紙の本
お金持ち哲学
2018/09/18 15:12
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ごまたまご - この投稿者のレビュー一覧を見る
虫の音に秋の訪れをここちよく感じながら、本を読んでいます。実用的な要素が多分にあり。クローズドエンド型投資信託やふるさと納税、非居住者など分かりやすく書いてあって勉強になります。とても、満足しています。
紙の本
努力の伝説
2005/09/23 20:30
14人中、14人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:北祭 - この投稿者のレビュー一覧を見る
本多静六翁は、慶応二年、埼玉県の片田舎に生まれ、十一歳のときに父を失い、百姓や米搗きをしながら苦学、十九の春に東京山林学校(東大農学部の前身)に入学した。ところが、第一期試験に落第、悲観して古井戸に投身したが死に切れず、思い直して決死的勉強の末、優秀な成績で卒業。その後ドイツに留学、わが国最初の林学博士となり、帰国後、東京帝大農学部の助教授となる。日本の林学の父とうたわれ、その著書は三百七十冊余り。国家公園事業に尽力するなど、多大な功績を残している。
ここからが凄い。本多静六翁は、東京帝国大学教授として教鞭をとるかたわら、独特の方法で蓄財に励み、やがて東京・淀橋区の最高多額納税者になるほどの巨富を築くのである。そして停年退職のときに、その財産を匿名で公益のために寄付してしまい、もとの貧乏生活に戻る。伝説の億万長者といわれる所以である。(渡部昇一著『読書有訓』p150に拠る)
実業之日本社はこのたび本多静六翁による人生訓の名著三作(『私の財産告白』『私の生活流儀』『人生計画の立て方』)を新しい廉価装訂で復刻した。本書は、本多翁が八十六歳でこの世を去る前年に書かれた一冊。本多翁は自序でこう語りかける。
<いまここに、長い過去をかえりみて、世の中には、あまりにも多く虚偽と欺瞞と御体裁が充ち満ちているのに驚かされる。私とてもまたその世界に生きてきた偽善生活者の一人で、いまさらながら慙愧(ざんき)の感が深い。しかし、人間も八十五年の甲羅を経たとなると、そうそう うそいつわりの世の中に同調ばかりもしていられない、偽善ないし偽悪の面をかなぐりすてて、真実を語り、「本当のハナシ」を話さなければならない。>
<ことに財産や金儲けの話になると、在来の社会通念において、いかにも心事が陋劣(ろうれつ)であるかのように思われやすいので、本人の口から正直なことがなかなか語りにくいものである。金の世の中に生きて、金に一生苦労しつづける者が多い世の中に、金についての真実を語るものがない少ないゆえんもまた実はここにある。
それなのに、やはり、財産や金銭についての真実は、世渡りの真実を語るに必要欠くべからざるもので、最も大切なこの点をぼんやりさせておいて、いわゆる処世の要訣を説こうとするなぞは、およそ矛盾もはなはだしい>
本多翁は、素寒貧の身から如何に財産を積んでいったのか、その顛末をざっくばらんに披露する。ここで書いておきたいのは、本多翁の蓄財の動機である。本多翁は学生時代、ひどい貧乏生活によって苦痛と屈辱をなめさせられたのだという。そこで「なんとしてもこの貧乏生活から脱却しなければ、精神の独立も生活の独立もおぼつかない」「経済上の安定なくして精神の安定なし」と考え「貧乏征伐」の決意を固める。この「貧乏征伐」という言葉が心に強く響く。
そして、本多翁がまずはじめに行なったのが<本多式「四分の一」貯蓄>である。月給その他の決まった収入の四分の一を何がなんでも貯金するという手法。本多翁はいう。
<何人も「貯蓄の門」をくぐらずに巨富には至り得ない>
平凡である。しかし、平凡なゆえに、「蓄財」の結果よりも、そのために必要な「不断の努力」という精神の尊さが浮びあがる。
投稿元:
レビューを見る
お金を増やす第一の基本は「貯蓄」であるという,聞いてしまえば当たり前だけど疎かになりがちなことを思い出させてくれます。有名な「四分の一貯蓄法」を実践したのちに投資に打って出て巨万の富を築き晩年は財産のほとんどを慈善事業に寄付するという元祖ビル・ゲイツ的な男が日本にいた!それもゲイツの数十年前に!
正直感動しました。
この本は私の資産運用のバイブルです。
投稿元:
レビューを見る
お金にに対する考え方などが書いているかと思い読み始めたが、いやいやそれだけでは無く、仕事をしていく上で参考になる事も多く書かれていた。実に勉強になる本。岡本さんが解説を書かれていたのにもびっくり。
2007/09/30
投稿元:
レビューを見る
この本に出てくる「本多静六博士」という人は、大学教授で億万長者になった人。大学教授ったって、国立大学の教授だから要は「公務員」だ。つまり、「公務員」が億万長者になったって話。しかも、そのノウハウは決して突拍子なものではない。当たり前のことを「コツコツ」とこなせばよい。「人生即ち努力、努力即ち幸福」がこの人の座右の銘。「ホリエモン」の真似はできないが、この人の真似ならできるかもしれない。現在に至るまで数々の成功者が座右の書と崇めてきた理由がよくわかる。「普通の人」でもコツコツ努力すれば報われるかもしれない。まさに、「複利の法則」を地で行った人だ。その言葉には、実績に裏打ちされた圧倒的な説得力がある。
投稿元:
レビューを見る
激動の時代に一財産を築いた本田静六の書いた財産哲学。
著者の本職は教授。
教職の身でありながらこれだけの財産を築いた秘訣は、質素倹約だけではなく、一度決めたことをやり通す信念にあるのだろう。
給与の4分の1を天引きにして貯金するということをしているが、これなど数ヶ月は誰でも出来るだろうが、一生続けていることがものすごい。
私の場合は、確かに貯金はそれなりに溜まっているが、これは意図せず溜まったものではない。
ある決まりに基づいて続けていくことが出来れば、良い金に変わっていくだろう。
簡単に真似は出来ても続けていくことが難しい。
読後に身の引き締まる思いがした。
その偉大な力を身につけて精進していこう。
投稿元:
レビューを見る
本多静六さんの人生哲学を学んだ。
この本を読んで、せっかくの1回きりの人生なんだから、
自分しかできないことを社会に残したい、役立てたいと思った。自分の人生への影響大。1/4まで行けないけど貯金しなきゃなぁと思いました。
投稿元:
レビューを見る
----------------------------------------------
▼ 100文字感想 ▼
----------------------------------------------
金儲けは理屈でなくて、実際であると説く。計画でなくて、
実際であり、予算でなくて、結果であると。なにやら難し
いが、その秘伝は、根本的な心構えの問題なのですね。
今に通じる資産運用法とリーダーシップを教えてくれる。
----------------------------------------------
▼ 5つの共感ポイント ▼
----------------------------------------------
■大切なのは雪だるまの芯。はじめはホンの小さな玉
でも、その中心に玉ができると、あとは面白いように
大きくなってくる
■私の財産成功は株式と土地山林であった。株式は
「二割利食い、十割益半分手放し」という法で押し通
した
■幸福とは、自分自身の努力と修養によって得られ、
感じられるもの。与えられるものではない
■何事にも「時節を待つ」ということだ。焦らず、怠らず
時の来るのを待つということだ。投資成功にはとくに
このことが必要である
■人生の最大幸福は職業の道楽化にある。職業を
道楽化する方法はだた一つ。勉強に存する。努力
また努力のほかない
投稿元:
レビューを見る
「金儲けは理屈でなくて、実際である。計画でなくて、努力である。予算でなくて、結果である。」
「投資の第一条件は安全確実である。しかしながら、絶対安全をのみ期していては、いかなる投資にも、手も足も出ない。だから、絶対安全から比較的安全、というところまで歩み寄らねばならぬ。」
「人生の最大幸福は職業の道楽化にある。富も、名誉も、美衣美食も、職業道楽の愉快さには比すべくもない。」
「『天才マイナス努力』より、『凡才プラス努力』のほうが、必ず勝てる。」
投稿元:
レビューを見る
PP500
ポイントは、
・四分の一貯金:収入の四分の一を天引きで貯金する。
・株式投資法:二割で利食い、高騰したときは2倍で半分を利益確定し、残りは適当にする。
ぐらいかな。
あとは現在の環境には合わないような気がします。
投稿元:
レビューを見る
人生計画の立て方を読んで感銘し、続けざまに読んでみました。感動すらさせられます。
その生き方に敬礼したくなります。
冒頭のメッセージに先ずノックアウトされました。
職業道楽という言葉、素晴らしいですね。
冒頭メッセージ
・金儲けは理屈ではなくて、実際である。計画でなくて、努力である。
予算でなくて、結果である。
その秘伝はとなると、やっぱり根本的な心構えの問題となる。
・金というのは重宝なものだ。ところが、世の中には、往々間違った考えにとらわれて、
この人生に最も大切な金を頭から否定してかかる手合いがある。
・投資の第一条件は安全確実である。しかしながら、絶対安全をのみ期していては、
いかなる投資にも、手も足も出ない。だから、絶対安全から比較的安全、
というところまで歩み寄らねばならぬ。
・人生の最大幸福は職業の道楽化にある。
富も、名誉も、美衣美食も、職業道楽の愉快さには比すべくもない。
構成は、
1:私の財産告白
本多氏のお金の貯め方・殖やし方
2:私の体験社会学
今までの体験談
著者のスタンスは、「好景気、楽観時代は思い切った倹約貯蓄」
「不景気、悲観時代には思い切った投資」というものでした。
一番感銘を受けた職業道楽という言葉については、以下説明があった。
職業を道楽化する方法はただ一つ、勉強に存する。努力また努力のほかはない。
〜 一意専心努力するにおいては、早晩必ずその仕事に面白味が生まれてくるものである。
〜 なんでもよろしい。仕事を一所懸命にやる。職業を道楽化するまでに打ち込む、これが
平凡人の自己を大成する唯一の途である。
〜 職業戦術は、仕事に追われないで、仕事を追うこと。
今日の仕事を今日片付けるのはもちろん、明日の仕事を今日に、
明後日の仕事を明日にさらに進んでは今日にもひきつけること。
んー、深いですね。
投稿元:
レビューを見る
この一年、ビジネス書を多く読むようになりましたが、
正直、お金に関する本は避けてきました。
成功者(お金持ち)と呼ばれている人たちは、
企業の経営者に代表されるような人たちのイメージがあり、
松下幸之助さんのように、哲学的なことを説いている人物の本は
とても参考にさせていただいていますが、
自分が実践することはあまりないと思いました。
(特にお金に関することは…)
しかし、著者の本多静六さんは大学の教授という
経歴にもかかわらず、
なぜ?という思いから、読んでみたい気持ちがわきました。
共感できる部分が多くありましたが、現在の自分にとって、
多少実践に移すのに難しいと思われるところもありました。
また、時をおいて読むと、感じ方が変わりそうです。
本質をついているその内容から、私の理解力不足を差し引いて、
★4とさせていただきます。
■私が共感したのは…
・健康も大切、教育も大切、
しかし、世間でその中でも最も大切だと早合点している
財産だけは全く不用で、
それよりももっともっと大切なのは、
一生涯絶えざる、精神向上の気迫、努力奮闘の精神であって、
これをその生活習慣の中に十分染み込ませることである。
(P.61)
・人生における七転び八起きも、
つまりは天の与えてくれた一種の気分転換の機会である。
これを素直に、上手に受け入れるか入れないかで、
成功不成功の分かれ目となってくる。(P.110)
・失敗なきを誇るなかれ、必ず前途に危険あり。
失敗を悲しむなかれ、失敗は成功の母なり。
禍を転じて福となさば、必ず前途に堅実なる飛躍がある
(P.121)
・人生の最大幸福は職業の道楽化にある。
…すべての人が、おのおのの職業、その仕事に、
全身全力を打ち込んでかかわり、
日々のつとめが面白くてたまらぬというところまでくれば、
それが立派な職業の道楽化である。(P.186)
・「天才マイナス努力」には、
「凡才プラス努力」のほうが必ず勝てる。(P.190)
・本当に勉強し、本当に実力を養うもののためには、
その進むべき門戸はいつも開かれている。
努力の前に閉ざされた扉は一つもない。(P.193)
■私のアクション
・本業とは別に、自分の足しになり、
勉強になることを継続していく。
(読書であり、そのアウトプットは、そのひとつである。)
・自分自身への投資と平行して、貯蓄もしていく。
著者の本多氏の言葉ではありませんが、
巻末の解説での岡本吏郎氏による
読書についての記載が印象的でした。
読書とは基本的に「共感」という感情を軸に行われる知的作業だ。
たとえ知識を得ることを目的とした読書でも、
既存知識や共感といったトリガーがなければ、
読書という行為は成り立たない。
したがって、一冊の本を読んだあとに、
私たちが味わう読後感とは、
煎じ詰め��ば、共感できたか共感できなかったかという感情が
根元にあるといってよい。(P.212)
これが読書の本質ですね☆
投稿元:
レビューを見る
本田氏とは時代は違えど、財産を増やした先人の言葉には説得力があった。「常に社会情勢を見守れ」「勉強の先回り―仕事に追われないで、仕事を追え」Twitterで世間の関心事ベクトルを追えるのを活かさない手はない。
投稿元:
レビューを見る
昭和25年ごろ書かれた本。
東大の教授だった著者が、いかにしてお金をためたのか?と言う方法とその理由を書いた本。
一番気に入ったのが、給料の1/4を貯金して現在の500万円程度になるまで貯金し、そのお金で株式などに投資をしている事。
1/4の貯金は苦しいが、そこで耐えたれるかがその後の
運命の別れ道。
もっと早く読んでおけばよかったと思う本。
息子が大学生、社会人になったらプレゼントしたいと思った。
投稿元:
レビューを見る
あまり知られていない著者だと思いますし、著作だと思いますが、非常な良書です。
財産を持つことにのみ固執するマネー本が横行する昨今ですが、一線を画す格式と理性を感じる蓄財の参考書。
残念なのは、時代背景があまりに今と異なるということ。