紙の本
種のような本
2004/09/09 22:51
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投稿者:胸騒ぎ - この投稿者のレビュー一覧を見る
私だけではないと思いますがどうしても自己啓発系の本と先人の人生論とは一線を隔した何かがあるように思います。しかし、先人の人生論は個人的に現代と時代がずれているせいか抽象的な物としてでしか捉え難い物があるように思っていました。それ故斎藤孝氏のこのタイトルは私にグッとこさせる物がありました。
個人的に現代の方々の説法のような物には疑心暗鬼な私です。そのため古い人のをと選定していくとどれがいいのか解らないといった無意味な当惑に襲われ、結局諦めてしまっていました。
斎藤孝氏のタイトルは何となく現代的な利用法と先人の知恵とを良い具合に織り交ぜたような答えを導いているような期待を抱かせてくれる物でした。中身も著者自身もただ持論を述べるだけでなくゲーテの原文を解説する形で現代版に仕上げているような出来生えで凄くわかり易かったです。それはあながち著者が一人ではなく二人以上のそれも二人ではないというようなやや複雑な表現ですがプラスX、かけるXというようなものを感じさせる物があるような気がしました。
アドバイスは見易い項目分けでまた読み返す時も至極読み返し易いのがとても良いと思います。特に私が興味を引いたのがへたうまの考察です。現代ではデッサンが出来なくともへたうまが受け容れられる時代。これはおかしい、スポーツの世界ではへたうまが受けられる場所なんてないのにといった所に深い感銘を受けました。デッサンの有用価値といいますか基礎こそ最も尊く人生の真理であるような(堅苦しい上に敬遠されそうな表現ですが)気さえ起こさせられました。
これを契機に是非ゲーテに触れてみたいと思えるきっかけを多いに含んだ種のような一冊です。一読して損はありません。
紙の本
唸らせられます。
2020/09/12 09:13
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投稿者:岩波文庫愛好家 - この投稿者のレビュー一覧を見る
『ゲーテとの対話』から引用した内容を様々なテーマとして掲げ、著者が論述した一書です。テーマが、多岐に亘っているので、その時々に自分が直面している事柄の参考になります。
特徴として各テーマにはスポーツ選手や芸術家や作家などが登場し、彼らの言行も交えて著述してある点です。現代に於ける人達も例示しながらというのは或る意味親近感が湧きます。
ゲーテが作家、詩人、演出家、脚本家、科学者、政治家とマルチな活躍者であった事は知りませんでした。ゲーテの著書を幾冊か購入済なので、読み進めていきたいと思います。
紙の本
日常へのヒント
2022/10/05 09:34
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投稿者:ももじろう - この投稿者のレビュー一覧を見る
日常へのヒントがあります。
が、個人的に思ったのは、ゲーテの作品を読んだ事の無い人が、最初に読んだ方ががいいのかな、と感じたりしながら読みました。
なんとなくですが、読み進めていくにつれて、ゲーテでは無く、著者の感覚の方がやや強いような印象を受けた箇所があったように思います。
紙の本
内容詳細
2004/05/24 15:40
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投稿者:bk1 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「小さな対象だけを扱う」「日付を書いておく」「完成まで胸にしまっておく」「自分だけの師匠をもつ」——ゲーテのことばをヒントに、知的で豊かな生活を送るための「発想の技法」を学ぶ。
私は、研究者として歩み始めた二十代のころ、本質的なものを求めるあまり、抽象的思考に嵌り込んでしまい、身動きがとれない状態に陥っていた。そういう精神的にどん底のとき、ゲーテの言葉が目に飛び込んできた。(中略)自分の立ち位置が分からなくなったとき、何か壁に突き当たったとき、本書を開いてほしい。何かのヒントがきっと見つかるはずだ。(「まえがき」より)
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斉藤孝先生の物の考え方がわかる本。ゲーテの言葉を引用して仕事をこなすためのヒントや生き方のヒントを全篇に渡って綴っている。
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ドラマ「ゲゲゲの女房」で主人公・村井茂(水木しげる)が「ゲーテはええこと言うねぇ!」と言っていたの聞いて、急にゲーテに興味が湧くようになりました。そんな時に図書館でたまたま見つけた1冊。仕事でちょっと悩んでいた時なのでちょうどよいカンフル剤になりました。
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ひとは愛する者からだけ学ぶーという箇所は、なるほど。。と腑に落ちるものがありました。
なるほどな。。の連続です。
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私の壁に突き当たったときに開く本は???
でも、この本からも励まされるコトバがたくさん見つかった♪
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私が敬愛する斎藤孝先生の著書。著者は明治大学文学部教授で、独自の「斎藤メソッド」で日本の教育界にメスを入れ、日本の若者に健全な「心と身体」を取り戻そうと活動されていらっしゃいます。NHKの「日本語で遊ぼう」の監修なんかもしておられ、最近は著書多数、詳細は下記の著者HPにて!
なんというか、考え方の波長が合うんですよね。斎藤先生の本を読むと心がすっとすることが多いです。この本もたまたま本屋で見つけたんですが、共感できる内容がふんだんにありました。この本でも取り上げられているエッカーマンの「ゲーテとの対話」はまさしく珠玉と呼ぶにふさわしい最高の文学作品で、ゲーテの人間性の奥深さがその愛弟子ともいうべきエッカーマンの視点から惜しむことなく描ききられています。三部作なのですが、当時高校生の私はあまりにもすばらしい内容なので読了するのがもったいなく、ゆっくり1ページずつ味合いながら読み進めていった記憶があります。以下、御大ゲーテの言。
「趣味というものは、中級品ではなく、もっとも優秀なものに接することによってのみつくられる…」(P.48)
「人はただ自分の愛する人からだけ学ぶものだ」(P.98)
「性に合わない人たちとつきあってこそ、うまくやって行くために自制しなければならないし、それを通して、我々の心の中にあるいろいろちがった側面が刺激されて、発展し完成するのであって、やがて、誰とぶつかってもびくともしないようになるわけだ。」(P.111)
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副題「壁に突き当たったときに開く本」~小さな対象だけを扱う・自分を限定する・実際に応用したものしか残らない・日付を書いておく・完成まで胸にしまっておく・実際的に考える・最高を知る・独創性などない・独学は非難すべきもの・「素材探し」を習慣化する・使い尽くせない資本をつくる・愛するものからだけ学ぶ・豊かなものとの距離・同時代,同業の人から学ぶ必要はない・性に合わない人とも付き合う・読書は新しい知人を得るのに等しい・癖を尊重せよ・先立つものは金・儀式の効用・当たったら続ける・他人の評価を気にしない・異質なものを呑み込む・邪魔の効用・現在というものに一切を賭ける・計り知れないものが面白い・感情を生き生きと羽ばたかせよ・詩的に考える・過去に執着しない・青春のあやまちを老年に持ち込むな・年を取ったら,より多くのことをする~エッカーマンが晩年のゲーテに接した9年間のメモをもとに,ゲーテとの会話を書き綴った『ゲーテとの対話』が,ネタ本。齋藤さんは1960年生まれで,テレビで善い人に映っている。本を書くとベストセラー。テレビに出て本書いて儲かるなぁー
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ゲーテに触れようか、と思えるくらいの本・・・かな。壁に突き当たったときに読んだらもっと良く思えるのかも。
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ゲーテの言葉を引用して、著者自身の考えや主張に結び付けている。ゲーテの言葉に感銘を受け、著者の解釈で納得する。これが自分なりにも解釈出来るようになれば、もっともっと楽しく読めるはず。特に、「最高を知る」と「豊かなものとの距離」は目からウロコ。自分の興味や関心も、携わり方を少し変えるだけで人生に深みを与える事が出来る。お気に入りは「現在というものに一切を賭ける」。自分と正面から向き合う事が出来る貴重な1冊。本書の引用元であるエッカーマン著「ゲーテとの対話」は絶対に読みたい。
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斉藤さんのテンション楽しいので、著書は読めるときは読むようにしています。で、ゲーテっていままで触れたことないので、人としてどんなのか怖いもの見たさでした。
作品じゃなくて人間としてゲーテに向き合う言葉が多く、それが面白かったです。
人生の先輩ってかんじかな・・・。
誰にでも当てはまることを書いているわけではないので、読み流す箇所もありましたが。
自己啓発モノだと暗くなるけど、こういう本は楽しいかも。
そして自分もこういうこと考えたことがある、と思うと、とても短く感じる本です。
納得するもしないも自分次第。納得を納得しなおすことができるかも。
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これは2度読む本です。1度目は何も考えずにサラッと読む。2度目はいろいろな経験を積み重ねてから読むといい。
ゲーテのいった言葉に対する捉え方がずいぶん変わったことに気がつきます。この本は教養のための本ではなく
ちょっとした生き方のコツを教えてくれる本です。他のゲーテの言葉も知りたくなりました。
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古典を読みたくなったぞ!
時を越えて、世界中の人に読まれている文というのは、やっぱり生き残ってきただけのパワーを秘めているんだ。