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  • みんなの評価 5つ星のうち 4 131件
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  • カテゴリ:一般
  • 発行年月:2004.9
  • 出版社: 新潮社
  • レーベル: CREST BOOKS
  • サイズ:20cm/315p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:4-10-590041-2

紙の本

ペンギンの憂鬱 (Crest books)

著者 アンドレイ・クルコフ (著),沼野 恭子 (訳)

憂鬱症のペンギン・ミーシャと暮らす売れない小説家ヴィクトル。新聞の死亡記事を書く仕事をきっかけに次々起きる不可解な変死。不条理な世界を描く新ロシア文学。【「TRC MAR...

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ペンギンの憂鬱 (Crest books)

税込 2,200 20pt

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商品説明

憂鬱症のペンギン・ミーシャと暮らす売れない小説家ヴィクトル。新聞の死亡記事を書く仕事をきっかけに次々起きる不可解な変死。不条理な世界を描く新ロシア文学。【「TRC MARC」の商品解説】

著者紹介

アンドレイ・クルコフ

略歴
〈クルコフ〉1961年レニングラード生まれ。ウクライナのロシア語作家。キエフ外国語大学卒業。出版社勤務、兵役を経て、小説、シナリオ、児童書を書く。キエフ在住。

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ジュンク堂書店岡島甲府店

みんなのレビュー131件

みんなの評価4.0

評価内訳

紙の本

ウクライナ『オレンジ革命』の虚妄を暴く視座

2005/07/15 00:53

12人中、11人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:妹之山商店街 - この投稿者のレビュー一覧を見る

ペンギンを飼っている売れない作家に、生前から要人の追悼文章を
用意しておくので、それを書かないかと声が掛かる。
しかし、何故か、追悼文を書いた人々が次々に死亡していく。
どうもマフィアが一枚噛んでいるようだ。
編集長も明らかに一枚噛んでいる。
要人のファイルには、愛人関係や裏稼業での罪状がこと細かく記載されている。
旧KGBでもなければ調べられないような内容だ。
主人公自身が身を隠さなければならなくなる。
危機は過ぎ去ったと思われたが、そうではなかった。
何と主人公自身の死亡記事が用意されていた。
相対立する国家安全グループ、政治家、大臣、裁判官、軍部、治安部隊、
警察、マフィアは、それぞれ二つの陣営に分かれて抗争を繰り返す。
ある議員が殺害される。
「やつが死んで、民営化賛成論者が数人パトロンを失う。やつは、そいつらから
もう前金を取ってたんだぜ。その上、自分の身の安全を確保して長生きできる
ようにって、何やら文書を抱えこんでてね。国会議員連中に関する文書らしい。
上のほうにいる連中も大変だよな。戦争してるようなもんだから」
次第に力で関係が決着していく。
マフィアに支配された街。
政治家、大臣、警察、裁判所、議会、マフィア一体となった支配体制の完成。
旧KGBと旧ノーメンクラツーラと新旧マフィアによる支配体制。
プーチンの言う「法の支配」「法の独裁」の実態だ。
動物園のペンギン学者の老人は、
「この世で一番いい時期はもう経験しちまった」と言う。
旧ソビエト時代に生き、新たな現実世界にもはや順応しようとはしない。
静かに死にゆく。
筆者は語る。ペンギンはいつも集団で行動する動物で、一羽だけコロニーから
出すと、そいつはどうしたらいいか分からなくなり、途方にくれてしまう。
ソ連時代を生きた人間にそっくりだと。
そのペンギンを仲間のいる南極に戻してやろうとするが、それは決して叶わぬ
夢だった。
つまり、現代のウクライナからは『出口なし』という絶望の表現だ。
「前と同じに見えるのは外側だけ。
見慣れたものの表面を剥がすと、目に見えないよそよそしいものが隠れている」
社会的諸関係が変わったのだ。
共産党独裁体制から、資本の独裁体制へと。
人類史上初めての「社会主義」から資本主義への退行。
私的所有という陣取りゲーム。
ただしそれは必ずしも一回限りとは限らないのがロシア的特殊性のようだ。
社会の上から下まで激動の時代だ。
極少数の者は成り上がっていく。
多くの弱者は貧困へと叩き落されていく。
ソ連時代に戻りたいとは決して思わない。
しかし、ソ連時代は、体制に反逆しない限り、弱者は最低限の生活は保障されて
いた。
まるで、動物園のペンギンのミーシャのように。
ミーシャは、動物園の檻からは自由になった。
しかしその「自由」な社会では生きていけなかった。
「シルバーのリンカーン」に象徴される勝ち組。
「もしアパートをくれるなら三ヵ月命を延ばしてやる」と言われる老人に代表される負け組。
ウクライナの「オレンジ革命」
かつて、ソ連圏が「革命の輸出を行っている」と非難してきた米国は、
今や、公然と「民主主義革命の輸出」を行っている。
活動を支えていたのはアメリカのNGOズナーユだ。
この二年間に約45億円の資金援助を行う。
アメリカ民主主義基金NEDによる『民主主義革命の輸出』
今回の選挙はウクライナの政権エリート内部での権力争いという側面と、
腐敗したクチマ政権に対する体制変革の下からの動きというウクライナ内部の
政治対立の構図であったものを、西か東かという外交的な選択の構図に変えて
しまった。
民主化支援は、レジューム・チェンジの為の内政攪乱工作と紙一重だ。
超大国の権益が、弱い国家の民主化プロセスを翻弄する。

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紙の本

もしかして最後は☆でもいいかな、感動しないし。でも、やっぱり時代を照射するって言う点は、評価しなくっちゃ。でも本音はペンギンが可愛いから、はい

2005/09/10 22:12

5人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:みーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

まず、カバー画がいいです。クレスト・ブック史上最も可愛い表紙画ではないでしょうか。いや、近年、私が手にした本の中でもこれ以上の作品があったかどうか。ちょっとレトロな色使い、画面をほんの少しだけ汚したような表現、ちょっと50年前くらいの雑誌の表紙を思わせる部屋の雰囲気。これって絶対に海外作家の手、と思っていたらナント、日本人なんですねえ。Junzo Teradaと書いてあります。長女も、信じられない、といっていましたよ、はい。
ペンギンの名前はミーシャ、餌をろくにやれなくなった動物園が欲しい人に譲ったという皇帝ペンギンですが、健康体ではありません。案内では憂鬱症とありますが、心臓に疾患があったり、暖かい(南極に比べてですが)地域に住まわせられているためのストレスにさらされています。といっても、キッチンを歩き回り、TVの前に佇み、葬式に参列し、お魚を食べ、近所を散歩し、と赤ちゃんみたいなところがあります。
個人的には、このペンギンのミーシャを主人公にしたいところですが、やはり人間ですね。売れない小説家の名前はヴィクトル・アレクセーヴィチ、恋人と別れたばかりで、そこに登場したのがペンギンのミーシャです。こう書くと危ない小説みたいですが、性的な危険度は全くないお話です。ただし、先日も選挙で毒殺騒ぎがあったウクライナですから、本当の意味での危険が一杯です。
で、その火種の一つが、新聞『首都報知』です。編集長はイーゴリ・リヴォヴィチで、彼がヴィクトルに死亡記事〈十字架〉を書かせます。私は、これをごく当たり前の新聞として受け止めていたのですが、まだ生きている人の死亡記事をあらかじめ用意しておく、しかもかなり危険な内容のものを、そして予言のように準備した記事の誰かが死んでいく、これってかなりアブナイ新聞です。
そう、案内にありますが極めて政治的な、そしてマフィアも絡むようなきな臭い話になっていくわけです。しかも、ドルが飛び交います。記事を書けば300ドル、切符を手配すれば800ドル、子どもの手元に1万ドル、といった具合です。そしてヴィクトルに頼まれてペンギンに餌をやってくれる心優しい警察官のセルゲイや、彼の姪で、ソーニャの子守りをすることになる20歳のニーナがいます。
そう、カバーでソファに座って読者を見ている少女が四歳になるソーニャです。父親は、どうもマフィアらしいミーシャ、ペンギンではなく、こちらは人間のミーシャです。ほかに、もと動物園に勤務していたペンギン学者のピドパールィや、別荘で知り合った警察官のリョーシャといった人々が登場します。そして「死」があります。
ラストのジャンプというか、ツイストは見事なもので、その悲劇性も含めて予想外なのですが、全体を覆う空気はあくまでユーモラスといっていいでしょう。そして、その要の役を果たすのは物言わぬ皇帝ペンギンのミーシャです。彼?の存在が欧米で受けたというのが良くわかります。それはちょうど藤原伊織『ダックスフントのワープ』のイヌであり、村上春樹『ふしぎな図書館』の羊でもあります。
かたや直木賞作家、方や今漱石と呼ばれる世界的作家村上春樹、一緒にするなといわれそうですが、このクルコフも含め一つの時代を形作る精神という意味で、大きく括れることは間違いありません。いや、実際にこの三作を読み比べれば、不条理さだけではなく、ユーモアも性的な部分も、物語の断ち切り方までもが極めてよく似ていることに気づかれることでしょう。
訳者である沼野恭子の解説に、この作品を一種のエンタメとして読めることが書かれていますが、なにをいまさら、ですね。それにしても、この政治的な不安定さが文学に落とす影の大きなこと。ここらは現代日本人には想像することすら出来ないかもしれません。一種、良質のミステリとして読むことも可能なこの本、お薦めです。

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紙の本

何度でも再読します

2018/05/22 02:17

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:あられ - この投稿者のレビュー一覧を見る

最初に読んだのは確か2006年。イラク戦争で熱量が上がっているときに、この作品のひんやりした感触は鮮烈でした。

そして2014年。ウクライナの動乱が連日報道される中、本棚の整理をしていて出てきたこの本を再読しました。初読のときには「設定」「舞台装置」のように見えていたうさんくさい面々は、実のところ完全な小説的空想によるものではなく、リアルな造形なのだとうことが、ひやっとした手触りで、自分の認識の中に食い込んできました。

それから、この小説の作者、アンドレイ・クルコフが書いた「ウクライナ日記」(キエフの反政府抗議行動に間近で接しながら書いた日記)を読んで――「続いているのは戦争だけではない。命も、日々も続いているのだ」――、そしてまた、2018年の現在、この「ペンギンの憂鬱」を手にとっています。

筋立てなどは、既に他のレビューアーさんたちが書いている通り。

今回また再読して心にひっかかったのは、次の箇所です。

"「この人生、なんだかしっくりこない…(略)…それとも人生そのものが変わっちまって、前と同じくシンプルでわかりやすく見えるのは外側だけなのか。中身はまるでメカニズムが壊れたみたいだ。見慣れたものだって、中身はどうなってるんだかわかったものじゃない。…(略)…どの木をとっても、どの人をとっても、中に異質なものが潜んでいる。ただ子供のときから知っているような気がするだけだ」" (249-250ページ)

これから先も、この本は何度も本棚から取り出して、ページを繰ることになるでしょう。ペンギンのミーシャやヴィクトルのことを、ずっと前から知ってるような気がしていますが、読み返すたびに「あれ?」って思うところがあります。その「あれ?」っていうのが、私は好きなのです。

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紙の本

淡々と、

2017/06/22 13:45

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:igashy - この投稿者のレビュー一覧を見る

でも確実にきな臭くなっていく主人公の周辺。 明らかに事態が悪化しているんだけど、適職に就けて安定収入と疑似家族を手に入れた主人公が何となく見ぬふりで過ごしてしまうのはわかるなぁ。 しかし、昨今のロシア/ウクライナの関係を見ると微妙に現実味を帯びていて怖い。続編翻訳出てほしいな。 一点:辛子酒って目にすると黄色い辛子を連想しちゃうから、唐辛子ウォッカでいいんじゃないかなぁ。(ウクライナ名産らしい)

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紙の本

憂鬱症のペンギンと孤独な青年の物語

2004/11/03 18:06

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:野沢菜子 - この投稿者のレビュー一覧を見る

この作品、なにしろ「ペンギン」が効いてます。これが犬や猫やクマなら、こんな味わいは出せなかったでしょう。白黒で、声はほとんど出さず、人間と同じ直立で、ヨタヨタ歩きの、あのペンギンならではの世界です。
ソビエト崩壊後、社会規律が崩れ果てたキエフに暮す、恋人と別れた、冴えない作家志望の青年が主人公。ややこしそうな外の世界にはあまり感心を持たず、動物園から放出されたペンギンとひっそり暮している。群から引き離されたペンギンは憂鬱症になるのだという。孤独な青年と憂鬱症のペンギン。互いに依存しあう「ほとんど親戚のような、愛情はなくても思いやりはある」という関係である。

これという作品をものすことができない青年に、新聞社から追悼文を書かないかという話が舞い込む。これはという人物をリストアップし、予め追悼文を用意しておくのである。やってみると本人もなかなかと思う出来栄え。仕事は順調にスタートし、生活は安定する。気のいい警官の友人ができ、ペンギンを連れて一緒に氷上ピクニックに出かけたりする。
新聞に追悼文が載るような人物は勿論有力者であり、そういう人物にはたいてい脛に傷がある。編集長の指示通り、そういう傷をもさりげなく盛り込んで、青年は追悼文を生産する。やがて、知り合いになったヤバそうな世界の男に頼まれて、その4歳になる娘を預かることになる。ベビーシッターとして20歳の娘を雇い、ペンギンも含めた擬似家族の、けっこう幸せな日々が展開する。ペンギンに目をつけた用心棒稼業の男から、葬式に参列を頼まれたりするようにもなる。青年が追悼文を書いた覚えのある有力者たちの葬儀である。青年の給料は300ドルなのに、ペンギンは葬式に出るたび(棺の傍らに佇むペンギンは評判を呼び、需要は高まるばかり)1000ドル稼ぐのである。

だがしかし、きな臭い外の世界が青年を脅かし始める。こうしたストーリーの常として、青年は徐々に不条理な世界に追い詰められ、破滅へと向かう。だが最後にはどうやらつるっと破滅から逃れられそうだ。どうやって? ここでもペンギンが主役です、とだけ言っておこう。

とてもしゃれた上質のエンターテイメント。ソ連崩壊後の不条理な政治の世界に翻弄される青年の物語、ということなのだろうが、そんなことは無視しても、とにかくめちゃくちゃ面白く読める。これを読めば、あなたもきっとペンギンを飼いたくなるでしょう。

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紙の本

ペンギンと一緒に

2007/04/11 13:09

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:石曽根康一 - この投稿者のレビュー一覧を見る

著者は、「ウクライナ在住のロシア語作家」という。
この作品は、ロシア文学の範疇に入れていいのかどうかは、よく分からないのだが、いいとすると、人生で初めて読んだ(たぶん)ロシア文学がこれです。
ドストエフスキーよりも、トルストイよりも先に読んでしまった。
内容は、うまく小説の書けない「一応小説家」と彼の飼っているペンギンを中心として、回っていく物語です。
表紙の絵から、「けっこう、ほのぼのした話なのかな?」と思ってましたが、そうでもありません。
ここで書かれている社会は、けっこう物騒です。
そういう物騒な感じで、読者を引き込ませるところは、サスペンスっぽいところもあります。
他にもこの作品の魅力はあるでしょうが、
やはり、ペンギンが、いいポイントになっています。
文章自体も、細かく区切られているので、長いものをだらだら読む必要がなく、読みやすいのも好感が持てました。

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紙の本

状況は不穏なのになぜか温かい家族の物語

2017/08/24 00:13

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:オオバロニア - この投稿者のレビュー一覧を見る

ペンギンと同居する売れない作家の物語。

新聞社に依頼されて死んでない人の追悼記事を書いたら、直後にその人が死ぬといういかにもロシア文学っぽい導入から、不穏な状態がずっと続くのになぜか暗い雰囲気にはなりません。

表紙に描かれているように主人公の家にはペンギンと小さな女の子が同居しており、どこかいびつでシュールで明るい環境のおかげでブラックになりすぎず、読みやすい作品に仕上げているように感じました。特にペンギンが良い味出してます(笑)

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紙の本

ミステリアスで不条理な世界

2004/10/25 08:37

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:カワイルカ - この投稿者のレビュー一覧を見る

ペンギンと暮らす売れない小説家の話である。なぜペンギンなのかは、読みはじめるとすぐにわかる。仲間たちのいる南極から遠く離れて暮らすペンギンは、単なるペットではなく主人公の分身なのだ。「ヴィクトルは孤独だったけれど、ペンギンのミーシャがそこへさらに孤独を持ち込んだので、孤独がふたつ補い合って、友情というよりお互いを頼りあう感じになっている」というわけだ。作者は、群から離れて途方にくれたペンギンは「私の小説に出てくる登場人物、ソ連時代を生き抜いた人間にそっくりなんです」といっている。
 作品の舞台となっているのは、ソ連が崩壊してウクライナが独立した直後のキエフ。マフィアが暗躍し、経済が混乱している。恋人から去られた主人公のヴィクトルは、餌を与えられなくなった動物園から憂鬱症のペンギンを引き取ってくる。
 そんな彼に新聞社から有名人の追悼文を書くという仕事が舞い込む。新聞社から与えられたリストと資料にしたがって、あらかじめ書きためておくという仕事だ。やがてその人物が次々に死んでいく。ヴィクトルの身辺にも奇妙なことが起こりはじめる。そして、ひょんなことから、四歳になるギャングの娘(ソーニャ)を引き取ることになり、やがて二十歳のベビーシッター(ニーナ)も同居することになる。
 三人一緒に歩いていると幸せな家族に見えるし、ヴィクトルも幸福に思わないわけではないが、ヴィクトルはソーニャとニーナを愛しているわけではない。彼が愛着を感じているのはペンギンのミーシャだけである。だが、「この小さな世界はあまりに危うくて、何があっても、とてもじゃないが守りきれない」と感じるようになる。
 当時のキエフはかなり物騒なところのようだが、小説の中に描かれたことがどこまで現実でどこまでが非現実なのかはわからない。市街地で銃撃戦があったり、庭に埋められた地雷で人が死んでも人々は驚いた様子もない。それが少しも違和感はなく、不思議なリアリティーがある。この作品のミステリアスで不条理な世界は、作者が気に入っているという村上春樹の『羊をめぐる冒険』と通じるものがある。


村上ドルフィンホテル

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2004/10/26 22:32

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2008/06/14 11:52

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2014/11/12 23:07

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2004/11/04 09:52

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2006/01/08 20:56

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2005/11/04 17:08

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2006/12/15 20:57

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