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紙の本
疾走 上 (角川文庫)
著者 重松 清 (著)
孤独、祈り、暴力、セックス、殺人。誰か一緒に生きてください――。人とつながりたいと、ただそれだけを胸に煉獄の道のりを懸命に走りつづけた十五歳の少年のあまりにも苛烈な運命と...
疾走 上 (角川文庫)
疾走(上)
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商品説明
孤独、祈り、暴力、セックス、殺人。誰か一緒に生きてください――。人とつながりたいと、ただそれだけを胸に煉獄の道のりを懸命に走りつづけた十五歳の少年のあまりにも苛烈な運命と軌跡。衝撃的な黙示録。【商品解説】
著者紹介
重松 清
- 略歴
- 1963年、岡山県生まれ。早稲田大学教育学部卒業後、出版社勤務を経てフリーライターに。「ナイフ」で坪田譲治文学賞、「エイジ」で山本周五郎賞、「ビタミンF」で直木賞を受賞。著書多数
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書店員レビュー
重松清作品において、「異質」と…
丸善札幌北一条店さん
重松清作品において、「異質」と言って過言でない。
直木賞受賞作である「ビタミンF」、ドラマ化され人気を博した「とんび」等、多くの作品で人と人とのつながりを描いている作者。
そんな作品に心打たれた方も多いはず。
一方、本作「疾走」には、そういったものが一切ない。
物語全体が二人称で語られ、主人公の少年を突き放す。
次々に起きる不幸な出来事、見出すことのできない救い。
それでいて、読み進める手が止まらない。
本作だけを読んで重松清を知ってほしくはないが、重松清を語る上で避けては通れない作品だろう。
R
紙の本
加害者を見る角度
2008/09/15 10:32
11人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:kumataro - この投稿者のレビュー一覧を見る
疾走 重松清 角川文庫
私とこの作家は経験と発想が似ています。この内容で私も物語を書きたいと思っていたことがあります。そこに興味をもちこの本を読んでみることにしました。冒頭から続く思い出話の設定。誰かが説明をしているのですが、それが誰なのかはまだわかりません。兄なのか父なのか。読み終えたときそれがそのいずれでもないことがわかりました。 ただいま70ページ付近。物語が暗い。文章で情景を表しだす力が足りない。風景シーンは不要ではないかとさえ感じます。また、設定も不自然で苦しい。主人公中学生男子は、現実には本のなかのような行動はできないし、発言もありえません。暖かい家族の和がテーマとなっています。父が父らしく、母が母らしく、兄が兄らしく生きていけば、不幸は起こらなかった。人は弱い、弱さを克服して強くならなければ不幸が襲ってくる。
あたりまえのテーマを定める。そこが物語作りのきっかけ。登場人物をイメージして、人物に弱さをふりかけていく。いろいろないじめや残虐シーンがこと細かく羅列されていましたが違うと思う。私はこの素材を別の角度から静かに考えました。
紙の本
どんよりする。。。
2020/12/17 23:00
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:chieeee - この投稿者のレビュー一覧を見る
救われない物語。まだ上巻でここまで落ちると下巻を読むのがしんどくなる。ここから主人公に幸せが訪れれますように。家族ってバラバラになるとどこまでも弱い存在ですね。父親も母親も守るべき物や者がなくなり、どんどん弱くなっていく景色を中学生の主人公が見てしまう事が一番不幸な事。そして愛した子供が壊れていく様を見る親もまた不幸。気が滅入る物語なので注意が必要。
電子書籍
重い
2015/10/29 20:54
1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:なおこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
重松清先生の作品の中でも救いがないかんじのかなり重い作品です。
ずいぶん前に映画化もされてて、そちらも観ましたが原作のほうがやっぱりいいですね。
紙の本
曇り空の中にいるよう。
2014/01/28 21:45
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:BACO - この投稿者のレビュー一覧を見る
ちょっと暗く、重い。
前半からずっと曇り空のイメージとなる。
相変わらず思春期の少年少女の描写が独特で、深層心理的な表現が垣間見れた。全体的に投げやり的な人物像が印象に残った。