻はオレゴン州ポートランドに行って、ル=グウィンに会うことになる。

その場面、なんだか、陽だまりの中で老夫婦が久闊を叙す、映画の一シーンを思わせる光景なのである。今まで、どちらかというと、癖の無い訳文の清水には、特別の感興も抱かなかったけれど、ロングセラーには、こういう人の翻訳が似合うんだろうなあ、と勝手に納得してしまう。

ともかく、時間があればもう一度読み直したいシリーズが、また増えた感じである。

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紙の本

多島海への船旅へ

2004/06/17 15:39

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:うみひこ - この投稿者のレビュー一覧を見る

 この短編集を読む楽しみは、『ゲド戦記』という既刊の5冊の長編でできあがったアースシーの世界を自由に旅するようなものだと思う。ここにあるのは、市井の人々の生活、町の富裕な商人や村の貧しいチーズ作りの生活だ。そして、彼らに混じって生活をする、ロークの賢人ではない普通の魔法使いや呪い師や魔女の生活でもある。例えばゲドの師のオジオンや巫女ではなくなったテナーが選び取った日常がここに垣間見られる。そして、そんな日常世界の中でアースシーにおいての魔法の意味が、作者によってもう一度問い直されていくのがわかっていく。
 「カワウソ」の章では、『ゲド戦記』より300年ほど前の暗黒の時代と魔法使いの学校、ロークの学院の成り立ちが語られる。「ダークローズとダイヤモンド」は、幼なじみの魔女の娘と魔法の才能のある商人の息子の恋の物語だ。だが、もうひとつ、音楽の才能と魔法の才能のどちらを選ぶかという物語でもある。これは、なかなか読者にとっても興味深い選択だろう。芸術か真理の探究か、あなたならどちらを選ぶだろう。もし、親だったら子供には喜びの多い方をと即座に選択できるのだが、自分自身ではどうだろう? 「血の骨」の章では、懐かしいゲドの師沈黙のオジオンの若き日の姿がみられる。彼の師であるへレスがさらにその師の古い魔術を試みる。古代の魔法と大地の関わりを感じる物語だ。「湿原で」は、村に迷い込んできた呪い師が牛の病を癒す日々が描かれている。これは同時に、罪を犯した魔法使いはどうなるのだろうという問いに対する一つの答えでもある。大賢人ゲドの姿が久々に見られ、静かに身にしみていくようなこの物語は、ファンも満足する逸品だろう。最後の「トンボ」は、「ドラゴンフライ」の題で早川文庫『伝説は永遠に』に既訳がある作品で、『ゲド戦記』第五巻の『アースシーの風』の前章と言うべき物語だ。これらと、第四巻の『帰還』とを合わせてみると、物語全体が問い直され、『ゲド戦記』が竜と女と魔法の物語に再構成されていく動きを感じずにはいられない。巻末には、作者自身の手による「アースシー解説」があり、この世界の地理と歴史、言語や文字について知ることができる。
 巻頭の作者の長い「まえがき」にあるように、読者は、何度でもこのアースシーの世界に戻ってきて、喜びを感じてきた。変化の気配におびえながらも、アースシーの多島海を旅する喜びは何物にも代え難いという思いを、この短編集でまた新たにした。こんなふうに、ゆっくりと長く、作者が古代や大地の魔法を探りながら、緩やかに物語を語り続けて欲しいと願はずにはいられない物語集である。

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2004/10/10 17:20

投稿元:ブクログ

ゲド戦記シリーズの別巻。

日本では2004年5月に出版ですが、米国での刊行は第5巻の「アースシーの風」より、こちらが先だったそうです。

ここには、既に一度出版されたものを含めて、アースシーを巡る5つの短編が集められています。
それらは、ロークに魔法学院が出来るまでの物語であったり、自分の力をどう使ったらいいのかが判らない青年と少女の恋物語であったり、或いはゲドをめぐる何人かの魔法使い(あの懐かしいオジオンも登場します)の物語で有ったりします。
これは「帰還」と「アースシーの風」の隙間を埋める物語たちなのです。

「ゲド戦記 影との戦い」を初めて読んだのはニ十代の半ば、ちょうど結婚した頃だったでしょうか。以後三十年ちかく、私はこの物語の行方をずっと追いかけてきました。長い長いインターバルを置きながら、4巻の「帰還」で 「そして二人は幸せに暮らしました」 と終わったかに見えた物語は、「アースシーの風」で また違った表情を見せました。
「ハイタカ」と言う名の魔力を持った青年の自分探しの旅に始まった物語は、徐々に姿を変えていき、子供のためのファンタジーは大人の女のための物語にもなったようです。 
第一巻では巻末に「小学6年、中学生以上」とされていた記載が、この5巻にはないことが意味深く思えます。
今、この巻を読み終えて私の心に深く残っているのは、作者による前書きです。
この前書きの中で作者は、今ファンタジーがどうしてこんなに愛されているのか、人がファンタジーに求めるものは何なのか、を、慈しみ深い、けれど鋭い言葉で語っています。
そして描かれた物語世界は静かな信頼と悲しみに満ちているようです。
この作品で、この物語は終わるのでしょうか。それとも・・・・

2006/05/23 15:06

投稿元:ブクログ

始まりにはやっぱり女の人もいるんだね。
と言うことも分かる外伝。
オジオンが若い頃やその師匠の話も好きだけど、個人的にはトンボかな。

2005/11/07 12:34

投稿元:ブクログ

締めくくりの一冊というよりは、新たな物語の息吹という印象が強い本。つくづく原著の刊行順に従って『アースシーの風』より先に出すべきだったと感じる。多くの読者は(私もそうだったように)出版順に読んでいくだろうし、物語において語られる順番が如何に大事かなんて言うまでもないのだから、このことに関して翻訳者(と出版社)の責任は重大だと思う。
[05.11.07]<t市

2007/04/13 15:31

投稿元:ブクログ

 今までのゲド戦記の中で語られていなかったことが補充?みたいな感じで書いてるような本です。

 あ、なるほど、と納得したり、ここが、本偏のここにつながるのかぁと思ったり、また本偏が読みたくなるような1冊です

2006/07/30 02:24

投稿元:ブクログ

「わたしに教えてくださるべきでした。そうしたらお別れが言えましたものを」
師匠の若い時代、ゲドの諸国悠々時代、魔法使いが女性を愛せるのかというテーマ、ゲド戦記の外伝的物語が贅沢に詰まっている!

2007/02/23 14:50

投稿元:ブクログ

読むのに多くの時間が掛かるぐらいのボリュームある本ですが、その分読んだ後理解が深まり達成感もありました。

2008/02/27 22:03

投稿元:ブクログ

なんで出版社はアースシーの風の前に外伝を翻訳しなかったんだろう。ル=グウィンは外伝を先に出したんでしょ。最後のトンボは先に読みたかったなぁ。絶対そのほうがアースシーの風が楽しめる。出版社の考えがわからないよ。
中身は結構おもしろかったです。オジオンの師匠の話とかもあって。
2008/2/25

2009/04/04 09:13

投稿元:ブクログ

ゲドシリーズ初期3作の勢いは姿をひそめ、4巻以降は人間を見つめる内容になっている。
もともと戦記と言っても、それは暴力的なものではなく、自己と他者の許容や葛藤、生と死などについて描かれているが、

「帰還」からはよりその傾向が強い。またこの外伝によって、物語の世界の裏打ちがされ、ゲドやその周囲の人々、アースシーの世界に生きる人々を浮き上がらせてくれる。

時間をおいてまた読みたい。

2008/04/26 15:32

投稿元:ブクログ

「地の骨」に涙、涙。人知れずに行われた高尚な行為―ヘレスにはそのような意識は微塵もなかったであろうが。そんなヘレスの性格、思想が、短い章のなかに、くっきりと浮かび上がる。そして、若き日のオジオン。オジオンのあの最期を知ってしまったあとだけに、懐かしくて胸がつまる。

2011/05/29 23:05

投稿元:ブクログ

図書館から借りました

 ファンタジー。魔法物。ゲドより前の話や、ゲドが大賢人であったころの話。短編集。

 一方的に「男の世界」に傾いていた天秤が。(一巻~三巻まではそう)
 バランスをとるためにか、「女の偉大さ」に振り子のように傾いた感じですか。(帰還からは生活に根ざして、女性賛美的になった)

 ロークができるまで。
 ロークが女を排斥した理由。
 暗黒時代。
 オジオンと師匠の話。
 そんなのが載っている。
 オジオンの師匠が地震を食い止めた話はよくよく聞くので、ああこれが、と思う。
 こんな風に犠牲になっていようとは。

 トンボという名の少女の話。
 原作にはまんま「ドラゴンフライ」らしい。彼女と、魔女のバラとの友情とかはほんわかとしている。彼女は誰とでも友達になれる感じがする。そしてロークに行って、死の国から帰ってきてしまったトリオンに引導を渡して、竜になる。

 ああ、ラストだなあと思いながら読んだ。
 アースシーの風より先に、こっちを読んだ方がよかったのだなー。
 トンボ→アイリアンは、アースシーにも登場するから。
 大変美味しい物語群でした。読み終わってしまったなー。あーあ。。

2009/04/04 23:55

投稿元:ブクログ

知りたかったと言われれば知りたかったけど、
憶測でよかったともいえる話も含まれてたりで・・・
まぁ、でもココまできたら読むでしょう。

2010/05/02 16:13

投稿元:ブクログ

本編を読んでいる人には馴染みの名前もちらほら出てきます。
本編の後半よりもむしろ、個人的には面白かったかな。

オジオンやゲドが出てきたのか、個人的には嬉しかったです。

魔法使いと魔女ってそんなに違うの? と思う。
世代とか環境の問題なんだろうけど。
そういうのは差別だ!と思う世代なので。

振り返ると、シリーズ1巻が一番面白かった。
2巻もまぁ面白かったけど。
3巻も面白かったか。
やはり年数があきすぎていて、作者のいろんなものが変化しているというのが
大きいのかも知れない。

2010/04/29 22:16

投稿元:ブクログ

外伝を先に読むとよいという情報を得て,読んでみました。

「カワウソ」と「地の骨」が好きだ・・・。

「カワウソ」は前半はすごくハラハラ冒険活劇です。
アニエブの村に戻るところは泣ける・・・。
でも,女だけの島だったはずのロークが,どうして男だけの
魔法使いの学院になったのか,その謎はとかれていないですな。

「地の骨」
沈黙のオジオンのお話。
これも,最後が泣ける。
すごく好きなお話です。

「トンボ」
竜と人のお話。つまり,TEHANUとの関わり・・・?

それから,まえがきの最後の行が好きです。
「竜がなにもであるかなど,誰にも説明できない」