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監禁された鮫島が目覚めるところから話は始まり、読者は最初から緊張感を強いられます。北方さんの「ブラディ・ドール」を彷彿とさせる鮫島の孤独な戦いっぷりは、満足感いっぱいです。「毒猿」とは、違った味わいのある傑作です。
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新宿鮫Ⅶ
冷たい闇の底、目覚めた檻の中で、鮫島の孤独な戦いが始まった―。自殺した同僚・宮本の故郷での七回忌で、宮本の旧友・古山と会った新宿署の刑事・鮫島に、麻薬取締官・寺沢の接触が。ある特殊な覚せい剤密輸ルートの件で古山を捜査中だという。深夜、寺沢の連絡を待つ鮫島に突然の襲撃、拉致監禁。無気味な巨漢の脅迫の後、解放された鮫島。だが代わりに古山が監禁され、寺沢も行方不明に。理不尽な暴力で圧倒する凶悪な敵、警察すら頼れぬ見知らぬ街、底知れぬ力の影が交錯する最悪の状況下、鮫島の熱い怒りが弾ける。男の誇りと友情を濃密に鮮烈に描く超人気シリーズ第七弾。
キャリアの同期の宮本の法事で鹿児島を訪れる。ホテルに戻ると痲取の寺沢に声をかけられる。宮本の親友の古山は在日(北朝鮮)。北朝鮮ルートのシャブを追っていた。古山を疑っている情報。その晩、古山の妹のバー、ハーフの愛人のバー。高級クラブで悪徳警官と遭遇。ホテルで寺沢からの連絡を待つ。寺沢の代理と名乗る男が来た。ドアを開けたがクロロフォルムをかがされ拉致。山奥(廃棄牧場)の檻。話はここから始まる。拉致された時を思い出しながら話は始まる。翌日、猟銃をもった大男が現れ閂が開けられる。
檻を出て道に出ると妹の車がくる。兄から連絡がきてピックアップにきた。
自分の代理に古山が拉致されている。地元のヤクザが「今すぐ、東京に帰れ」
捜査を開始。愛人のバーには工作員と思われる男。バーのまわりは公安。
拉致された牧場に行く途中、工作員の車とすれ違う。牧場に侵入。大男と寺沢は死んでいた。建物を出た直後に大爆発。大男は地元ヤクザの弟。
黒幕は帰化した木藤。福岡で工場経営。北朝鮮シャブを博多のヤクザに卸す。
金は工場で製造した輸出禁止の装置を輸送。
古山は地元ヤクザと博多のヤクザに紹介しただけだった。
古山の妹も口封じで拉致。公安から地元情報入手し拉致先は工場?
木藤が待っていた。口封じのために同行した博多のヤクザ(九大卒弁護士)が木藤に銃を向ける。撃ち殺される。鮫島が銃をとる。安全装置も外れてない。
木藤は逃走。妹を解放。ハーフの愛人と合流し隠れる。
弟を殺された地元ヤクザ。悪徳警官事件を隠蔽したい地元警察。
痲取を殺された厚生省。在日北朝鮮の幼馴染。北朝鮮の工作員。
古山の拉致をとくが、木藤を呼び出す。愛人のバーに近づくと悪徳警官がヤクザに発砲し、証拠隠滅。木藤が出てくるが背中にはナイフ。工作員の右腕を鮫島がうつ。
古山にその銃を奪い工作員にもとへ。銃声の後に大爆発。悪徳警官は即死。
鮫島は車の影に隠れて助かる。
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再読。
新宿鮫シリーズ第7弾。
自殺した同僚の法事のため地方に出かけた鮫島が事件に巻き込まれる。
公安、麻薬取締官、暴力団などが入り組んで、誰が誰とどのように繋がっているのかわかりにくい面もあったが、変わらず面白かった。
(図書館)
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長編。シリーズ第七弾!!
今回の舞台は、新宿ではありません。鮫島は、同僚の宮島の七回忌に彼の故郷であるとある街を訪れ、そこで事件に巻き込まれるのです。今まででてきていたレギュラー人は一切出てこず、鮫島も刑事ではなく、単なる一男として事件の解決に奔走する・・・!!
またもや意外な設定。新宿鮫なのに舞台が新宿どころか東京でさえないなんて!!毎回いい意味で裏切ってくださいますね、大沢先生。
最初はいつものレギュラー人ががいなくてなんか悄然としてしまっていたのですが、やっぱり新宿鮫。おもしろい(笑)★五つとするほどではないが、ストーリー展開のスピード感とか、ドキ×2感とか、さっすがですね。おもしろい。
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どんな内容だったか、ど忘れした…。って事はあまり印象に残っていないのかも…。機を見て再読したら感想を書こうと思います。
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新宿鮫2番目の傑作。物語の舞台は新宿ではないが。シリーズにしては異色のアクション・エンターテイメントだと思うぞ。
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晶が出てこなかったー!
そのおかげか、前巻とは違って鮫島は私の好きなまっすぐなハードボイルドに戻ってました(笑)管轄外のトラブルで、警察の権限ナシ&公安&マル暴も絡んできてと、状況はかなり複雑でしたが、キャラが立ってるおかげか理解できなくて混乱したりすることもなく最後まで楽しめました。
このシリーズのラストはいつも呆気なくて尻すぼみな感が強かったのですが、今回はすっきりまとまっていたように思います。続きが読みたいと強く思うお話でした。
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鮫島監禁事件から幕を開ける本作。
新宿ならありえない。新宿鮫を監禁なんて恐ろしいことを。
そして閉じ込めて餓死でもさせたら、新宿の怖いお兄さんたちはとても感謝しただろうな。
鮫島が九州のある街で奮闘する。
なんとなく、北方謙三のブラディ・ドールとか約束の街を彷彿させた。地方にも地方固有の力があるよなあ。
誤解が生んだ悲劇。
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実に久しぶりに手に取ったシリーズだった。
こんなに面白かったっけ? とあらためて過去の作品を記憶から引っ張り出し、やはり面白かったことに気づいた。
とにかく手に汗を握って一気読みした。
これまでちょくちょく語られてきた今は亡き宮本とのエピソードだが、今回は彼の七回忌に九州のとある街に訪れたことをきっかけに事件に巻き込まれることになる。
舞台がいつもの新宿ではないから、雰囲気が違うかな? とも思ったけれど、四作目の「無間人形」も確か地方都市で物語が展開されるのではなかったっけ?
地方都市の繁華街も味わい深い。その街に根付いた人間たちの生き様が交錯し、今作は稀に見る複雑なプロットだ。
四つ巴? 五つ巴? とにかく勢いがほとばしるバトルロワイアル状態で物語が進んでいく。
鮫島の前に立ちはだかる悪役があまりに悪徳すぎて、読んでいるこちらも鮫島への肩入れが半端ない。怒りだけで突っ走る鮫島の鬼気迫るタフさに心がしびれる。何しろ三日間ほとんど眠らずに地方都市を駆け回るのだ。
熱量が大きいストーリーだったので、やがて訪れた静かな結末の後の余韻はいつになく深かった。
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シリーズ7作目。今回は、新宿鮫シリーズでは珍しく九州のある街での出来事。以下に詳しい感想があります。http://takeshi3017.chu.jp/file6/naiyou2214.html
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冒頭からおおどうなるのだという始まり方で最初からハラハラしました。
始まり方も今までの物語とは違って驚きましたが、今回の物語の舞台は自殺した同僚・宮本の故郷である九州の地方都市で、その地方都市でトラブルに巻き込まれ、どうにかしようと管轄外の地方で孤軍奮闘する鮫島の様子はまさにハードボイルドでした。
そんな地方都市で個人として奮闘する鮫島の様子からこの作品は番外編のような印象を感じました(一応、物語の流れには組み込まれてはいますが…)。
また、いつもの新宿でならば捜査の時は1人で行動する鮫島ですが、今回は出逢った人に協力を仰ぎその人たちの力を借りて行動していく様子はいつもの鮫島とは違っていて少し新鮮で少し嬉しくも感じました。
物語のあと味は苦かったです。
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自殺した宮本の七回忌に出席した鮫島が拉致され・・・
やっぱり、いつもの面々がいないと寂しいな。
番外編って感じ。
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珍しい。舞台が最初から最後まで新宿じゃない。
これもアクションメイン。楽しい。
いつもそうだが、警察官として、今回は管轄域外の地域で手枷足枷されながらも、あきらめずに真実を追求していく姿、人を助けようとする姿がカッコいいのだ、鮫島は。
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最新作「絆回廊」を読む前に、予習と復習を兼ねて「風化水脈」以降発表の2作を読むことに。数年ぶりに新宿鮫シリーズの雰囲気に浸るが、やはり舞台が新宿じゃないと鮫島も冴えがない。「灰夜」の舞台は、自殺した同期宮本の法事に出かけた鹿児島。地方特有の濃密な人間関係のなか、覚せい剤、暴力団抗争、腐敗警察官という定番の要素に、北朝鮮への禁輸品取引をめぐる朝鮮問題もからめたサービス精神旺盛の一作なのだが、対決シーンの緊迫感、迫力はイマイチ。登場人物の内面描写もステレオタイプで、シリーズの中では番外編扱いか。
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新宿鮫シリーズ7。
今作の舞台は鹿児島。
宮本の通夜に出席するためにやってきた鮫島が、現地で次々とトラブルに巻き込まれます。
桃井や藪などいつもの面々は登場しませんが、見知らぬ土地、見知らぬ人々という舞台ならではの哀愁が漂っているのが良いです。
まさに孤軍奮闘する鮫島の姿に手に汗握ります。
今作では初めて宮本の人物像についての描写がありました。
親友だからこそ鮫島は宮本の遺書を預かったのだと思っていましたが、二人の関係はそれほど深くはなかったようで、鮫島は完全に巻き込まれた形で気の毒。
宮本はなかなか酷い奴です。
しかし、鮫島が宮本の父親や友人たちと故人を偲ぶ場面にはグッとくるものがあります。
まったく知らぬ者同士、宮本という今はいない男を介して、鮫島と古山がたった一晩で友情のようなものを築き上げるのがかっこいい。
穏やかな夜を過ごし、早く東京に帰って晶に会いたい、なんてかわいいことを思う鮫島が突然拉致監禁されて緊迫した展開になるのにはワクワクしました。
全くわけがわからない状況から、徐々に真相が見えていく展開が素晴らしい。
鹿児島という舞台設定を存分に生かし、国際的な問題を提示し大きな事件にしながらも男同士の友情を絡ませて切ないドラマに仕上がっています。
ネタバレ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
みんな死んで終わりという決着のつけ方はあまり好きではありませんが、真相を知るは鮫島のみという幕切れには切ないものがあります。せっかく古山兄妹と親しくなれそうだったのに。
古山の言葉が響くラストが凄く良いです。
それにしても強烈な登場人物がたくさんいました。北朝鮮の工作員は怖いし、悪徳警官もよっぽだし。でも監禁場所にいたヤクザの弟がシリアルキラーみたいで一番怖かったです。