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科学論文の英語用法百科 第1編 よく誤用される単語と表現
著者 グレン・パケット (著)
理工学系論文を校閲する著者が、日本人の間にほぼ普遍的に存在する英語についての誤解とその解決の方法を、英語理解の根本にまで立ち入って解説。1では、日本人にとって使い方が特に...
科学論文の英語用法百科 第1編 よく誤用される単語と表現
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商品説明
理工学系論文を校閲する著者が、日本人の間にほぼ普遍的に存在する英語についての誤解とその解決の方法を、英語理解の根本にまで立ち入って解説。1では、日本人にとって使い方が特に理解しにくい単語や表現を取り上げる。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
グレン・パケット
- 略歴
- 〈グレン・パケット〉イリノイ州立大学物理学科博士課程修了。Paquette Research代表。
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英語を書いている人が読めば冷や汗確実
2004/12/26 01:45
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:sheep - この投稿者のレビュー一覧を見る
新聞の新刊書広告欄で偶然見て購入。学者ならぬ素人には高価な買い物だが、大部な本だ。
日本人学者が書いた理工学系論文約2,000本を校閲してきたアメリカ人物理学者による本で、『論文英語の用法事典』の第一巻だという。
本書は「よく誤用される単語と表現」。未完の2巻〜5巻、テーマは下記の通り。
2.冠詞、前置詞、代名詞
3.動詞
4.文法、構文、言葉遣い
5.物理学、数学における特別な問題
目次の中から気になる単語の頁を開いて読みはじめると、自分が書いていたものによく似た文章が、誤りの例にあがっている。あちこちの項目に、思い当たるふしがある。これまでの自分の間違いを本書に倣って挙げればきりがない。
例えばaim, purpose, goleの項など大昔に読んでおきたかったと切に思う。LongmanのLanguage Activatorなども大変に参考になる本だが、こちらは、絞り込んで例が挙げてあるだけに、一層分かりやすい。
これまで長年書いてきた文章が恥ずかしくなる。困ったことだ。まさに「腰巻き」にある通り「読めば誰もが冷や汗をかかずにはいられない」本だ。
表紙の挿絵の上にHow not to write Englishとある。なるほど。
誤用例を示し、それと比較して正しい書き方が示してあるので、違いは一目瞭然。
理科系の英語学術論文を書く読者が対象だが、文科系の英語論文を書く人にも必須参考書だろう。
学者先生に限らず、論理的な英文を書きたいと思う我々一般人にも十分に役立つ。
「腰巻き」で翻訳家の方が、「読み物としても冷や汗の出る面白さだ」という。しかし、かなりの英語力がある人でないと、とても「おもしろい」本という範疇には入るまい。それでも「冷や汗」だけは、英語を書いている大半の日本人なら、小生同様、どなたでもかけるに違いない。
英会話学校の類には、いったことがないので、費用効果の比較はできないが、5巻全巻購入しても3万円以下。個人教授でこれだけ作文のコツを学べば、一桁違う費用がかかるだろう。論理的な英文を書く必要に迫られているなら、実に安い投資。とはいえ、論文も他の文書も、まず頭の中の日本語文章構成を論理的にすることが、投資を生かす基本なのだろう。辞書のように気になる項目を拾い読みするだけでなく、まるごと読まねばならない参考書のように思える。
高校生時代、英作文、英文解釈、英文法の参考書を通読したことがある。英作文、英文解釈の本は、三回ほど読んだ。その後、あるいは読みながら、薄紙を剥がすような感じで、英語がかなり読みやすくなったような記憶がある。この本を通読したら...と思って、取り組むべき参考書なのかもしれない。
初級者中級者向けの英作文参考書ではなく、英語がかなり自由にかける人が参照に使う前提の本であることは明記しておこう。さもないと、本書を実際に見ずに購入される初心者がもしおられれば、手にして驚くだろう。初級者でも「積ん読」するだけで霊験あらたかかも知れない。きっとそうだ。
「腰巻き」に尾池京大総長の推薦文もある。「この本を読むと日本語の表現力が身につき、さらに英語の表現力が身につくことでしょう。あらゆる分野で仕事をする方たちに、私はこの本の熟読を薦めます。」研究者の方々を対象に書かれた文章だろうが、素人も全く同感。
嬉しいことに、パソコン検索をして文例を使えるよう全英文CDまでついている。残りの巻の早期刊行を期待したい。第5巻を購入するかどうかだけは、門外漢としては悩むのだが。