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紙の本
原作の持ち味を手際よく再構成。画力もある
2005/05/12 22:23
19人中、19人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:のらねこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
原作は前々からチェックしていたんで、「あれをマンガ化するのは難しいんじゃないかな」、という期待半分不安半分で読み始めたんだが、結論からいうと、読む前に漠然と予想していたよりはよっぽど良い出来だった。
なにせ、龍(中華風の天竜と西洋のワイバーン風の翼龍とがいる。後者は家畜並みの禽獣だが、前者は人間以上の知性と能力を持つ存在とされている)や剣牙虎や導術師(=テレパシーなどのESP能力保持者。ただし、様々な制約があり、万能ではない)が存在する世界での軍記物だ。「異世界物」+「ミリタリー物」、ということで、物語世界を構成する要素の説明が、自然、煩雑になりがち。そうした細かな細部は、活字媒体である小説なら、比較的誤魔化しようがあるのだが、ヴィジュアルがメインのマンガという表現方法だと、そうした細かい説明を差し挟みすぎても、読んでいてうざったい印象を与えがち。その当たりをどう処理するかなあ、という興味が、個人的な関心事だったわけですが、この作品、その辺、かなーりスマートに処理しています。
たとえば、この世界、「汽船」はあるけど「汽車」はない。鉄砲は元込め式、ということで、テクノロジー的にいえば、現実世界換算でいうと、だいたい十九世紀末から二十世紀初めくらいに相当。で、当時の日本がロシアの南進策に過剰気味に怯えていたように、ちっぽけな島国である「皇国」も、大陸の「帝国」の侵攻を受け、うんぬん、というのが大まかな設定なんだけど、「皇国」の軍隊の、どこか野暮ったい印象を与える整備と、騎兵中心で颯爽とした感じで描かれる「帝国」のそれとを絵で示されると、まあ、文章でくだくだしく細かい説明なんかつけられるよりは、断然分かりやすい。そうした状況下で、「小心でありながら凶暴、かつ、軍事的には天才」、という複雑な性格に設定されている主人公・新城直衛も、原作ではさんざん「怖い顔」とか書かれているのに、このマンガ版では、三白眼ののっぺりしたシンプルすぎる造型になっている。また、そういうデザインが、場面場面での細かな表情の変化を絵で描写するのに、極めて適切であったりする。
そんなこんなで、作画担当の伊藤悠は、かなり原作を消化し、かみ砕いた上で、かなり上手にコミカライズしています。基本的な画力もかなりある方だし、それ以上に、場面場面を効果的にみせる演出力がある。
ということで、まだ一巻目しかでていませんし、先は長いのですが「買い」。
酩酊亭亭主
紙の本
大河ロマンあふれる架空戦記物語
2007/10/07 21:00
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:サガ - この投稿者のレビュー一覧を見る
小説で現在9巻まで刊行されているものを漫画化した作品です。
舞台はロシアと日本を想像させる架空世界。
そこで侵略する「帝国」に対し、当方の島国「皇国」が、圧倒的劣勢のなか苦戦に次ぐ苦戦を繰り返しつつも再起に向けて戦いを続けている、そんな状況。
そこでひとりの士官、新城直衛を主人公に据えた圧倒的スケールの戦記物語です。
この世界では汽船が出現し始めた頃で、重火器は少なく軍の構成は騎馬と歩兵がメイン。小銃も単発の先込め式…と技術レベルは旧大戦程度です。
ですが、それだけに戦いのひとつひとつが基本的な戦術に基づいて行われています。
皇国側に居る剣牙虎(サーベルタイガー)という戦力も、過度の強さにはなっておらず、バランスの取り方は見事と言えるでしょう。
この巻では最初の会戦で皇国側が大きな負けを喫し、敗走するところから始まります。
しかし主人公、新城直衛はその敗走の中も殿(しんがり)をつとめ、希望の見えない中を“渋々ながら”戦っていくのです。
そう、この主人公がなかなかのクセ者でして、逆にそれがこの物語の大きな魅力ともなっています。
最初は彼の意図が測りかねるかもしれません。
ですがその視線の先が見え始めると、逆にこの新城直衛という男に強く惹かれていく筈です。
一介の中尉に過ぎない彼が、この大戦をどう戦い、どう生きていくのか。
物語としてはまだ序盤ですが、それでも読み応えは充分です。
小説の漫画化といえば説明を端折ったり逆に説明過多になるものが多い昨今、この作品は原作小説をよく解釈し、その上でとてもいい形にまとめあげた力作と言えるでしょう。
登場人物の画き方ひとつ取っても、とても愛情が注がれていることが見れば分かります。剣牙虎という難しい題材も上手く描いているためとても活き活きとして、本の中で猛っているのです。
原作を知ってる人はもちろん、
普段戦記物を読まない人にも自信を持ってお奨めできる作品です。
紙の本
ファンタジー
2018/05/08 15:37
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:pope - この投稿者のレビュー一覧を見る
ネタばれあり。
ファンタジー部分が正直微妙かなー。
時代的には明治とか大正あたりの設定なので戦艦はあっても戦車や戦闘機はないようだ。
そんで虎はともかく龍はなんなのよ。
あとサーベルタイガーは漢字だと剣歯虎だと思うんですが。
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日露戦争に似てる
2016/07/08 17:15
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:黄龍 - この投稿者のレビュー一覧を見る
人と龍が共存する世界で、小さいながらも貿易によって繁栄していた皇国と、その貿易赤字を解消するために海の彼方から侵略してきた帝国との戦争。皇国軍は旧日本軍っっぽい。皇国軍の主力戦闘獣に剣牙虎(サーベルタイガー)がいる。導術や科学技術を使ったり、喋る天龍族がいたりする不思議な世界。新城直衛中尉の愛猫の雌の剣牙虎が可愛い。皇国が圧倒的に不利だけど、新城はどう出るのだろうか。個人戦でも強く、分析力が高い、仲間思いの新城だけど、時には仲間の死を受け入れざるを得ない新城の葛藤。上官は無能。