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菊と刀 日本文化の型 (講談社学術文庫)
第二次大戦中の米国戦時情報局による日本研究をもとに執筆され、後の日本人論の源流となった不朽の書。日本人の行動や文化の分析からその背後にある独特な思考や気質を解明、日本人特...
菊と刀 日本文化の型 (講談社学術文庫)
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商品説明
第二次大戦中の米国戦時情報局による日本研究をもとに執筆され、後の日本人論の源流となった不朽の書。日本人の行動や文化の分析からその背後にある独特な思考や気質を解明、日本人特有の複雑な性格と特徴を鮮やかに浮き彫りにする。“菊の優美と刀の殺伐”に象徴される日本文化の型を探り当て、その本質を批判的かつ深く洞察した、第一級の日本人論。(講談社学術文庫)
菊の優美と刀の殺伐。今も輝く不朽の日本論日本人の精神生活と文化を通し、その行動の根底にある独特な思考と気質を抉剔。「恥の文化」を鋭く分析し、日本人とは何者なのかを鮮やかに書き出した古典的名著【商品解説】
目次
- 第1章 研究課題――日本
- 第2章 戦争中の日本人
- 第3章 「各々其ノ所ヲ得」
- 第4章 明治維新
- 第5章 過去と世間に負目を負う者
- 第6章 万分の一の恩返し
- 第7章 「義理ほどつらいものはない」
- 第8章 汚名をすすぐ
- 第9章 人情の世界
- 第10章 徳のジレンマ
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紙の本
評すまでもない名著
2009/10/09 04:07
15人中、12人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:LR45 - この投稿者のレビュー一覧を見る
日本人とは一体何か?一体どんな性格を持った民族なのか?ということを問うた書物はたくさんある。
高名な学者や知識人の著作がその多くを占めるのではなかろうか。
そんな中で、アメリカ人の著者が戦後すぐの昭和21年に発表したこの「菊と刀」が60年以上経った現在でもいまだに忘れ去られた書物とならないのはなぜか。
その最も大きい要素は、日本人以外の日本とは全く文化を異にする人間が日本を考察していることではないかと考える。
日本人が日本人について論じるとき、読む側も書く側も日本人という枠を超えることが出来ないのではないか。
その点で、本来日本と縁もゆかりもないルースベネディクト女史が、完全に日本外からの視点で日本を観察し考察しているということが賞賛に値すると思うのである。
また、もう一つ大きな要素として菊と刀で取り上げられている記述の多くが、自分の体験、あるいは自分が知る先祖の体験談に合致するという点がある。
中には時代の流れの中で変わっていってしまったものもあるが、そのようなものでも祖父母の話の中にある日本人像とは合致する。
つまり、それは日本というものをきちんと捉えることが出来ているということの裏返しだと思うのだが、この点でも評価に値する。
菊と刀の本文中によく出てくる記述として、「私たちアメリカ人には到底理解しがたいことであるが~」という下りがある。
このような対比がよく行われているので、日本人のどういった考え方がいわゆる日本的と言われる考え方なのか、「ガイジン」とは違う特殊な考え方なのか、具体例が示されているのは理解を助け読みやすくしている要因だと思う。
私個人の中では、長年菊と刀は難しい本だというイメージが先行していた。
確かに簡単な本ではないかもしれないが、内容の濃さを考えればとてもわかりやすい文体とロジックの展開になっていると思う。
細かい部分で明らかな事実誤認などがあるので、全てを鵜呑みにするのは危険だが、そのような危険性がリスクとして成立しないほどの出来であると評価したい。
日本が変わっていく中で、日本人は何を手に入れ、何を失うのか、両親、祖父母の世代の日本人は一体どういう思考パターンを持っていたのか。
菊と刀に書いてあることが全てではないが、日本が古来持っていた文化をもう一度立ち止まって考えてみるのもいいのではないか。
例えば、妻は一歩下がって素直に夫の言うことに従え、それが美徳だ、などと今言えば、男尊女卑だと非難されるだろうが、そういった男尊女卑の文化はおかしいといって男女平等がまかりとおるようになって、我々は何を得て何を失ったのか(私は男尊女卑が正しいと言っているわけではない、あくまで一例として。念のため)、立ち止まって考えてみてもいいのではないか。
私個人にとっては、菊と刀との出会いは、そういうことをあらためて考え直すいい機会となった。
全13章から構成されており、1章平均30ページ程度である。
どこから読んでもほとんど問題ないように作られているように思える。
私自身、途中から読み始めたが、他の章を読んでないために内容が理解できないという苦労をした記憶はない。
短い章では15ページ程度の章もあるので、取っつきやすいと思う。
私個人の個人的な評価としては、数年に一度出るか出ないかというレベルの本という評価をしている。
これほど読むのに費やすエネルギーと得られる情報の効率がいい書物は初めてかもしれない。
書評は所詮自分の評価の域を出ないが、この菊と刀に関しては、日本という得体のしれないものを考えるとき、何をおいても必読の本だと言い切れる。
紙の本
歴史に残る日本人論の第一級の書です!
2020/02/28 11:26
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、ルーズ・ベネディクト氏によって第二次世界大戦の頃に執筆され、その後も私たち日本人に大きな影響を及ぼした不朽の名作とも言うべき日本人論の一冊です。同書では、私たち日本人がもっている特性や行動特徴を細かく分析し、その背後にあると思われる思想や思考方法、さらには信仰などを見事に描き出した作品となっています。これが日本人ではなく、アメリカ人という外国人によって書かれたというところが非常に興味深いところでもあります。
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アメリカの懐の深さを知る
2015/12/11 22:20
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:森のくまさんか? - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書を読んで アメリカの懐の深さを実感しました。
日本と太平洋戦争をしていても
アメリカは本書のような研究を継続し、
片や日本では英語は敵性語ということで
英語を勉強することができなかったです。
確かに 本書にある日本人論には
そんなのあるわけないやん とつっこみを
入れたくなる記述もありますが
日本に行かずによくこれだけの書を書けたことに驚きを感じました。
何かを成し遂げるのに相手を知るということの重要性も実感しました。