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アジアの岸辺
  • みんなの評価 5つ星のうち 4.4 14件
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  • カテゴリ:一般
  • 発行年月:2004.12
  • 出版社: 国書刊行会
  • サイズ:20cm/363p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:4-336-04569-0
  • 国内送料無料

紙の本

アジアの岸辺 (未来の文学)

著者 トマス・M.ディッシュ (著),若島 正 (編),浅倉 久志 (ほか訳)

最高に知的で最高に意地悪なSF作家、トマス・M・ディッシュの洗練された奇想と黒い笑いに満ちた短篇群を初集成。本邦初訳・幻の傑作「アジアの岸辺」等13篇を収録した日本オリジ...

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アジアの岸辺 (未来の文学)

2,700(税込)

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商品説明

最高に知的で最高に意地悪なSF作家、トマス・M・ディッシュの洗練された奇想と黒い笑いに満ちた短篇群を初集成。本邦初訳・幻の傑作「アジアの岸辺」等13篇を収録した日本オリジナル編集によるベスト・オブ・ディッシュ。【「TRC MARC」の商品解説】

収録作品一覧

降りる 浅倉久志 訳 7-26
争いのホネ 渡辺佐智江 訳 27-40
リスの檻 伊藤典夫 訳 41-65

著者紹介

トマス・M.ディッシュ

略歴
〈ディッシュ〉1940年米アイオワ州生まれ。短篇「The Double−Timer」でデビュー。後にイギリスに渡り、知性派SF作家として確固たる地位を築く。著書に「歌の翼に」など。

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みんなのレビュー14件

みんなの評価4.4

評価内訳

  • 星 5 (4件)
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  • 星 3 (1件)
  • 星 2 (0件)
  • 星 1 (0件)

紙の本

優秀な知性というものは強靭なゴムバンドのように伸びて縮んで、読み手の固定観念や収まってほしいという期待を弾き飛ばす。きわめて優雅に…。

2005/02/02 11:17

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:中村びわ - この投稿者のレビュー一覧を見る

「知性派」SF作家なんて謳ってしまうと、客は決まった人しか来ませんよ。小難しい理論や思索がずら〜り並ぶ、乙に澄ました話だと思われちゃうから…。
 でも、ちょっと考え直してみると、知性というのは、頭が良さそうな人たちが話題にするような高尚なことばかり相手にするのでなく、たとえば下半身ネタをいかに面白おかしく表現できてしまえるかということ。そのついでに、人類社会で起こっているありとあらゆる問題をけとらせ、読み手に多少は頭を働かせてもらう、そんな目論見の装置も一緒に仕掛けてしまえるということではないの。

 金髪美女で華やかな「ペントハウス」誌に掲載された「犯ルの惑星」なんて作品は、確かにフェミニズム主張に生きがいを感じるガチガチの女性闘志に読ませると泡を吹かれてしまいそうだ。潮じゃなくて泡ね、たぶん。
 近未来人類の話なのだが、男性と女性は別々の星で暮らしている。じゃあ、人類はどう存続しているのっていうと、「快楽島」なる施設があり、一定の年齢に達すると男女ともにそこへ派遣されるのだ。研修みたいに…。奇妙にドレスアップした女性が回転寿司みたいにコンベアーに乗ってぐるぐる回っている。すると、彼女のコスチュームに欲情するよう、予め埋め込まれた男性が選び取ってくれる。それで目出度くレイプという儀式が執り行われる。ここでは女性はエコロジーを勉強していた学生で、男性は宇宙海兵隊員だ。海兵隊——憧れの職業さぁね。

「本を読んだ男」という物語も悪辣さを品の良いマントで丁重に隠した短篇で、これは「読書家」を自認する人、「趣味は読書」という人であれば、見逃す手はない。評論家も無論、同じ穴のムジナ。「読書」について次のように書かれている。
——「死にかかった技術だ。もう一世紀あまりもむかし、映画が発明されたときから、読書は落ち目になった。そしていま現在、本物の読書家はシロサイのような絶滅危機種になっている。わたしがいう読書家とは、毎日数時間かならず本を手にとり、ページをめくり、そのページに印刷された活字を読む人間だ。それは自然な活動ではない。訓練と、応用と、野心が必要だ。……」(297P)
 おっと、(白々しい物言いだが)少し筆が滑って書き写し過ぎてしまった。このような心くばりを作家から受けた読者として、取るべき正しい態度は、シロサイという美しい獣に自分がたとえられたことの喜びをネット上に書き散らすこととみ〜た。おちゃらかはさて置き、この短篇は、読むことを職業にした男性が、あれよあれよのうちに祭り上げられていってしまうという、事態のエスカレートが生む極端な局面の面白さで読ませる。

 事態のエスカレートというのは、この8篇の中短篇集のうちいくつかの作品に見られる傾向。ディッシュという強靭なゴムバンドに挟まれたビー玉のように、ぎりぎりぎりと引っ張られるのが、さしずめそのエスカレート。手を放されるとびょ〜んと遥か向うへ旅立ちを余儀なくされる、しがない旅人だ、シロサイは。
 だから、いつもの食料品店で買い物をしたのち、果てのない下りエスカレーターに乗り込んでしまった買い物客や、架空の恋人を思い描いているうち、とんでもないものをはらんでしまう独身女性やら、リアリティを追求するパフォーマンスに身を没していく芸術家やらに身を置いて数時間楽しむが良い。また、ゴムバンドに弾かれ、「アジアの岸辺」イスタンブールでの奇想紀行に遊ぶも良しであるぞよ。  

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紙の本

短篇にはアクの強い諷刺色があるが、中篇にはまた別の幻想小説風の味わいがある。

2015/03/17 11:51

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:abraxas - この投稿者のレビュー一覧を見る

短篇集の巻頭を飾る一篇が持つ意味は大きい。初めての作家なら書き出しを読んで、この後読み続けるか、そこで本を閉じるかが決まる。「降りる」は、冷蔵庫内や食器棚に並ぶ日常的な食べ物の羅列ではじまる。あまりSFらしくない開始だ。「60~70年代の傑作SFを厳選」したという触れ込みのシリーズ物を手にとりながら、そう思うのは、実はSFらしいSFには食傷しているからだ。特にSFファンというのではない。面白い小説を探しているうちに、このシリーズに迷い込んでしまったのだ。

デパートの最上階のレストランから降りるエスカレーターの上で、買ったばかりの本を夢中になって読んでいるうちに、いつまでたっても地下に着かないことに気づいた主人公が、出口のない降り専用エスカレーター内で右往左往ならぬ上昇と下降を繰り広げる、悪夢のような時間を乾いたユーモアをまぶした筆致で描いた短篇。不条理感が際立つ。こいつは面白そうだ。

その次に控えるのが、エンバーミング技術が進化したせいで、防腐処理を施された遺体と暮らす生活に我慢できなくなった夫が妻に無断で家族の遺体を火葬場に送ることから起きるいざこざを描いた諷刺色の強い「争いのホネ」。ここまでくると作家の個性が読めてくる。悪趣味といってもいいくらい諷刺がきつい。人によっては死者、あるいは死そのものを諷刺の対象にすること自体を忌み嫌うものだ。逆にいえば、そうした、人が笑いの対象にしないもの、採りあげることが批判されそうな対象をからかうことが好きな作家なのだ。

革フェチのおかまが、それを抑制するためのセラピーを受けたせいでファナティックな極右に変貌を遂げる「国旗掲揚」で諷刺の対象となるのは、アメリカにおけるゴリゴリの極右。たしかそのはずだが、変身過程があまりにリアルに描かれるため、周囲のリベラル派がやきもきする様の方がおかしくも見えてきて、単なる革フェチの隠れゲイを認知しようとしない周囲の不寛容な価値観が、極右政治家の台頭を促すことにつながることを仄めかしているようにも思えてくる。いったい誰を揶揄するつもりなのか。それもこれも含めて一筋縄ではいかないアイロニカルな作風である。

ほかにも自殺願望を持つ女性や、パフォーミング・アーツ、批評家、フェミニズムとトマス・M・ディッシュはミダス王よろしく手を触れるものすべてを諷刺の対象にしないではおかない。そんななかで、表題作の中篇「アジアの岸辺」は、その長さのせいもあってか、他の短篇とは一線を画す異色作。イスタンブールを舞台に、人間のアイデンティティの不確かさを主題にした幻想小説である。フリオ・コルタサルが書きそうな、二つの世界を生きる主人公の不思議な体験が、アジアとヨーロッパを結ぶトルコの異国情緒溢れる雰囲気を背景に幻想色豊かに描き出される。

どこから出発したのかが、作家の階層を決めるということがアメリカにもあるらしい。脚光を浴びたのが、SF雑誌だったことが「ニューヨーカー」誌に自分の作品を載せることを難しくした、というような意味の発言を作家本人がしている。「ニューヨーカー」に載ることの意味はともかく、たしかに、本邦初訳のものも含めて、短篇には風刺小説を得意とするSF作家の個性を感じさせる。一方、表題作から窺がえるのは、もっと別の小説を書く力を充分に持っている作家だということだ。発表の場が、作品の傾向を決める、ということはあったのかもしれない。短篇、中篇でこれだけちがう作風を示すなら、長篇が是非とも読んでみたくなる。そんな作家である。

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紙の本

見なければよかった、知らなければよかったと思うこと

2005/11/06 00:10

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:SlowBird - この投稿者のレビュー一覧を見る

 例えば夕陽に染まった空も、シャツの血液の染みも、色合いの美しさという点では同じなのだろうが、どうやらそれらを区別する何らかのコードがあるらしい。それは単なるコードでしかないのだが、実は合理的なものなのだと考えたがる癖が僕らにはある。人生には意味があると考えてしまうのと同じ様に。
 そんなコードの境界線上の場面を作り出してみせるのが、ディッシュの「悪意」なのだろうか。イメージ的に言うと、
 捨てられた魚の内臓。
 大事なところで決断できない自分。どんどん悪い方を選択してしまう人間。
 冷静でない人。冷静な人。
 愛国心を持たない人。
 自分の立場ばかり主張する人。自分の立場を主張しない人。
 アスファルトの上でぺちゃんこになった猫。そうなる途中。
 迫り来る戦争の危機。その要因。破滅の進行。
ま、そんな感じ。
 こういう人の不安を暴きたてるような書き方は、初期の大江健三郎や倉橋由美子などと共通の匂いがする。(すると「人類皆殺し」は「芽むしり仔撃ち」ですか)
 ディッシュの場合はその道具立てに、時に宇宙人や未来世界を使ったりするところで外面的な印象の違いをもたらすのだけど、代わりに神話や夢なんかを使うことよりは、スマートでナチュラルな場合もある。またイスタンブールやカサブランカなど、実在の土地の異世界イメージを実に効果的に引き出したりもする。
 この作者が、児童向け「いさましいちびのトースター」の作者でもあると考えると、偽悪的なのか、それともいったい何者なんだか分からなくなってくるが、本書の最後の方の90年代作品では、描かれる対象世界のダメさ加減はよりエスカレートしていきながら「それでもいいじゃない」的なスタンスも推し出て来て、妙に納得できたりもするのだ。

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紙の本

世界は悪意で出来ている

2005/01/16 17:04

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:わたなべとしみち - この投稿者のレビュー一覧を見る

絶好調国書刊行会の「未来の文学」シリーズ第3弾。
こういう物語小説はそういえばひさしぶりに読むので、最初ちょっと戸惑ったが調子を掴むと非常に楽しめた。いわゆるブラック・ユーモア風味の強い作品(「争いのホネ」「リンダとダニエルとスパイク」「国旗掲揚」「死神と独身女」「犯ルの惑星」「本を読む男」「第一回パフォーマンス芸術祭 於スローターロック戦場跡」)は、筒井康隆のある種の傾向の作品を連想したが、筒井のそういった作品の特徴がそこに込められる悪意の透明性にあるのだとするなら、ディッシュにはもっと知的な屈折が感じられる。それは「降りる」「リスの檻」「カサブランカ」「黒猫」「話にならない男」といった作品で、どんどん展開する不条理な物語が、語りの多様な技術と相俟って一種悪夢的な世界を作り上げるときに強靭な核として機能しているのだが、細部細部はとても面白いのに、作品のコンセプトから予想しうるポテンシャルを充分に使いきっていないように私には思え、やや消化不良のように感じた。エンターテイメントの物語としてはきっちりまとまったいて非常に面白かった、といえるのだけれど、小説としては、もっと展開できるのではないか、という疑問を読後に持ってしまう。その意味では表題作の「アジアの岸辺」はやはりこれもやや短いような気はするのだが、しかし完成度は申し分のない傑作。ヨーロッパとアジアの境界としてのイスタンブールを舞台に、分身のテーマをリアルに描き、独特の美学理論を蘊蓄に込めながら幻想小説の輪郭を象っていく技巧は圧倒的で、都市の彷徨部分ではなんとなくローデンバックの『死都ブリュージュ』を、そして唐突と思われるかもしれないが、後半部分でふとカミュの『不貞』を連想した。解説を読むと、わりと近年の長編小説も翻訳されているみたいなので、ちょっと意識して探してみようと思う(サンリオSF文庫の作品を復刊して欲しい)。

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紙の本

内容紹介

2004/11/16 16:00

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:bk1 - この投稿者のレビュー一覧を見る

特異な知的洞察力で常に人間の暗部をえぐりだす稀代のストーリーテラー:ディッシュ、本邦初の短編ベスト。ニュー・ウェイヴSFを代表する傑作「リスの檻」他「降りる」「話にならない男」「リンダとダニエルとスパイク」「国旗掲揚」など日本オリジナル編集でおくる13の異色短篇。

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2005/04/20 16:20

投稿元:ブクログ

最近の翻訳事情ではあまり名前を聞かれなくなってしまったディッシュの短篇集。
意外にも日本初の短篇集。
 収録作品
『降りる』
『争いのホネ』『リスの檻』『リンダとダニエルとスパイク』『カサブランカ』『アジアの岸辺』『国旗掲揚』『死神と独身女』『黒猫』『犯ルの惑星』『話にならない男』『本を読んだ男』『第一回パフォーマンス芸術祭、於スローターロック戦場跡』
実はディッシュって、『プリズナー』と『ちびのトースター』しか読んだことないんだよねぇ。
かたやノベライズ(みたいなの)、かたやジュヴナイル、と言うコメントに困る読み方。
そんなわけで、まともなことは書けません。
この短編集を読んだ限りの感想としては、
事態が何が起きているのかよくわからないけど、じわじわと不安になってくる。
その事態そのものは一見シュールに見えるが、
何をしたわけでもない、無作為に選ばれたかのような当事者たちは混乱の極み。
第三者たる我々が観察している、という感じかな。
さて、気に入ったのは、
・『降りる』
 いつものようにデパートで買い物をして、お茶を飲んで帰る男。
 しかし、エスカレーターがいつまで経っても1階に着かない。
 一体、どこまで降りるのか……
 『トワイライトゾーン』にありそうなお話。
・『リスの檻』
 何もない部屋に男が一人。
 そこにはタイプライターが一台あるだけ。
 食事はしたいときに出てきて、毎日新聞が置かれている。 
 自殺しようにも壁は柔らかい。
 一体、自分はいつから、なぜここにいるのだろうか?
 以前にも読んだんだけど、なんかよく意味が分からない。
 好きなんだけど。
・『アジアの岸辺』
 建築の評論家。
 自説を確かめるために、トルコのイスタンブールに滞在する。
 しかし、そこで、何故か自分を追う女と少年に遭遇する。
 さらに記憶や思考もあいまいになって……
 グレアム・ジョイスの『鎮魂歌』にちょっと似てるかも。
 あの、イスタンブールの密集した熱気に浸食していく様が何とも。
 個人的には、トルコに行ったときのことがフラッシュバックして、かなり楽しめた。
・『死神と独身女』
 人生に飽きて、死を決意した女。
 そこで死神に電話すると、さえないサラリーマン風の死神がやってくる。
 自分を口でイカせられたら無事死を与えようと言われるが……
 まぁ、どうでもいいような話なんだけど、結構好き。
・『犯ルの惑星』
 遠い未来。
 地球には女しか住んでおらず、男は全て宇宙軍に入っていた。
 一定の年齢になると、女は〈快楽島〉と呼ばれる場所に行き、
 休暇中の男に強姦され、妊娠する社会構造になっていた。
 本来、記憶消去薬を飲まなければならないはずなのだが、
 コリーはそれを飲まず、この社会の真実を知ることになる。
 フェミニストが怒りそうな内容。
 個人的にはかなり笑っちゃったけど。
 マニュアル君で、マニュアル通りじゃないと勃たない男。 
 人形��なく、生身だと萎えちゃうとか、
 以前、古本屋で生身よりエロ漫画の方がいいと言っていた少年たちを思い出します(笑)
・『話にならない男』
 試験に合格しないと自由に喋ることができない社会。
 主人公は、試験を受けたがコンピュータのミスで結果が消えてしまい、
 仮免許を交付される。
 3か月間は自由だが、その間に免許を取った人間から、
 推薦状を3枚もらわないと、正規の免許にはならない。
 人の話に反応することはできるのだが、
 自分からネタを作ることができず、なかなか推薦状が集まらない……
 これも特に理由がないんだけど、なんか好き。
 ラストの雰囲気がいいかな。

2006/03/19 15:28

投稿元:ブクログ

風刺と奇抜なアイディアが持ち味の短編集。そんな中でも表題作の「アジアの岸辺」と「話にならない男」はそういった風刺とかアイディアと飛び越えた文句なしの傑作です。

2005/11/19 14:25

投稿元:ブクログ

「人類皆殺し」でお馴染み?のディッシュ待望の短編集。恐らく第一話「おりる」でディッシュテイストを堪能できるでしょう。その先は・・・

2007/08/17 23:08

投稿元:ブクログ

●すばらしいー。なんとまあ底抜けの悪意。

●悪ってか不条理と言うか、まっとうに生きてるはずの人が、なんだってこんな悲惨な目に。
・・・と言う慨嘆は、実はハズレ。
だってSFだもんね、と。
どんなことだって起こりうる、ではなくどんな設定だってありえる。
とは言え、『国旗掲揚』とかマジありそう。『争いのホネ』とかも。ヤンキー(差別語)のやるこたわかんねえだ。(←自分まっとうな知り合いいるくせに。ジャップはわからねえぜF××K、と同程度にとって下さってけっこうです。)
表題の『アジアの岸辺』は、大変美しいと思います。幻想的でとても混乱している。
や、混乱してるのはどの話もだけど。イスタンブルまた行きたい。
甘ちゃん(古)な私のお好みと致しましては、比較的スイート(・・・)な『死神と独身女』『話にならない男』あたりで。
『降りる』を読んだ時はどうしようかと思ったけどな・・・なんかある意味明日は我が身というか・・・(恐)

2008/08/05 20:13

投稿元:ブクログ

先日、惜しくも自殺してしまったトマス・M・ディッシュの日本オリジナル短編で、編者は若島正。
表題作含め、本邦初訳のものが多いとのことだが、
現時点で邦訳済みのディッシュ作品そのものが入手しづらい現状があるので、
いずれにしても貴重な一冊に変わりはない。

クールな印象から羽目を外した感覚のものまで、かなりヴァラエティに富んだ作風だった。
「いさましいチビのトースター」しか知らなかったが、いや驚いた。
「犯ルの惑星」と「トースター」が同じ作家の手によるものとは......。
皮肉と風刺が利いた作品が多く、編者あとがきで「知的で意地の悪い作風」とあったのに納得した。
収録作品の中で群を抜いて評判の高い「リスの檻」のほかでは、
私個人的には「降りる」がとても気に入った。
不条理以外の何者でもない、この作家の目線ときたら! 

名著と誉れ高いサンリオSF文庫での三冊
「キャンプ・コンセントレーション」「334」「歌の翼に」の再販を願いつつ、
ディッシュの冥福を祈りたい。R.I.P.

2012/06/17 23:35

投稿元:ブクログ

誤字、直してください。
誤訳も。
よろしく、です。
二倍ダッシを二行にまたがるようにしてしまって
平気な編集者は、いかがなものか。

こういう版元は期待されているのですから、
しっかり仕事をしてほしい。

2011/11/11 02:11

投稿元:ブクログ

トマス・M・ディッシュの日本オリジナル短編集。
哀れで救われない話ばかりで、はじめの3作品まで読み終えた時には、ただ単に暗くなるだけの話ばかりで、何が良いのかさっぱり分からず投げ出そうかと思った。
しかし、もう少しだけと思い読み進めると、哀れで救われなさが微笑ましくも感じられ始め、最後まで一気に読み終えることが出来た。
不条理の中に潜むブラックユーモアが段々癖になり、結果トマス・M・ディッシュの他の作品も読みたいと思えるようになった。
自由会話をするには試験に合格し免許を取得しないといけない架空のアメリカ社会を描いた「話にならない男」と、読書界を悪意いっぱいに風刺した「本を読んだ男」が特に良かった。

【収録作品】
 ・降りる
 ・争いのホネ
 ・リスの檻
 ・リンダとダニエルとスパイク
 ・カサブランカ
 ・アジアの岸辺
 ・国旗掲揚
 ・死神と独身女
 ・黒猫
 ・犯ルの惑星
 ・話にならない男
 ・本を読んだ男
 ・第一回パフォーマンス芸術祭、於スローターロック戦場跡

2015/03/17 11:30

投稿元:ブクログ

短篇集の巻頭を飾る一篇が持つ意味は大きい。初めての作家なら書き出しを読んで、この後読み続けるか、そこで本を閉じるかが決まる。「降りる」は、冷蔵庫内や食器棚に並ぶ日常的な食べ物の羅列ではじまる。あまりSFらしくない開始だ。「60~70年代の傑作SFを厳選」したという触れ込みのシリーズ物を手にとりながら、そう思うのは、実はSFらしいSFには食傷しているからだ。特にSFファンというのではない。面白い小説を探しているうちに、このシリーズに迷い込んでしまったのだ。

デパートの最上階のレストランから降りるエスカレーターの上で、買ったばかりの本を夢中になって読んでいるうちに、いつまでたっても地下に着かないことに気づいた主人公が、出口のない降り専用エスカレーター内で右往左往ならぬ上昇と下降を繰り広げる、悪夢のような時間を乾いたユーモアをまぶした筆致で描いた短篇。不条理感が際立つ。こいつは面白そうだ。

その次に控えるのが、エンバーミング技術が進化したせいで、防腐処理を施された遺体と暮らす生活に我慢できなくなった夫が妻に無断で家族の遺体を火葬場に送ることから起きるいざこざを描いた諷刺色の強い「争いのホネ」。ここまでくると作家の個性が読めてくる。悪趣味といってもいいくらい諷刺がきつい。人によっては死者、あるいは死そのものを諷刺の対象にすること自体を忌み嫌うものだ。逆にいえば、そうした、人が笑いの対象にしないもの、採りあげることが批判されそうな対象をからかうことが好きな作家なのだ。

革フェチのおかまが、それを抑制するためのセラピーを受けたせいでファナティックな極右に変貌を遂げる「国旗掲揚」で諷刺の対象となるのは、アメリカにおけるゴリゴリの極右。たしかそのはずだが、変身過程があまりにリアルに描かれるため、周囲のリベラル派がやきもきする様の方がおかしくも見えてきて、単なる革フェチの隠れゲイを認知しようとしない周囲の価値観との軋轢が、極右政治家の台頭を促すことにつながることを仄めかしているようにも思えてくる。いったい誰を揶揄するつもりなのか。それもこれも含めて一筋縄ではいかないアイロニカルな作風である。

ほかにも自殺願望を持つ女性や、パフォーミング・アーツ、批評家、フェミニズムとトマス・M・ディッシュはミダス王よろしく手を触れるものすべてを諷刺の対象にしないではおかない。そんななかで、表題作の中篇「アジアの岸辺」は、その長さのせいもあってか、他の短篇とは一線を画す異色作。イスタンブールを舞台に、人間のアイデンティティの不確かさを主題にした幻想小説である。フリオ・コルタサルが書きそうな、二つの世界を生きる主人公の不思議な体験が、アジアとヨーロッパを結ぶトルコの異国情緒溢れる雰囲気を背景に幻想色豊かに描き出される。

どこから出発したのかが、作家の階層を決めるということがアメリカにもあるらしい。脚光を浴びたのが、SF雑誌だったことが「ニューヨーカー」誌に自分の作品を載せることを難しくした、というような意味の発言を作家本人がしている。「ニューヨーカー」に載ることの意味はともかく、たしかに、本邦初訳のものも含めて、短篇には風��小説を得意とするSF作家の個性を感じさせる。一方、表題作から窺がえるのは、もっと別の小説を書く力を充分に持っている作家だということだ。発表の場が、作品の傾向を決める、ということはあったのかもしれない。短篇、中篇でこれだけちがう作風を示すなら、長篇が是非とも読んでみたくなる。そんな作家である。

2013/06/18 22:14

投稿元:ブクログ

降りる、リスの檻、アジアの岸辺が秀逸。死神と独身女も面白い。しかし、万人受けはしないし、特に女性は嫌悪感を抱きかねない。公共の場で読むことが若干憚られた。

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