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笑酔亭梅寿謎解噺
  • みんなの評価 5つ星のうち 4.2 35件
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  • カテゴリ:一般
  • 発行年月:2004.12
  • 出版社: 集英社
  • サイズ:20cm/300p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:978-4-08-774723-2
  • 国内送料無料

紙の本

笑酔亭梅寿謎解噺

著者 田中 啓文 (著)

無理やり落語家に弟子入りさせられた、不良少年の竜二。師匠にどつかれ、兄弟子には嫌がらせを受ける毎日。そんな中、事件が…。上方落語の世界を舞台に描く、青春落語ミステリ。【「...

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笑酔亭梅寿謎解噺

1,944(税込)

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商品説明

無理やり落語家に弟子入りさせられた、不良少年の竜二。師匠にどつかれ、兄弟子には嫌がらせを受ける毎日。そんな中、事件が…。上方落語の世界を舞台に描く、青春落語ミステリ。【「TRC MARC」の商品解説】

著者紹介

田中 啓文

略歴
〈田中啓文〉1962年大阪生まれ。著書に「銀河帝国の弘法も筆の誤り」「水霊」「蓬萊洞の研究」など。

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みんなのレビュー35件

みんなの評価4.2

評価内訳

紙の本

やっぱり、落語って、面白いかも!<

2007/09/28 17:26

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ぴぃたぁ・パンダ - この投稿者のレビュー一覧を見る

商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)
上方落語の大看板・笑酔亭梅寿のもとに無理やり弟子入りさせられた、金髪トサカ頭の不良少年・竜二。
大酒呑みの師匠にどつかれ、けなされて、逃げ出すことばかりを考えていたが、古典落語の魅力にとりつかれてしまったのが運のツキ。
ひたすらガマンの噺家修業の日々に、なぜか続発する怪事件!個性豊かな芸人たちの楽屋裏をまじえて描く笑いと涙の本格落語ミステリ。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
田中 啓文
1962年大阪府生れ。93年「凶の剣士」で第二回ファンタジーロマン大賞佳作入選、ジャズミステリ短編「落下する緑」で「鮎川哲也の本格推理」に入選しデビュー。
(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)


======


たちきり線香 江戸時代の純愛噺
らくだ      酒で身上潰した噺    
時うどん    関東でも有名な「時そば」のうどん版
平林      粗忽者の丁稚の噺
住吉駕籠   大阪と堺を結ぶ住吉街道を走る駕籠屋の滑稽商売繁盛記
子は鎹     人情噺
千両みかん 希少価値とその代金の噺


各章の噺に、原典を監修しているのが、月亭八天 師匠、解説は、桂文珍 師匠。


今回は、上方落語&噺家の成長過程と、謎解きのおハナシ。

主人公の竜二は、両親に早く亡くし、高校中退で、バイトしながら生活はしているものの、何度も警察のお世話になるという、所謂「厄介者」。
それを見かねた、高校の恩師が世話になっている(というか、元弟子だった)師匠へ、更正させ方々噺家にさせたいと、竜二を連れて行く。


竜二は何とか逃げようと思うのだが、
柔道・合気道・剣道の有段者の英語教師、
飲んだくれて倒れたこともある葉茶めちゃな師匠、
師匠の息子でいつも世話になる警察官、
という組み合わせでは、逃げようにも逃げられない。
加えて土地柄的にも、「師匠のところの弟子が、○○のあたりを歩いとったで~~~」と、師匠へ報告が行くような土地柄。


だが、だんだん師匠の芸に魅せられて、逃げようという気持ちがだんだん無くなって行く。
師匠の芸はすごい→面白そうだ→やってみよう→やったらなかなか難しいがやり応えがある→
初舞台を踏んだら、もう舞台から降りたくない、までの快感→続けて行こう!


竜二の進歩との流れとは別に、元の噺になぞらえた「事件」が起こる。


それの謎解きを、竜二がするのだが、師匠に花を持たそうとするところが可愛い(笑
「~~~(謎解き)、と師匠が言うとります」 まるで、名探偵コナン のようだ(汗


私が好きなのは、
「たちきり線香」(怪談系芸人のロミ・ジュリ噺):
巻頭だけあって、登場人物と状況の紹介。竜二が落語って良いかも?と思い始める。
それと、芸人同士の悲恋が、、、、(謎


「子は鎹」(師匠の孫が融解された?の人情噺):
一旦、落語は止めたる~~!といって、漫談をやるんだ~~と、ふらついている竜二。
町でコロッケを買っているところを、女将さん(師匠の妻)に、羽交い絞めされて、師匠の孫が行方不明?誘拐?と聞かされて、取る物も取りあえず、師匠の下へ。
一件落着後、竜二が出ているライブハウスで聞かされる師匠の「子は鎹」。
さて、竜二は、どう聞く?


やっぱり、落語は面白い、言わざるをえない。
こういう本を読んでいると、寄席へ出かけたくなる。
ちゃんとした寄席は、値段が張るが、深夜寄席 (21:30~)などは、ワンコイン¥500と、お手軽に楽しめる手立ても有る(笑


秋の夜長に、ばかばかしいお笑いを一席、というのも如何だろうか?

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紙の本

強いて欠点をあげるとするのなら、主人公も作品も、あまりにも隙がなさすぎるという所か

2005/08/05 23:41

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:のらねこ - この投稿者のレビュー一覧を見る

なにしろ「あの」田中径啓文の著作で落語とか落語家の周辺が舞台となるわけだから、読む前は例によって駄洒落としょーもないギャグにまみれたあちゃらかなノリを漠然と予測して読み始めたわけだが、読了してみると、ミステリとしてみても娯楽作品としてみても、あまりにも造作が整いすぎていて、かえって拍子抜けしたりする。
高校を卒業したはいいものの、金髪頭の外見とそれまでの素行がよろしくないということで、就職先も行く宛もない竜二が、元の担任教師に半ば無理矢理落語の師匠・梅寿のところに連れて行かれる冒頭部分から、実質上の主役である竜二が、「実はいい子」というのが強調されすぎていて、作品自体のそつのなさと相まって鼻白む面も、多少ある。
まず主人公。ぐれたのも実は家庭の事情によるところが大きく(実際、竜二の外見に似合わない心根の良さは、後のエピソードでも再三に渡り強調される。なにかというと師匠をたてる、ということを自然に行うことでも、追認される)、一度聞いただけの落語を大御所の梅寿師匠の前で演じて即座に入門を許されるほど「天賦の才」があり、一旦入門したからには、と、新作落語や漫才などにも寄り道して「笑い」を極めようとするほどの努力家でもあり、なおかつ、数々の事件を即座に解決できるほどに頭が切れ、しかも、それをひけらかさない。(たいていは、自分の推理を師匠の梅軒に耳打ちして「語らせる」。このあたりの呼吸は、ちょうど「眠りの小五郎」を楯にする江戸川コナンくんの構図とほぼ同じ。「安楽椅子探偵」ならぬ、「遠隔操作探偵」とか「マリオネット探偵」という分類になろうか。まあ、師匠が披露するのと自分自身で披露するのでは、言葉に重みも周囲の反応や受け止め方も違う、という事情もあるのだろうけど……)と、書き出してみると、やはり「金髪鶏冠頭」という外見以外は、欠点らしい欠点のない、優等生すぎる「主役」だと思えてくる。
次に、作品。連作短編で竜二の落語家としての成長物語、という体裁をとりながらも、同時に、事件が起っては、合理的な推理によってそれが解決される、一話完結の短編ミステリ集でもあり、、なおかつ、各事件が、それぞれのエピソードでは、作中に登場する古典落語のネタに、事件や背景が類似するような「見立て」の趣向もあり、ついでに、わたしは上方落語会にはあまり明るくないので、よく判断できないのですが、どうも、タイトルロールの梅寿師匠をはじめとして、作中人物の幾人かの芸人さんには実在のモデルがいそうな気配もある、という……。(わたしにも明瞭にモデルの見当がついたのは、つい先頃、多額の借金を抱えたため離婚され師匠にも破門された某外人落語家さんくらいでした)
まあ、ひとことでいって、かなり雑多な趣向を手際よくまとめあげ、しかも、短編集でありながら、収録作にあまり出来不出来の極端な落差もなく、手堅くまとめ上げている。
イヤ本当にこの本、主人公も作品も、あまりにもしっかりしすぎていて隙がなさすぎるのである。隙がなさすぎて「かわいげがない」あたりが、強いていうならこの作品のほとんど唯一の欠点だと思う。逆にいうと、しっかりとした娯楽作品とか連作短編ミステリとか落語家成長物語を読みたい方には、お勧めできます。
蛇足。あの劇画調の垢抜けていないイラストは、金髪故になにかと軽視される竜二くんの境遇にあわせ、「外見と中身は違うんだぜ」とアピールするために、わざと洗練させなかったのだろうか?
酩酊亭亭主

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紙の本

上方落語の魅力たっぷり

2005/01/05 01:02

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:スパンキィ - この投稿者のレビュー一覧を見る

手が付けられないほどのやんちゃをしてきた星祭竜二をなんとかしてやろうと、退学した高校の元担任が上方落語の大御所・笑酔亭梅寿に竜二の弟子入りを依頼するところから物語は始まる。めでたく入門を許された竜二だったが、入門の経緯が経緯だけに落語の「ら」の字も知らない。第一自分が落語を好きなのかもよくわからず、むしろどっちかというと漫才が好きだという現代の若者らしい反応を見せるのだが、なぜだか師匠の元を去らない。そうして内弟子修業が始まり、その修業の中で師匠の落語に触れて古典落語のすごさを思い知り、また兄弟子の新作落語に驚きもする。

ミステリという形態をとってはいるが、ミステリはこの小説にとっては単なるスパイスにすぎないと感じた。ミステリとして読むよりも、己の才能に気付かない金髪モヒカンの若者が落語にとりくみ成長してゆく清々しい小説として読んだ方が数倍面白いと思う。登場人物もみないいし(悪いやつがこれまたいないんだなあ)、連作短編それぞれが上方落語の演目をうまく折り込んでいて、それに前座さんのお仕事をからめ、若手落語家が抱える落語への迷いや焦り、こだわりを巧みに描き出している。師匠である笑酔亭梅寿が披露する至芸も聞きたくなってしまう。各短編冒頭に掲げられている月亭八天による解題も軽妙でわかりやすく、いい味付けとなっている。

さらに落語好きならば大喜びしそうな演出もある。例えば吸血亭ブラッドは快楽亭ブラック師匠を少なからずモデルとしているだろう。ほかにも探せばニヤリとする仕掛けがそこここに。O-1グランプリなんて、ぜひとも実現してほしいものだ。

ますます落語にはまりたくなってしまう快作だ。

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紙の本

落語家小説としても、充分面白い

2005/11/12 19:59

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:読み人 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 パンクロッカー(髪型より推察して)だった、竜二君が、
とある事情により、上方の落語界の重鎮
笑酔亭梅寿さんのところ、に弟子入り、
梅寿さんとともに、色んな謎を、解いていく、連作物です。
 兎に角、展開的には、はちゃめちゃな面もありますが、
”くすぐり”(落語用語、今回習得)も含めて面白いです。
なにより、登場人物全員の、”キャラ立ち”が物凄いです。
師匠の、梅寿さんも、落語してなければ、
ただの、借金取りに追われるよっぱらいの我儘不良じいさんです。
 出てくる人の、キャラ立ちもそうですが、
名まえも皆さん兎に角、それは、ちょっと、と思うぐらい過激!!。
 出てくる人、多分あの人が、モデルだろうなぁ、と思いあたる
芸人さんは、居ますが、それを、二・三人くっつけて強力にした感じです。
 落語の魅力、落語界、上方の芸能のその興行の事情も、
大変よく判るように出来ています。
 ネットなんかでは、TBSのドラマと関連付けた
書き込みなんかが、ありましたが、そんなに気になりませんでした。
 ドラマの舞台は、関東でしょう?
 ミステリにせず、普通に
落語界の小説としても、成立したのでは、ないかと、
思うぐらい、謎解き以外も十分に面白い一冊です。

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紙の本

落語という娯楽

2005/05/08 16:28

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ナカムラマサル - この投稿者のレビュー一覧を見る

クドカンドラマの影響で、落語に興味を持ち始めた方は少なくないと思われる。
かく言う私もその一人。
さらにディープな落語の世界にいざ踏み込まん、という御仁にお薦めしたいのが、この「笑酔亭梅寿謎解噺」だ。
こちらは上方落語が舞台で、大酒飲みでハチャメチャな噺家、笑酔亭梅寿に弟子入りした(というか、させられた)竜二という元ヤンキーが主人公。
特に目が離せないのが、梅寿のキャラクター。
一見お下劣極まりない師匠だが、陰で見せる浪花節な一面が、読む者をしてほろりとさせる。
竜二の姉弟子・梅春とのエピソードは実にしみじみさせられる。
本書は、各章に「たちきり線香」「らくだ」「時うどん」等、落語の噺のタイトルが付けられ、その噺に因んだ事件が起こり、それを竜二が解決していく、という形式になっている。
その中で、「落語なんてしょうもない」と思っていた竜二が、次第に落語の魅力の虜になっていく過程が描かれている。
落語ビギナーにとっては、ストーリーも頭に入り、古典落語の良さも分かる。
一挙両得の一冊だ。
梅林刈、梅雨、梅毒…梅寿の弟子には必ず「梅」の字が入るが、はたして竜二はどんな芸名を付けられるのか?
本書を読んでご確認あれ。

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紙の本

拾い物、といったら田中啓文に失礼だろうが、上手いものだ。大倉崇裕『やさしい死神』の解説で前島純子が、田中のこの本について触れざるを得なかったのがよく分かる。座布団、4枚!

2005/03/21 22:18

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:みーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

まさに誤算本である。しかも、いい意味でだ。ただし、この装画はないだろう。安物の劇画ではないか。それさえ別にすれば、実に格調高いデザインなのである。例えばカバー右上のタイトル、この赤と黒を上手く利用しながら、タイトルの文字の周りを赤い色が纏わりつく、その様子が実にいい。それが背のデザインにも生きて来る。この本が平積みにならず、書棚に背だけを見せて置かれたとき、その佇まいはまさに川辺に立つ岩下志麻である(古いか)。

それが、なんでこの薄汚い絵なの?となる。しかしだ、このエグサ、私は好きではないけれど、この話に合うといえば、いえないこともないのだ。田中啓文のイメージと小説の内容の乖離、その距離に比例するほどにこの絵の与える印象と、中身のバランスは取れていない。繰り返す、いいのである。勿論小説の内容のことだけれど。

で、装画は成瀬國晴、装幀は妹尾浩也、監修が月亭八天(こんな人、実在するのでしょうか、上方落語に詳しくない私は、WEB検索する気もなく、勝手に誰かの仮の姿と思ってしまうわけですが、違っていたらごめん)。

でだ、この本は真向勝負の本格推理譚なのである。田中啓文の名前と成瀬の画さえなければ、買いたい、とは思わなくても手にしたいというミステリマニアはいるはずだ。しかしだ、本格推理の結末が駄洒落でおわる、などという馬鹿げたことがあってはならない、と思う読者は絶対に手をださない。なんといっても『私立伝奇学園高等学校民俗学研究会』『UMAハンター馬子』『蹴りたい田中』の作家なのだ。しかし、これが見事に裏切られる。凄いのである。しかも人情小説の趣すらある、どうした田中、ば、ば、化けたか!

いやいや、先走った。納められている作品は7編。「たちきり線香」「らくだ」「時うどん」「平林」「住吉駕籠」「子は鎹」「千両みかん」で、どれも古典落語を上手く話に取り入れている。ちなみに私がしっている「時蕎麦」が「時うどん」となっているのは、江戸落語と上方落語違いなのだろう。どの話にも、扉の裏に1頁、タイトルとなった噺の解説と駄洒落オチがついている。

主人公は、タイトルからは笑酔亭梅寿と言う感じだが、実際に事件を解決するのはその弟子で鶏冠頭が周囲の反発を呼ぶ星祭竜二、両親を交通事故で亡くし、親戚をたらい回しにされそれ故か、あるいは生まれつきか、誰にも相手にされなくなり、高校も中退してぐれている、まさに現在犯罪を起こしている青少年の鑑みたいな悪ガキである。勿論、落語など聞いたこともない。

その竜二が、元担任教師の手で無理矢理入門させられるはめになったのが、借金で首も廻らないのに何故か酒びたりで、その芸といったら、なんだかだ言われながらも文句を言う親父も黙るという古典落語の名人、笑酔亭梅寿65歳ということになる。そこに梅寿の息子で、家のことを周囲に気付かれないようにしている竹上刑事、大学出身の陰険な兄弟子梅雨、もと風俗出身の姉弟子梅春(この名前と元の職業を洒落るところが田中啓文)などが話に絡んでくる。

幽霊譚、密室、秘密、濡れ衣、裏切り、誘拐、季節ものと主題も様々で、それがタイトルの古典落語とうまーく溶け合いながら、解決に向かっていく。竜二が師匠の梅寿を立てながら謎解きをする場面は、ちょっと『名探偵コナン』を思わせて好きではないけれど、ヨイショも芸の内と思えば、許せる気がする。拾い物、とはこういう作品をいうのだろう。好調啓文に、チアーズ!

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2005/02/21 15:54

投稿元:ブクログ

大倉崇裕さんの「やさしい死神」の解説で、落語とミステリは相性がいいということから挙げられていた作品。
本当に相性がいいなぁと。
ただ、少々えげつない表現と(笑)、表紙の絵からヒく人もいるかもしれません、が。思い切って話の中に飛び込んでみれば、キツイ関西弁とは裏腹の人情溢れた世界が広がってます。

2008/08/21 12:30

投稿元:ブクログ

田中啓文(ひろふみ)氏著作 面白かった。一気に読みきったけれど、この本がよかったと推薦できる人が少ないのが悲しいねえ。

2006/01/18 11:24

投稿元:ブクログ

ドラマ「タイガー&ドラゴン」はこれを参考にしたのかな?な面白設定。関西の芸人の豪快さが出ててキャラクターは好きだけど謎解きは、ありがち?

2007/11/03 00:42

投稿元:ブクログ

ミステリとしては軽いけど、話自体は面白かった。謎解きより、主人公の成長に主眼が置かれている。落語の面白さがすごく伝わる話。

2006/05/31 00:04

投稿元:ブクログ

黄色に染めたモヒカン頭の見るからに悪そうな竜二。教師のススメ(いや、強引に)で落語家の梅寿に弟子入りした。
勝手な梅寿師匠の下で苦労するものの落語の面白さにはまっていく。
その上梅寿の周りでおこる事件を竜二が解決するという推理ものでもある。

短編集なのですが、一つ一つが古典落語を元に事件が起こります。古典落語の内容もわかるようになってるし、話の最初に古典落語の解説を月亭八方さんのお弟子さん・八天さんがされています。
クドカンのドラマの「タイガー&ドラゴン」を彷彿させますが、こちらは上方落語。上方の面白さがありました。私は落語好きなのでこのシリーズもっと読みたいと思いました。

2006/12/03 23:53

投稿元:ブクログ

よく出来てます。田中さんの落語への愛が満ち溢れています。
もっと評価されていい作家さんだと思います。(と断言するのは微妙か)

2006/12/21 11:10

投稿元:ブクログ

笑酔亭梅寿の元に無理やり弟子入りさせられた不良少年が一人前の落語家として成長していく様を、謎解きを交えつつ描いた作品。各話に上方落語の演目がうまく織り込まれているのも面白い。後半で、主人公が新作と古典との間で悩む件では、こういうのはジャンルも場所も問わない共通の悩みなんだなぁと思わされ、大変興味深かった。 欲を言えば江戸落語も載せて欲しかったです。

2007/03/01 22:52

投稿元:ブクログ

人情味があって、各章に出てくる古典落語もわりと知ってるものが多いので、そこに上手く謎解きが加わって面白かったです。続編も出ているようなので、竜二の噺家としての成長ぶりも楽しみです。

2007/05/10 17:02

投稿元:ブクログ

不良少年&老噺家、笑いと涙の落語ミステリー!
無理やり落語家に弟子入りさせられた、不良少年の竜二。師匠にどつかれ、兄弟子には嫌がらせを受ける毎日。逃げる機会をうかがっていた竜二だったが、そんな中、事件が…。本格落語ミステリー。