紙の本
内容紹介
2004/07/07 13:48
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投稿者:日経BP出版センター* - この投稿者のレビュー一覧を見る
2004年3月期の連結決算(米国会計基準)で日本企業として初めて純利益が1兆円を突破したのがトヨタ自動車。
世界の製造業をリードするその秘密を日本車研究のメッカ、ミシガン大学教授でトヨタ研究のナンバーワン教授が詳細に分析したトヨタ論の決定版。
上巻はトヨタ生産方式を支える原理原則であるトヨタウェイに焦点を当てる。
■目次
第一部 世界最高の力を有するトヨタウェイ
第1章 卓越した製造力を戦略的武器として使うトヨタウェイ
第2章 トヨタはいかにして世界最強のメーカーになったか─豊田家とトヨタ生産システムの物語
第3章 トヨタ生産方式の真髄、ムダ取り
第4章 トヨタウェイの一四原則─TPSの背後にあるカルチャーの概要
第5章 トヨタウェイの実践例 レクサスの妥協なき開発
第6章 トヨタウェイの実践例 新しい世紀、新しい燃料、新しい設計プロセスーープリウス誕生
第二部 トヨタウェイのビジネス原理
セクション1 長期的考え方
第7章 原則1 短期的財務目標を犠牲にしても長期的な考えで経営判断をする
セクション2 正しいプロセスが正しい結果を生む
第8章 原則2 淀みのない流れをつくって、問題を表面化させる
第9章 原則3 プルシステムを利用して、つくり過ぎのムダを防ぐ
第10章 原則4 生産量を平準化する(ヘイジュンカ)
第11章 原則5 問題を直すためにラインを止め、品質を最初からつくり込むカルチャーを定着させる
第12章 原則6 標準化作業が絶え間ない改善と従業員の自主活動の土台になる
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投稿者:risa - この投稿者のレビュー一覧を見る
トヨタ生産方式を本格的に研究した本。発刊から10年以上たちますが、これ以上インタビューして書かれた本はないと思います。日本人の研究者ではなく、外国の研究者が書いたというところも、日本のトヨタ生産方式を海外に輸出することがいかに難しいかという点をあぶりだしていると思います。
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凡人集団による、たゆまぬ学習と教育による継続的改善が、偉大な業績をあげる
2004/11/22 20:30
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投稿者:萬寿生 - この投稿者のレビュー一覧を見る
凡人には、階段の段差を乗り越えるような改革、革新はできない。緩い傾斜の長い坂道を一歩一歩歩んでいくような、小さな改善を積み重ねていくしかない。その凡人のやり方が、トヨタウェイであろうか。凡人集団によるたゆまぬ継続的改善も、三十年以上も経過すれば偉大な業績をあげるものである。それらはもはやたんなる技法や手法ではなく、思想、文化であり体質である。
欧米はもとより日本でも、トヨタのジャストインタイムやカンバンの技法を取り入れても、その思想やシステムを理解しない企業は、失敗する。ということが、本書の趣旨である。成功した事例と失敗した事例をあげて、著者が抽出したトヨタウェイの原則14項目を、解説している。
下巻まで読み進めると、この文化や体質を作り出すものは、現場・現物・現実の三現主義に基づく、ムリ・ムラ・ムダを見つけだし改善するための、たゆまぬ学習と教育であることが解る。一気にトヨタのレベルに達することは無理にしても、常に向上心を持ち地道に努力すれば達成できると、動機付けにはなり、励まされた。
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少し持ち上げすぎな様な気がしてなりません。
良い面があれば、悪い面もあるはず。
そこまで切り込んで欲しかったです。
(上巻しか読んでないんですが・・・)
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すごい。
トヨタに入りたくなってしまった
俺の就職感を少し変えてくれた本。
大企業の人材は大勢の歯車になってしまう可能性が高く、
ベンチャーは片腕になり、かき回していけると思ってた
違うんだw
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2009/1/5−
【感想】非常に面白い。これは単なる豊田の歴史を時系列で表現したものだが、ドラマように引き込まれる物語である。まさにトヨタウェイである。
【目的】:「トヨタ=カイゼン」という言葉は知っていたが、カイゼンという言葉を勝手に想定してしまい、今までトヨタの真髄に入らなかった。他社とも比べて利益率、品質等卓越した能力がある企業の新の姿に少しでも理解をしたいと思います。
【読中の引用】
・トヨタ生産システムの二つの柱の一つである「自働化」(ニンベンのついた自動化)とは、製品の製造工程中に品質を組み込む「ポカヨケ」のシステムである。
第2章トヨタはいかにして世界最強のメーカーになったか
(豊田喜一郎氏・創業者1938年)できる限り、作業工程の時間と部品と材料を運ぶ時間を減らすつもりだ。この計画を実現するための基本原則として、ジャストインタイム(JIT)方式を採用する。原理は、モノを早すぎず遅すぎずに運ぶことだ。
・豊田佐吉氏(豊田紡績創業者・発明家)息子に事業を継がせず新たな挑戦を強いた。TPS(トヨタ生産システム)考案
→豊田喜一郎氏(トヨタ自動車創業者)米国のスパーマーケットの仕組みよりJIT(ジャストインタイム)方式考案
→豊田英二氏(喜一郎氏の従兄弟)、大野耐一氏 基本原理である一個流し生産考案
・トヨタは、米国のデミング博士の教えを懸命に勉強した。
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1990年代に注目を集めたMITのウォーマックの「リーン生産」論は
おもに、トヨタのムダをそぎおとした生産方式に着目していたが、
ジェフリー・K・ライカーは、その背景にあるトヨタの根本的な
思想や価値観に着目して、トヨタウェイという一連の原則としてまとめあげた。
トヨタのグローバル展開が急激に進み、アメリカでの大きな成果と
ブランドとして認めらて行く中で、トヨタの考えや他の自動車メーカーと
何が違うのかが着目されてきた中で発表された本。
トヨタの現地法人などを中心に丹念にトヨタの哲学が分析されている。
日本でも一時期、ベストセラーとなった有名な一冊。
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Kodama's review
人が創り出すシステムをこれほどまでに徹底しているところに世界のトヨタさんの凄さをあらためて感じました。
(06.11.8)
お勧め度
★★★★☆
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ジェフリー・K・ライカー著(稲垣公夫訳)「ザ・トヨタウェイ」日系BP社(2004)
* トヨタウェイと、トヨタ生産システム(製造方法)はトヨタのDNAの二十螺旋のようなものだ。この2つがトヨタの経営スタイルとトヨタらしさを決定付けている。
* トヨタウェイの4Pモデル(長期思考、無駄取り、尊重・チャレンジ・チーム育成、継続的改善と学習)
* 「長期思考」
・ 短期的財務目標を犠牲にしても長期的な考えで経営判断する。
* 「無駄取り」
・ よどみない流れを作って、問題を表面化する
・ プルシステムを利用して、作りすぎの無駄を防ぐ
・ 生産量を平準化する
・ 品質に問題があればやめる(自動化)
・ 継続的改善のため、仕事を標準化する
・ 問題を顕在化させるため、目で見る管理を使う
・ 信頼できるかれた技術だけを使う
* 「尊重・チャレンジ・チーム育成」
・ 思想を実行するリーダーを育成する
・ 人とチームを尊重し、育て、課題を与える
・ 部品メーカーを尊重し、課題を与え、助ける
* 「継続的改善と学習」
・ カイゼンを通じて継続的な組織学習
・ 状況を完全に把握するために自分自身で実際に見に行く
・ 意思決定はじっくりコンセンサスを得ながらあらゆる選択肢を十分に検討するが、実行は素早く
* トヨタウェイの14原則
① 長期的な考え方
② 正しいプロセスが正しい結果を生む
③ プルシステムを利用して作りすぎの無駄をつくる
④ 生産量を標準化する(うさぎではなく亀のペースで仕事する)
⑤ 問題を解決するためにラインをとめて、品質を最初から作りこむカルチャーを定着させる
⑥ 標準化作業が絶え間ないカイゼンと従業員の自主活動の土台となる
⑦ すべての問題を顕在化させるために目で見る管理を使う
⑧ 技術を使うなら、実績があり、かれた、人や工程に役立つ技術だけを利用する
⑨ 仕事をよく理解し、思想を実行し、他人に教えるリーダーを育成する
⑩ 会社の考え方に従う卓越した人とチームを育成する
⑪ パートナーや部品メーカーの社外ネットワークを尊重し、改善するのを助ける
⑫ 現地現物を徹底的に理解するように自分の目で見る
⑬ 意思決定はじっくりコンセンサスを得ながらあらゆる選択肢を充分に検討するが、実行は素早く行う
⑭ 執拗な反省と絶え間ないカイゼンにより学習する組織になる
*利益の目的は、それを将来のために再投資して、事業を継続できるようにするためです。それが私たちの投資の目的です。もう1つの目的は、事業をさせていただいている地域社会や社会全体に貢献することです。
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トヨタに関する本は数多くでていますが、本質を理解したいのであれば、必読の一冊です。
トヨタが絶好調の時期に書かれた本なので、昨今のリコール問題の事を踏まえと読むと、言い方は悪いかもしれませんが、楽しく読むことができます。
特に、この上ではあまり他のトヨタ本で触れられる事の少ない、トヨタの思想を踏まえた開発ステップの記述はとても勉強になります。
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米国の研究者の視点でトヨタの強さを体系立ててまとめている書。
トヨタの強みと、それを真似ようとして失敗している事例が豊富に例示されている。
特に失敗事例は参考になる。
トヨタ生産システムは完成した仕組みではなく、仕組みを作るための風土作りが肝か。
カンバンやJITだけではない本当のトヨタの強さは、ある意味日本人では見過ごしてしまうのかもしれない。
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著者はアメリカの人なので、外国から見た日本の物の説明を聞くようにちょっと違和感があるが、わかりやすくまとめられていると思う。
過去に「ザ・ゴール」を読んで感動してしまった自分が恥ずかしいぐらい、アメリカはスゲーとか思ってたらそれは日本製だった。
リーン生産とかかんばんとかなぜなぜ5回とかいろんなアイテムがトヨタから生み出されたけれども背骨となる精神を理解しないと効果も得られないですよと。なんか「こぶとりじいさん」のお話を思い出しました。
世の中にそういう世界があるよというだけでも知っておいたほうが良いかと思います。でないとトヨタとは関係ない世界でもこの本を読んだりしたお偉いさんが急に在庫をなくすとかヘイジュンカとか言い出しますので。
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本質的には保守的なトヨタの革新性。それを可能にするのは、たゆまないカイゼンと個人の尊重を主眼にした企業文化。相反するような価値や考え方を併存させ昇華させられるのが一流たる所以。一個人として、そのような人材を目指そう。まず求められるのは規律だろう。
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トヨタはなぜ強いのか?
TPS、自働化、カイゼン、かんばん、JITについてなど、大まかなことが理解できた。日本のものづくりとトヨタのオペレーションに対する徹底的なこだわりは本当に素晴らしい。