サイト内検索

詳細検索

ヘルプ

セーフサーチについて

性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示を調整できる機能です。
ご利用当初は「セーフサーチ」が「ON」に設定されており、性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示が制限されています。
全ての作品を表示するためには「OFF」にしてご覧ください。
※セーフサーチを「OFF」にすると、アダルト認証ページで「はい」を選択した状態になります。
※セーフサーチを「OFF」から「ON」に戻すと、次ページの表示もしくはページ更新後に認証が入ります。

e-hon連携キャンペーン ~5/31

「honto 本の通販ストア」サービス終了及び外部通販ストア連携開始のお知らせ
詳細はこちらをご確認ください。

電子書籍化お知らせメール

商品が電子書籍化すると、メールでお知らせする機能です。
「メールを登録する」ボタンを押して登録完了です。
キャンセルをご希望の場合は、同じ場所から「メール登録を解除する」を押してください。

電子書籍化したら知らせてほしい

  • みんなの評価 5つ星のうち 4.2 7件
  • あなたの評価 評価して"My本棚"に追加 評価ありがとうございます。×
  • カテゴリ:一般
  • 発行年月:2004.3
  • 出版社: 文芸春秋
  • サイズ:20cm/234p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:4-16-322750-4

紙の本

雲雀

著者 佐藤 亜紀 (著)

崩壊するハプスブルク帝国を舞台に展開される、人の心を読み、あやつる異能者たちの闘い。活劇、恋愛そしてSF…。小説のあらゆる魅力を取り込んだ一冊。「天使」姉妹篇。【「TRC...

もっと見る

雲雀

税込 1,781 16pt

予約購入とは

まだ販売されていない電子書籍の予約ができます。予約すると、販売開始日に自動的に決済されて本が読めます。

  • 商品は販売開始日にダウンロード可能となります。
  • 価格と販売開始日は変更となる可能性があります。
  • ポイント・クーポンはご利用いただけません。
  • 間違えて予約購入しても、予約一覧から簡単にキャンセルができます。
  • honto会員とクレジットカードの登録が必要です。未登録でも、ボタンを押せばスムーズにご案内します。

予約購入について詳しく見る

ワンステップ購入とは

ワンステップ購入とは、ボタンを1回押すだけでカートを通らずに電子書籍を購入できる機能です。

こんな方にオススメ

  • とにかくすぐ読みたい
  • 購入までの手間を省きたい
  • ポイント・クーポンはご利用いただけません。
  • 間違えて購入しても、完了ページもしくは購入履歴詳細から簡単にキャンセルができます。
  • 初めてのご利用でボタンを押すと会員登録(無料)をご案内します。購入する場合はクレジットカード登録までご案内します。

キャンセルについて詳しく見る

このセットに含まれる商品

前へ戻る

  • 対象はありません

次に進む

商品説明

崩壊するハプスブルク帝国を舞台に展開される、人の心を読み、あやつる異能者たちの闘い。活劇、恋愛そしてSF…。小説のあらゆる魅力を取り込んだ一冊。「天使」姉妹篇。【「TRC MARC」の商品解説】

著者紹介

佐藤 亜紀

略歴
〈佐藤亜紀〉1962年生まれ。小説家。「天使」で芸術選奨新人賞受賞。著書に「バルタザールの遍歴」「1809」など。

あわせて読みたい本

この商品に興味のある人は、こんな商品にも興味があります。

前へ戻る

  • 対象はありません

次に進む

この著者・アーティストの他の商品

前へ戻る

  • 対象はありません

次に進む

みんなのレビュー7件

みんなの評価4.2

評価内訳

  • 星 5 (2件)
  • 星 4 (2件)
  • 星 3 (1件)
  • 星 2 (0件)
  • 星 1 (0件)

紙の本

シトー派修道士の墨染めのような禁欲的な美しさ

2004/05/17 23:58

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:べあとりーちぇ - この投稿者のレビュー一覧を見る

 佐藤亜紀氏ほどの実力者を「新人」とカテゴライズするのはどうだろう、と思ったのだが、それでもファンとして嬉しかった「芸術選奨新人賞」受賞作『天使』の続編である。「王国」、「花嫁」、「猟犬」、「雲雀」の4短編から成り、「王国」ではカールとオットーのメニッヒ兄弟が、「花嫁」ではジェルジュの父、グレゴール・エスケルスが主人公として描かれている。周辺の人物を描くことにより、『天使』を通じての主人公、ジェルジュ・エスケルスを浮き彫りにするというオムニバスならではの凝った作りである。

 ハプスブルク帝国の崩壊はすでに止め処なく、ヨーゼフ=フェルディナント大公は市井の1個人と成り果てた。しかしそれでもなお、機会あらば自分の政治的生命を引き延ばそうとジェルジュの取り込みを図る大公殿下。その足元でウィーンの掌握を狙い、それ故どうしてもジェルジュとは相容れないディートリヒシュタイン。退位した二重帝国最後の皇帝カール1世は復権を狙ってクーデターを企む。枢密顧問官スタイニッツは病を得、オーストリア諜報組織の事実上の切り盛り役はジェルジュに降りかかる。メニッヒ兄弟がかなり「使える」人材であることが救いではあるが、相変わらず「テーブルの下で足を蹴り合うような」陰湿な小競り合いの連続に、ジェルジュの気苦労を思ってついほろりとしてしまった。
 『天使』ではロクでもない父親だという印象の強かった自称男爵グレゴールにも「花嫁」のようなエピソードがあったのかと思うと、それなりに微笑ましいような感慨深いような気持ちが沸く(ロクでもない男なのは変わりないが)。結局のところグレゴールも、佐藤亜紀流の熱い男たちの一人だったのだ。大それた悪事を働くことはできず、自分の欲望に忠実で、照れ屋で純情でどこかしら可愛気が残る男たち。『天使』と「花嫁」でしか彼の人生を垣間見ることはできないが、できればもっと彼の物語も覗いてみたかった。

 『バルタザールの遍歴』や『戦争の法』に比べると、『天使』や本書の語り口は極めて抑えた透徹したものになっている。気の滅入るようなリアルさで描き出される「感覚」の描写は時として偏執狂的でもあり、絢爛豪華な「佐藤亜紀節」のファンである筆者としては少々面食らったものだ。あの色彩に満ち溢れた文体を、佐藤氏は捨ててしまったのだろうか、と。
 しかし『天使』や本書を繰り返して読むうちに、これもまた紛れもなく「佐藤亜紀の世界」なのだと納得した。オペラのアリアのような華々しさはなくとも、ミサの詠唱のような緊張感に満ちたシンプルな美がここにはある。うっかりすると読者に不親切極まりない、極限までディテールの説明をカットした語り口もその美しさを際立たせるのである。
 第一次世界大戦前夜から1930年あたりまでのヨーロッパ地図について詳しく知れば、ジェルジュ2部作の背景にいかに多くのことが設定されているかを知ることもできる。「こんなに調べてあるのだよ」ということを微塵も本文に出さないあたりも憎らしいほど見事な筆力で、恐れ入って平伏するしかない。参りました! というのが実感である。佐藤亜紀ファンなら必読の書と言えよう。

 『天使』では絶大なる「感覚」を備えた青二才だったジェルジュも、本書では三十路を越えて右往左往するばかりでもなくなった。ジャブの応酬の末に予定調和な落としどころを探る、という陰険な小競り合いに飽き飽きして、彼はついに自分の人生を取り戻しにかかる。抑圧を振り捨てたジェルジュはいかにも自由で、生き生きとして、色彩を取り戻したようにも見えて嬉しい。
 どことなく死の香りをまとって舞い降りた天使は、本書で雲雀となってどこへとも知れず飛び立った。もう戻ることはない。行く手の空に幸いあらんことを。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

2006/08/04 00:24

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2008/01/22 17:26

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2009/07/04 12:41

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2013/07/21 23:00

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2014/04/04 19:51

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2016/01/30 17:23

投稿元:ブクログ

レビューを見る

×

hontoからおトクな情報をお届けします!

割引きクーポンや人気の特集ページ、ほしい本の値下げ情報などをプッシュ通知でいち早くお届けします。