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  • カテゴリ:一般
  • 発行年月:2004.10
  • 出版社: 早川書房
  • レーベル: クリスティー文庫
  • サイズ:16cm/495p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:4-15-130064-3

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マン島の黄金 (ハヤカワ文庫 クリスティー文庫)

著者 アガサ・クリスティー (著),中村 妙子 (ほか訳)

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マン島の黄金

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マン島の黄金

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夢の家 中村妙子 訳 11-50
名演技 中村妙子 訳 51-72
崖っぷち 中村妙子 訳 73-114

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みんなのレビュー10件

みんなの評価3.8

評価内訳

  • 星 5 (3件)
  • 星 4 (2件)
  • 星 3 (4件)
  • 星 2 (0件)
  • 星 1 (0件)

紙の本

怪奇、幻想、ほのぼの、メロドラマ的恋愛ものなど、多彩な作品群

2013/05/20 12:46

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ミルシェ - この投稿者のレビュー一覧を見る

主に、他では読めない、ミステリー以外の短篇が、中心です。
「クリスマスの冒険」・「バグダッドの大櫃の謎」がポアロもの。
「夢の家」、美しく、かつ妖しく強烈な引力で、いかにもこういったものに魅入られてしまいそうな、夢見がちな青年ジョンを引きつける、
白亜の謎の家。しかし、その美しさに秘められたおぞましさ・恐ろしさ、という感じで、怪奇と幻想が混合したような趣。
「崖っぷち」、秘かに好きな男性の妻が何をしようが、
クレアが、おそらく嫉妬も絡んで、ここまでの悪意を抱くのは、
理不尽な感じな訳ですが、しかし、女性の心理としては、こういうのも
あり得るのかな?と、思わせてしまう所もあり、
よけい嫌な読後感を、感じさせる作品というか。
「孤独な神さま」、これはファンタジックかつほのぼのとした、
恋愛もので、割と好きな話です。
「壁の中」、これも、この作品集に多い、いかようにも解釈できる曖昧さを残した、苦味のある恋愛ものという感じ。
やはり、女性の情念の恐ろしさという感じ?この「壁の中」という閉塞感を感じさせる作品名は、一時は、ジェインという女性に心惹かれ
安らぎを見出すものの、実は支配欲の強い妻イザベルから、
結局はけして逃れられない、エヴァラードの絶望を、表わしているのでしょうか?「光が消えぬかぎり」、メロドラマといえばメロドラマ
なんでしょうが、この悲劇を引き起こしたかなり大きな要因って、
このディアドリという女性のような。二人の男性を、明確に振り回して
やろうという意図がないだけに、かえって厄介というか。
一見大人しそうで、実は打算的な女性という、「愛の旋律」などの、
クリスティー作品に、しばしば見られるタイプの、女性という感じ。
「白木蓮の花」、メロドラマ、そして女性の自立?という感じでしょうか。最後の、テオドーラの決断は、痛快でした。
「愛犬の死」、愛犬の死を悲しんでいる、主人公の女性の今後の幸せを
予感させる、これも最後に感じる読後感は、良い話。

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2006/04/19 07:03

投稿元:ブクログ

短編集。ポアロの出場回数一回。ちょっと足りない。
表題になったマン島の黄金は、マン島観光誘致目的で新聞に掲載された小説であるらしい。現場に行ったことがないので、どうかと思ったが、それなりに面白い。さすがミステリーの女王。アガサクリスティの作品は長編になれているのでちょっと物足りない気がするが、通勤電車や料理しながらのながら読書にうってつけ。

2008/04/25 17:02

投稿元:ブクログ

他の本に手を加えて改作して収録されているものが多い。
「壁の中」「崖っぷち」「名演技」は好み。
「孤独な神様」「光が消えぬかぎり」などロマンティックな
ものも割りと好き。クリスティらしい人物描写で好きなのに
クリスティは推理もの以外では評価が不当に低いとおもう。

2008/10/21 12:15

投稿元:ブクログ

クリスティの拾遺短編集。書き直されて単行本に収録されている作品の前の版や収録されていない作品などが、収録されていて、推理小説だけではなく、さまざまなジャンルのバラエティーがあり、とても楽しめる短編集です。表題作などは、実際の宝探しゲームで使われたものであるから、ミステリ要素があったりしますし、ミステリとしてもお勧めの作品。クィン氏ものを一つ収録されてますしね。

2015/10/24 22:12

投稿元:ブクログ

表題作は、マン島の観光客向けに書かれた、今でいうミステリーツアー用作品。本格とは全く真逆みたいな描かれ方で、珍しいアガサ作品だと思います。

2011/08/14 06:23

投稿元:ブクログ

「愛の旋律」の解説で、もとい、訳者の「アガサクリスティとウェストマコット」という訳者あとがきで、本書の「壁のなか」が、愛の旋律の登場人物と対比して考えることができるとの示唆があった。

アラン、その妻イザベルとジェーンが、
愛の旋律のヴァーノン、ジェーン、ネル、との関係との比較だ。

愛の旋律を先に読んでいたので、なるほどと思いながら読んだ。

アガサクリスティの作品にある、アガサクリスティ自身は誰だろうと思いながらも読んだ。

アガサクリスティ作品の楽しみ方の一つだと思った。

2011/11/10 10:41

投稿元:ブクログ

イギリスのオリジナル版より、2編多い。
追加された「白木蓮の花」「愛犬の死」、ミステリーじゃなけど、好き。
これらと、「クィン氏のティー・セット」以外には、一編ずつにあとがきがついていたのも、面白く読んだ。

2012/12/04 20:32

投稿元:ブクログ

オカルト風味あり、ロマンスものありのバラエティ豊かな短編集。
中でも、ポワロのお茶目なおじさんぶりが楽しい「クリスマスの冒険」と、おとぎ話みたいな恋物語「孤独な神様」が私のお気に入りです。

どの作品にも、女性ならではの細やかさや感覚の鋭さが表れていて、「女流作家」としてのクリスティを強く意識させられる一冊ではないでしょうか。
「崖っぷち」「壁の中」や、「光が消えぬ限り」「バグダッド大櫃の謎」では女性の持つ邪悪さ、陰湿さに、「名演技」では女性のしなやかな賢さに光が当てられています。
女って良くも悪くも侮れないものじゃなくて?というクリスティのどや顔が見えそうな気がしました。

2013/11/15 23:43

投稿元:ブクログ

クリスティの死後、新聞や雑誌等に掲載されたきりの作品群を発掘した短編集。
表題の「マン島の黄金」含む12編を収録。

「夢の家」 (1926、サヴリン・マガジン)
夢に出てきた白亜の家は、窓から狂気が覗いてた。
人生に倦んだ男が恋した女には狂気が宿っていた。
男は女を追いかけて、女が男を追ったのか。
男が跨いだ敷居の先は、狂気か幸せか。
江戸川乱歩の世界観にも似た心理サスペンス。

「名演技」 (1923、ノヴェル・マガジン)
叩き上げの大女優が打つ 一世一代の大芝居。
根性 根性 ど根性。なめた真似したチンピラが大火傷。
胸のすく大逆転トリック。ウィットの効いた大団円。

「崖っぷち」 (1927、ピアスンズ・マガジン)
アガサ・クリスティはこの作品の執筆直後に謎の失踪。夫の浮気が原因だとか。
スキャンダラスな一作。男女の三角関係における女同士の葛藤を描いた心理ドラマ。
崖っぷちに追詰められた女の生き様を描くアガサの人間観に瞠目。

「クリスマスの冒険」 (1923、スケッチ誌)
ある大家族のクリスマスパーティにお呼ばれした名探偵ポワロ。
彼はある依頼を受けていた。ポワロは子供たちを襲う危機を防げるのか。
クリスマスではしゃぐ古き良きイギリスの子供たちの楽しさが伝わってくる作品。

「孤独な神様」 (1926、ロイヤル・マガジン)
O.ヘンリーを彷彿とさせる、都会の孤独な男女のやさしい恋を描く。
博物館の片隅にひっそり佇む「孤独な神様」を通じて出逢った男と女。
アガサ作品には珍しい純粋にロマンティックな物語。

「マン島の黄金」 (1930、デイリー・ディスパッチ紙)
マン島観光客誘致目的の宝探し懸賞小説。
企画は面白いが、小説は面白くない。
若き探偵ジュアンとフェネラの従兄妹が、狡賢い大人相手に大活躍。

「壁の中」 (1925、ロイヤル・マガジン)
これまた男女の三角関係。画家と裕福な家に育った妻、画家を愛する貧しい女。
結局男は体面に拘る愚かな存在なのか。女の方が現実的に物事を割り切れるのか。
体面が破れた男は破滅的な愚かな行為に走るのか、それとも甘味に身を溺れさすのか。

「バグダットの大櫃の謎」 (1932、ストランド・マガジン)
名探偵ポワロ作品。男女の三角関係を利用した、ポワロ曰く、芸術的完全犯罪。
他人を唆して動かし、決して自分に証拠を残さない完全犯罪を心理捜査で暴く。
ポワロシリーズ最終回「カーテン」に通じる犯人像です。

「光が消えぬかぎり」 (1924、ノヴェル・マガジン)
またまた男女の三角関係。
貧しいが愛し合う若い夫婦。夫は戦死し、妻は裕福な男と再婚した。
退屈な毎日に飽いていた妻の前に戦士したはずの元夫が現れた。
歓喜と苦痛の愛の生活と、静かで平安な生活。女はどちらを選ぶのか?

「クィン氏のティ・セット」
旧交を温めに旧い友人とその家族を訪れた老サタースフェイト。
道すがら出逢った友人エラリ・クィンは「赤緑色盲」という言葉を残し去った。
子供のいない老サタースフェイトを温かく迎え入れてくれた幸せな大家族。
だが漠然とした不安を感じたサタースフェイト。赤緑色盲が指す意味は?
あの世の連中とサタースフェイトの温かい交流で謎解く推理ミステリ。

「白木蓮の花」
愛人との駆落ちの矢先、夫の会社が倒産した。
妻として孤独な家に戻ったテオ。
夫に裏切られ、自由になったテオは、それでも孤独を選んだ。
誇り高き悲劇のヒロイン、テオの物語。

「愛犬の死」
ジョイスは夫の忘れ形見の愛犬テリーと長年苦楽を共にした。
生活が行き詰まったジョイスは、老犬テリーの為、嫌いな資産家に嫁ぐ決意をする。
玉の輿と騒ぐ世間と沈むジョイス。新しい出逢いはジョイスに何をもたらしたか。

2016/02/16 00:13

投稿元:ブクログ

大好きなクリスティの短編集、さらっと読み進めてしまうにはもったいなく感じ、ひとつひとつ大事に読みました。「崖っぷち」「名演技」の話しのテンポやキレの良さには感服。また、クリスティのロマンスをこの本で初めて読んだんですが「孤独な神さま」のような内容は‎オドレイ・トトゥにでも演じて映画としても観てみたい作品でした。そしてなにより、ハーリ・クィンとサタースウェイトのファンとしては、ふたりの再会に秘かに喜びました。

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