紙の本
存在の肯定
2004/10/01 23:09
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投稿者:灰猫 - この投稿者のレビュー一覧を見る
何故少年・少女は犯罪に至るのか? その一つの類型を椎橋彬という少年の心をとおして描き、何故周りからの孤立を選んでしまうのかを里見沙希の心をとおして描き、最後に舛城徹という大人の存在を助けにして、自分たちがそのままで存在してもいいことを理解し、捉え方と接し方を変えることで他者へ触れる扉を開くまでを、流れるような文章で描いています。
相変わらずキャラクタがいつの間にか凄い活躍を始めますね。序盤は心理を追っていても、途中からは凄い加速度でスケールアップしていきます。椎橋彬の思考・行動には、ある郷愁を感じさせる子供らしい甘えがしっかりと描かれていて、何とも形容のし難い気分にさせられます。
この作品は松岡圭祐版エヴァンゲリオンといった感じですかね? 主題は同じだと思うのですが。最後の章を除いては。
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天才、少女、これらの単語に私は弱いです。じつは松岡作品を読んだのはこの作品が最初。前作が多少気になりながらも夢中になって一気に読めました。少年の心理など考えさせられるところも多く、素敵な作品です。ただ、初めて読む人は「マジシャン」から読むことをお奨めします。
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マジックが趣味というか、それくらいしか能力がなく、親も含めて周りの大人は「最低」の人間ばかりの中で育った少年が、マジックを悪用して悪の道に走る。これを、マジシャン第1作の、枡城警部補と里美沙希のコンビが、ギクシャクしながらも取り返しの付かなくなる間一髪のところで更正させるお話。。。といったところでしょうか。
2005/11/16
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<内容>
少年の名は椎橋彬。家庭に恵まれず、唯一の趣味であるマジックだけが心の拠り所。両親に絶望した一五歳の少年は「自分が認められる世界」を夢想して家を飛び出し、東京へ向かった。“万引きGメン”の活躍を知った少年はそこで悪魔的閃きを。マジックの知識で万引きを見破ることは容易い、つまりそれは万引きそのものも―。少年は万引きGメンとして脚光を浴びる一方で防犯カメラを欺き続けた。やがて少年に捜査二課・舛城徹警部補と天才マジック少女・里見沙希の追跡が及ぶが。犯罪を起こす少年の深層心理と少年法の在り方を問うヒューマン・サスペンス感動作。
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少年の名前は椎橋彬、唯一の趣味はマジック。両親に絶望した15歳の少年は家を飛び出し東京へ。“万引きGメン”の活躍を知った少年は悪魔的閃きを覚える。マジックの知識で万引きを見破ることは容易い、つまりそれは万引きそのものも。少年は万引きGメンとして脚光を浴びる一方で防犯カメラを欺いた。やがて舛城徹警部補と天才マジック少女・里見沙希の追跡が始まる。少年犯罪の深層心理と少年法の在り方を問うヒューマン・サスペンス感動作。
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ひそかにマジックの練習を重ねる彬、中学生。
仕事をしない父と水商売で家計を支える母。カツアゲにあったりと暗い中学時代をつらつらと書かれていくのかと思ったら、
そんな暗い中学生活からアッサリ抜け出し
一人東京に出て行く彬。
そこからがすごい!!!
万引きGメンの特集を見た彬は、マジックのテクニックを読めるので万引き犯の行動が分かってしまう。
それを生かして仕事だけにしておけば良いものを・・・。
年齢を偽って警備会社に雇われ、そこから
頭角をあらわし、中学時代とは別人に
なりきった彬。
万引きGメンとしても、有名になり
仕事も引っ張りだこ。
銀座の超有名ブティックの配属になり
かたや、マジックのテクニックを磨き
それを生活必需品から金へと変えられるものへの万引きを繰り返す彼に
刑事枡城登場!!!
これは、やはり「マジシャン」を読んでからだと異常に盛り上がる。
舛添の存在!!
そして前回マジックでのトリックを次々明かしていった14才の天才少女・サキ。
ついに登場!!
少年犯罪のおそろしさを綿密にどう成功してったかを描いてあり、その少年犯罪の犯してしまった私生活の設定なども注目。
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「マジシャン」の続編も、完全に別物と捉えて読むべき作品…
事件の主人公・椎橋彬の少年時代から
逮捕されるまでを描いた、心理描写がメインの話。
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読み終わった時、「あ~~よかった!!」って心から思いました。こういうラストはいいっすね~。
前作「マジシャン」の主人公だった天才マジシャンの里見沙希。本当なら世界中から脚光を浴びるほどのマジシャンなのに・・・いろいろありまして~(前作のネタバレになっちゃうから言えないの。辛い!)、本書では自暴自棄っぽくなって落ちぶれて登場します。前作を知っていると、こんなんじゃないのに~、でも腐るのもわかるわ!と心配になるんです。彼女を認めている舛城警部補も心配してるんですけどね。
それとは別にやっぱりマジックが大好きな少年の物語が始まります。そして事件へと発展していくわけですが。ん・・・人間、図にのっちゃ~いけません。彼も万引きGメンとして活躍さえしていればよかったのに・・・。あ~~言いたい!(笑)
この天才マジシャン二人が出会い、お互いに刺激となり感動のラストへと持って行くあたり、さすが松岡氏ですよん。ホント、よかったよかった! それに舛城さん、あんたは偉い!!
久々にマジで感動しましたよん。これだから松岡氏作品はやめられないわぁ~。千里眼シリーズもいいけどね。できればまたこの二人も登場させてほしいものだわん。
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再読。
いろいろと都合が良すぎる展開であんまり入り込めなかった。
未熟な少年の心情を出したかったのかもしれないけど、それにしても年齢詐称に始まりのし上がっていく過程があまりにもありえない。
ラストの、コミュニケーションの苦手な人がマジックを通して何とか他人と関わろうとしていく中で、歪んでいってしまう、という辺りがあるから何とかなっている気がするけれども。
前作と今回の間に大きな大会で大失敗してやさぐれていた沙希が、最後に成功したのは良かった。
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15歳の椎橋彬は絶望していた。いくらマジックがうまくても、何もならない。学校では居場所がなく、家に帰っても事実上無職のどうしようもない父親と、窃盗を重ねる母親がいるだけ。その家も実は借金まみれらしい。こんな所、出ていってやる・・・!単身東京にやってきた椎橋は年齢を偽り、なんとか警備会社の職についたものの、嘘は1日でバレそうになり・・・しかしそんな椎橋を助けたのもマジックの才能だった。マジックで養われた目は、人々のありとあらゆる万引きを見逃さなかったのだ。やがて椎橋彬は万引きGメンとしてその名を轟かせることになる。
「マジシャン」第Ⅱ幕という位置づけで、里見沙希や舛城徹警部補も登場するが、あくまでも今作の主役は椎橋彬である。マジシャンの技を日常生活で悪用するとどうなるか・・・を実際にやってしまったのがこの話。おもしろいのは、表向きは万引きGメンとして他の万引き犯を捕まえながら、自身の万引きはやめられずになんだかんだと続けてしまっているところ。ありえないようで、確かにバレにくいのかもしれない。そして心の闇が伺える。椎橋がゼロからのし上がっていく様は目が離せないし、それだけでなく、内面のただ母親が恋しい少年の部分が描かれているのも良かった。舛城警部補はあまりにも突然親身になりすぎな気もするけれど、その部分にうまく迫っていったよね。「マジシャン」の最後でドレスデンに向かったものの、大失敗で失意のまま日本に帰国した里見沙希(時期的には「マジシャン」から2年後)と、椎橋彬を引き合わせたのもうまいなぁと。マジシャン同士がきっと一番わかりあえるんだろう。
最後に「フィナーレ」というこのシリーズの第3弾が示唆されているが、9年たった今でも出ていないよう。残念。
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自分には、犯罪者の身勝手な論理は到底できない。未成年という立場を鑑みても、主人公が法に背く生き方をするのは理解に苦しく、読むのを止めようかとも思った。しかし、我慢か限界に達する頃に物語も転機を迎えたので、最後のハッピーエンドを受け入れることができた。マジックの面白さよりも、感情移入できるかどうかが、面白さを分けるかな。
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読み終わった時、「あ~~よかった!!」って心から思いました。こういうラストはいいっすね~。
前作「マジシャン」の主人公だった天才マジシャンの里見沙希。
本当なら世界中から脚光を浴びるほどのマジシャンなのに・・・いろいろありまして~(前作のネタバレになっちゃうから言えないの。辛い!)、本書では自暴自棄っぽくなって落ちぶれて登場します。
前作を知っていると、こんなんじゃないのに~、でも腐るのもわかるわ!と心配になるんです。彼女を認めている舛城警部補も心配してるんですけどね。
それとは別にやっぱりマジックが大好きな少年の物語が始まります。
そして事件へと発展していくわけですが。
ん・・・人間、図にのっちゃ~いけません。彼も万引きGメンとして活躍さえしていればよかったのに・・・。あ~~言いたい!(笑)
この天才マジシャン二人が出会い、お互いに刺激となり感動のラストへと持って行くあたり、さすが松岡氏ですよん。
ホント、よかったよかった! それに舛城さん、あんたは偉い!!
久々にマジで感動しましたよん。これだから松岡氏作品はやめられないわぁ~。
千里眼シリーズもいいけどね。できればまたこの二人も登場させてほしいものだわん。
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マジシャンの続編ということになっているが、完全版ではなくその前に発売されたものの続編なので注意。
作者が物凄い改訂を行うことで有名なため、完全版を読んだ後だと続編なのにまるで別作品のようであった。
とはいえ内容は少年が犯罪に至るまで、犯行中、発覚後の心理を描いているものなので、細かいところに目を瞑れば楽しめるものであると感じられる。
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少年の名は椎橋彬。家庭に恵まれず、唯一の趣味であるマジックだけが心の拠り所。両親に絶望した一五歳の少年は「自分が認められる世界」を夢想して家を飛び出し、東京へ向かった。“万引きGメン”の活躍を知った少年はそこで悪魔的閃きを。マジックの知識で万引きを見破ることは容易い、つまりそれは万引きそのものもー。少年は万引きGメンとして脚光を浴びる一方で防犯カメラを欺き続けた。やがて少年に捜査二課・舛城徹警部補と天才マジック少女・里見沙希の追跡が及ぶが。
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途中で何回か読むのをやめようかなと思ったほど、中盤の内容は嫌な内容だった。
刑事の行動、主人公の経歴、最後に絡む沙希、最後まで読み続けて良かった。