- カテゴリ:一般
- 発行年月:2004.8
- 出版社: ソニー・マガジンズ
- サイズ:22cm/572p
- 利用対象:一般
- ISBN:4-7897-2343-7
- 国内送料無料
紙の本
コンプリート・ロボット
アシモフが1939〜77年に著したロボットものの短篇31作を一冊にまとめる。既刊のどの短篇集にも収められていない「親友」も収録。ヒト型ロボットもの、スーザン・キャルヴィン...
コンプリート・ロボット
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商品説明
アシモフが1939〜77年に著したロボットものの短篇31作を一冊にまとめる。既刊のどの短篇集にも収められていない「親友」も収録。ヒト型ロボットもの、スーザン・キャルヴィンものなど、内容の性格別に構成する。【「TRC MARC」の商品解説】
収録作品一覧
親友 | 13-16 | |
---|---|---|
サリーはわが恋人 | 17-36 | |
いつの日か | 37-46 |
著者紹介
アイザック・アシモフ
- 略歴
- 〈アシモフ〉1920〜92年。ロシア生まれ。SF作家、生化学者。SFのみならずミステリー、科学解説などを含め著作多数。代表作は「わたしはロボット」「銀河帝国の興亡」など。
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紙の本
アリバイとしての「ロボット3原則」
2005/09/30 20:31
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:佐伯シリル - この投稿者のレビュー一覧を見る
どんなジャンルであれ、優れた作品はそのジャンルの中におとなしく収まるものではない。いまや古典SFの名著として名高いこの本もSFというジャンルの壁をさらりと突き抜けて、すばらしく上質な「本格ミステリ」の高みに到達している。
周知のとおりアシモフは旧ソ連に生まれ、アメリカ移住後にコロンビア大学で化学の博士号を取得し、晩年はボストン大学医学部の生化学の教授を勤めた人物だ。科学する精神とは仮説を立てて推論・証明するスタンスであり、その思考プロセスはまさに本格ミステリのそれと一致している。
実際、アシモフのミステリ好きはよく知られた話で、邦訳されている『クリスマスの12のミステリー』や『いぬはミステリー』など、本格推理のアンソロジストとしても活躍している。
多くの評者が語っているので詳細は省略させてもらうが、後続のロボットものの指標となった有名な「ロボット三原則」がここに収録された31の短編の謎解きのキーポイントになっている。
しかしそれはSFの概念と言うより、本格ミステリのアリバイ証明に近い。本格推理の世界では「密室殺人の犯人は幽霊だった!」なんてオチはご法度であり、チェスのクイーンには然るべき動きしか許されないように、この本に登場するロボットたちにも「三原則」の絶対のシバリがある。この「三原則」に基づいた作者と読者の知恵比べという意味で、この本はSFであり、同時に本格ミステリでもあるのだ。
さらに言うなら、厳格な行動原理を死守するロボットと、人間の「これだけは譲れないポリシー」もまた似通っており、実はロボットじゃないかと疑惑をかけられた公明な政治家が登場する短編では「人間としてのアリバイ(存在証明)」まで問われている。
SFであり、本格ミステリであり、哲学書であり、ジャンルを超えた、真っ先に挙げたいアシモフの代表作である。
紙の本
コンプリート・ロボット目次
2004/08/06 15:14
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ソニーマガジンズ - この投稿者のレビュー一覧を見る
序文
第一章 非ヒト型ロボットたち Some Non-human Robots
坊やの親友 A Boy's Best Friend
サリーはわが恋人 Sally
いつの日か Someday
第二章 不動型ロボットたち Some immobile Robots
物の見方 Point of View
考える! Think!
真の恋人 True Love
第三章 金属製のロボットたち Some Metallic Robots
AL76号失踪す Robot AL-76 Goes Astray
思わざる勝利 Victory Unintentional
天国の異邦人 Stranger in Paradise
光の韻律 Light Verse
人種差別主義者 Segregationist
・ロビイ Robbie
第四章 ヒト型ロボットたち Some Humanoid Robots
みんな集まれ Let's Get Together
ミラー・イメージ Mirror Image
三百年記念の事件 The Tercentenary Incident
第五章 パウエルとドノヴァン Powell and Donovan
第一条 First Law
・堂々めぐり Runaround
・理性 Reason
・野うさぎを追って Catch That Rabbit
第六章 スーザン・キャルビン Susan Calvin
・うそつき! Liar!
お気に召すことうけあい Satisfaction Guaranteed
レニイ Lenny
校正 Galley Slave
・迷子のロボット Little Lost Robot
危険 Risk
・逃避 Escape!
・証拠 Evidence
・災厄のとき The Evitable Conflict
直感 Feminine Intuition
第七章 ふたつのクライマックス Two Climaxes
世のひとはいかなるものなれば…… ・・・That Thou Art Mindful of Him
バイセンテニアル・マン The Bicentennial Man
おわりに
謝辞