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商品説明
現代社会の奥底から沸き起こる不条理な問題に抵抗して、自らの自由と尊厳を譲らない18人の人物の生き方を通し、現代社会に生きる人間の課題を追求する。人間の可能性を信じて、「絶望禁止」という結論を導く。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
斎藤 貴男
- 略歴
- 〈斎藤貴男〉1958年東京生まれ。早稲田大学商学部卒業。英国バーミンガム大学修士。新聞記者、週刊誌記者などを経て、フリーに。ジャーナリスト。著書に「空疎な小皇帝」など。
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紙の本
「絶望禁止」の意味するもの
2004/12/24 12:04
6人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:良泉 - この投稿者のレビュー一覧を見る
この本のタイトルは,「絶望禁止」。
本当に「絶望」しなくてよいのか。「希望」が持てるのか。
ここで絶望・希望の対象となっているのは,この日本という国の現在である。敗戦後六十年も経とうというのに,なんら反省もなく,それどころか,なお一層右傾化し反動化していく,かつての全体主義国家日本に対してである。
日の丸・君が代の強制に象徴される国家・行政による個々の人格の否定・人権の侵害。それが大手を振ってまかりとおる国。それを平然と推進する総理大臣や首都の首長を「わかりやすい」「指導力がある」などともてはやす国民。
いったいどこに希望を持てば良いというのか。これが,この本を読むまでの正直な私の気持ちであった。
この本は,そんな腐りきった状況の中でも自分を失わず,力強く戦う個人の物語である。
この本に登場する個人は,十八人。三木睦子氏は別格としても,その他にそれまで私が知っていた名前は松下竜一氏・神坂直樹氏くらいのもの。失礼ながら,ほとんどの人物が世間的には無名の人である。しかし,彼ら,彼女らは戦っている。それぞれの持ち場で,それぞれのやり方で,この国の現在に対し戦っているのである。
この本に描かれるその姿は美しい。そしてその姿を忠実に,何の誇張も無く表現した著者もまたすばらしい。
この本を読んで考えた。彼ら,彼女らはなぜそこまで頑張るのか。俗世間的価値観における主流に対し,個人で戦いを続けることが極めて難しいこの国で,彼ら,彼女らは何をエネルギーにして,そこまで戦うことができるのか。
多くの人がこの本を読んで,この疑問を分かち合って欲しい。読者それぞれが,自分なりの答えを見つけ出した時,読者もこの本に登場する人たちと同じ心境に至れるのだと思う。
そして,その答えの中にこそ,著者がこの本のタイトルを「絶望禁止」とした所以が潜んでいるのだと私は考える。
紙の本
内容紹介
2004/07/12 10:07
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:日本評論社 - この投稿者のレビュー一覧を見る
現代社会の奥底から沸き起こる不条理な問題に抵抗して、自らの自由と尊厳を譲らない18人の人物の生き方を通し、現代社会に生きる人間の課題を追求する。人間の可能性を信じて、「絶望禁止」という結論を導く。
市民活動/山家利子
平和の景色/弓削 達
子どもの可能性/片山恵子
家永裁判を受け継ぐ/俵 義文
出会ってしまった国家/崔 善愛
生き方を貫く/松下竜一
本を生かす/山内 薫
人間の未来/小田中聰樹
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