紙の本
日本版のブリタニカは全く違った
2018/07/02 21:23
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投稿者:猫草 - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者の奥さんもファンだという、ハリウッド男優のトム・クルーズは載っていないらしい。
でも無名の政治家、たとえばリンカーンのゲティスバーグの演説で有名なスピーチの基調演説を執り行っていたという、もはやほとんどの人は知らないであろうエドワード・エヴァレットは学歴までくわしく載っている。
まあでも百科事典ってそういうものだよね。
私も解説者にならってCD版のブリタニカを買ってみましたが、日本版はこんなに面白くなかったというより、ここに初回された面白い項目のほとんどが載っていなかったのが残念。
特に面白かったグラハムクラッカーや姦淫聖書なんて、話どころか項目すらない。
ウィキペディアのほうがよっぽど詳しく教えてくれました。
紙の本
世界一頭のいい人間になろうとして「ブリタニカ百科事典」全32巻を読破したオトコの読書日記
2006/02/21 09:13
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:SnakeHole - この投稿者のレビュー一覧を見る
世界一頭のいい人間になろうとして(つうのはまぁ半分冗談だが)世界に冠たる「ブリタニカ百科事典」全32巻,実に3万3千ページを読破した「エスクァイア」編集者の……読書日記。なんでもこのジェイコブズ氏,子供の頃は自分を「世界で一番頭がいい」と思ってたんだそうで,それが35歳になった今,知的レベルの低下は目を覆うばかり。そこで一念発起してこの壮挙……というか暴挙に乗り出した,とこういうわけなんだが……。
ブリタニカを読み進むまま,その見出し語(まぁ一部だが)をタイトルにして短いエッセイを綴りました,という体裁。覚えたばかりの知識をひけらかしては妻や同僚にヘキエキされ,頭が良くなったかと「高IQ者クラブ」(こういう嫌らしいモノがあるんだ,アメリカには)に入会し,例のみのもんたの番組のアメリカ版であるクイズ番組「クイズ・ミリオネア」に出演する。……いかにもユダヤ系アメリカ人っぽい屈折した傲慢さみたいなのが鼻につくトコロもあるが,それはそれとしてなかなか楽しい読み物ではあった。いや,そんなもの,拘置所に入ったときに読めばいいと……思わなかったわけぢゃないけどさ(笑)。
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「ブリタニカ百科事典」の全巻読破を企てた男の読書日記。薀蓄を知れば語らずにいられない。そしてクイズに挑戦せずにいられない。ちょっと笑える話。でも映画化ってどうするんだろう?
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A・J・ジェイコブズって人が頭をよくするために百科事典を読破するっていう本。百科辞典内の項目がけっこう多く紹介されていて、その所々にジェイコブズさんのジョーク?が入っていてなかなか飽きない内容。項目ごとに読めるからちょっとした暇つぶしにいいかもね。
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読者が世界一頭が良くなるというわけではない。
この本の筆者の話。あらすじは他の人が書いているようなので省略させてもらいます。内容はといいますと、主に雑学と歴史の裏話など。とにかく知識量は多い。
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面白い。一年間かけ百貨事典を通読するさまをユーモラスに記したエッセイ。とリビアの連発だが、それにとどまらず読み物として記述に工夫あり。家族や親戚とのエピソード、クイズ番組への出演などほのぼのかつ巧みな語り口で、ボリュームある本書を飽きさせず読ます。雑学の羅列が目的で無いため、楽しく読めた。
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ブリタニカ百科事典を全巻読破した男の話。いろいろな単語に関して、個人的なエピソードも交えながら日記形式で書いている。
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ブリタニカ百科事典(32巻)を読みこなしつつのエッセイ本。項目に挟み込むユーモアや身辺の話題が面白いので、文庫のくせに700ページあってもどんどん読み進めた。数をこなしていく快感には肯けるけれど、鹿島茂さんの解説の「ネットでブリタニカを取り寄せることにするか。全三十巻が一万円以下で買えるのがわかったのだから。」には勘弁してくれと苦笑した。
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ブリタニカ百科事典をすべて読みつくす。
辞書を辞書として使用するのではなく、「読み物」として読む。
果たしてその長い読書の後には何があるのか
この本自体も700ページと長めですが一気読みとはいかない
読書自体の楽しみを再確認させてくれるはずです。
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頭の良い人間になれるかどうかは記憶力の問題。 2006/10/08 著者は「エスクァイア」の編集者。
世界一頭の良い人間になりたいということで、素晴らしいアイデアを実行する。それは世界一の百科事典「ブリタニカ」を読破することでした。
日本人であれば、一度は「広辞苑」や「平凡社世界大百科事典」を読破するという「夢」を抱くものですが、たいていは夢で終わってしまいます。何が問題かというと、読む暇も体力も目や頭脳があっても、モチベーションが続かないのが大きな問題です。読んだ後、片っ端から読んだ記憶が無くなって何も残らない。そういうことが判って来るので、モチベーションが維持できない。
何のために読まなければならないのか、、。そういう不安がよぎるともうダメです。それにしても著者は、本当に凄い。33000ページも良く読めたなと思いますが、それにはもちろんモチベーションがあったことが要因です。そのモチベーションとは、ズバリこの本を書くことなのでしょう。
我々読者としては、わずか700ページのこの本を読むだけでも、充分雑学博士になれますけどね。
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神童と言われた男が『ブリタニカ』を読破を試み、そこから学んだことと今までの人生を書かれた本。一つの挑戦を通し、楽しみだけの読書ではなく、必要なものを読むといったことも学べたような気がします。
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ブリタニカ百科事典を全巻読破した男。記述はウィットにとんでいて面白いが、筆者のような「物知り」がいると「ウザい」と思われ、仲間外れにされそうだと思うが、それを煩く思わない周りの人間は懐が広いな、と感じた。
プレゼンのやり方は応用出来そうだな、と思った。後ろに索引が載っているのもいいな、と思う。
あと解説の鹿島茂氏が筆者に習ってわざわざ購入したというのも凄いな、と思った。
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愉快な本。その試みも、構成も。
百科事典を読むとはどういうことか。父の友人であるボブの寓話【fable(寓話)】と、1940年代のブリタニカに載っていた読者へのメッセージ【umlaut(ウムラウト)】と、Wの項目にきた著者の感想【Wise Men(賢者)】に尽きる。
これもまた過ぎ去る。しかし世界中の相互理解のために知識を増やそうという志と、多くの知識を詰め込んだことで得られた世界観という知恵は留まってくれるだろう。デカルトは斜視フェチだったとか、オポッサムには乳首が十三個あるという知識と共に。
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ブリタニカ百科事典を頭っから読んでいき、あらゆる知識を身につけようと企んだ筆者。積み上げると125センチにもなる百科事典の読書記録。
興味のある方は、図書館に行って、ブリタニカ百科事典が置いてある棚に行ってみよう。一冊棚からどっこいしょっと引き抜いて、適当なページを開くだけでも結構な腕力がいる。そしてでかいページに小さい活字がぎっしり・・・
そんな本を床屋にまで持ち込んで読んでいるから頭が下がる。
この筆者、雑誌編集者だけあって、座ってただ読んでるだけじゃなく、高いIQを持つ人たちしか入れない団体の集まりに潜り込んでみたり、ミリオネアに出てみたりと、やたらと行動的。
そんなこんなで、ブリタニカ中心の生活に家族や友人をを巻き込みつつ読書は進んでいく…
果たして世界一頭のいい人間になれるのか?そして筆者に念願の子供は授かるのか!?
やってることのバカバカしさ、アメリカンジョークたっぷりのちょっとケーハクな文体で、するする読める。と同時に、ブリタニカや関係各位(?)へ対する姿勢はだいたい誠実なので、読んでいて気持ちがいい本。
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1年間をかけてブリタニカ百科事典を読破する。この壮大かつ無謀極まりないプロジェクトに挑んだ男の記録です。筆者独自の単語の解釈と並行してする『子作り大作戦』の行方やいかに?という展開で面白かったです。
本書は、1人の人間が全32巻、3万3千ページにも及ぶ『ブリタニカ百科事典』を全巻読破するというなんとも無謀な挑戦を記録したものです。筆者がその決意にいたるきっかけは2つあって、1つはインテリのユダヤ人家庭に生まれ、15歳までは『自分は世界で一番頭がいい』と自認し、アイビーリーグ系の大学のひとつであるブラウン大学を卒業し、ジャーナリストとなってポップ・カルチャー系の世界に身を置くようになってから35歳に至るまで、はなはだしいまでの無知を自覚するようになったこと。
もう1つは妻の兄である義兄のエリックがずば抜けて頭の良い人間で、その彼にことあるごとに見下されるので何とかして見返してやりたいという一心からでした。そこでなぜブリタニカ百科事典なのかというと、筆者の父親が試みて、Bの箇所あたりで挫折したという話を聞き、
『父の遺志を継ぐ』
ということなのだそうです。こうして、壮大な旅がスタートするわけですが、この『読書日記』をつけていなければ最後まで辿り着くのは困難ではなかったかと僕は見ています。
最初は、トリビア的な知恵が増えていくことへの単純な嬉しさと、意外なことにゴシップに彩られた内容に驚きつつも、それが原動力となっていくことが案外多かったです。項目ごとに記されている単語を独自の視点でまとめていく著者に、新たな視点が出てきます。それが、
「ぼくの最大の課題の一つは、普段の会話の中に新しく得た知識をはさみこむことだ」
ということで、ありとあらゆる生活の場面でこれが登場することになります。その犠牲に一番多くなっていたのは彼の妻であるジュリーで、こんな彼を最初は忍耐強く受け止めているのですが、とうとうDVDを二人で見ているときにブチ切れることになります。
「関係ない薀蓄をたれたときと、映画を見てるときに関係ある薀蓄をたれたときは、罰金1ドル」
というルールを課せられてしまうのです。
そんな彼等ですが、夫婦生活のほうはうまくいっているようで、合間合間にはさまれる『夜の営み』に関する報告(よくこれを書くのを彼女が許したな…。)のなかにそれらのことが窺えるのです。ある程度読んだ量が進んでいくと、今度は筆者は自分と同等、もしくはそれ以上の人々から評価してもらいたくなり、様々な行動を起こしていきます。皮切りに筆者は「メンサ」(IQテストで上位2%の人間のクラブ)に入会し、さらには0.0001%の『メガ・ソサエティ』の会員に会いに行くのです。しかし、彼等との対話の中で筆者は
『相手の職業を尋ねてはいけない』
という鉄則を知ることになります。
そして、彼の軌跡の最大のハイライトは『クイズ・ミリオネア』への出場でしょう。その後半部、答えに窮した筆者が義兄のエリックにヒントをもらうところで…。結果はどうぞ出来ましたら御自身で確認していただきたいのですが…。筆者は『Z』のキーワードの中にある最後の言葉の解説を読み終えたあとで、
「一年がかりのプロジェクトを終えるのは何か悲しいもの」
と捉える一方で、ある結論に達するのです。それは
「(中略)知識と知性は同じものではないが、同じ界隈に住んでいるのを知っている。ぼくは学ぶことの素晴らしさをふたたび知ることができた。そして今は普通の生活に戻り、もうすぐ妻と楽しい食事に出かけようとしている」
と。
彼の百科事典読破と並行して進められた『子作り大作戦』も見事成功し、彼等夫婦のもとにはジャスパー君という息子さんが授かったのだそうです。一人の人間の行ったこの無謀極まりない、しかし壮大な挑戦に、改めて惜しみない賛辞を最後に贈りたいと思います。