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商品説明
人間の本性に根ざす「殺人衝動」とは? 性と幻想に彩られた連続殺人から、母殺し、子殺し、大量殺人まで、犯罪に表れた赤裸々な欲望をとおして、万人の深奥に潜む「内なる悪」を究明する。【「TRC MARC」の商品解説】
性幻想による大久保清や宮崎勤の殺人、フランスの悲しい連続殺人鬼から、親殺し・子殺し・母子心中、病や宗教による大量殺人・戦争まで。
ラカン派の精神科医が迫真の筆致で事例を追い、人間に根ざす「殺人衝動」を徹底的に分析する。【商品解説】
目次
- 第1部 性と幻想
- 第一章 性幻想による連続殺人
- ・増加する連続殺人 ・残された「刻印」
- ・「正常」に潜む倒錯 ・大久保清の事例
- ・象徴的な攻撃 ・二重生活 ・引き金となる事件
- ・「原父」のイメージ ・連続幼女誘拐殺人
- ・本当に性的動機なのか ・成人女性の「代替物」
- ・「解離性家族」の中で ・ビデオ収集強迫の意味
- ・障害と被害関係妄想 ・祖父再生の儀式
著者紹介
片田 珠美
- 略歴
- 〈片田珠美〉1961年生まれ。パリ第八大学精神分析学部でDEA(専門研究課程修了証書)取得。日生病院神経科医長を経て、現在、神戸親和女子大学教授。著書に「オレステス・コンプレックス」など。
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紙の本
■目次
2006/04/19 16:25
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投稿者:トランスビュー(発行元) - この投稿者のレビュー一覧を見る
第一部 性と幻想
第一章 性幻想による連続殺人
増加する連続殺人/残された「刻印」/「正常」に潜む倒錯/大久保清の事例/象徴的な攻撃/二重生活/引き金となる事件/「原父」のイメージ/連続幼女誘拐事件/本当に性的動機なのか/成人女性の「代替物」/「解離性家族」の中で/ビデオ収集脅迫の意味/障害と被害関係妄想/祖父再生の儀式/フェティシズムの構造/去勢の脅威/希薄な性欲と多形倒錯
第二章 拒絶された男の記録
国境を越える連続殺人/生母の拒絶/最初の性的攻撃/第二の拒絶/要求の二重構造/自分が何者なのかわからない/予言的事件/犯行様式の進展/模範犯の脱獄/<娼婦>を見る/一連の<儀式>/失敗した<狩り>/<成熟した>殺人犯/浮かび上がる連続殺人犯の影/逮捕/モンタージュ写真のまちがい/戻ってきた連続殺人犯/パニックに陥ったパリ/一致したDNA/動機なき殺人/「衝動」の解明/<娼婦>の意味/誰のものでもない<母>/乳房とフェラチオ
第三章 性と幻想
虐待と幻想/性行為の目撃/トラウマの<心的>現実性/三つの<原幻想>/幻想に駆り立てられた殺人/一線を越えさせるもの/幻想に組み込まれた欲望
第二部 親と子の深層
第一章 なぜ子供を殺すのか
希求される<母>/神話の中の子殺し/メディア・コンプレックス/子殺しにおける父と母の割合/動機の五つの分類/攻撃性の置き換え/子殺しの累計/母親による子殺しの特徴
第二章 母子心中
母親の自殺を伴う子殺し/強い母子一体感/役割の逆転/「死んだほうが幸せ」/「母性」の重荷と拡大自殺/日本の母子心中の特徴/東京都二十三区内の親子心中/日本人の行動規範と社会的孤立
第三章 なぜ親を殺すのか
エレクトラとオレステス/ハムレットの衝動/母との性交/オレステス・コンプレックス/母殺しの実態/母殺しの三つの要因/家族力動と性的葛藤のケース/男の子にとっての母親と娼婦/復讐としての殺人/精神疾患と母への依存/「父」と「結婚」の問題/遷延したエディプス状況
第三部 病と神
第一章 病と大量殺人
なぜ関心が低いのか/大量殺人と連続殺人の違い/大量殺人の定義/大量殺人の実態と犯人像/四つの動機/復讐としての大量殺人/家族大量殺人の構造/なぜ、かくも多くの人々を殺すのか/共通する他責的傾向/喪失の脅威/コピーキャット現象/心理的孤立/精神医学的視点から/被害妄想/「投射」の機制/自殺願望から大量殺人へ/自殺と他殺を分けるもの
第二章 神の名のもとに
宗教戦争とセクトの集団死事件/フロイトの宗教の定義/宗教幻想の実態/「父殺し」の仮説/トーテムとタブー/一神教の成立/神と悪魔/宗教と強迫神経症/宗教における攻撃と殺人
むすび 内なる悪を見つめて
あとがき
参考文献