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商品説明
「黄禍」は日本外交に自制を促す逆説的役割を果たしながら、一方で日本のみが世界史で特別な役割を担っているという日本例外主義の源泉ともなった。複雑で魅力的な「黄禍」の通説と論争を読み解く試み。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
飯倉 章
- 略歴
- 〈飯倉章〉1956年茨城県生まれ。国際大学大学院国際関係学研究科修士課程修了。現在、城西国際大学人文学部教授。著書に「旅の果て」がある。
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紙の本
イエロー・ペリルの神話
2004/08/03 12:53
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投稿者:太平洋一 - この投稿者のレビュー一覧を見る
読み応えのある歴史書であり、思想書であり、本書の文明論的な展開に読者は引き入れられるであろう。黄禍論を軸に歴史の驚きを満載。著者は黄禍論を一種の脅威論として、その主張と反論の中に、様々な歴史の「綾」と「逆説」を紹介している。黄禍論が明治の指導者をより自制させ、西欧との協調主義外交に走らせたとか、森鴎外の黄禍論に対する反論の中に、日中を同一視することへの不満や、ナショナリズムがあったとか、一方、中国人には「黄色」は神聖な力を示す色として、ナショナリズムを刺激したとか、独特の論考が随所に見られる。これも本書の魅力であろう。
黄禍論は、日本のみが世界で特別な役割を担っているという「日本例外主義」を刺激したと著者は論じ、この日本例外主義をキーワードとして、戦前と戦後のナショナリズムを結びつけているのも面白い。しかし、アジア主義を、もう少し評価してもよいのではないか。