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紙の本

日本の動物はいつどこからきたのか 動物地理学の挑戦 (岩波科学ライブラリー)

著者 京都大学総合博物館 (編)

島国である日本の動物たちは、さまざまな地理的制約や気候変動の影響を受けなたら多様に進化してきた。ヘビ・カエルからオオカミまで、日本に特有の動物が分布してきた過程を追い、地...

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日本の動物はいつどこからきたのか 動物地理学の挑戦 (岩波科学ライブラリー)

税込 1,320 12pt

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商品説明

島国である日本の動物たちは、さまざまな地理的制約や気候変動の影響を受けなたら多様に進化してきた。ヘビ・カエルからオオカミまで、日本に特有の動物が分布してきた過程を追い、地域ごとの多様性を生み出した謎を解明する。【「TRC MARC」の商品解説】

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紙の本

学問の可能性

2010/04/26 19:01

6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:想井兼人 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 チャールズ・ダーウィンは、ビーグル号による地球航海において観察した各地の動物相や植物相の相違を地質変動と結びつけ、自然選択説つまるところの進化論を導き出した(レベッカ・ステフォフ著、西田美緒子訳『ダーウィン』2007年)。ダーウィンの進化論は動植物の観察のみならず、地質情報を念頭に置いて組み立てられたものだった。その方法論は動物地理学に受け継がれているように感じる。

 動物地理学は、動物の分布がいかに作り上げられてきたかを追求する学問である。追求の足掛かりは現在の動物分布の地道なフィールドワークによる観察から始まる。その結果として明確となった分かりやすい例をいくつかあげておこう。クマの場合、本州以南にはツキノワグマが分布して、北海道にはヒグマが生息する。ニホンザルの北限も下北半島止まりである。さらにハブが九州以北には認められない点は周知のことだろう。ここまではダーウィンの手法とおおむね共通する。しかし、現代の動物地理学の学術的手法はここからさらに一歩も二歩も前進している。

 現代の動物地理学は肉眼観察による分布論の抽出に加えて遺伝子の分析も実施する。ニホンザルは下北半島が北限である。しかし、ミトコンドリア遺伝子の研究により、本州でも岡山県と兵庫県あたりで東西差が認められることが判明しているという。その背景については、日本列島への移入時期の差が考察されているとのこと。ニホンザルは40~50万年前に大陸から朝鮮半島経由で日本列島へと移入してきたらしいが、その移入は複数期に及ぶ。その移入時期の差がミトコンドリア遺伝子に反映しているというのだ。さらに遺伝子から見た同様の地域差はニホンジカにも窺えるらしい。このことはフィールドワークにおける肉眼観察だけでは追求できない成果として興味深い。
 
 また、動物地理学は地質変化の歴史を追求する糸口をも提供する。伊豆半島は島が北上して本州に衝突して形成されたことが、現在では考えられている。このことを動物地理学的手法からもアプローチできると示した事例がある。北海道から九州までの日本列島にはニホントカゲ1種が分布するとされてきたが、伊豆半島の集団は他地域と遺伝的にまったく異なることが明らかになったという。さらに、伊豆半島の一群は本州よりも伊豆諸島のオカダトカゲに近いらしい。このことは、フィリピン海プレートがユーラシアプレートの下に沈み込んでいく過程で伊豆諸島が北上し、ユーラシアプレートの下に沈み込めなかった大きな山塊が本州に衝突して伊豆半島を形成したとする地質的考察を補強する重要な研究成果と言えよう。

 上記のように動物の分布の背景を追求する動物地理学は、動物を足で追い、さらに遺伝子の分析や地質学の考察など多角的視野から分布の成立を明確にしてきた。無論、化石を対象とする古生物学や地史学も考慮に入れる。学際的研究の推進を地で行くような学問と言えよう。ただ、多角的な追及により動物分布の変化が明らかになるほど人間の愚かさが浮き彫りになることもある。しかし、人間の愚かさを受け止めて、そのことを社会に訴えかけ、問題を是正することもまた動物地理学に期待される。

 カミツキガメやブラックバスの増殖により日本固有の生物が危機的状況にあることは、現代では多くの日本人が理解していることと思う。これは、ペットや釣りという嗜好のために日本に持ち込まれ、さらに人間の都合により拡散された結果の危機である。生態系の危機的状況を抽出してその形成過程を描き出し、さらに問題提起を行って社会に訴えることも動物地理学に期待されている。

 しかし、沖縄島や奄美大島におけるマングースの問題はそう簡単には片付けられない。マングースはハブの駆除を目的として人為的に放たれた。血清治療の発達までハブは噛まれたら助からないと言われるほどの存在だった。その恐怖からの解放を願い、必死の施策としてマングースに頼ることになった。マングースは人間の思惑通りには働かず、固有の小動物の捕食者となってしまった。だからと言って、マングースを自然に放したことをハブの脅威を感じない側が声高に叫び責めることは許されない。地誌的背景を咀嚼して、事情ごとの対応を行うことも動物地理学者には期待されると考える。

 動物地理学は単に動物の分布を示すのみならず、その成り立ちを追求する点に重要性が見出せる。その手法は多岐に及び、他の学問への影響も大きい。また、現在の我々にも戒めを与える。動物の分布は簡単に確立されたものではない。長い年月、様々な自然環境に適応した結果としてできあがったもので、弱肉強食の微妙なバランスがその産物と言えよう。そのバランスの崩壊は簡単で、ほんの少し手を加えるだけで取り返しのつかないことになる。エコが叫ばれる中、動物地理学の果たす役割は大きいと考える。本書はその第一歩としての役割を果たすものと評価できる。

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紙の本

博物館はこんなこともやっている。各論は面白いが、まとまりはいまひとつ

2007/04/12 17:35

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:銀の皿 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 日本に分布する動物がどのような進化、移動をしてきたのかを具体的に説明する「動物地理学」。
 爬虫類に昆虫、哺乳類と、多数の事例が載っている。地質学的にも明らかになってきた「伊豆半島は北上してきた島々が本州に接触してできた」ということを裏付けるような、伊豆半島に特有な動物種の話など、個々の事例はそれぞれに興味深い。割り当てられたページ数が数頁づつしかないので詳しいことがあまりわからず、「日本の動物はいつどこからきたのか」という表題につながる大きなイメージはあまり見えてこないのが少し残念である。
 本書の「大前提」についても、もう少し説明が欲しかった。例えば表紙には「世界でもユニークな日本の動物たち」とある。第一章の書き出しにも「日本だけにしかいない日本固有種といわれるものの占める割合が高い」とある。そのユニークな固有種のできかたの研究をまとめた、ということなのだろう。しかし、どのようなところがユニークなのか?固有種の割合が高いとなぜいえるのか?研究者たちのあいだでは当然の共通理解なのかもしれないが、一般読者にはそこのスタート地点をもう少し説明した方がよかったと思う。世界での固有種の比率(ガラパゴスではいくらとか、同じ島国のイギリスでは、とか)などが示されれば納得しやすい。
 固有種は世界中に存在するはずである。「日本の特殊性」を強調して書く必要があったかどうか。そのあたりが伝わってこない。世界中の動物の多様性が広がっていった過程と同じように、日本でもこのように種が広がっていたことの研究。そういうまとめかたでも良かったのではないだろうか。少々ひねくれた(うがった)感想ではあるが「こういうまとめ方でないと予算がとれない」のかという事情までかんぐってしまった。
 編者が「京都大学総合博物館」である。博物館ではこういう研究をしている、ということがわかるという点では興味深い一冊であった。こういう仕事は地道に、広く長く続けなくては成果が見えにくい分野だとおもう。安易なまとめ方に走らず、大きな視野での知見を一般に広めて欲しい。

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2010/06/09 21:55

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2013/09/22 08:54

投稿元:ブクログ

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2015/01/29 12:27

投稿元:ブクログ

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