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キマイラの新しい城(講談社ノベルス)
  • みんなの評価 5つ星のうち 3.9 24件
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  • カテゴリ:一般
  • 発行年月:2004.8
  • 出版社: 講談社
  • レーベル: 講談社ノベルス
  • サイズ:18cm/309p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:4-06-182391-4
  • 国内送料無料
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キマイラの新しい城 (講談社ノベルス)

著者 殊能 将之 (著)

欧州の古城を移築したテーマパークの社長が、殺された古城の領主の霊に取り憑かれた。犯人を突き止めてほしいと依頼を受けた石動戯作は、750年前の殺人事件の謎に迫る。さらに、現...

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キマイラの新しい城 (講談社ノベルス)

907(税込)

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商品説明

欧州の古城を移築したテーマパークの社長が、殺された古城の領主の霊に取り憑かれた。犯人を突き止めてほしいと依頼を受けた石動戯作は、750年前の殺人事件の謎に迫る。さらに、現実にも新たな殺人が起こり…。【「TRC MARC」の商品解説】

著者紹介

殊能 将之

略歴
〈殊能将之〉1964年福井県生まれ。名古屋大学中退。「ハサミ男」で第13回メフィスト賞を受賞。著書に「美濃牛」「黒い仏」など。

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みんなのレビュー24件

みんなの評価3.9

評価内訳

  • 星 5 (5件)
  • 星 4 (9件)
  • 星 3 (8件)
  • 星 2 (0件)
  • 星 1 (0件)

紙の本

天使は三段論法できる

2004/09/06 13:11

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:小島 義亜 - この投稿者のレビュー一覧を見る

今さら殊能将之のすごい才能に驚いても遅いのですが、この「キマイラの新しい城」はその巧みなプロットと現在性を取り込むセンスの良さには舌を巻かざるをえません。
まるでプログレッシブロックの古き良き時代の頃のイエスのような雰囲気で、その目くるめいた変拍子がもたらす快感には参ってしまいます。
「キマイラの新しい城」は主人公の石動戯作とその助手アントニオの探偵物語の最新作です。
当然ながら事件の舞台は現代日本なのですが、その語り手の大半は中世フランスの騎士の亡霊という、奇態な推理小説となっています。
物語のテーマは「天使は三段論法できる」となります。
なんだかよくわからないと思いますが、これは聖トマス・アクィナスの言葉であり、今回の殺人事件の解答はこの言葉にあるのでした。
これはネタバレとなるのでしょうが、まあ読んでみないと意味するところはわからないと思います。
さて、いつでもヒネリを畳み込まないと気がすまない、この推理作家の新作のひねくりは、殺人事件の依頼主が、被害者であるということですね。
なにそれ?ですが、ようは死後の世界というやつで、750年前のフランスの騎士の亡霊自身が、自分を殺害した犯人を探して欲しい、ということなのです。
とは言っても歴史ミステリでもなく、現代日本のしかも東京の代表的観光地である六本木ヒルズがその舞台のひとつだったりします。
もうばかばかしくて読まずにいられない、のですね。
さらには作者の新境地というか、六本木ヒルズを風車に見立てたドンキホーテの活躍という、まるで香港映画のような楽しい活劇シーンも挿入されていたりと、お薦めの一冊なのであります。
これは参考文献に掲げてあるマイケル・ムアコックの剣と魔法の物語へのオマージュであるせいかも知れません。
そうした中世騎士物語的なファンタジーや中世スコラ神学の魅惑的な雰囲気を織りまぜながら新本格派的な推理を、ぬかるんだ現代日本を舞台にして繰り広げられるのは、殊能将之をおいて他にいないでしょうね。
そしてそのあまりにばかげ大団円には、亡霊も呆れて退散するほどの顛末が待っているなんて、よくできたお話なのです。
これからも続くと思われるこの探偵物語、助手のアントニオが一体何者なのか、超自然的な存在との対決みたいな話になっていくのか、まだまだ楽しませてくれる余地がたっぷりありそうです。

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紙の本

才人、という感じがピッタシの作家といえば殊能を思い浮かべる人もいるのではないか。で、今回はやけにユーモラスなのである

2004/11/06 23:07

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:みーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

「私を殺した犯人は誰なんだ?」欧州の古城を移築して作られたテーマパークの社長が、古城の領主の霊に取り憑かれた!? 750年前の事件の現場状況も容疑者も全て社長の頭の中にしかない。以来を受けた石動戯作も中性の人間のふりをして謎に迫る。さらに、現実にも殺人が! 石動はふたつの事件を解明できるか!?

紹介文を読んだ時は、さほど違和感を感じなかったけれど、いざ小説を読み出すと唖然呆然である。殊能の作品は、出るたびに読んできているけれど、???となったのは今回が一番かもしれない。ま、ラストに関しては、思わずぶっ飛んでしまった『黒い仏』に一歩譲るかもしれない。うーん、あれは凄かったというか…

ブックデザイン=熊谷博人、カバーデザイン=岩郷重力+WNDER WORKZ。photo Complex=LOS164(なんじゃ?これ)、Objep制作=松野光洋、イラストレーター=大家健史。おお、辰巳四郎はもういないんだ、と実感してしまう布陣ではある。

で、冒頭に文句いっぱ〜つ! 巻頭にシメール城の絵が出ている。図面といえるものではない。平面図はいい。ミステリに出てくる図面としては、フツーである。問題は上にある城の外観。これは酷い。どう考えても玩具、しかもプラスチックでできた食玩を描いたもの以上ではない。リアリティどころではない、これで小説自体が児童小説以下のものに見えてしまう。理由は分かるけれど、サイテーである。顔洗えよ、この頁の担当者、である。

第一之書「幻獣の塔」の巻頭言は「塔の住人はみな旅行者である。 エリックサティ」、第二之書「トキオーンを求めて」の巻頭言は「マラドールのオーベックは、人が魔法の手を借りずに、よくもかほどのものを築きあげたものだと、感慨を久しくした マイクル・ムアコック「オーベック伯の夢」」、第三之書「嵐を呼ぶ剣」の巻頭言は「〈城〉のことなら、彼も私を信用してくれなくちゃ……その頃にはもう城もひっくり返ってるかも! ……バランスは永久に保たれちゃいない! ルイ・フェルディナン・セリーヌ『城から城』」

探偵コンビは健在である。まず、名探偵の石動戯作がいる。こんなに惚けたキャラだったかしらん? あんまり寡作なので、探偵の印象すら揺らいでしまうのであるぞ、殊能!とまあ、自分の鳥頭を棚におく。それから助手のアントニオがいる。テーマパーク「シメール城」の社長江里陸夫がいる。江里アミューズメント常務取締役の大海永久、その息子四郎、その想い人でツアーガイドのルミがいる。まだまだいっぱい出てくる。社長派の人々、反社長派のお歴々、過去の亡霊。どれも重要なので、めんどくさいからここまでにしておく。

でだ、読んだ印象はユーモアミステリだろうか。特に「シメール城」の社長江里陸夫がトキオーンを求めて放浪のたびに出るあたりは、秀逸である。これをユーモアというものを解せない日本ではなく、アメリカあたりで映画にしてもらったら、かなり楽しいものになるはずである。スラプスティックな場面もある。ともかく、ウエットな感じがない。

予想外の話、そうとでも言っておこう。

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2004/12/08 13:59

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2004/12/03 19:29

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