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- カテゴリ:一般
- 発行年月:2004.6
- 出版社: 宝島社
- サイズ:26cm/128p
- 利用対象:一般
- ISBN:4-7966-4029-0
紙の本
森博嗣本 小説作法からお庭まで森博嗣1000% (別冊宝島)
巻頭対談は森博嗣と西尾維新。森ミステリィとその小説作法を語りあう。庭園鉄道やこだわりのコレクションを公開し、S&Mシリーズ、Vシリーズ、四季シリーズほか全作品を詳細に解説...
森博嗣本 小説作法からお庭まで森博嗣1000% (別冊宝島)
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商品説明
巻頭対談は森博嗣と西尾維新。森ミステリィとその小説作法を語りあう。庭園鉄道やこだわりのコレクションを公開し、S&Mシリーズ、Vシリーズ、四季シリーズほか全作品を詳細に解説。「河童」のコミック化作品も収録!【「TRC MARC」の商品解説】
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紙の本
森ファン必読の一冊
2004/05/18 12:47
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投稿者:一石 - この投稿者のレビュー一覧を見る
購入したときの第一印象は「思ったより厚いな」。
「森博嗣」の「1000%」を詰め込むには、やはりこれくらいの量が必要なのだろう。
森博嗣氏と対談するために作家になったという西尾維新氏との対談から始まり、S&Mシリーズ、Vシリーズ、四季シリーズ、その他の作品が網羅されている解説、森博嗣ファンクラブ「森ぱふぇ」に対して行なわれたアンケート結果(私も参加させていただいている)、森作品のシリーズ間におけるリンクを暗示する隠しアイテムの紹介などなど、内容は充実しており盛りだくさんだ。
私が特に注目したのは、読者のミスディレクションを誘う「隠しアイテム」をネタバレ必至で紹介しているコーナーだ。だいたいにおいては読者にとって既知のものと思われるが、気づかなかった「隠しアイテム」を見つけ、関連する森作品を再読してしまった。
森作品は、読めば読むほど深みを増している。作品群全体としてどんどん世界が広がっていき、「隠しアイテム」に気づいて得意になっていても、そこがさらなるミスディレクションへの入り口になっている。底知れぬ作品世界。エンターテイメントとは、かくあるべきだろう。
この本の中ではたった1ページにすぎないのだが、森博嗣氏とサリンジャーとの共通点が書かれている。森作品を読むと、サリンジャーから受けた影響が随所に見られるのだが、それらをまとめた解説である。ここでは「引き算の美学」と称されている「書かない手法」は、日本人において稀な存在だろう。「なぜ」という原因にあたる部分を示さず、結果のみを提示する手法。「なぜ」は読者が問うべきものとでもいいたげな。
森作品を紐解く上で、サリンジャーとの共通点は頭に入れておきたい。
森作品、および森博嗣氏をこよなく愛する読者にとって、まさに珠玉の一冊である。