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ぼんくら 下 (講談社文庫)
著者 宮部 みゆき (著)
謎が謎呼ぶ楽しさ満載「宮部ワールド」へ!「俺、ここでいったい何をやっているんだろう」。江戸・深川の鉄瓶長屋を舞台に店子が次々と姿を消すと、差配人の佐吉は蒼白な顔をした。親...
ぼんくら 下 (講談社文庫)
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- 税込価格:1,496円(13pt)
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商品説明
謎が謎呼ぶ楽しさ満載「宮部ワールド」へ!
「俺、ここでいったい何をやっているんだろう」。江戸・深川の鉄瓶長屋を舞台に店子が次々と姿を消すと、差配人の佐吉は蒼白な顔をした。親思いの娘・お露、煮売屋の未亡人・お徳ら個性的な住人たちを脅えさせる怪事件。同心の平四郎と甥の美少年・弓之助が、事件の裏に潜む陰謀に迫る「宮部ワールド」の傑作。
【商品解説】
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本所深川にあった鉄瓶長屋の秘密。
2009/08/26 08:52
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:オレンジマリー - この投稿者のレビュー一覧を見る
読み始めて間もなく、同心平四郎の名前に見覚えがあるな…と考え巡らせた。それで不意に思い出したのが『日暮らし』だった。本書の方が先に出ていたのに、私は『日暮らし』の方を先に読んだのだと気付いた。
舞台は江戸の本所深川にあった鉄瓶長屋である。物語の始まりと共に、早速事件が起こったので終始気が抜けない作品であったと思う。偶然に発生している事件のように思われたけれど…些細ではあるが、何か背後で全てを思いのままに動かしているような気配を感じ取り、平凡をこよなく愛する同心の平四郎は動き出す。普段、関わりを持たない岡引きや幼馴染の協力、そして美少年である甥っ子、弓之助の登場である。
煮出し屋を営むお徳の人間性が、江戸時代の丈夫な「おっかさん」像のような感じがして、とても好ましかった。人情に厚く、また可愛らしい一面も持ち合わせている。そんな彼女が鉄瓶長屋の「心」となり、まとめあげてきた。けれど、差配人の失踪をきっかけに新しく差配人としてやってきた佐吉に辛く当たりつつも徐々に認めていったり、本来好まない職種で食べてきたおくめを面倒見たり、やはりお徳は優しくて面倒見が良い苦労人である。
宮部みゆきの状況描写が素晴らしく、その時代の江戸での暑さをリアルに想像してしまった。夏を象徴するように、ところてんやくずきりを食べる場面があり、私自身もつられてくずきりを買い求めてしまったほどだ。そして物語の中では季節が移り行く。その季節の変わり目の表現にも、感心した。
何でも計ってしまう美少年の弓之助、彼の頭のキレ具合にも眼を丸くしたところが多々あった。幼いながらに鋭い洞察力があり、叔父である平四郎よりも上手に物事をとらえ、先を読む。実に賢い子だ。
色んな人たちの協力によって、いよいよ大店、湊屋の主人である総右衛門に関わる大きな出来事へと道が開けていく時は、わくわくした。書籍で心からわくわくしたのは、久しぶりの事だなと思った。当然、一筋縄では行かないけれど、そこでもヒヤッとしたり…本当に気が抜けなかった。芋づるを引っ張っていくように、色々な事が明らかになっていく過程が何よりも見事だった。始めから、である。始めから最後まで、ずるずると色んな事柄が明確になっていく。
江戸時代の町人たちの暮らしぶり、長屋で成り立つコミュニティであったり、宮部みゆきの時代小説特有の人情が輝かしく発揮されている一作だった。現代人の生活からは想像もつかない生活が、そこにはある。
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個性豊かな登場人物たちが面白い
2020/09/19 15:28
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:まなしお - この投稿者のレビュー一覧を見る
江戸人情捕物帖である。個性豊かな登場人物たちが、物語をいっそう豊かなものにしている。大変楽しく読めた。ミステリーとしても秀逸である。また、この登場人物たちに出てきて欲しい。
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おでこがいい
2019/07/10 17:18
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:hid - この投稿者のレビュー一覧を見る
本編に出てくる、おでこ、がいい味出してますね。
好きなキャラクターです。
なんでも測っちゃう弓之助もいいです。
最後にちょっとしたどんでん返し?が。
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この ままならなさ
2017/06/09 21:19
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:るう - この投稿者のレビュー一覧を見る
傍目から見れば 恵まれてる人が抱えている思いがけない鬱屈とそれが引き起こす事件。男と女、どうしてこうも悲しい事になるのか。