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紙の本
もっともらしい格闘技にまつわる蘊蓄の数々。でも……
2004/10/18 14:26
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:カルバドス - この投稿者のレビュー一覧を見る
中国三千年の歴史がいつの間にか四千年になり、五千年とか六千年とか言うこともある。中国の歴史の奥深さを表した言葉だが、いくらなんでも全てのスポーツや格闘技の原点が中国にありはしない。しかし、その常識を覆す史実が残っていたらどうだろう。まさに驚愕であり、恐怖でもある。
前作『魁!男塾』の時代から、しばしば登場する武術の解説書がある。そのほとんどが民明書房という出版社から出されたもので、まるで見てきたかのように、事細かに動きや由来、発祥を説いている。ゴルフやフェンシングも、その端を中国武術に発するとも言っている。もちろん全ては嘘だ。ゴルフもフェンシングもエステも、中国が発祥ではない。いかに気功や拳法が発達していても、あまりに人間離れした技などあり得ない。
学生時代、この民明書房を利用してよく遊んだ。「望流品(ぼう・りゅうぴん)という中国の武道家が、自分の勝った印をどこにでも書けるようにと、筆に改良を重ねて編み出したのが望流筆だ。筆をペンと読むようになり、更に開発者の名前が訛って、現在のボールペンとなった」といった具合に。意地の悪い仲間は、あまり物知りではない友人をつかまえては、こうした偽の情報を教えていた。無論、騙した後で真偽はきちんと明かしたが。
本書にはありとあらゆる偽情報が満載。いかにも本当そうなものから、明らかに嘘と分かるものまで様々。内容を普段の会話に使うより、エイプリルフールのタネ本として使えば楽しさ倍増。格闘技の蘊蓄をアレコレ語り尽くし、最後に「全部嘘だよ〜ん」というのはいかが?