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靖国問題(ちくま新書)

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  • カテゴリ:一般
  • 発行年月:2005.4
  • 出版社: 筑摩書房
  • レーベル: ちくま新書
  • サイズ:18cm/238p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:4-480-06232-7

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新書

紙の本

靖国問題 (ちくま新書)

著者 高橋 哲哉 (著)

戦後六十年を経て、なお問題でありつづける「靖国」を、具体的な歴史の場から見直し、それが「国家」の装置としていかなる役割を担ってきたのかを明らかにする。

靖国問題 (ちくま新書)

778(税込)

靖国問題

702 (税込)

靖国問題

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みんなのレビュー76件

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評価内訳

紙の本

「靖国」=国家の政治的意思の象徴

2005/06/16 20:45

32人中、31人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:稲葉 芳明 - この投稿者のレビュー一覧を見る

小泉氏の、小児的依怙地さとしか思えない靖国参拝への固執——この行為がアジア諸国に及ぼす少なからざる悪影響が、ここ暫くマスコミで取り上げられている。中曽根某がまたぞろ出てきて、「参拝しないという行為も立派な決断だ」と述べたり、現職の議員から「国益を鑑みて参拝を慎んで欲しい」という発言があったりと、現世利益を何より優先させる日本人のメンタリティを反映してか、「喉元過ぎれば・・・」的取り合えず参拝見合わせの発言が多いようだ。
その反面、政教分離に抵触する靖国神社のレーゾンデートル自体を問題にしたり、首相の靖国参拝が何故これ程中国や韓国の国民感情を逆撫でするのかを、的確に且つ分かりやすく分析した言説は非常に少ない。そういう意味では、一般国民は「靖国問題」に関して情報飢餓状態に置かれており、偶々出版のタイミングが合った本書(構想はかなり前からあったようだ)が忽ち版を重ねているのも、或る意味で当然なことである。というのも、本書は、靖国神社がどのようなものであるか、その歴史的経緯を明らかにしているのは勿論、そこから更に一歩踏み込み、「靖国問題とはどのような問題であるのか、どのような筋道で考えていけばよいのかを論理的に明らかにする」(本書「はじめに」より)ことを主眼としているからである。靖国問題の素人である自分自身、非専門家にも分かる言葉を用い、曖昧さの無い論理展開を行なう本書を読み終えて初めて、靖国問題の全体像が見えてきた(気がする)。

首相の靖国参拝が何故斯くも問題になるのかを、本書は「感情」「歴史認識」「宗教」「文化」「国立追悼施設」の五つの観点=章で順に分析していき、「靖国問題」にまとわりつく様々な問題を、それぞれ個別に分けてきちんと分けて説明してくれる。このアプローチは大変有難い。
ぼくがとりわけ唸ったのは、第四章「文化の問題」である。江藤淳の文化論的靖国論を俎上に上げ、この批評家の論(もどき)が歴史的にみて如何に誤謬に満ち、如何に我田引水的論理ねじれ現象を起こし、恣意的なミスリーディングを行なっているかを、逐一検証していく(二昔前、偽ユダヤ人イザヤ・ベンダサン(=山本七平)の詐術が暴かれた時にも似た快感を覚えたのは、ぼくだけではなかろう!)「靖国問題」について語りにくいのは、そこに、文化に根ざした(ただし正確に言えば、古来からそうだったわけでなく、明治以降政治的に新たに造られた)「感情」が纏わりつくからである。それ故、思想と感情がねじれ現象を起こし、靖国に対する視点を混濁させてしまう。
反動的勢力(「新しい歴史教科書を作る会」がその典型的デマゴーク)は、とかく「日本」を、世界史において独自の存在と看做したがる。靖国が象徴する日本人の死生観もその一つだが、本書を読み終えた後は、“靖国神社とは、所詮、富国強兵の錦の御旗を掲げてきた国家の政治的意志による産物”に過ぎないのだと、何か憑き物が落ちたような気分になることだろう。

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紙の本

なぜ首相の靖国参拝がこれほど国内外の大問題になるのかを論理的に解明したタイムリーな書

2005/06/19 17:07

31人中、30人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:未来自由 - この投稿者のレビュー一覧を見る

なぜ、首相の靖国参拝がこれほど国内外の大問題になるのか。その根本的な問題がどこにあるかを論理的に解明する本書は、時期的にも内容的にも意義深いものがある。
著者は、「靖国神社がどのようなものであるのかを知らなければ、首相の参拝がなぜ問題になるのかは理解できない。参拝がなぜ問題になるのかを理解できなければ、それに対する自分の意見を持つこともできない」という視点から、靖国問題を論じている。
最初に感心したのは、「靖国神社とは」から始めるのではなく、遺族や被害者の「感情問題」から論じていることである。
「靖国問題を難しくしている最大の要因のひとつは、明らかに『感情』の問題にある。とりわけその中心には『遺族感情』の問題がある」として、「遺族感情」を論じている。そして、この「遺族感情」には「首相の参拝によって、深く傷つけられた日本人遺族も存在する」と、「遺族感情」がひとつではないことを明らかにしている。なぜ、そのような両極の感情があるのだろうか。
「靖国の論理は戦死を悲しむことを本質とするのではなく、その悲しみを正反対の喜びに転換させようとする」レトリックがあるからである。
そもそも、戦前の靖国神社は「『お国のために死ぬこと』を名誉と考え、進んでみずからを犠牲にする兵士の精神を調達するため」の役割を担っていた。だから、戦没者の「追悼」ではなく「英霊」としての「顕彰」が必要であった。ちなみに「顕彰」とは、戦争行為そのものを褒め称えることである。
では靖国神社は、日本が起こした戦争に対し、どう考えているのか。『靖国神社忠魂史』では、「日中戦争とアジア太平洋戦争以前の日本の無数の戦争の歴史が、それらすべて『聖戦』」と記述され、「植民地獲得と抵抗運動弾圧のための日本軍の戦争が、すべて正義の戦争として記述されている」と著者はいう。
『靖国神社忠魂史』の一部を引用すると、台湾で、「わが領土たるを欲しない多くの住民は、各処に徒党を組み、二三督撫の後援を期して共和国を建設するに決し」「台湾沖でこの情況を聴くに及び断乎武力を以って任務を果たすべく決意」したとある。台湾を植民地にしようとしたが抵抗したので戦闘を開始したという論理である。これが、どうして「正義の戦争」なのか。
そして、「靖国神社はいまなお、かつての日本の戦争と植民地支配がすべて正しかったという歴史観に立っている」。靖国神社を参拝することは、このような靖国史観を肯定することに繋がるのは明らかである。ここが最大の問題なのである。
小泉首相は、この靖国史観と政府見解は違うと国会で答弁した。ならば、参拝は止めるべきである。首相がいくら「追悼」という「感情問題」を言っても、靖国神社自身が認めていない論理とは相容れないではないか。
相容れない靖国神社を参拝する「政治的意思」こそが問題であり、この政治的意思を変えない限り靖国問題は解決しないと著者は力強く項主張する。「靖国問題」を考える手引きとしてぜひ読んでほしい。
ところで、他の書評の一部に、「売国奴」「国家を毒する獅子身中の虫」だとか、「反日サヨク」「思い上がったさよく」だとか、人にレッテルを貼って貶めるような論調があることに不快感を覚える。書評というのならば、内容で論じて欲しいものだ。

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紙の本

哲学者としての誠実さと徹底性

2005/06/22 12:57

31人中、28人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:栄助 - この投稿者のレビュー一覧を見る

本書には、bk1でも多くの書評が矢継ぎ早に寄せられている。それだけ、靖国問題が政治上の大問題であり、本書がそれを理解するために、重要な論考であることを示しているように思われる。私も、書評に触発されて、思わず手にとってしまった。

こういう問題を論じるときに私が大切だと考えるのは、立場を明らかにすること、論証は公正にすることだ。本書は、その点に誠実さを感じた。
日本国民に問われている問題に対して、「中立」「客観的」を装って、日本国民が論じたものに、私は魅力を感じない。それは、読者をミスリードする欺瞞ではないだろうか。その点、本書の著者の立場は、明らかだと思う。侵略と植民地主義の過去に向き合い、平和を実現するという態度は、明白に思える。
論証の公正さ、という点でも、首相の靖国参拝に反対するような、著者に都合のいい声だけを集めたわけではない。靖国参拝を求める遺族の強い感情を受け止めるところから始めており、哲学者としての誠実さを感じる。靖国参拝を肯定する議論にも堂々と受けて立っている。新書の役割と限界から、記述は絞られているが、「〜である」「100%間違いない」などと不用意に断定せず、相手の主張も論拠としてしっかり引用されている。

第5章「国立追悼施設の問題」では、良心的配慮から出てきた案に対しても、真の解決の道を探ろうと徹底して認識を深めていく姿勢を学ばされた。
著者は、無宗教の追悼施設をつくったとしても、国家の姿勢によって、「追悼」から「顕彰」(戦争行為をほめたたえること)へ転換し、「第二の靖国」化してしまうという警鐘をならしている。現実の日本においては、新たな戦争へ踏み出す道になり得るという鋭い指摘だ。

「非戦の意志と戦争責任を明示した国立追悼施設が、真に戦争との回路を絶つことができるためには、日本の場合、国家が戦争責任をきちんと果たし、憲法九条を現実化して、実質的に軍事力を廃棄する必要がある。…したがって、国家に戦争責任を取らせ、将来の戦争の廃絶をめざすのならば、まずなすべきことは国立追悼施設の建設ではなく、この国の政治的現実そのものを変えるための努力である」

著者の言葉が胸にささった。
私は、相手の靖国論争に乗せられる形で、新しい追悼施設を論じることは、「追悼」と「顕彰」の両義性をもつ妥協の産物になりかねないと考えていたので、本書によって、さらに認識を深めることができた。著者・高橋哲哉氏のことは、好きでも嫌いでもなかったが、かなり共感を抱くようになった。

靖国でまだ一つ疑問なのが、アメリカとの関係だ。
靖国神社は、日本の戦争を正当化する。当然、相手は悪役になる。靖国の矛先は、アメリカにも向いている。実際に靖国神社は、太平洋戦争開戦の原因は、アメリカの謀略と挑発にあったという認識を持っている。なぜアメリカは、これを見過ごすのだろうか? アメリカとの信頼関係も損なわれているのではないだろうか?
小泉首相はじめ自民党「大物」が、こぞって靖国参拝をしているが、「ホワイトハウス参り」もこぞってしている。どう自分の中で整合性がとれているのだろうか? 民主党国会議員も靖国参拝し、アメリカとの「友好」のパイプづくりに必死な点では、大差は無い。
おそらく、アメリカが、日本に憲法9条の「改正」と参戦を求め、日本の軍事化がアメリカへの従属と一体なものになっていることと、無関係ではないだろう。アメリカが文句を言わないので「問題」になっていないから、本書では取り上げられていないが、ぜひ知りたいところだ。

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紙の本

「靖国問題」なら文藝春秋8月号の古森義久を読まなけれりゃいけません。

2005/07/27 01:55

30人中、26人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:和田浦海岸 - この投稿者のレビュー一覧を見る

文藝春秋2005年8月号に古森義久さんの文があります。
靖国問題のための必読です。
私は、この文を推薦いたします。
題は「胡錦濤『靖国非難』は世界の非常識」とあり、
この題名からは、ひょっとすると他の特集を優先して
読まずに見過ごしてしまいそうな素っ気ない題名になっております。
けれども、内容はピカイチ。すっと飲み込める内容。
こういう着眼点を持ち得ないのが、日本の議論の悲しいところだという盲点をついて、分かりやすく、ていねいに論を展開されております。
たとえば、高橋哲哉著「靖国問題」(ちくま新書)を読むんだったら、古森義久さんのこの文を読んでいただきたいと私は切に思うのです。
余談になりますが、
同じ雑誌の目次(赤枠つき)の題に
「本屋の娘と息子『至福の読書』」という
林真理子・丹羽宇一郎の対談がありました。
そこで、伊藤忠商事会長・丹羽宇一郎氏の言葉に、こんな箇所がありました。
「・・心の癒しの読書もあるし、楽しみのための読書も大切です。
ただ、僕には考える行為自体が楽しいし、そこに精神の自由を感じるんです。・・・手にとって読みづらいなと思ったら、すぐに止めてしまいます。読みにくいということは、文章が悪いか、論理的ではないということ。間違っても、自分が悪いとは思わない(笑)」
この丹羽さんの言葉は、読みながらいっしょに笑ってしまいました。なぜかといえば、ちょうど「靖国問題」を語るのに、高橋哲哉の同題の新書を読もうとしたのですが、どうしても読み通せなかった、という私の事情があったからです。
さて文芸春秋8月号には
櫻井よしこ・田久保忠衛 VS 劉江永・歩平
の論争「靖国参拝の何が悪いというのだ」
が掲載されております。
そこでは田久保氏が
「まず私から・・これは日本人の『心』の問題であり、他国の人たちが 口出しすべき問題ではないということを申し上げたい。」
と議論の始まりに、語っておりました。
中国側は清華大学教授と中国社会科学院近代史研究所研究員の
二人でして、よく他国の靖国問題を勉強しております。
こういうところは、中国の押しが強いですね。
議論のための、細部の学習と、はったりが断定口調です。
旗色が悪くなると、
たとえば、櫻井氏の戦争犠牲者の数についての指摘に対して歩氏は「戦争の犠牲者の数字についてですが、歴史の事実というのは孤立して存在するのではなく、それは感情というものに直接関係しているということを申し上げたいと思います」と答えて、少し後に櫻井氏が「その対比はあきれてものが言えません」と答えると、歩氏は話題をすかさず変えていきます。
こうした議論の中国側の雄弁(詭弁)さを読んでいると、日本側の地道な反証をあざ笑うかのように、そそくさと議論の主導権を取ろうとしております。
さてこの議論を読んだ後に、古森義久さんの文を読むと感じるのですが、中国側の身のかわしかたの総体を、世界の視野から俯瞰して、しっかりと位置づけることに見事に成功しております。
それが、すばらしい。
と私は推薦いたします。
来月の8月9日まで、文藝春秋8月号はどの本屋さんの店頭にも
並んでいるはずです。
その154ページ。
古森義久「胡錦濤『靖国非難』は世界の非常識」の
最初の1ページだけでも立読みをする価値があります。
ぜひ、ご覧になる事を、薦める次第であります。
丹羽宇一郎の語る「考える楽しさ」「精神の自由を感じる」を
私は古森義久氏の文に感じるのです。
こうした世界的視野を持ちえる人の見識を自らに取り込もうではありませんか。

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紙の本

戦争神社としての靖国の本質

2005/08/07 17:18

19人中、17人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:明日のジョー - この投稿者のレビュー一覧を見る

靖国問題について、戦前の仏教やキリスト教は靖国とどう対峙したのか。戦後直後に靖国神社廃止論というものはあったのか──という2つの疑問が私にはあり、本書を手に取った。
本書第三章「宗教の問題」で、著者は前者の設問に答えている。
ここで主に紹介されるのは、浄土真宗大谷派の行動だが、靖国神社に反対するどころか、積極的に迎合してこれを支えていることがわかる。「阿弥陀法の信仰は皇法の中に包摂される」つまり真宗の教義は、天皇に帰一する大政翼賛の体制の中に含まれ、そこから逸脱するものではないという「戦時教学」がその論理になっている。
こうした包摂を可能にする教学の論理は、戦時中のキリスト教団も同様だった。戦中の日本基督教団のリーダーは、植民地朝鮮で神社参拝の強要に抵抗して弾圧を受けている朝鮮のキリスト者を説得し、「転向」を促す役目も担っていたという。
そのような論理を立てなければ、信仰の自由を保てなかったという、戦時中の抑圧体制があったのだろう。ただ、それだけではなく、戦前の靖国神社には「非宗教というカモフラージュ」を擬装しながら、国家的祭祀を執り行う「神社非宗教」というカラクリがあり、他の宗教はそれに抵抗することができなかったと、著者は指摘している。他宗教と靖国のかかわりについては、公明党=創価学会の今後の態度を占ううえでも興味深い。
後者の靖国廃止論の戦後的系譜についてだが、石橋湛山の話が「おわりに」で紹介されている。その後、自民党の総裁にして総理大臣になった湛山が1945年10月に書いた文章である。「大東亜戦争の戦没将兵を永く護国の英雄として崇敬し、其の武功を讃える事は我が国の国際的立場に於て許さるべきや否や」と問うて、「否」と答え、靖国廃止論を述べている。
最近本書を批判した長谷川三千子は「敗戦意識にこりかたまった湛山など、放っておけばよろしい」(雑誌「正論」2005.9)とこのくだりを無視するが、戦後の保守本流の政治家のなかに明確に靖国廃止を語った人がいたことは、記憶にとどめておきたい。
靖国は鎮魂や追悼の神社ではなく、国家のために喜んで死に行く人々を「顕彰」し、そうした人々を再生産するための戦争神社であり、その性格は戦後も一貫して変わらなかった。太平洋戦争はもとより、明治維新以降の、富国強兵と植民地侵略の歴史をそのまま肯定する思想に裏打ちされている。その性格のままに、首相が首相の立場で参拝することは、これは中国、韓国に言われるまでもなく、戦後憲法下の日本人としては、「論理的に」許されない。たとえA級戦犯を分祀したり、無宗教の国家墓地を建設したところで、戦死者を顕彰するという思想の本質が変わらない限り、問題は繰り返されるだろうというのが、本書の基本的立場だ。
むろん、大東亜戦争は正義の闘いであり、日本の植民地主義は間違っていなかったという信念の持ち主には、そのこと自体は痛くも痒くもない指摘だろう。実際、靖国首相参拝支持派のなかにも、首相が靖国神社で「不戦の誓い」など述べること自体が、ごまかしだという人もいるくらいである。「私たちは、英霊のみなさんと同様、これからも国家のための戦争します。だから安心してください」と呼びかけるのが筋というものだ、と。
しかし、世の中はこのような靖国の本質を「正しく」理解し、それを確信する人ばかりではない。なんとなく「国のために戦った人を慰霊するのは当然だ」と考えているような人、「A級戦犯を分祀すれば問題ないんじゃないか」と思っているような人も多い。そういう人々にとってこそ、本書は一読に値する。高橋が展開する精緻で誠実な議論の前に、一度は靖国問題を自分の問題としてあらためて考えてみる必要にかられるはずだ。その議論のための素材とフレームワークを提供してくれる本だと思う。

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紙の本

靖国神社は一習俗ではなく一宗教です。

2005/10/21 00:06

16人中、13人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ちひ - この投稿者のレビュー一覧を見る

 靖国神社国家護持問題や国家による追悼施設建設問題の入門書。
 東西両本願寺が靖国神社や政教分離の問題などについて、今までずっと口を酸っぱくして主張し続けてきた内容をそのまま、宗教者ではなくごくフツウの哲学者・ごく普通の論客が、ついにまったく同じ内容・同じ主張・同じ目的をもって語り始めた。そういう意味では非常に画期的な書である。逆に言えば内容的に目新しいことはあんまりないということかもしれないが、とてもよくまとまっている。
 いわゆる靖国神社国家護持派が主張する内容に対しては、感情的にも論理的にも、きっちり反論することができるし、完膚無きまでに論破することができる。それをあらためて白日の下に晒してくれていると思う。
 政教分離は憲法に定められているから従わなければならないというものではない。歴史や他の国家での政教一致がどんな悲劇をもたらしたか・もたらしているか・もたらしつつあるかを眺めれば、政教はすべからく分離されるべきであることがわかる。でも「一般大衆」の目に見えた右傾化が激しい昨今なので、こういう内容でも「サヨク的」と思われたりしてしまうんだろうか。だとしたら淋しいことである。
 (余談。毎年夏に東西両本願寺の有志が河原町界隈で「非戦・平和」をキィワードにデモ行進している。そのメンバの一人が「高橋哲哉の『靖国問題』には今までわたしたちが言ってきたことがまったくそのまま書かれている。すごくよく読まれていると聞く。わたしたちの本はまったく読まれてこなかったのに。本当にそのままなのになあ!」的なことを言っているのを聞いた。嬉しがってるのか悔しがってるのかよくわからなかったが、たぶん両方なのだろう。)

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紙の本

根深い問題

2007/11/21 05:06

9人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:濱本 昇 - この投稿者のレビュー一覧を見る

「靖国問題」、私はA級戦犯を合祀した神社に首相が、参拝するという事に対する中国、韓国の反発という単純な構造の問題と考えていた。しかし、本書を読んで、それは、歴史・文化・感情等、国家の存在の意味を問う程、複雑で根深い問題であると再認識した。
著者は、まず、「感情の問題」として「靖国問題」を捉える。それは、遺族の感情である。戦場で死ねば、靖国で神になると信じて死んで行った人々の遺族。或る遺族の夫人の思いを伝える文章が掲載されていたが、それには、「靖国を悪く言われると、断腸の思いだ」との内容であった。この感情の問題は、国家が国に殉じる事を上手く奨励し、戦死を美化した賜物である。
次に「歴史認識の問題」、「宗教の問題」、「文化の問題」、「国立追悼施設の問題」と記述は、続いていく。「文化の問題」の中で、日本人は、死者の目線も感じながら風景を見るという記述があった。これは、日本人である私には、分かる感覚であるが、日本人以外には、理解出来ない感覚であろう。この美しき謙虚なる日本人の感情も深く「靖国問題」を形成していると思う。
靖国神社に首相が参拝して、外交問題となる度に、私は、無宗教の国立追悼施設を作るべきだと思う。しかし、千鳥が淵戦没者墓苑は、既にそういう機能を有しているのである。しかし、靖国神社に代えられないという所に、「靖国問題」の根深さが有る。
自国の戦争(憲法で戦争をしないから戦争と言わないでも)正当性を主張するための死没者の顕彰、これは、人間として自然な感情であるだけに、深い問題を感じる。
本書は、「靖国問題」を表面上の問題から、国家の存在自体を問う深い問題である事を認識させてくれた書であった。

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紙の本

この男に「靖国」を語る資格はない!

2005/06/18 15:10

43人中、40人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:佐伯洋一 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 こういう本が出ると、それを支持する書評で溢れかえる中、BK1では適切な書評が出ており、改めて付言することはないのかもしれない。
 本書の作者は、折り紙つきの反日派である。100%間違いない。この男が反日派でないという証拠は絶対に出てこない。本書は、一見論理的に靖国とそれにまつわる癒着を羅列している。しかし、いかなることが書いてあろうと、この男がやってきた反日行為をあわせて考えると、「靖国は絶対に潰す」というのが、著者の思想であることは間違いないので、結論ありきの議論にはまことに辟易する。
 この男は、すでに崩御されて久しい昭和大帝を断罪するインチキ裁判に首謀者として参加し、陛下を「有罪」として断罪した。1945年8月15日、暴走する軍部から体を震わせながら玉音放送で日本が本土決戦に巻き込まれることを防いで下さった陛下の御墓を揺り動かすような真似をしている。
 さらに、日本がMDを導入しようとした瞬間、「日本は深刻な軍備を施そうとしている」などと中韓と朝鮮総連に狂ったように宣伝して回った。MDは、ミサイルを防ぐためのもの以外ではありえない。トマホークを導入すれば何10倍も安く効果も10倍以上なのに導入しないのは、明らかに日本が平和国家だからである。
 安倍晋三は言う。「日本が国家を防衛するためにしか使えないMDシステム導入に反対する権利はどこの国にもない」と。高橋はそれを知ってとぼけて中韓に誤報を流している、売国奴以外の何者でもありえない。
 いまは、GDPで圧倒的の日本が中国に侵略されても、押し返せる。イージス艦3隻にトマホークを搭載し、アメリカとの同盟が堅実ならなお安心である。しかし、20年後の日本は、この著書のお望みのとおり、日本は国家としての体をなしていない可能性がある。2011年の国家破産に続き、こういう売国奴がいる限り、日本人が自信を持つことは絶対に不可能だからだ。
 そうなったとき、GDPで追い抜かれ、これまた著者と中韓の思惑とおり、日米分断ともなれば、日本は常に核の脅威に晒されることになる。いまは、日本が国家として超一流である最期の数年なのであり、体力のあるうちに核武装をはじめ、中韓を仮想敵としたあらゆる軍事力を整備しなければならない大事な時期である。著者の靖国反対、防備反対の悪辣な思想をぜひ本書で知っていただきたい。
 「日本を蝕む人々 平成の国賊を名指しで糺す」という勇気ある暴露本が05年6月に発行されたが、この男は小物過ぎてあまり扱われていない。しかし、国家を毒する獅子身中の虫であることは、疑いない。
 本書自体は、読む価値はある。それは、靖国に反対する側の事実が一応列挙されているからだ。ただ、ベストセラーに近い本書だが、著者の性向から、内容には気をつけて読んでいただきたい。

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紙の本

反日サヨクが書いた偏向書

2005/06/18 09:47

43人中、39人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:塩津計 - この投稿者のレビュー一覧を見る

高橋哲哉といえば「子供と教科書全国ネット21」とコンビを組んで、「新しい教科書をつくる会」を目の敵にした反日活動を精力的に展開している反日左翼である。先日も、新しい歴史教科書の白表紙本のコピーを日本国内はもちろん韓国、中国にまで配るという異常な行為を展開し、「大変だ、大変だ、軍国主義が日本の教科書に復活した」とウソの情報操作を大々的に展開した。日本語がロクによめない韓国人、中国人がこのウソの情報を鵜呑みにし、日本政府に抗議を開始。この「近隣諸国の怒り」という外交圧力、外圧を武器に扶桑社の教科書を潰そうと工作した張本人である。しかし「新しい歴史教科書」のどこにも、日本の軍国主義復活を礼賛するような記述は無く、高橋らのウソの情報操作を真に受けてこぶしを振り上げた韓国政府、中国政府は外交的に大恥をかいて面目を失う結果となったことは既に皆様ご存知の通りである。この本は、そういう目的のためには手段を選ばない、左翼というより極左が書いた本だということ、よくよく理解して読まないと、読者諸氏も韓国政府や中国政府のように、あとで大恥をかく可能性がある。注意、注意。
本書のよいところは、靖国に関する事実関係の整理をコンパクトに行なっているということである。まあ、こんなことは朝日新聞や読売新聞が6月に特集を組んでいるので、それさえ読めば何も本書を買う必要なんてないのだが、この新聞を読み逃した人には便利かもしれない。後半の哲学的分析は全く読む必要なし。「哲学」と大上段に振りかぶれば、素人は平伏しておそれいるだろうと早とちりしているあたりも、いかにも思い上がったさよくらしいとこが笑いを誘う。

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紙の本

哲学で語る事の限界を感じる

2005/06/17 18:45

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投稿者:関東蒲公英 - この投稿者のレビュー一覧を見る

参拝反対派の反対理由は従来主に3つの争点から成り立っている。
1つに、憲法20条との問題から反対を唱える者。
2つ目に、他国との外交関係を理由に反対する者。(ここには中国等への進出企業が自らの利益の為に中国の代弁をする場合等も広く含む。)
3つ目に、「歴史認識」や「被害者への同情」と言った感情論の議論である。(逆に我が国の戦没者遺族がA級戦犯とされた人物と合祀される事を嫌うなどの理由もここに含める。)
個々の批判は全てにおいて一定の説得力を持つが、いずれにしてもこの問題を議論する際に最も始末に負えないのが、それぞれの問題を混同し、まとめて論じようという姿勢を取る者が居る事である。
例を示すと、憲法問題であると主張する者と「どうすれば20条に抵触しない参拝方法があるか」を論じている際に、『法的に問題が無ければ被害者の感情は無視しても良いのか』等と声を荒げる方々、「A級戦犯とされた方が赦免され後に外務大臣に就任している等の理由から、諸外国との外交問題は解決しているのではないか?」という賛成派の意見に対して同じ賛成派の中から『そもそも東京裁判は連合国の報復であり・・・』等と外交とかけ離れた感情論を展開する方々、遺族の感情を論じている際に『そのような考え方では日本は世界から孤立する』等と外交論に話が飛んでしまう方など様々である。
こうした論者と遭遇した苦い経験は、この問題の賛成派反対派問わず、相応の論証力のある方なら一度や二度では無いはず。
感情論で靖国参拝に反対する方は、安易に憲法の話にまで飛躍しない方が良い。憲法上問題なのだと言う方は、安易に他国の主張と同調すべきではない。外交を論じる方は、安易に一般民衆の個別の感情を混同させるべきではない。あくまで、靖国問題は、
1・憲法上問題があるか?
2・世界の外交慣習上問題点はないか?
3・個々の感情的対立の中で諸外国はどのような処理をしているか?
といった点で個別に議論すべきだろう。
いずれの点の1つでも、反対者が説得力ある論理で完全勝利すればそこでこの問題は終結し、いずれのポイントでも逃げ道があれば参拝は続く事になる。
本書は、上記のような問題に対して「哲学的に論じる」と言う。しかし、これこそが正に最も始末に負えない方法、即ち諸問題の混合なのである。
結果的に、本書の内容は「靖国に反対する理由」が列挙されている「感情論」に該当する。その感情を有する事はそれとして正しい。しかし、その感情論で憲法20条の解釈は揺るがないし、その個別の感情を理由に我が国の外交を論じるのは些か無理があろう。
にもかかわらず、一般読者向けに「靖国問題」と銘打って、この時期にベストセラーになっているのは如何な物か。
多くのテーマにおいて、既に語り尽くされた考えもあり、或いは中国の外交感覚等の見識では少々未熟な点も見受けられる。専門外の方が専門外の点を一緒くたに論じた結果だろうか。台湾問題にしても、当然入れるべき登場人物の重要なプロフィール(彼が外省人と関わりが深い点等)が認識不足なのか意図的なのか記載されていない等、論法に乱暴な点もある。
本書を論拠に、否定派が靖国問題を語るなら、賛成派はその未熟な点を突いて逆に勢いづく事になる。この本が否定派の総意と受けた賛成派はもっと根元的な問題点を知る機会を逸するだろう。本書を靖国問題の入門書とした方は、争点を正しく認識できなくなる恐れがある。
少々厳しく採点したが、結局の所、個々の論点を一緒に論じよう、それを一冊のテーマとして出版しようという試みが失敗なのではないか。
「私が靖国神社を否定する○○の理由」等というタイトルなら、評価もまた別の物になっただろうが、本書が靖国問題の決定版の様に扱われるならば、賛成派反対派問わず余計な混乱の元になるのではあるまいか。

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2008/01/07 07:39

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2005/06/14 03:10

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