- カテゴリ:一般
- 発行年月:2005.3
- 出版社: 論創社
- サイズ:20cm/219p
- 利用対象:一般
- ISBN:4-8460-0554-2
紙の本
トイレになった男 衛生技師トーマス・クラッパー物語
ヴィクトリア朝時代のイギリスで、近代初となる水洗トイレを発明したトーマス・クラッパーの物語。エドワード7世、ジョージ5世に仕えた英国王室御用達技師の「糞尿まみれの一代記」...
トイレになった男 衛生技師トーマス・クラッパー物語
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商品説明
ヴィクトリア朝時代のイギリスで、近代初となる水洗トイレを発明したトーマス・クラッパーの物語。エドワード7世、ジョージ5世に仕えた英国王室御用達技師の「糞尿まみれの一代記」。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
ウォレス・レイバーン
- 略歴
- 〈レイバーン〉1913〜2001年。英国生まれ。作家。小説6編、戦記2編、スポーツ物語(主にラグビー)12編のほかに伝記、論考、ユーモア物などを執筆。
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紙の本
君知るや他では読めない「水洗便所のテクノグラフィ」。
2006/06/27 14:05
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:SnakeHole - この投稿者のレビュー一覧を見る
「トイレになった男」とはまたどういうスカトロな話だと思うかも知れぬが,原題は「FLUSHED WITH PRIDE」。何を隠そう(隠してないか)この本の主役のクラッパー氏は我々が毎日世話になっている「近代的水洗便所」の発明者なのである。
この本はそのクラッパー氏の一代記……と思って読み始めると,実はそうでもない。なんつうかこれ,「クラッパー氏のバイオグラフィ」というよりも「水洗便所のテクノグラフィ」なのである。考えてみれば人なんてそうそう違った人生を歩むものぢゃないが,技術というのはそれぞれ違った発展の仕方をするのである。したがってバイオグラフィよりもテクノグラフィの方がすっと起伏に富んで面白いのだ。しかもそれが……ウディ・アレンの映画のタイトルぢゃないが,「誰でも知りたがっているくせにちょっと聞きにくいトイレについて」のテクノグラフィなのだ。こりゃ他ではちょっと読めませんぜ。
クラッパー氏のもっとも大きな発明は,今でも同じ原理のものが使われているあのトイレ用水槽……今はレバーとか押しボタンになってたりもするが,基本的にはひもを引っ張ると水槽から水が便器に流れてこんで汚物を運びさる,あのしかけである。あの水槽を開けてみたことありますか? あなたのイエのトイレの水槽にも,この本の22ページに載ってる図とほぼ同じものが入ってるはずなんである。そういう意味ではエジソンの電球に匹敵するような発明なんだよね。他にも臭いの逆流を防ぐための分離トラップや,ドイツで使用されている水槽を使わない洗浄弁式水洗便器など,興味深い話満載。まことそのスジ(どのスジだ?)のヒト必読の書,であります。