「honto 本の通販ストア」サービス終了及び外部通販ストア連携開始のお知らせ
詳細はこちらをご確認ください。
このセットに含まれる商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
関連キーワード
あわせて読みたい本
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
紙の本
ただのグルメ本じゃ無いぞ!!
2005/06/29 12:44
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ひろし - この投稿者のレビュー一覧を見る
人生を楽しむ達人、さとなおさんの「沖縄やぎ地獄」に続く沖縄本だ。基本的には、食の面から沖縄を満喫する方法が書かれている。が。この本を、そこらのグルメ本と一緒だと思ったら大間違いなのだ。取り上げた食材に対する掘り下げ方が、ハンパでは無い。島豆腐なら自分で作ってみるところから。沖縄モズクなら実際に海に入って採って来る所から。幻の泡盛なら、醸造元を尋ねてその由来まで調べてしまう。本書で紹介されている泡盛に、「南雪」と言う銘柄の物がある。石垣島のお酒なのに、名前に雪?と奇異に思われるかもしれない。でもこの泡盛に纏わる物語を読めば、何と素晴らしい名前を思いついたのだ!と感心してしまう。いや、感動して涙さえ滲んでしまった。この物語を知れただけで、この本買って良かったと思えた。いやマジで。
何しろ、薄っぺらい事はしない。その本質を深く理解し、進化形までをも深く探求して紹介してくれる。何しろ地元沖縄の人でさえ知らない、離島での究極の楽しみなんかも紹介してくれるのだ。こう書くと、何だかコムズカシイ本のように思ってしまうかもしれない。それも、全く違う。とにかく、笑える。電車で読むのはちょっと危ないくらい、げらげら笑える。奥さん優子さんとの掛け合いは、まるで上方漫才のよう。げらげら笑っているうちに、すっと本の中に吸い込まれてしまう。さとなおさんの本はみんなそう。まず笑わせてくれる。そしてこちらが本に引き込まれ心を開いた絶妙のタイミングで、つぱーんとメッセージを投げ込んで来るのだ。だからいつもさとなおさんの言葉は、こちらの心を掴んでしまう。独特の鋭い視線で物事の本質を見極め、旺盛な探究心と行動力とを持って対象物の魅力を最大限に伝えてくる。そして何より、お腹から笑わせてくれるサービス精神!!それゆえ、ただの情報本では無い、上等のエンタテイメント本になっているのだ。
ただ本書を読んだが為に仕事が手につかなくなり、自分の人生を改めて沈思黙考してしまう、という弊害はあるのかも、知れない。・・・はぁ・・・はてるまじま・・・。