サイト内検索

詳細検索

ヘルプ

セーフサーチについて

性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示を調整できる機能です。
ご利用当初は「セーフサーチ」が「ON」に設定されており、性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示が制限されています。
全ての作品を表示するためには「OFF」にしてご覧ください。
※セーフサーチを「OFF」にすると、アダルト認証ページで「はい」を選択した状態になります。
※セーフサーチを「OFF」から「ON」に戻すと、次ページの表示もしくはページ更新後に認証が入ります。

2020年版カレンダー全品ポイント5倍キャンペーン(~9/30)

[6/20~] BOOK FUN LETTER ~好きな誰かに、好きな本のこと、手紙を書いて伝えよう~(~9/30)

電子書籍化お知らせメール

商品が電子書籍化すると、メールでお知らせする機能です。
「メールを登録する」ボタンを押して登録完了です。
キャンセルをご希望の場合は、同じ場所から「メール登録を解除する」を押してください。

電子書籍化したら知らせてほしい

雨にもまけず粗茶一服
  • みんなの評価 5つ星のうち 4.1 37件
  • あなたの評価 評価して"My本棚"に追加 評価ありがとうございます。×
  • カテゴリ:一般
  • 発行年月:2004.7
  • 出版社: マガジンハウス
  • サイズ:19cm/427p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:4-8387-1449-1

読割 50

読割50とは?

読割50とは?

hontoネットストアおよび、丸善・ジュンク堂・文教堂の提携書店にて対象の紙書籍を購入すると、同一の電子書籍が紙書籍の購入から5年間、50%OFFで購入できるサービスです。
購入時点で電子書籍が未発売でも、紙書籍の購入時期にかかわらず、電子書籍の発売後5年間、50%OFFで購入できます。

または読割50のアイコンがついている商品が対象です。

一部、対象外の出版社・商品があります。商品ページでアイコンの有無をご確認ください。

  • ※ご利用には、honto会員登録が必要です。
  • ※書店店頭でのお買い物の際は、会計時にレジにてhontoカードをご提示ください。
  • ※hontoが提供するサービスで、販売価格の50%OFFを負担しています。

読割50について詳しく見る

紙の本

雨にもまけず粗茶一服

著者 松村 栄子 (著)

弱小茶道家元・友衛家の後継ぎを放棄して家出した主人公、遊馬。「自分らしく生きることにしたんだ」とはいうものの…。京の都で繰り広げられる茶ごころたっぷりの傑作エンターテイン...

もっと見る

雨にもまけず粗茶一服

税込 1,300 12pt

雨にもまけず粗茶一服

電子書籍をカートに入れる

ワンステップ購入とは ワンステップ購入とは

ほしい本に追加(値下がりすると通知がきます)

ご利用中のデバイスが対応しているかご確認ください

  • iOS
  • Android
  • Win
  • Mac

対応デバイスごとのコンテンツタイプやファイルサイズヘルプ

対応デバイス毎のコンテンツタイプやファイルサイズ

対応デバイス コンテンツタイプ ファイルサイズ 閲覧期限
iOS EPUB 6.9MB 無制限
Android EPUB 6.9MB 無制限
Win EPUB 6.9MB 無制限
Mac EPUB 6.9MB 無制限

対応デバイス毎のコンテンツタイプやファイルサイズ

対応デバイス コンテンツタイプ 閲覧期限
iOS EPUB 無制限
Android EPUB 無制限
Win EPUB 無制限
Mac EPUB 無制限

予約購入とは

まだ販売されていない電子書籍の予約ができます。予約すると、販売開始日に自動的に決済されて本が読めます。

  • 商品は販売開始日にダウンロード可能となります。
  • 価格と販売開始日は変更となる可能性があります。
  • ポイント・クーポンはご利用いただけません。
  • 間違えて予約購入しても、予約一覧から簡単にキャンセルができます。
  • honto会員とクレジットカードの登録が必要です。未登録でも、ボタンを押せばスムーズにご案内します。

予約購入について詳しく見る

ワンステップ購入とは

ワンステップ購入とは、ボタンを1回押すだけでカートを通らずに電子書籍を購入できる機能です。

こんな方にオススメ

  • とにかくすぐ読みたい
  • 購入までの手間を省きたい
  • ポイント・クーポンはご利用いただけません。
  • 間違えて購入しても、完了ページもしくは購入履歴詳細から簡単にキャンセルができます。
  • 初めてのご利用でボタンを押すと会員登録(無料)をご案内します。購入する場合はクレジットカード登録までご案内します。

キャンセルについて詳しく見る

あわせて読みたい本

この商品に興味のある人は、こんな商品にも興味があります。

前へ戻る

  • 対象はありません

次に進む

このセットに含まれる商品

前へ戻る

  • 対象はありません

次に進む

商品説明

弱小茶道家元・友衛家の後継ぎを放棄して家出した主人公、遊馬。「自分らしく生きることにしたんだ」とはいうものの…。京の都で繰り広げられる茶ごころたっぷりの傑作エンターテインメント! 『京都新聞』連載をまとめる。【「TRC MARC」の商品解説】

著者紹介

松村 栄子

略歴
〈松村栄子〉1961年静岡県生まれ。筑波大学第二学群比較文化学類卒業。「至高聖所」で芥川賞受賞。ほかの著書に「あした、旅人の木の下で」「生誕」など。

この著者・アーティストの他の商品

前へ戻る

  • 対象はありません

次に進む

みんなのレビュー37件

みんなの評価4.1

評価内訳

紙の本

エンタメ青春成長ストーリー!

2006/05/14 21:50

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:サトウジョン - この投稿者のレビュー一覧を見る

大学受験に失敗した茶道の家元の長男は、まさにモラトリアムも真っ最中だった。
車の免許を取り、ギターをはじめ、髪を青く染めて己の人生を模索する青年は、何の因果か、死んでも行きたくなかった茶道宗家の本拠地・京都で暮らすことになる。
右も左も分からない土地、しかも一文無し、おまけに知り合う人々もなんだか風変わりな面子ばっかりで、さあどうなる?
という、大変まっとうな成長物語。
生き生きとした登場人物たちのおかげで、ドタバタホームコメディーの雰囲気もある。
謎の過去をもつ渋い僧侶・妻子もち、
公家趣味の茶人・職業高校教師、
マシンガントークの不動産屋・ジャニーズ系、
などなど、きっと気になるキャラがいるはず。ダークホースは主人公の弟(家元次男の小学生・腹黒?)か。
「親の跡を継ぐ」というのは、家元なんておおげさなものではなくっても、例えば家業が自営業だったりする人ならば一度は悩むことだろう。
敷かれたレールの上を走ればいいのか?
それが自分の人生なのか?
このオーソドックスにして普遍的なテーマに真正面から取り組んだ本書は、モラトリアム作品にありがちな堅苦しさや息苦しさとは無縁の明るさに満ちている。要所要所でクスリと笑え、娯楽作品としても一級品。
若い人から年配の方まで、年齢を問わずに楽しめる一冊なので、是非いろいろな方に読んでいただきたい。
ちなみに本作の主な舞台は京都なのだけれど、土地勘のある人なら面白さ倍増だろう。四条大橋の托鉢さんの前は、もう無視できない・・・。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

それゆけ、遊馬!。

2006/01/24 18:30

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:読み人 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 個人的には、ここ最近の国内の作家作品では、ベストに近い面白さでした。
話の筋は、関東にある、小さな茶道の家元の友衛家。
ここは、お茶だけでなく、弓道と剣術の(しかも、バリバリの実戦剣術)
も教えています。
 そこの、跡取息子の遊馬君が主人公。
遊馬は、この和的な自分の家が、大嫌い、それで、本来4年間の
猶予期間を得るための大学受験も、今一、気が乗らず失敗。
それで、家出をします。
 転がり込んだ、友人の所以で、なんと京都に行くことになってしまいます。
京都は、幼少のころの嫌な、思い出もあるし、
なにより、自分が嫌っていた、和的文化の中心地。
 果たして、遊馬君は、いかに、、、あいなりますことやら、、。
 簡単に言うと、茶道の青春サクセスストーリーです。
お茶版、「三四郎」って、感じ!?。

 遊馬の家出に際して、弟の行馬が、
(これが、本当によく出来た、弟です)
何かのときに役立つように、伝統と由緒の正しい茶杓を遊馬に渡すのですが、
これが、逆に由緒正しすぎて、古道具屋に売ると、足がついて、
逃げ出すはめになったり、大変。
 又、持ち出した、茶杓は、一本の筈なのに、
二本なくなったり、、、
 この消えた茶杓のミステリの裏の話も、良いんですよ、、。
 又、みなさん、キャラ立ちが良いですね、、
友衛家には、女傑のお弟子さんのカンナさんと、いうのが、
いるのですが、この方は、幼少のおりに友衛家の門を、
「たのもう、たのもう」とドンドン叩いて、入門し
稽古がいやで、逃げ回る、遊馬のお目付け役みたいになっています。
(本当は、弟の行馬のお目付け役で、遊馬は弥一さんという
一番古株のお弟子さんが、お目付け役です)
(丁度、坂本竜馬の幼いころの竜馬とお姉さんみたいな感じ)
 で、男性には、わき目も振らずだった、カンナさんが、
なんと、恋をします。
 そのお相手が、、、、。
それは、読んで下さい。このことで、遊馬が何を尋ねても、
カンナさん、なにやら、しまりのない、返事ばかり、、。
 ネガティブ思想で、逃げ回っていた、遊馬君にも
お弟子さんができるあたりから、かなり、成長します。
 良いですね、、、。
お茶のことは、なんにも、判らなかった私にも
充分楽しめました。
 基本的には、遊馬君の成長物語で、
ラストには、、、、
 そこも、読んで下さい、
感動しますよ、、。
「遊馬さんも、ほんまに、偉ぅ、ならはりはってぇ、、」でした。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

悪い人が一人も出てこない。どの登場人物も愛しくて仕方がない。

2004/11/24 02:16

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:スパンキィ - この投稿者のレビュー一覧を見る

東京の弱小武家茶道・武道の家元の跡継ぎとされている友衛遊馬(ともえあすま)くんが、自分らしく生きたい、弱小家元なんか継いでたまるかと家出をし、成り行きとはいえできれば行きたくなかった京都でいろんな人と出会い、自分の行く末を見つめて自分のことがわかってきて自分から一歩を踏み出すという話だ。

とにかく登場する人々がみないい。悪いやつなんか一人もいない。変人は多いけど(どれだけ変なのかは読んで確かめてみてほしい)。遊馬くんだって、バンドで有名になるんだと息巻いていたわりには、ぼんぼんゆえのやや難ありのわがままな性格とテク無しギタリストであったせいで、他のバンドメンバーから総すかんを食らった後は、怪しげな托鉢僧になってお金を稼ごうなぞという短絡的でおバカな行動に出はするものの、いつまでも滞在先の畳屋さんには迷惑はかけられないと新聞配達を始めてからは、実にいい青年になっている。

幼いころから教え込まれた茶道弓道剣道も身体が覚えていて実は嫌いではない、むしろ好きなのだと自覚していく過程も快い。遊馬くんのお点前を私もいただきたい。好きな女の子にも中途半端な自分をちゃんと告白できるようになるし、本当はよくできたお坊ちゃまなのだ。

とてもすがすがしい気持ちになれる小説で、この先遊馬くんはどんな経験をしてどんな家元になるのかとても気になった。続編はないのでしょうか。

京都の人々の裏にあるもの言いとか、実はその裏にある人間的なものとか、茶人の茶に対する姿勢や何を見るかということもよく書かれていて、読み進めるのがとても楽しかった。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

だらしない男のオンパレードである。そういう男には自分を肯定してくれるので堪らない本だろうなあ、でも責任を逃れたがる男は決して化けないんですぜ

2004/12/12 19:43

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:みーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

思わず我が家の高一長女が「可愛い」と呟いた装画は、大石幸治、装幀は鈴木誠一デザイン室。如何にも粗末な紙質で本書を売りだした出版社は、チープな造本得意のマガジンハウス、うー、まちっと、本を愛するって気にゃあならんですかのう? マガジンハウスさま、っていいたいぞ、内容いいんだから。で、松村栄子は1961年生まれの芥川賞受賞作家、ゲゲェー、まったく私知りませんでした…。

主人公は友衛遊馬18歳、武家のたしなみである弓道、剣道、茶道を伝える〈坂東巴流〉の家元である友衛家の長男、ということはその由緒ある家元の後継者の一番の候補者である。ただし、この男はなはだ根性がよろしくない。悪人というわけではない、よく言えばいい育ち、ま普通は優柔不断、軟弱、無思慮、怠け者、モラトリアム、スケベ、要するに典型的な現代の大学生である。ただし、下の部類だが。

〈武家茶道坂東巴流〉10代目である父親は秀馬49歳、もと警察学校の武道の教官で5年前に家元を引き継いでいる。母は公子、小説の中では結構影が薄い。祖父の風馬は70歳、奥さんを亡くしてちょっと体調を崩している。弟の行馬12歳、この子については後で詳述しよう。以上が友衛家の家族。そして家族同然なのが、〈坂東巴流〉初の女性門弟カンナ、三十路に入ったばかりの武闘派で、武道の達人。弥一は70歳の祖父より高齢だろう。

大学受験をサボっての免許自動車教習所通いとコンサートに出かけたことが親にばれ、家出というよりは勘当、たまたま行き着いたのが大嫌いな京都である。現金を所持していないから普通ならばバイトを探すが、この屑男、弟の行馬に渡された家宝の茶杓を売り払うことばかり考えている。

親元に連絡されるのを恐れて、自ら寺の子供と身分を偽るバカ様を置いてくれているのが、昨日、友人萩田の紹介で初めて知り合った翠の実家、蛸薬師に店を構える畳屋の高田家である。遊馬と娘の仲を疑いながら、なんだかんだと面倒を見てくれる父の、京都の〈宗家巴流〉のお茶をしている優しい祖母志乃がいる。

翠の家に目をつけ、しかも彼女の幼馴染であるというのが不動産屋の哲哉。その友人というのが30代のお坊さんで、結構できているのが〈不穏〉。さらに凄いのが公家装束で登場する今出川幸麿、女子校の先生である。それに、彼の学校の生徒で弓道をやっている佐保、道具屋で一癖も二癖もある一閑堂、京都の宗家巴流の氷心斎、長女でまもなく30歳を迎える美貌の奈彌子、彼女の結婚相手とみられていた鶴了、次女で小学生の眞由子、4年前に亡くなった比呂希、不登校児の伊織などが、まさに入り乱れて駄目男の周囲を賑わす。

ま、私が最も嫌いなタイプの男が主人公ということで、本当に苛々しながら読んだのだけれど、救われたのは弟の行馬12歳の存在で、この少年が出てくると急に読むのが遅くなるほど。ちょっと「こましゃくれた」というのがぴったりの少年なのだけれど、それがちっとも怪物に見えないのは、子供らしさが一杯だからだろう。

どこかで似たような人物に出会ったよな、と思っていたら、突然、分かった、宮部みゆき『ぼんくら』である。いや、「そこには本当におでこが座っていた」で登場する三太郎ではない。全てを測ってしまうというマニアックな絶世の美少年河合弓之助くんである。個人的に言わせてもらえれば、私が今まで読み散らかしてきた全ての本のなかで、森博嗣描く小鳥遊練無と並んで双璧のごとく聳え立つ最高のキャラを思わせるのだ。

いや、この練無、弓之助、そして小川洋子『博士の愛した数学』に出てくるルート、それに行馬がいれば、この世の男などは不要ではないかと思ってしまうほどにいい奴なのだ。行馬に出会えた貴方は幸せである。この本を読んでいない人はもっと幸せである。なぜって、これから世界で最高の少年の一人にこれから出会えるのだから。うーん、グッドラック!

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

“はんなり”“ほっこり”、いえいえ、お茶も京都も、その裏に本当の魅力があるのです。

2005/02/03 00:15

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:花の舟 - この投稿者のレビュー一覧を見る


 友衛遊馬(あすま)、18歳の成長物語。
 青年の成長物語といえばお決まりの如く、主人公が情けないキャラクターに設定されていることが多いですね。でも私は、うだうだぐだぐだの時間を経て自分のすべきことや、アイデンティティーのかけらを見出して、前向きに歩いて行こうとするスタイルで終わることの多い成長物語が、結構好きです。

 さて、この遊馬、<坂東巴流>という弱小武家茶道の家元の跡継ぎ。今は大学浪人中。次第に、跡継ぎという現実から逃れたいと願うようになります。
 京都には<宗家巴流>の茶家があり、遊馬にとっては鬼門にあたる所。しかし、遊馬は、その京都に見事に絡めとられてしまうのです。
 ここらあたり、松村さんが遊馬を京都に連れていくための筆の運びが、小気味いいテンポで、読まされてしまいます。
 そこには、宗家巴流の、お茶をこよなく愛する人々が渦巻いていたのです。
 特に、遊馬の脇をがっちりと固める3人の人物が、アクの強いキャラクターで、話にテンポと笑いとインパクトを添えていて、おもしろかった!
 この3人が、各の裁量でお茶を思うさま楽しむ様子は、読み手にも新鮮な驚きを与えてくれるように思います。

 話が進むにつれ、それぞれの人物に関係する人物が絡んで、人のドラマのオンパレード。各エピソードを効かせて、読み飽きません。
 「跡継ぎの苦悩」の問題に絡んで、泣けずにいられないようないい話が出てきます。

 はんなりとした京言葉も見事なまでに完璧で、おかしな京都弁がでてこないのも、京都に住む者には心地よく読めました。
 一カ所ですが、“京のぶぶ漬け”的な、京都人の独特の言い回しを、遊馬が全然わかっていない事を、鋭く指摘される場面があるのですが、笑ってしまいました。
 今でこそ、私も京都人の端くれになりましたが、この微妙な言い回しには、何度泣かされたことか。言葉通りに受け取っていたら、阿呆扱いですわ。
 京都は人も自然も優しく厳しい所。大好きですけどね、油断大敵の、興味が尽きない所です。
 遊馬の物語としても、付随する京都の物語としても楽しめる本だと思いますよ。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

これぞ青春ストーリー!

2005/01/12 17:19

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:吉野桃花 - この投稿者のレビュー一覧を見る

とにかく楽しい!
坂東巴流(茶道・剣道・弓道をする小さな流派)の家元、友衛家の長男である遊馬(あすま)のアイデンティティ確立の物語だ。
家元になんかなりたくない、面倒だ、と思っていた遊馬は、ひょんなことがきっかけで弟の行馬にそそのかされ家出するはめに。そして最も行きたくなかった京都で生活をすることになる。京都は、道を極めるものにとって特別な場所。毛嫌いしていたその場所に暮らす彼の日々のおもしろいこと!
東京ではあまり見られない濃いキャラクター。京のいけず。にこにこした気分で読み進む。登場人物の一人一人がしっかりキャラクター付けされていて、この物語世界にいることがほんとうに楽しい。
家元の長男という自分を隠して暮らしていく彼が、誰も自分のことを知らない生活環境のなかで、だからこそ自分を捉えなおしていく様はなかなかに気持ちのいいものである。若者はこうでなくっちゃ。可愛い子には旅をさせろってこういうことよねーと思う。
年の離れた弟、行馬くんもびっくりさせてくれる。長男と次男って、入れ替わってたらよかったのに、というパターンが多いけれども、世襲という制度に生きる家ではなおさらそれが際立つ。立場の違いが明確だからだ。行馬くんはすごいよ! 次男として生きる道を幼くして考え抜いている。度肝を抜かれる壮大な野望だが、それは読んでのお楽しみ。
あと茶道は全然知らないのだけど、茶碗、花器、花、軸、菓子で、その日の茶の世界を作るって楽しそうだ。自分の世界がいくらでもつくれそう。茶道ってお金がかかるというイメージしかなかったけど、分相応にお金をかけたい人はいくらでもかけて、そうでない人はそれなりに、自分の楽しみでできるものなのだろうな、本当は。
着物を着なくてもいいとか、茶の心だけ味あわせてくれるところはないものかしら。教えていただいて、茶の心のルールには従いますから。何とかそういうふうにできないものでしょうか。遊馬くん、お願い!

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

お茶が習いたい、京都へ行きたい!

2004/11/23 23:37

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ツキ カオリ - この投稿者のレビュー一覧を見る

 作者が『至高聖所(アバトーン)』で芥川賞を受賞したのは、1992年のことである。

 この芥川賞受賞作は、作者の母校である筑波大学を舞台にした、と思われるものだった。筑波大学の辺りを実際に歩いた経験があれば、あの小説の、独特な雰囲気や良さが、いっそうわかりやすくなるだろう。あの近辺は、徒歩だと行動範囲がかなり限られてしまうため、最低自転車、欲を言えば、例え学生でも、車がないと移動は難しい感じだった。何せ、研究棟が建つ敷地を緑が四角く囲み、そのユニット毎に道路が碁盤の目のように区画され、その一つ一つにバスが停まる、壮大なキャンパスなのである。あの小説を読む度に、つくばの、緑に囲まれたグレーの建物と道路が思い出される。

 同じことがこの小説にも言えるように思う。この作品は、何の予備知識もなしに読むのも、もちろん楽しいだろうが、京都を知っていれば、かつ、お茶を習っていれば、さらなる「オイシサ」が味わえるに違いない。

 そもそも、この小説は、昨年7月から今年の2月まで京都新聞に連載されていたものを、改題、加筆訂正した、とのことである。

 大学浪人が決まった、友衛遊馬(ともえあすま)は、武道と茶道を伝える、板東巴流・友衛家の、家元後継者である。板東巴流・友衛家は、京都の茶家、宗家巴流・巴家の分家筋にあたり、江戸、すなわち東京で代を数え、遊馬の父、家元の秀馬(ほつま)は10代目にあたる。友衛家では男子に必ず「馬」の字を付けることと決まっており、遊馬の弟は行馬(いくま)と名付けられた。
 遊馬は京都の大学に行くよう秀馬から命じられていたが、現役の入試直前期に受験勉強をせず教習所に通ったり、受験そのものもさぼってドライブに興じるなど、遊び呆けていたことがばれ、秀馬にきつく叱られたことが元で、家出を決行する。家出の事実は行馬のみが知っていた。行き先は高校時代のクラスメイト萩田のマンションだった。2、3週間潜伏の後、萩田と共に、遊馬は、宗家の巴家があるため気が進まなかったが、京都へ車で出掛けるはめになってしまった。

 このお話の中には、たくさんの、茶道に使用する、いわゆる、お道具が出てくる。茶道に関しては全く素人の私でも、茶杓(ちゃしゃく)や棗(なつめ)くらいはわかるが、掛け軸や茶碗などに関しても、由来を含めて克明に記されているので、その筋に詳しい方なら、さらに理解が深まるに違いない。いつかは習いたいと思っている茶道だが、こういう楽しい話を読むと、その気持ちにもいっそうはずみがつく。茶道を習ったあかつきには、ぜひこの小説を再読して、読後感の違いを味わいたいと思う。

 作者は確か、京都在住だったはずだ。
 その利は、京ことばを初めとした、あれこれに生かされている。
 作者は、グレーのビルが林立している広大なキャンパスを経ていつの間にか西へ下り、すっかり京都人になってしまったのだなあと思うと、その地理的な流れは、歳月の流れと共に、興味深い。

 読んでいるうちに、京大や府立医大の辺りを散歩して、阿闍梨餅が食べたくなってしまった。今年の、京都の紅葉の具合は、どうだろうか?

 きっと京都に行きたくなる一冊である。
 
 

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

2004/12/18 19:16

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2004/11/06 22:31

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2004/10/21 20:40

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2004/10/23 10:56

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2009/09/28 16:43

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2011/09/20 23:10

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2008/03/14 12:39

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2006/01/26 00:28

投稿元:ブクログ

レビューを見る

古典文学・文学史・作家論 ランキング

古典文学・文学史・作家論のランキングをご紹介します一覧を見る

前へ戻る

次に進む

×

hontoからおトクな情報をお届けします!

割引きクーポンや人気の特集ページ、ほしい本の値下げ情報などをプッシュ通知でいち早くお届けします。