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石原吉郎詩文集(講談社文芸文庫)
  • みんなの評価 5つ星のうち 4.4 9件
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  • カテゴリ:一般
  • 発行年月:2005.6
  • 出版社: 講談社
  • レーベル: 講談社文芸文庫
  • サイズ:16cm/307p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:4-06-198409-8
文庫

紙の本

石原吉郎詩文集 (講談社文芸文庫)

著者 石原 吉郎 (著)

石原吉郎詩文集 (講談社文芸文庫)

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みんなのレビュー9件

みんなの評価4.4

評価内訳

  • 星 5 (2件)
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  • 星 2 (0件)
  • 星 1 (0件)

紙の本

かぜをひくな。

2006/09/22 16:49

10人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:和田浦海岸 - この投稿者のレビュー一覧を見る

栗林忠道著「栗林忠道 硫黄島からの手紙」(文芸春秋社)を読みました。家族に宛てた手紙がそのままに並べられております。
読了してから、私に石原吉郎の詩が思い出されました。
それは、こんな詩です。
題は、「世界がほろびる日に」。
 世界がほろびる日に
 かぜをひくな
 ビールスに気をつけろ
 ベランダに
 ふとんを干しておけ
 ガスの元栓を忘れるな
 電気釜は
 八時に仕掛けておけ
今回
紹介する文庫には、最初に「詩の定義」という2ページほどの文があります。それは詩を書きはじめてまもない人たちの集まりで「詩とは何か」という質問を受けて、返答に窮することが、まず書かれておりました。
この問いについて、こう書かれております。
「答えはない。しかし、それにもかかわらず、問いそのものは、いつも『新鮮に』私たちに問われる。新鮮さこそ、その問いのすべてなのだ。 ただ私には、私なりに答えがある。詩は、『書くまい』とする衝動なのだと。このいいかたは唐突であるかもしれない。だが、この衝動が私を駈って、詩におもむかせたことは事実である。・・・」
石原吉郎は昭和14年。24歳で召集令を受けます。
終戦の昭和20年が30歳でした。そこから38歳までソ連に抑留されております。昭和28年に帰国でき。12月1日に日本へ上陸したのでした。
最初に引用した詩「世界がほろびる日に」ですが、
まるで、すぐにわかるようで、それでいて理解を拒む詩のようです。
そこにあるのが「『書くまい』とする衝動」ならば、
私には、栗林忠道氏の「硫黄島からの手紙」が
書かれなかった詩の大切な箇所を、引き継いで、語りはじめたような錯覚を覚えました。
ほんとうは、私は「栗林忠道 硫黄島からの手紙」
を紹介しようとしたのです。
その「硫黄島からの手紙」は、
「◎此の手紙は他人の眼に絶対にふれさせぬ事又内容をしゃべらぬ事」と 手紙の最初にあります。
それから毎回、いつ戦死してもおかしくはない状況のもと、最後の手紙として書き継がれていきます。
手紙の内容は、詩「世界がほろびる日に」の2行目以降の言葉が
家族へと、ていねいに、やさしく書かれていくのでした。
私は、石原吉郎の「『書くまい』という衝動」を
栗林忠道によって書かれた手紙から、どうやらやっと知ることになったような気がしました。
それは、詩の円環が、ゆっくりとつながってゆくような、
そんな偶然に立ち会っているような気持ちを抱きました。
私は、ここで 石原吉郎の本を取り上げながら、
「栗林忠道 硫黄島からの手紙」をお薦めしております。

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2006/11/28 23:16

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2018/08/05 22:10

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2011/09/19 22:36

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2011/10/15 22:12

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2011/05/22 23:09

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2011/11/26 00:00

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2016/01/13 21:46

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