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商品説明
熱帯と化した東京を、システムエンジニアが、CIAとKGBが、エアコンを爆破する過激派が、部長もどきが、水棲人が疾走する! 国家機密「事象の地平」とは? 読むだけで汗ばむ暑くて熱い灼熱のファンタジー。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
佐藤 哲也
- 略歴
- 〈佐藤哲也〉1960年静岡県生まれ。成城大学法学部卒業。コンピュータ・ソフトウェア会社勤務を経て、「イラハイ」で第5回日本ファンタジーノベル大賞を受賞。著書に「ぬかるんでから」「妻の帝国」など。
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紙の本
「逆プロジェクトX」+「怒涛のスパイ・アクション」+「星のカービー」
2005/01/05 15:40
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:三月うさぎ(兄) - この投稿者のレビュー一覧を見る
水棲人がえらく可愛いと評判なので読んでみたわけですが、ぼくの頭の中では「星のカービー」が三匹並んで「新天地です、新天地です」とゆいながらゴロゴロ転がってるのでした。…か、かわいい(笑)
以下、何を言っているのか分からないと思われるところもあるでしょう。ぼくも分かりません(汗) 真面目にレビューするとこうなっちゃうのです。
この小説、実は前半がビジネス小説、というか「逆プロジェクトX」。広義に不明なもの一般を取り扱う「不明省」の事務仕事をコンピュータシステム化するプロジェクトが、実に10年間に渡り、仕様変更に次ぐ仕様変更で延々と基本計画だけを繰り返す様を、ホメロス風に描写しているのです。システム屋でプロジェクトマネージャー志向な人は楽しめる(というか失敗プロジェクトを想い涙する)ことでしょう。門外漢にはこの部分、退屈かもしれませんが、どうか?
後半は怒涛のスパイ・アクション小説。エアコン室外機爆破テロリストの親玉が「チビめ! 寸足らずめ!」と唸りながら虚空から二十貫目の氷を出現させては誰彼かまわずにぶちまけるわ、同僚の自殺現場を何度もフラッシュバックさせながら西側スパイが一人頑張るわ、元東側のスパイは年金のためにだけに頑張るわ、そんな彼らの足元で可愛い水棲人トリオがゴロゴロ転がりながら「邪魔ですね? 邪魔ですね?」と尋ねるわ。そんなキャラたちが、不明省で管理されているという「事象の地平」をめぐって壮絶にバトルするのです。
どうです。そんな小説なのです。…すいません。ぼくにはこれが限界です(汗) とにかく笑えることは請け合いますので、是非。