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  • カテゴリ:一般
  • 発売日:2004/06/14
  • 出版社: 文芸春秋
  • サイズ:20cm/359p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:4-16-323210-9

紙の本

火天の城

著者 山本 兼一 (著)

【松本清張賞(第11回)】信長の無理難題、甲賀者の妨害、相次ぐ天災などを乗り越え、安土城を完成させた岡部又右衛門以言と以俊。天下一の棟梁父子が挑んだ前代未聞のプロジェクト...

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火天の城

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商品説明

【松本清張賞(第11回)】信長の無理難題、甲賀者の妨害、相次ぐ天災などを乗り越え、安土城を完成させた岡部又右衛門以言と以俊。天下一の棟梁父子が挑んだ前代未聞のプロジェクトの全貌を描く。第11回松本清張賞受賞作。【「TRC MARC」の商品解説】

著者紹介

山本 兼一

略歴
〈山本兼一〉1956年京都市生まれ。同志社大学文学部美学専攻卒業。出版社勤務をへてフリーランスのライターとなる。著書に「白鷹伝」などがある。「火天の城」で第11回松本清張賞を受賞。

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評価内訳

紙の本

「想像力の建てる城」

2004/08/06 13:03

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:志賀信夫 - この投稿者のレビュー一覧を見る

プロジェクトXではない
 なんとも面白い小説が登場した。歴史小説の範疇に入るのだろうが、織田信長の時代を描きながら、激しい合戦は出てこない。これは城を作る物語なのだ。その名は安土城。幻の城として、建築愛好家や歴史家を惹きつけてきた。その城を作る大工たちの話、職人物語だ。しかし並の大工ではない。設計、意匠から着工、完成、そして維持まで、武士以上に男気を見せる男たち。反対勢力による忍者の暗躍や、自然・建築の困難と戦いながら巨大な建築プロジェクトを実行する、プロジェクトXのような物語だ。
 しかしあの仕組まれたような番組の「技術が、日本が」というある種のナショナリズムに取りこまれない。職人や企業の個人のがんばりを、「日本はすごい」に安易につなげるのは、プチナショナリズムだ。「教科書派」が日本の左翼を自虐思想と見事に名づけたが、その反対概念は自慰思想だろう。
 その日本賛美に陥りがちなプロジェクトXとは違う。国よりも職人魂が、天下国家を論じる信長を簡単に飛び越えてしまう。いま残るさまざまな建築はその証しだ。京都・奈良・鎌倉の寺院のみならず名もなき村の寺に至るまで、千年の世を生きてきた建築の力は、大名や将軍を超えている。紙と木で作られたものが、石による西洋建築を超えその姿をとどめる。この小説はその秘密にある部分で迫っている。

教会と城
 幻の安土城は新奇な姿だったと話題になったり、宮大工の仕事に注目が集まったことは何度かある。私たちの好奇心をそそっていたこれらのモチーフが、ドキドキ感を伴う小説として花開いた。教会建築の意匠を取り入れて設計する描写などからは、マニエリスムを感じさせる。美術史的な意味でなく、マニエリスム絵画のもつ歪んだフォルムと特異な色調、奇想に通じる世界が、この安土城には現れる。借景として風景を取りこんだ狩野永徳の絵画、天主の八角堂と朱瓦などは琳派どころではない強烈さで、悪趣味と思われるほどの色とコントラストが眼前に現れる姿と、それを作りだす過程は、マニエリスムとしか名づけようがない。
 考えてみると、日本の城に惹かれることはなかった。目にするのは観光用に手を加えられたり、コンクリートで再建された城ばかりで、城の魅力を感じるきっかけはない。むしろ教会建築が魅力的だ。上智大学の旧イグナチオ大聖堂のみならず、東京の巷にある小さな教会には、その歴史ととともに込められた時間と祈りが漂う。例えばロシア正教会の荘厳なニコライ堂はもちろんだが、千葉の農村、北海道の工場地帯の隅に建てられた民家と見まごう教会に、祈りつづけられたイコン、イコノスタシス(イコンの壁)があり、いまも集まる人々とともに教会を支えている。城づくりに教会を重ねた意味は、そんなところにあるもかもしれない。このような建物がどのような人々の営為、精神と思いで建てられるかを示したものだ。そして落城という末路が知られているからこそ、この建物はより美しく輝く。
 著者はかつて存在したこの城を、想像力によって丹念に作りだし、この城を作るという思いを極限まで強調する。そしてそれは虚空に消える。作りだしたもの自体が想像、空想であるがゆえに、美しさも際立つ。その意味で筆者はまぎれもなくこの城を建立し、そして崩した。読者はそれを惜しみ、悲しみつつも納得する。そのときに読者の中には、作者の築いた空想の城、安土城がいつのまにかそびえたっている。これはそういう小説だ。

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紙の本

安土城建設

2005/12/08 18:23

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:読み人 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 おじさん系の週刊誌の書評でよく取り上げられていた一冊で、読んでみました。
 桶狭間の合戦前、軍団の集合地点の熱田神社で、信長と知り合い、終生使えることになった、番匠(大工)の親子のお話しです。
 その名は、岡部又右衛門以言その子は、以俊といいます。
戦国大名に仕える、番匠は凄いです。正に、部隊の工兵
戦場でのこしらえ物作成のため、
矢玉の飛んで来る戦場へも、お供します。
 そして、信長より、命じられた、天下の城
安土城建設となります。
 天下人ならんとする、信長に見合った今までにない城という
難題、又、周辺には、反信長勢力の残党が、跋扈していて、
サボタージュが恒常的に起こります。
又、使う番匠だけでも、何百人これを、纏め上げるだけでも、
一苦労、そして
 完成直前の戦の変化による信長の要望を聞いたりと、
本当に大変です。
 著者の、番匠というか、城建設に対する知識
も半端ではなくて、
正に、目の前で、お城が毎日少しづつ組みあがっていくようです。
 しかも、当時は、ほんとうに人力だけで、組み立てていたのですね。
 しかも、安土城は燃えて今日には、残っていません。
それゆえ余計に、その神秘さが際立っています。
 番匠という、職人さんのこの親子の関係も
怖いぐらい、びしびしこちらに伝わってきます。
 親父さんのほうは、修行時代に、その親父さん(お爺さんにあたります)
の胸を寝ている間に、突いてやろうかと、思ったと、
さえ語っています。
厳しいようで、その厳しさが愛情になっているという感じなのかも
しれません。
 本書は本の雑誌でも上半期のベスト10か何かに選ばれていました。
納得の一冊でした。

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紙の本

全国の大工さんに読んでほしい1冊!

2004/07/17 20:36

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ナカムラマサル - この投稿者のレビュー一覧を見る

織田信長に命じられて安土城を建立した棟梁親子の物語。
父の名は、岡部又右衛門以言。息子の名は、以俊。
城を築く—ただでさえ大事業であるのに、彼らには内にも外にも敵が多かった。
築城を阻止しようとする佐々木六角家の残党、自分の天守指図が採用されなかったことを恨みに思う、棟梁・池上五郎右衛門、等々。
困難の中で着実に成果をあげていく彼らから、大工の喜びと悲哀が伝わってきた。

ある意味、気まぐれな施主、信長も彼らの「敵」だったと言えるのかもしれない。
又右衛門は、その信長の無理難題に対して、「できぬ」というくらいなら腹を切ったほうがまし、という気慨をもった男である。
彼の、一大工としての生き様が胸を打つ。
信長がまず最初に彼にふっかけた注文は、「天守を南蛮風にせよ」。
又右衛門は見たことも聞いたこともない「南蛮風」なるものを、想像だにできないのだが、信長の話を聞くうちに、「奇怪千万だが、頭がくらくらするほど面白い」と思う。
プレッシャーを楽しむことのできる人間を天才と呼ぶのなら、又右衛門はまさにそれである。
彼の進取の精神は、彼と関わりをもつ職人たちを啓蒙してやまない。
ある瓦職人は信長の前でこう述べる。「匠の生き方を教わりました。なにごとも面白がる又右衛門殿の心根が、わたしを窯に熱中させてくれたのでございます」。

一人の大工としての彼も魅力的だが、総棟梁である父と、その下につく棟梁の息子との確執を通して、いかに総棟梁として又右衛門が優れていたかが分かる。
父が病床に就き、代理を任せられたとき初めて、息子は「木組みはできた。おれに組めぬのは人の心か」と思い至り、父の苦労を知る。
長いこと反目しあった親子が、城を建てる共通の目的を通じて認め合っていく過程が、ごく自然に描かれている。
父は、自分は宮大工、息子は生まれついての城大工、と言われた時に初めて「考えてみれば、以俊が番匠修行を積んだのは、すべて信長の作事場だ。あいつはあいつなりに、いつも命がけで仕事をしてきたのかもしれない」と思う。
息子は、「建ててしまったものはどうにもならぬ。そのことに気づいてから、わしは目の前の仕事でけっして手を抜かぬようにした」という父の言葉を聞き、「父親のなかにもさまざまな葛藤があったのだ。一人の男としてそれを乗り越えてきた父を、以俊は誇らしく感じた」とある。
この二人の最期には、清清しさとやるせなさが入り混じる、なんとも言えない思いが去来する。

時代考証の面から見ても、拍手を送りたくなる労作だ。

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紙の本

技術的な部分は、結構楽しめるけれど、それ以外のところではどうだろう。山の中で何万もの人が石を引っ張る、言葉では分かっても実像が結ばない

2004/09/05 20:05

1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:みーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

第十一回松本清張賞受賞作。装丁は大久保明子、最近この人の名前を見ることがとても多くて、凄さは感じないけど、万人受けするデザインをするなあ、と思う。で、驚いたのはカバー・表紙装画は北村さゆり、題字は北村宗介とあること。北村さゆりが、もし日本画家で、創画会に出品している同一人物だとすると、この力強い城の画は別人のようである。そして題字を書いた人も同じ姓。もしかして夫君、それともご尊父?などなど妄想が独走状態である。カバーでここまで楽しめれば、元はとれる。

時代は、永禄三年(1560)から天正十年(1582)までの二十二年間、この小説の主人公の一人である織田信長の事跡で言えば、27歳の時の田楽狭間の闘いから本能寺の変までである。ただし、小説の中心は天正三年(1575)からの七年間である。

その間というのが、信長が安土城建設にあてた時間でもある。城を実際に建設したのが宮の番匠頭の岡田又右衛門とその一門、永禄三年以来の長い付き合いである。又右衛門、その息子で父を棟梁の座から追い落とそうとするのが、はっきりいって二代目の虚けもの、気位ばかり高くてものが見えていない若造の以俊である。

又右衛門の決めた結婚相手を、親が決めたということだけで嫌悪し、家庭を顧みず水仕女のうねに現を抜かしている馬鹿息子と、大工仕事への情熱を燃やし続ける父親との葛藤のドラマ、その中心にあるのが信長が天下獲りのために望む、壮大な吹き抜けと天守閣を持つ南蛮風の城、安土城である。

信長の意に沿う南蛮風とは如何なるものか、彼が望む巨大な建築物に不可欠な巨木をいかに調達するのか、そして足元を固める石工事は。そこに投入された労働者の数は、歴史の授業の中でしか安土城を知らない読者を圧倒する。それを見て疑問を抱く。日本でこんなに人員が動員された? 山中をそんな人間がどうやって作業する? これはピラミッドの建造ではないのかと。

それにしても、石工頭の戸奈美清兵衛と巨石との闘いといってもいい仕事の場面、いや技術者として工事の無謀を諌め、牢に入れられている間に、繰り広げられる石と人間との、自然と技術との争いとでもいっていい土木工事の失敗の描写は凄いの一語に尽きる。押しつぶされる人々の骨の砕ける、血が飛沫となる不気味な音が聞こえるほどである。この部分、同時期に出た佐々木譲『天下城』と時期も題材も同じらしく、佐々木の小説は石工を中心に描いたものらしいので、読み比べをしたいところである。

さて、全体の印象となると、どうだろう、又右衛門と以俊の親子間の葛藤は、随分と中途半端な気がする。それは信長やオルガンティノが出てくる場面にも言えて、それに比べれと、檜材の調達や築城といった技術を巡る人間の話のほうは圧倒的に面白い。正直、流石の読者も信長ものには食傷気味なのである。今までのそれを超え、印象に残るものかといわれれば、否としか言いようが無い。

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2007/01/30 14:40

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2010/03/06 23:06

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