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- カテゴリ:一般
- 発行年月:2004.12
- 出版社: 紀伊国屋書店
- サイズ:20cm/410p
- 利用対象:一般
- ISBN:4-314-00973-X
紙の本
リーマン博士の大予想 数学の未解決最難問に挑む
著者 カール・サバー (著),黒川 信重 (監修),南条 郁子 (訳)
150年も未解決の超難問、100万ドルの懸賞金がつけられた「リーマン予想」とは? この難問に挑戦する数学者たちの肉声に迫り、その壁に挑むことで進歩してきた数学の不思議な世...
リーマン博士の大予想 数学の未解決最難問に挑む
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商品説明
150年も未解決の超難問、100万ドルの懸賞金がつけられた「リーマン予想」とは? この難問に挑戦する数学者たちの肉声に迫り、その壁に挑むことで進歩してきた数学の不思議な世界を生き生きと描く。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
カール・サバー
- 略歴
- 〈サバー〉ケンブリッジ大学卒業。BBCの科学ドキュメンタリーのプロデューサーとなる。現在は独立し、サイエンス・ライター、ジャーナリスト、テレビ・プロデューサーとして活躍。
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紙の本
神の与えたヒント
2005/09/02 09:42
6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:桑畑三十郎 - この投稿者のレビュー一覧を見る
素数とは、1と自分自身以外に約数をもたない自然数であると、中学生の時習った。この素数の出現パターンには、何か法則があるのだろうか。この一見単純な問いが何百年もの間、数学者を悩ませてきた。「ドイツの数学者G・F・B・リーマン(1826-1866)は、素数の相対頻度が、リーマンのゼータ関数とよばれるある複雑な関数ζ(s)のふるまいと密接な関係にあることに気がついた。リーマン予想とは方程式 ζ(s)=0 の興味深い解がすべてある直線状にのっているというものである。」
2000年5月24日、このリーマン予想を証明した者に100万ドルの賞金を贈ると、アメリカのクレイ数学研究所が発表した。だが100万ドルのために、この難問を解こうと思ってはいけない。そのためにはまず大学の数学科に入学し、10年くらい数論を勉強して、やっとスタート地点といったところか。素人には証明は99.9%無理だろう。
リーマン予想がおもしろいのは、その難しさだけではない。この問題によって異分野の学問が結びついたことだ。1972年モンゴメリとダイソンの出会いによって、リーマン予想を解くカギが量子力学にありそうだとわかる。これはなんとも不思議な話だ。素数という概念は人間が造り出したものだ。その素数のふるまいと、原子のふるまいを特徴づけようとして見つけた式がつながるとは! まるで神様が、人間の力では証明は無理だろうと、ヒントを与えてくれたようだ。
今後いったいどんな天才がこの難問を解くのだろうか。数学者か、物理学者か、それとも別の分野から新星が現れるのか? 私が生きているうちに是非答えを見たいものだ。
紙の本
素数はどれだけあるか、どのように分布しているか、現在でも解明されていない問題。この問題に現在の数学者の誰がどのように取り組んでいるか
2005/06/25 22:17
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:萬寿生 - この投稿者のレビュー一覧を見る
1、2、3、…という自然数は、誰でも知っている基本数である。古代人でも未開人でも、数として最初に理解するものである。その他の数は、これらの数の間の演算の過程で、自然数だけでは演算の成立しない場合があり、数の拡張が必要となって、作られてきたものである。最終的には複素数まで拡大された。
この自然数のなかで、1と自分自身以外の約数をもたないものが、素数である。この素数が自然数の中でどれだけあるか、どのように分布しているか、現在でも解明されていない問題である。リーマン予想は、1900年ヒルベルトが提示した、二十世紀中に解決すべき二十三の数学の中心分野の問題に含まれている。その一つであるフェルマーの定理は、つい最近証明された。
リーマン予想とは、複素数s(=a+bi)を冪とする自然数の逆数の総和であるゼータ関数の0点は、aが0でない場合は全てs=1/2+biである、というものである。この予想が正しければ、素数の分布を表す式が示せるという。もっとも単純な数である自然数の問題が、複素関数の問題や幾何学と密接な関係があるという不思議さ。問題の面白さと重大さ、この予想が証明できれば数学の様々な分野の問題解決につながることから、これまでも多くの数学者が、証明に挑戦してきた。
この本では、現在の数学者の誰がどのように、この問題に取り組んでいるかを、紹介している。素数の数や分布の問題ということは素人にも分かるが、リーマン予想やこの予想と素数との関係となると、素人には理解できない。この本を読んでも理解できない。しかし、何故数学者がこの問題に夢中になるのか、証明のためにどのような努力や研鑽をしているのかは、分かった。
紙の本
数学者のことが(数学が,ではなく)いろいろ判る本ではあります。いかが?
2006/03/27 11:10
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:SnakeHole - この投稿者のレビュー一覧を見る
「リーマン予想」とは何か。それは,「四色問題」や「フェルマーの最終定理」と違い,現時点で未解決で,学者によっては「あと100年もあればなんとかなる……かなぁ?」というヒトもいるという数学史上の大問題なのである。この本は,その超難問に果敢に挑む数学者群像を描いたドキュメンタリー。
数学にはまるで門外漢のオレでも「リーマン予想」という名前と,それが素数に関係している問題だ,というくらいのことは聞きかじったことがある。が,その内容が,ここに「コレコレこういうことをリーマン博士は予想したんですよスゴイですねぇ」と書くことさえとんでもなく難しいほど難しいほど難しいほど難しいほど難しいほど難しい(あまりのコトに針が跳びました)……とは思わなんだ。
目をつむって一息で言ってみれば「ある自然数より小さい素数の数を概算するガウスの『素数定理』を正確に補正するために加算される『ゼータ関数』の零点における解は全て一つの直線上にある」というコトになる(らしい)んだが……言ってる意味分かりますか,分かりませんか,読み飛ばしましたか,そうでしょうとも。
とにかく本書の著者サーバー氏は,この問題の証明に取り憑かれてしまった数学の天才たちを次々と訪れ,彼らの自信,不安,熱情,憧憬,計画その他もろもろを語ってもらうのだ。……読めば読むほどこの問題が自然科学のあらゆる領域にその影響を及ぼしている大問題であることだけがわかるという仕掛け。
……なんだが,智恵足らずプログラマのオレとしては,フランスの数学者アラン・コンヌの言うトコロの数学的発見における4つの段階「集中,抱卵,ひらめき,検証」のウチの「検証」のツラさについて「ああ,これってつまりデバッグだよね」と卑近な写像を見つけて空しく笑うくらいしかできないのだが,なんというか,数学者のことが(数学が,ではなく)いろいろ判る本ではあります。いかが?
紙の本
「フェルマーの最終定理」を超える、100万ドルの懸賞金つき超難問とは?
2004/11/05 11:55
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:紀伊国屋書店 - この投稿者のレビュー一覧を見る
1900年のヒルベルトの「23の難問」に上げられ、2000年の世界数学者会議で「7つの未解決問題」にも上げられ、100万ドルの懸賞金がつけられた「リーマン予想」とは?
150年も未解決の、この超難問に挑戦する数学者たちの肉声に迫る。
数学上の最難問をめぐって進行するドラマを再現し、こうした難問の壁に挑むことで進歩してきた数学の不思議な世界を生き生きと描く。
【書評から】
「数論の聖杯をもとめて奮闘する数学者たちの、心惹かれる物語。数に興味があれば、誰にでも楽しく、すらすらと読める。」
———イアン・スチュアート(『自然の中に隠された数学』、『二次元より平らな世界』などの著者)
「数学者が最も解決を望んでいる問題について、なぜ解決したいのか、なぜ重要なのかがわかりやすく書かれている。」
———キース・デブリン(『興奮する数学——世界を沸かせる七つの未解決問題』の著書)
【著者紹介】
カール・サバー(Karl Sabbagh)
ケンブリッジ大学卒業(自然科学)。BBCの科学ドキュメンタリーのプロデューサーとなる。現在は独立して数学・物理学、医学・心理学、工学、人類学にまたがる幅広い分野でサイエンス・ライター、ジャーナリスト、テレビ・プロデューサー(BBCおよびPBC)として活躍。著書には本書以外に「The Living Body」「Skyscraper」「21ST Century Jet: The Making and Marketing of the Boeing 777 」「A Rum Affair:A True Story of Botanical Fraud」などがあり、「サンデータイムズ」「ニューサイエンティスト」「ガーディアン」「サンデーテレグラフ」「サイエンティフィック・アメリカン」などの雑誌に記事を執筆している。
【監修者紹介】
黒川 信重
東京工業大学理学部数学科卒業。東京工業大学大学院理工学研究科数学専攻教授。専門は数論・ゼータ関数論。国内の研究者と一緒にゼータ研究所を主宰。著書に『数学の夢 素数からのひろがり』『絶対カシミール元』『ゼータの世界』『ゼータ研究所だより』などがある。
【訳者紹介】
南條 郁子
お茶の水女子大学理学部数学科卒業。主な訳書に『なぜ牛は狂ったのか』などがある。