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オフィスで君は甘く蕩ける(B-BOY NOVELS(ビーボーイノベルズ))
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オフィスで君は甘く蕩ける (B‐boy novels)

著者 鳩村 衣杏 (著)

一流プランナー・機音はプライドの高さが原因で左遷された。新しい上司はライバル視してきた凄腕の美丈夫・但馬だった。反発も隠された弱さも承知で「君が必要だ」と言う但馬に、いつ...

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オフィスで君は甘く蕩ける (B‐boy novels)

918(税込)

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一流プランナー・機音はプライドの高さが原因で左遷された。新しい上司はライバル視してきた凄腕の美丈夫・但馬だった。反発も隠された弱さも承知で「君が必要だ」と言う但馬に、いつしか苦しい恋心を抱くようになり…。【「TRC MARC」の商品解説】

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みんなのレビュー3件

みんなの評価4.0

評価内訳

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紙の本

父性&母性の鬼みたいな恋人を持ったとしたら…

2007/10/05 17:21

4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:hamushi - この投稿者のレビュー一覧を見る

鳩村作品のなかで、一番好きなお話。
 人間関係がシンプルで、お話の流れもものすごく素朴であるのに、心に残るものがたくさんあります。
 お話の主要素は、主人公である機音の内面的な成長物語です。「女王」とあだなされる一流プランナーでありながら、スタンドプレイが過ぎて上司ににらまれ、部署を移動させられてしまった機音は、かつて強いライバル意識を抱いていた但馬の部下となり、そのあっけに取られるほどの懐の深さと滋味溢れる人間性に触れ、信頼関係を結ぶことで、心に根深く刺さっていたトラウマを克服して、おそらくは実り多いものになるであろう人生の、新たな第一歩を踏み出します。
その成長の過程で描かれる、機音と但馬の関係があまりにも濃いというか、最初っから合体すべきパーツとして存在していたに違いないと思われるようなパートナーぶりであるため、本来は全くノーマルであったらしい二人がいきなり恋愛関係に突入し、生涯を共に生きることを固く誓ってお話が終わっても、恐ろしいほど違和感がありませんでした。
 このジャンルの作品ではやや珍しいと思うのですが、二人を強く結びつける要素の一つは、それぞれの父親に対する愛情でした。機音は、幼いころから大好きだった父親のようにパイロットになりたいという夢を、ある事件のために断念せざるをえない状況に追い込まれ、そのことに深く傷つき、父に対しても負い目を持ったまま、家族と疎遠になっています。また但馬は、子供のころに死んでしまった父親の真摯な生き様を自らの人生の手本のように思いながら、家族として守ることのできる相手を求めていました。つまり、父親との絆を見失って傷ついていた青年が、まさに父親そのもののような相手に遭遇したわけで、誰がどう水を差そうと、融合するのは避けられなかったことでしょう。もっともだからといって、恋愛にならなくてもいいような気がしないでもないのですが、友人関係で落ち着くには思いが濃すぎるし、だからといって本当の親子になることもできないので、一番汎用性の効く恋愛関係におさまった……というところなのでしょうか。よく分かりませんが。
 なにはともあれ、ほとんどの鳩村作品の主要人物と同様、この二人も真面目で実直で、仕事に対しても人生に対してもひたむきで、半端に斜に構えるということを知りません。純真素朴でありながら、猛烈に仕事もできるという、超人とも仙人ともつかない人々の物語は、現実離れしているといえばそうであるのかもしれませんが、人生の愛すべき側面をたしかに描いているようにも思えて、読後に清涼感があります。
 蛇足ですが、但馬が大の甘党であるため、作中にはいくつかのお菓子が出てきます。一つめは、ケーキの中から熱いチョコレートが流れ出すという、フォンダンショコラ。もう一つは、羽田空港で売っているという、「空飛ぶどら焼き」。ものすごく食欲をそそられますが、それはともかく、天性の父親と言ってもいいようなキャラである但馬は、相手の能力を育てるためには「骨は拾う」と確約しつつ、あえて千尋の谷から突き落とすような面もありますが、それとは対照的にどこか母性的と言っていい面もあり、機音を自らの庇護対象と認識してからは、強烈な独占欲と保護本能を発揮して囲い込もうとします。さらにこの但馬という人は、機音が苦しんでいたり、倒れそうになっていたりすると、必ずちょっとうれしそうな顔をします。愛する相手を保護できる場面であるからうれしいのだろうというのは分かりますが、機音が自分以外の誰かに守られているのを見ると、鬼神の如き表情になって保護者役を奪い取り、敵にとどめを刺すというものすごさ。ちょっと「普通の人」ではありません。
 但馬は、自ら「ギャップのあるものが好きだ」と告白していますけれど、自分自身が相当なギャップの持ち主であるうえ、いささか「変態」領域に踏み込みかねない部分もあることを考えると、そばにいる人間は振り回されて結構たいへんな目にあいそうな気がするのですが、二人の恋愛関係が成立したところで小説が終わってしまっているので、機音がどんな苦労をすることになるのかは、想像するしかありません。この本、絶版になってしまっているようですが、続編つきで再刊されたりしないかな~と、ちょっとだけ期待しています。


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2005/04/17 12:03

投稿元:ブクログ

但馬啓吾(29才)×五十嵐機音(27才)。広告代理店Z・ヴィジョンズ本社、コンサルティング部。プランニング部より移動させられ不満満々(笑)の機音の前に、ヘッドハントされてきた課長はかつてライバルと認めた但馬だった。・・・好き〜、この話。但馬の言葉がクサいけど、心に沁みこんでくる。あさとさんの挿絵もキレイで、お話に合ってた、です。

2005/05/12 13:46

投稿元:ブクログ

なかなか面白かったです。冒頭からしばらくは、プライドが高すぎて周囲から孤立してしまったりと受の立場など読んでいて痛々しく、頑張ってやった仕事を否定されてしまうのは身につまされるというか読み手である私も正直ちょっと凹みました(笑)。が、こんなに「人とは違うんだ」とか「自分にしかできない」とか驕り高ぶった嫌〜な感じだったので、その高慢チキの鼻をへし折るにはこれくらいやらなきゃダメよね…と、どっちの味方か自分でもわからなくなっちゃいました(笑)。

攻とぶつかりあううちに頑なだった心を開き素直になってからの受の変化は目を見張るものがあります。「女王様」と呼ばれるほど孤高の人だった受が、周囲とも打ち解けられるようになり、総てが上手くいくようになってから、仕事での尊敬から思慕、恋情へと移行していくのですが、その変遷が自然でした。前半は仕事上で絆を深め、後半は受の勘違いから恋愛面での不安感をメインにした構成になっています。

攻の人格が良く、受が惚れるのも無理は無い…という感じなのですが、ちょっと出来すぎな感じも。もうちょっと男臭〜いトコも見せて欲しかったかな。攻のセリフがめちゃくちゃクサくてムズムズしちゃいました(笑)。仕事に於いてもスマートな攻は求愛のセリフもスマートに言ってくれましたが、セリフの内容は赤面モノでした!

女王様だった受が階段を下りてからは、ウソみたいに可愛らしい人に変貌しちゃってました。氷の下にはこんな本質が…と目から鱗がポロっと。熱血漢でもあり頑張り屋でもあり、と人間臭さを垣間見せるようになってからはホントに可愛いお人でした。こりゃ攻も落ちるって(笑)。ただまぁ、個人的には女王様的側面も多少は残して欲しかったんですけどね。そこのトコが物足りないです。

ただ、どうしてもツッコミたいのは、受は「女王様」である、と受自身を含め周囲の人間が受け入れていること。クールビューティで孤高の人とはいえ、受は男なんですが!誰かそこんとこツッコミ入れる人間はいないのか!?『女王が階段を下りて〜…』という攻のモノローグがあるんですが、オイオイ…攻すらも「女王」扱いかい!あらすじで「女王のように」というフレーズはよく目にするけれど、本文中これほど「女王」という単語を登場人物が口にする作品も珍しい…と変なことが気になって仕方なかったです。

【STORY】一流プランナー・機音は『女王』と呼ばれるプライドの高さが原因で左遷されてしまう。しかも、新しい上司はライバル視してきた凄腕の美丈夫・但馬だった! 反発も隠された弱さも承知で「君が必要だ」と言う但馬の力強い瞳に信頼を寄せるようになる機音。期待に応えたいという気持ちは、いつしか『そばにいられるだけでいい』と願うほど苦しい恋心に変わり!? 身も心も蕩かされたい――片思いオフィスラブ、切なく甘くオール書き下ろしゥ