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  • カテゴリ:一般
  • 発売日:2005/04/24
  • 出版社: 新潮社
  • レーベル: 新潮文庫
  • サイズ:16cm/469p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:4-10-125022-7

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紙の本

ラッシュライフ (新潮文庫)

著者 伊坂 幸太郎 (著)

ラッシュライフ (新潮文庫)

税込 825 7pt

ラッシュライフ

税込 693 6pt

ラッシュライフ

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みんなのレビュー1,935件

みんなの評価4.0

評価内訳

紙の本

面白い!

2022/12/18 10:09

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:なっとう - この投稿者のレビュー一覧を見る

服の裾が触れただけのような、そんな少しだけの接点だけど、確かに誰かの未来に関わっている。
中盤で「あれ?これっていつの話?」と感じ始めると、何度も遡って読み直したくなる面白さ。黒澤さんかっこいい!!

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紙の本

著者を“解体”して頭の中を見てみたい

2022/04/28 23:04

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:太秦の空き時間 - この投稿者のレビュー一覧を見る

どうやったらこのようなストーリーが思いつくのか?
まさに伊坂幸太郎を“解体”して頭の中を見てみたい
時間軸を上手くずらすことによって、前半の何でもないような出会いがすごい意味を持つことになる
終盤はページを捲るたびに唸るしかなかった
そして登場人物のほとんどが魅力的だ
黒澤は特に頭がキレて気のいいやつで好きにならざるを得ない
細かい部分(蘇った黒猫のミケ、拳銃で脅す老夫婦、好きな日本語を書いてという白人女性など)まで精巧に作り込まれている
再読してさらに面白い作品だろうと思う
伊坂幸太郎作品は初めてだったがもうすでにファンだ

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紙の本

一気読み作品

2020/04/23 11:49

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:あおたいがー - この投稿者のレビュー一覧を見る

最初は登場人物が多くて混乱しましたが、読み進めるうちにそれぞれの関係性などがわかったきて、一気に読了までもっていかされました。
とにかくおもしろい!!
時間や場所が目まぐるしく変化するので、途中で読みやめさせません。
謎は謎のまま残る部分はあるけれど、それでもすごく楽しく読めました!

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紙の本

これはすごい

2019/10/17 20:20

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:earosmith - この投稿者のレビュー一覧を見る

全てが繋がっていくラストが圧巻。オーデュボンの祈りとラッシュライフが伊坂幸太郎さんの中では好きです。

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紙の本

伏線回収がスッキリ

2018/06/27 02:53

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:chieeee - この投稿者のレビュー一覧を見る

登場人物が多く、それぞれの視点で物語は進行していき、皆がどこかで繋がっているという伊坂さん独特ワールド。最後まで繋がりをみせないので、登場人物の多さから収拾がつくのかと心配になりましたが、そこは伊坂作品。人だけではなく、小道具が共通していたり、「あ、そういうことね」と納得が出来たりで、読んだ後スッキリでした。ここの登場人物が他の小説にも出てるみたいなので、そちらも読んでみたいです。堂々としている黒澤さんをもっと見てみたい。それにしても、ストレス社会だからこその作品だなぁ〜。スッキリしたい時にお勧め!

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紙の本

真利子哲也監督映画化原作

2018/05/05 12:41

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る

新幹線内の画商と画家の出会いから始まっていく、思わぬ出来事に惹き込まれます。未解決のバラバラ殺人事件によって、全てが収斂していくラストが圧巻でした。

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紙の本

バラバラ殺人

2017/05/05 17:06

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:Mr.天才バブッコ様 - この投稿者のレビュー一覧を見る

最初に言っときます 

面白い

全部が全部おもしろい

バラバラ殺人にちなんで、ばらばらだった話が 最後、くっつきました

読んでみたらこのレビューの意味が分かると思います 上

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紙の本

気持ち悪い

2016/04/23 22:34

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:よしくん - この投稿者のレビュー一覧を見る

途中まで読んだが、正直気持ち悪くて伊坂幸太郎がいやになった。

どこまで書くべきか悩むが、死体を運ぶはなしとか、死体を解体するシーンとか、何が楽しくてこんな小説を書いたのだろうか。

伊坂氏がこれだけ売れっ子小説家なのかが不思議でしょうがない。

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紙の本

仙台を舞台とした群像劇方式の小説。

2015/11/06 20:56

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:たる - この投稿者のレビュー一覧を見る

それぞれの登場人物の好きな日本語を問う外国人の使い方(時間軸の答え合わせ)が秀逸だった。 前半にあれだけ放った伏線の数々をきちんと収斂していく。読んでいてにやりとしてしまった。 豊田が憧れたエッシャーの騙し絵の「壁によりかかり城の上を眺めている男」は、きっとその老犬なんだろう。未来を決めるのは人の交互作用だった。

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紙の本

パズルのような

2015/09/15 11:52

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:FUMI - この投稿者のレビュー一覧を見る

まるでパズルのような作品。
 「本」だからこそできた構成はすごいなと思った。
 読み進めるのが楽しい作品。

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紙の本

人の人生が交差する

2015/08/12 23:18

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:きらきら - この投稿者のレビュー一覧を見る

期待を裏切らない本でした。

舞台は限られたある町なのに、生き方も考え方も職業も部類(人と動物という意味で)も違う人の人生が交差しています。
その交差の仕方が伊坂風。

自分の好きな黒澤さんが登場するのも嬉しいけれど、黒澤さんの登場場面に出てくる若者も憎めません。
何となく軽そうなのに、本人の自覚外で的を得たことを言っていたり、それがとんでもない真実だったりして、憎いキャラだと思います。

いつものことながら、伊坂幸太郎さんにはしてやられます。
「ラッシュライフ」の意味は生きる方によって変わるのですね。

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紙の本

ファン向け作品かも

2015/03/18 00:31

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:オオバロニア - この投稿者のレビュー一覧を見る

本作は、典型的な群像劇です。様々な人達の行動が、知らず知らずのうちに、互いに影響し合う様は王道といえるかもしれません。

伊坂作品のファンの方なら、他作品に出てくるキャラクター(特に黒澤が目立ちます)がかなり登場するため、あちこちに気付きがあって楽しい作品だと思います。しかし、伊坂作品に詳しくない方だと、ただの群像劇に終わってしまうかもしれません。

伊坂作品を読んだことが無い方なら同じ群像劇でも「チルドレン」の方がおススメです。

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紙の本

読書で乗り物酔い――騙し絵の恐ろしさ。

2010/01/15 20:09

3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:惠。 - この投稿者のレビュー一覧を見る

さて、何から書こう。何から書けばいいのか迷ってしまう、そんな作品だ。

率直な読後感は――まるで車酔いしたかのような気持ち悪さ、だ。物語の終盤からやんわりと、しかし確実に、気持ちが悪くなってゆく。ここでいう「気持ち悪さ」は「気分を害する」という意味ではない。それはまさに乗り物酔いの、三半規管の支配能力を失ったときのあの「気持ち悪さ」なのだ。

「平地の読書で車酔い」だなんて新しい特技に加えようかしらん――などと言っている場合ではなく、この作品にはそれだけの「威力」があるということだろう。


読書で車酔い。その原因は――騙し絵。


読者がなかなか接点を見いだすことができない複数の物語、その中に生きる十以上の人生、それぞれが交錯し、バラバラになり、そして最後には見事に収まってしまう。そう、この作品は一枚の壮大な騙し絵なのだ。

この作品は、5つのストーリーから成る。それぞれがどんなストーリーかというのは、解説の池上冬樹がきれいにまとめてくれているのでそれを引用する。


(引用ここから)
A.拝金主義の画商戸田と、彼に振り回される新進の女性画家志奈子
B.空き巣に入ったら必ず盗品のメモを残して被害者の心の軽減をはかる泥棒の黒澤
C.新興宗教の教祖にひかれている画家志望の河原崎と、指導役の塚本
D.それぞれの配偶者を殺す計画を練る女性精神科医京子と、サッカー選手の青山
E.四十社連続不採用の目にあっている失業者の豊田
(引用ここまで)


本作はこの5パタンの視点から成る5つの物語で構成されている。このそれぞれの物語はもちろん、どこかで接点を持ち複雑に絡まりあっていくことになるのだが、その接点がなかなか見つからない。読んでも読んでも焦点が定まらない。


この作品の冒頭には、エッシャーの騙し絵が挿入されている。

マウリッツ・エッシャー。名前は知らなくとも一度はその作品を目にしたことがあろう、オランダの画家だ。紙という有限のスペースに無限のループを描き出す――わたしは彼の作品を目にすると必ず気分が悪くなってしまう。再度断わっておくが、ここで言う「気分が悪い」は決して「気分を害する」という意味ではない。乗り物酔いの気持ち悪さ。決して強くはないわたしの三半規管に視的アプローチで作用して、平衡感覚を奪いとってしまう。(この記事を書いている間にもエッシャーの絵を少しばかり見てしまったので、正直すでにちょっとグロッキーです)

まさにこの作品はあの騙し絵だ。

そうそう、この気持ち悪さ。これまで、読書で気分を害したり不愉快になることはあっても乗り物酔いをしたことなど、初めての経験だ。あぁ、やはり伊坂幸太郎――恐るべし。

評価は星三つと高くはないが、それはこの作品がつまらないからではない。どうしても、気持ち悪さが先行して、読み返すこともそうそうないだろうからだ。

幾筋ものプロットを走らせ収束させていく技は圧巻。登場人物の強いキャラクターはいつもと変わらず健在で、その会話の端々にユーモアがちりばめられ、読者の心をくすぐる。伊坂ワールドがお好みならば、是非ともトライしていただきたい作品である。

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紙の本

まさに現代の騙し絵

2008/05/17 10:09

7人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ココロの本棚 - この投稿者のレビュー一覧を見る

泥棒が職業の黒澤は念入りに下見を重ね盗みに入る。
カウンセラーの京子は愛人に妻を殺そうと持ちかける。
リストラにあった豊田は40社目の不採用通知をもらい、犬と拳銃を拾う。
父を自殺で失った河原崎は、神に惹かれる。

並行して語られる4つの物語。
そこへ絡んでくるバラバラ死体や画廊経営者のエピソード。
伊坂作品の特徴ともいえる「いい具合のリアリティのなさ」がここでも冴えています。

これ、うまいね!

終盤に向かってミステリーのような謎に包まれてくるんだけど、いかにもミステリーじゃない謎解きなの。
「こう繋がるんだ!」という驚きはありつつ、自然にまとまっているんだよね。
理由は簡単。【人が故意に作り上げたトリック】ではないからです。

読み終わって、必ずもう一度読みたくなる作品。
時系列をいかした上手さが光ります。

ラスト素敵だったなぁ。
作中で主論とされる「金に勝ることなど世の中にはない」という言葉。
それに類するエピソードを重ねつつも、それを裏切るラストには感動をおぼえました。
前言を効果的に覆すことに優れた作家さんだよね。


人生は流れている。そしてところどころ交差する。
交差は点に過ぎず、すぐにまた違う方向へと動き出す。

これはそういう物語。やっぱり私は伊坂作品が好きだ。
ただし、小説のカテゴリにはいつも迷う!

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紙の本

神の娯楽、人と人生の物語

2007/04/17 22:10

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ねねここねねこ - この投稿者のレビュー一覧を見る

俯瞰的に眺める。されど冷徹過ぎるクールにあらず。
群像劇のなかに、一つの絵が浮かび上がってくる。いや、これは逆に
全体像の中から、個別のスポットライトで
それぞれが語られているものに思える。
群集する樹から森へでなく、森があり、その中で樹木が語られる。
全体を読み終わったとき、僕はそのことを思わされた。
これは個ではなく、全体の物語であったのだと。

作者の伊坂はきっと、とても楽しんで書いたのだろう。
読者の側、方法論からは逆説になるのだが、
俯瞰するすべてから、個を浮かびだしていく行為。
神さまのレシピ、「オーデュボン」の案山子が行った
個から全への逆だろうか。
全体から個を浮かび上がらせていく行為。
俯瞰するもの、知るもの。
登場人物の高橋、そして一般通念の世を見る大きな神というもの。
絶対の神の視線から、関連性を与え、伊坂は個人を描き写した。

個々人の生というもの。それを眺めてみることは
とある角度から見れば、神の娯楽になるのだろう。
その滑稽さ、おかしみ。
かなしみ、よろこびあるところ。
人々は大きな盤面であくせくしつつも歩を進める。
それらが接点で繋がって、チェスは微かに姿を見せる。

作中の人物が描いた「つなぐ」という絵のこと。
まるでリレーのように、人物がバトンを渡していく。
それぞれの個人は主役にも、そして脇役にもなるものだ。
主役の場面に於いて、個人は必死に走っていく。
神は俯瞰し眺める。そしてちょっとした悪戯もする。

これは神の目からの、人と人生の物語だ。

人は神を思う。神は言う、それでも「自分で考えろ」。
重力ピエロのシーン、そのことも思い出してしまう。
浮かぶ人たる存在。そうして個人は歩むべき。
これらの話からは、彼が思うだろう
人生の、人のあるべき姿を思いもする。
伊坂の神は厳しくて、されど何よりも人を愛する。

のんだくれの人生。そして豊潤な人生。
「良い人生を」そして「イッツオールライト」
人物の声があたたかく胸に残る。

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