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  • カテゴリ:一般
  • 発売日:2004/09/29
  • 出版社: 新潮社
  • レーベル: 新潮文庫
  • サイズ:16cm/228p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:4-10-214931-7
文庫

紙の本

体の贈り物 (新潮文庫)

著者 レベッカ・ブラウン (著),柴田 元幸 (訳)

体の贈り物 (新潮文庫)

税込 693 6pt

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みんなのレビュー53件

みんなの評価4.3

評価内訳

紙の本

テーマは本当に重いのですが、淡々と語られているが故に読者に対すインパクトが大きいでしょう。柴田氏の素晴らしいシンプルな訳文が作者のいいところを引き出しているのがよくわかります。いつでも読み返せるように手元に置いておきたい作品集ですね。そしてあなたも読書を出来る幸せを実感してください。

2010/04/24 20:09

5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:トラキチ - この投稿者のレビュー一覧を見る

原題"The Gifts of the Body"(1994)、柴田元幸訳。ラムダ文学賞、ボストン書評家賞、太平洋岸北西地区書店連合賞受賞作品。

文庫本の裏表紙のあらすじを引用させていただきますね。


“食べること、歩くこと、泣けること・・・重い病に侵され、日常生活のささやかながら、大切なことさえ困難になってゆくリック、エド、コニー、カーロスら。私はホームケア・ワーカーとして、彼らの身のまわりを世話している。死は逃れようもなく、目前に迫る。失われるものと、それと引き換えのようにして残される、かけがえのない十一の贈り物。熱い共感と静謐な感動を呼ぶ連作小説。”(本文裏表紙より引用)

私たち読者の誰もがいずれ訪れる“死”。
避けて通ることはできませんよね。
本作の登場人物はエイズで苦しんでいる人たちが綴られています。
余命はあとわずかのひとばかり。
死を目前にしたエイズ患者さん達が、自宅で少しでも快適に過ごせるように
料理や掃除などをサポートするのが“私”の主な仕事です。

淡々と語られている本作は主人公である“私”の葛藤の物語でもあると思う。
私はそうですね、患者と世話人という関係というよりも、人として真摯に向き合っている姿が印象的です。
“私”がいかに葛藤しているかを噛みしめて読み込むことができれば、本作をほぼ理解できたと言えよう。

本作が日本人作家の作品との大きな違いは次のように思う。
それはいわゆる日本人得意というか特有のこれでもかという“お涙頂戴的作品”とは全然違うんですよね。
読者自身もいずれ自分の身に起こる“死”を予期し感じつつも、生きるということの素晴らしさをあらためて実感する作品なのです。
読後、他人に対して今までよりも少しでも優しく接することができるような気がします。
不思議な効能のある作品です(笑)

それにしてもレベッカ・ブラウンという人はまなざしが優しい人ですね。
語り手の“私”がまるで作者自身のような気がして読まれた方が多いのでしょう。
なんとか安らかに旅立たせてあげる手腕に恐れ入りました。
元来、絶望的な話になりがちなんだけど、勇気と希望を感じ取れる読後感のいい物語でした。
ブラウンはシアトル在住。
この作品はアメリカの社会を反映した作品とも言えるでしょう。
エイズ患者、ゲイの男もいれば老女もいます。
そして必死に死に抵抗している患者たちの描写はなくて、死を受け入れようとしている人たちを安らかに描いているのですね。
見守る人たちも素敵です。彼らは最後まで絆を深めようと努力しています。
一番の読ませどころは何と言っても、主人公の“私”が少しずつ仕事に対してやるせなくなっていくところでしょうね。
ここをいかに感じ取れるかが正直言って本作の評価につながると言えるでしょう。

作品の構成上、連作短編の形を取っているので登場人物たちが後半違った形で出てくる楽しみもあります。
とりわけマーガレットの存在感は絶大です。
冒頭では患者の恋人が肉親だと思ったのですが、いやいや違いました。
その後の彼女の変化に息を飲まずにいられなくなります。
そして彼女の存在がこの作品をよりグレードアップしていることは誰もが感じることなのでしょう。
これは読んでのお楽しみということにしておきますね。

最後に言い得て妙かもしれませんが“精神安定剤のような一冊”と言えそうです(笑)
これから何回か読み返しては心を落ちつけたいですね。
あなたも是非お読みください。手元に置きたくなること請け合いです。

そして健康で読書を出来る幸せを実感してください。

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紙の本

「飢えの贈り物」「姿の贈り物」…苦痛や死の日常に「Gift」をみる言葉

2006/10/01 22:50

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:mikan - この投稿者のレビュー一覧を見る

エイズ患者の世話をするホームケア・ワーカーが、患者との出会いや別れを語る小説集。難病ものでしかも小説で、普段ならパス!の分野ですが、訳者あとがきで柴田元幸さんが「「そういうのパス」と思われる方々のなかに、実は、この本を読んだら気に入ってくれる方が絶対にいるに違いない、とかなりの確信をもって思うのである」と書かれているので手にとってみたら、実際そのとおりだったのでした。

なにが「良いなぁ」と感じるのかというと、書き方に尽きるのです。柴田さんがあとがきに書かれていて感想がだぶるのですが、登場人物が泣いたり、恐れたり、感謝したり亡くなったりするそこに、余計な物語が一切ついてこない。起きたこと・感じたことを何の技巧も凝らさず真正面から書く、その語り口に「良いなぁ」と感じ、抑制のセンス・言葉の力がすごい人だ、と感じるのです。言葉はとても平易なのですが。

良いなといえば各小話のタイトルで、「汗の贈り物」「充足の贈り物」「動きの贈り物」「悼みの贈り物」etc.それだけで喚起されるものがあります。その贈り物が何なのか、割合はっきり書かれている物語もあれば、何をどう贈りあったのかよくわからない物語もあるのですが、それはともかく、皮膚が剥がれ、飲食や会話にも苦しむほど弱った患者たち、その病んだ体にジェルを塗り、風呂に入れ、言葉をかけ…といったヘビーな生活(柴田さん曰く「いずれ死へと行き着くほかない「負け戦」」)の中での相互関係を、「贈り物:Gift」という言葉で切り取っていく目次には、それを見ているだけでじんわりとくるものがあります。

この小説の中でのエイズはまだ不治の病で、それだけに本人・家族・恋人たちは、残された時間と対峙しながら、お互いの絆を深めて向かっていきます。長年病院のベッドにつながれ、生きているのか苦しんでいるのかもよく分からずに亡くなっていく親族をみてきたこちらからすると、自分のまわりの人を、こんな風に送るのは至難ではないかとうっすら不安にもなります。「I Love You」「I Miss You」を病の日常の中にごまかさずに、最期まで看取ることはできるのでしょうか。

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紙の本

私もあなたと生きている、という距離感

2004/12/11 02:04

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:くおん - この投稿者のレビュー一覧を見る

エイズ患者を世話するホームケア・ワーカーを語り手とした連作短篇集です。「〜の贈り物」というタイトル形式に統一された各短篇では、いく人かの患者の日常生活の様子やワーカーの仕事ぶりなどが淡々と書かれています。
この作品のよさは、患者と生活を共にしながらもある意味「他人」であるワーカーの目を通すことで可能になる、人間味がありながら主観に溺れない的確な描写にあると思いました。通常、このような距離を保って患者と接したり、患者のことを考えたりすることはなかなか難しいと思うのです。弱者に対して無関心でもなく、同情心だけでもなく、ともに生きていくための適切なスタンスを持っていたいというのは私自身の願いでもあります。
生活の中のささいなこと(例えば、食べること)が一つ一つできなくなっていく過程を目の当たりにすることで、生きていることのすばらしさや失うことの悲しさ、また、それらを分けあう人がいるということの豊かさを感じられる静かな感動の一冊でした。

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紙の本

たんたんと悲しみを書き連ねていく彼女の文章にはまっていく

2019/06/25 22:39

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

主人公の「私」はエイズ患者のためのホームケア・ワーカーとして、彼らの身の回りの世話をしている。リック、エド、コニーといった患者たちだ。連作小説の初めにある「汗の贈り物」の中では、「私」とリックとマーガレットの関係がまだよくわからない、恋人同士なのか、そうではないような感じだ、リックは病人なのだ、マーガレットって誰なんだと思いながら読み進めてゆく。もちろん、「私」がどういう人なのかは読み進めばわかってくる。この人の作品は「私たちがやったこと」以来、2作品目。たんたんと悲しみを書き連ねていく彼女の文章にはまっていく、もちろん訳者の柴田元幸氏がいなければ、この作者との出会いはなかったのだけれど

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紙の本

感動的な物語を語るのではない

2004/12/08 23:48

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:箪笥 - この投稿者のレビュー一覧を見る

この本の内容を要約すると、こんな感じになる。
「エイズ患者のホーム・ケアワーカーである<私>が見つめる、彼らの最後の日々」。

訳者あとがきで柴田元幸氏も書いているが、上のような要約を見て、読んでみようと思う人がいる一方で、読みたくないと思う人も、きっと多いだろう。ほかならぬ私自身がそうだ。

この本を薦めるいくつかの文章を読んだけれど、気乗りしなかった。
紹介された内容から、この本の中身は容易に想像がついてしまう、と思った。
たぶん、ある人は孤独や絶望の中で死んでいき、ある人は死に面して、閉ざしていた心を開き、ある人は穏やかに命を終えるのでしょう?と。
そしてそんな想像は、あながち外れてはいない。

しかし本書の内容を漠然と、そしてステレオタイプに想像したとき、決定的に欠けているものがある。それは体の感覚だ。彼ら一人一人の、生きている体だ。

もう思い通りに動かせない体。食べものを受けつけなくなり、だんだん空っぽになっていく体。そこに最後に残されたもの。残していったもの。

<私>はドラマチックな物語、感動的な物語を語るのではない。ただ彼らの生活、その営みを綴るのだ。そこには、並みの想像では決して及ばない力があった。

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紙の本

深く、強く胸に刻み込まれた小説でした。

2004/11/06 18:14

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:風(kaze) - この投稿者のレビュー一覧を見る

 この作家の作品を読むのは初めてでしたが、正直、ここまで素晴らしいとは思っていませんでした。読み始めて最初のうちは、しんどさのほうが先に立ちましたが、頁をめくっていくに連れて、胸がいっぱいになったり強く心を揺さぶられたり。あ、いいなとか、面白いなといった読書体験とは違う次元の、心の底に深く深く響く感動を与えてくれた作品です。

 11の話を収めた連作短編集。
 主人公の女性は、末期のエイズ患者をホームケアする仕事に就いています。あと何ヶ月生きられるのか、死を宣告されたに等しい患者と接する日々。彼らと言葉を交わすなかで、彼らの肉体的、精神的な苦痛に触れ、それを少しでもやわらげようとする「私」。

 余計な虚飾を一切省き、主人公の「私」と彼ら重症の患者との心の交流を淡々と綴っていく文章。しかしそこに、深い祈りの感情が満ちていて、それがまっすぐに読み手に伝わり、心に訴えかけるところ。その表現力、描写力が本当に素晴らしかった。

 この世の中のいろんなものを愛おしそうに見つめている彼女。「君、僕がいなくなったら寂しい?」と問う彼。家族との素敵な思い出を語る彼女。残された生の時間はほんのわずかだと知っている彼らの言葉に耳を傾けているうちに、どうしようもなく切ない思いがこみ上げてきて堪らなくなりました。

 今年、これまで読んできた小説のベスト・オブ・ベスト。
 深く、強く胸に刻まれた小説でした。

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紙の本

「日常」になったアメリカのHIV感染者の世界

2004/12/19 18:09

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:yukkiebeer - この投稿者のレビュー一覧を見る

 エイズを発症した人々の日常生活の補助を行なっている女性がその日々を静かな口調で綴った形式の小説です。

 ニューズウィーク誌がエイズに関する過去の自社記事をまとめて特集号を出したことがあります。「ゲイの間に奇病が蔓延」という無知なる初期報道から、それが誰にでも感染しうるウィルス性疾患であるという報道、やがて差別に対して社会が恐る恐るではあるが毅然たる態度で立ち上がり始める様子まで、およそ10年に渡る記事を集めたものだと記憶しています。
 その中の記事に、ある男性感染者が女性感染者と避妊具を使ってセックスをするという話がありました。誰かと気持ちを通わせながら肌を重ねるという、世間並みの営み。差別の果て、HIV感染者が「日常」に帰ってきたことを示す記事として印象に残っています。

 「体の贈り物」で描かれる日常は、まさに差別と偏見の時代を経た末のアメリカの感染者の世界です。今もそれは不治の病いには違いありませんが、業病という汚名を着せられた頃のような特殊な病気という意識は登場人物の中にはもはやなく、人生を終えるに当たっての道程のひとつとなっています。家族や友人たちといかに別離をしていくか。彼らの思いはターミナルケアを受ける他の病者と差異はありません。

 11の掌編による連作集ですが、各編の表題にそれぞれがなんらかの贈り物であることが謳われています。
 「涙の贈り物」「汗の贈り物」「死の贈り物」…。
 HIV感染者がケアをする者に、友人が感染者に、感染者が感染者に、ケアをする者が感染者に、人生におけるささやかではあるけれど意味ある贈り物をしていく。もちろんそれは赤いリボンがついた美しく包装された贈り物ではありません。ほとんど自由のきかなくなった体が、期せずして、もしくはその状態でせいいっぱいの、贈り物をしていくように主人公の女性には感じられるのです。

 真摯にエイズと対峙し、不承不承という気持ちを持つ人がまだ一部にいるかもしれないとはいえ、それを社会全体で受けとめる努力をしてきたアメリカという国を映す小説であると思います。

 なお、以前のマガジンハウス社刊の単行本版ではPWAを「エイズ保菌者」と訳していましたが、この文庫版では「エイズウィルス感染者」としています。PWAはPerson (People) living with AIDSという意味で、「エイズ患者」(AIDS patient)に替わる言葉です。日本語の定訳がありませんが、少なくとも「保菌者」「患者」という表現をこの主人公の女性が口にするはずがないということを訳者は学んだようです。

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紙の本

風景画のような短編集

2009/03/06 11:36

5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:きゃべつちょうちょ - この投稿者のレビュー一覧を見る

淡々としている。とても重いテーマを、軽々としあげている。
でもやはり、せつなさが残る。泣いたりもする。
そういう本だ。

これは連作短編集になっていて、ホームケアワーカーである主人公の「私」がエイズ患者の家を訪問していくなかで起きるできごとを綴っている。
免れようのない死と向き合うなかで、彼らがみつめているもの、そこに居合わせた「私」の行動が淡々と綴られているのだ。

「闘病記」でもなく、いのちを救う使命感に燃えた、というのでもなく、
ただ起きたできごとをスケッチしている。説明ではなく描写。
しかも心理描写はほとんど書かれていないのに、せつなさが伝わってくる。

ひとつめの、「汗の贈り物」からいくつかを引用する。
「バリー(リックの恋人・男性)が死んでから、リックは『ホステス』に通うようになった。
特に日曜日はアパートから外に出られずにいられなかったのだ。(土日はバリーと過ごしていた)」
「やがて、それも体が言う事をきかなくなった。だいたい、そのころから、
私が来るようになったのだ。」
「彼が私たちのためにしつらえた食卓に私は座った。両肘をテーブルにのせて手を組んだ。
目をとじ、頭をたれ、おでこを両手で包んだ。リックはどんなふうに考えるだろうかと
考えてみた。バリーの姿も想像してみた。」

こんなふうに淡々としている。
そこに誰かがいたこと、確かにそれがあったこと。
出来事を忠実に再現することで、浮かび上がる印象。
ドキュメンタリーとも違う。もっと詩的で小説的な世界。
それはやわらかいタッチで描かれた、まるで風景画の世界のようだ。
絵は説明をしないけれど、心になにかを残す。
「生」を確実に写し取っている、そんな風景画みたいな短編集である。

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2005/03/13 03:27

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2005/05/23 16:04

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2006/01/02 19:32

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2006/05/29 00:17

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2007/02/02 21:41

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2007/02/04 15:07

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2007/03/07 23:50

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