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名門高校人脈 (光文社新書)
著者 鈴木 隆祐 (著)
今や旧来の大学閥は崩壊、よりつながりの濃い高校閥が浮上してきた。歴史と伝統、高い進学実績を誇る全国の名門約300校を厳選。校風、難関大学の合格実績、輩出した著名人約170...
名門高校人脈 (光文社新書)
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商品説明
今や旧来の大学閥は崩壊、よりつながりの濃い高校閥が浮上してきた。歴史と伝統、高い進学実績を誇る全国の名門約300校を厳選。校風、難関大学の合格実績、輩出した著名人約1700人を取り上げ、高校の魅力・実力を探る。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
鈴木 隆祐
- 略歴
- 〈鈴木隆祐〉1966年長野県生まれ。法政大学文学部日本文学科在学中より、雑誌の編集、制作、著述を手がける。著書に「「通販」だけがなぜ伸びる」など。
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せっかくのいい企画なのに...
2005/09/19 09:03
14人中、13人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:塩津計 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「どこの大学を出たかよりも、どこの高校を出たかを知る方が、その人の人となりを知ることができるのではないだろうか」という設問は的を得ていると思う。とくに東京大学や早稲田、慶應みたいな大きな大学になると、「大学のカラー」なるものに染まるということは、実はあんまりないのである。「青春」とは高校時代であり、どこの高校で学び育ったかで、その人物の人格は、実はかなり決まってしまう。こういう折角のよい視点、視角で企画された本書なのに、非常に残念な仕上がりになっている。なぜ残念なのか。それは本書がカバーしている高校OBの調査対象が、非常に片手落ちだからだ。一言で言えば、本書がカバーしているOBなるものの範囲は政治家と作家・芸能人、しかもバラエティ系が多く、企業人は例えていうなら月刊プレジデントや財界に出てくるような相談役クラスのみで会長、社長クラスはほとんどカバーされていない。また日本のエリートといえば官僚であり、大学教授であるのに、この官界、学会のカバーもほとんどゼロ。例えば黒木香なる腋毛ポルノ女優が女子学院出身だなんていうどうでもいいことはきちんと調べてあっても、武藤敏郎日本銀行副総裁(元財務省事務次官)が開成高校OBだということは出ていない。また、昨今の公立進学高校つぶしの嵐のあおりでウソから出たまことのごとく進学校化してしまった中高一貫校が、あたかも昔からの名門進学校であったかのように位置づけられているのも気になる。例えば国立市にある桐朋学園なんて昭和40年代までは「金持ちの馬鹿が行く学校」と蔑まれて見られていた。嵐山光三郎が卒業した当時なんて金さえ払えば誰でも入れたポンポン中学だったのだ。そのことに一切触れられていない。私が滑り止めで受けた大久保にある海城高校も昭和50年代初めには東大や一橋には毎年ひとり合格者を出すか出さないか程度の情けない学校だったのに、いまや東大には毎年40名以上、一橋には10名以上を出す堂々たる進学校に変身している。このあたりがきちんと触れられていない。まあ、著者の調査能力はそうとういい加減で落ちると断定せざるをえない。それに新書にそれを求めるのは無理なんだろうが人名索引がついていないのも非常に不便。繰り返すがせっかくのいい企画だっただけに大変惜しまれる仕上がりである。それにしても東京都が推し進め、全国の地方自治体が推進した公立の進学校潰しが、昨今の中高一貫校の地位の上昇を、凄まじいばかりにもたらしているのに改めて驚かざるをえない。駒場東邦、聖光、海城、巣鴨といった学校は、いまや押しも押されぬ堂々たる名門進学校になっているが、これは東京都立日比谷高校、戸山高校、西高校、冨士高校、新宿高校、小石川高校、千葉県立千葉高校、神奈川県立湘南高校、埼玉県立浦和高校の急速なる没落の結果でもあるということを、もう少しはっきりと書いて欲しかった。かつて私立中学なんて「金持ちの馬鹿が行く学校」で頭のいい優秀な子供達は、みんな「只の学校」である公立の進学校を経て国立名門大学を目指したものだった。これを「東大の生徒の親の年収は私立大学の親の年収よりも高い」云々という怪しげな論理が発端となって東京都の教育委員会(小尾トラオが委員長)が旗振り役になって徹底的に潰した。公立が出来ない坊主のいく学校に成り下がり、荒れまくれば、お金をもっている家庭は公立から逃げ出し私立に走る。こうしていつの間にか、日本では良い教育を受けるには非常にお金がかかるようになってしまった。教育の階層化が進んだのは左翼の馬鹿ドモが公立進学高校を潰したからなのだということをほとんど誰も指摘しないことに私はほとんど恐怖を覚え慄然としている。
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中途半端
2006/01/10 20:19
10人中、10人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:GTO - この投稿者のレビュー一覧を見る
「歴史と伝統、高い進学実績を誇る全国の名門約300校を厳選。校風、難関大学の合格実績、輩出した著名人約1700人を取り上げ、高校の魅力・実力を探る」とあるが、日本に300校も名門高校があるとは思えない。せいぜい100〜150校である。さらに言えば、名門校と(進学)有名校とは違う。私の感覚では、「歴史と伝統」を謳うならば創立から80年は経過していないといけないだろう。少なくとも現時点(2005年)では、戦後創立の高校は新設校であって、伝統のある名門校ではない。
300校も選んだのは、300校の卒業生が購入してくれるのではないかという期待に基づく販売戦略ゆえかもしれない。しかし、それが失敗である。取り上げた著名人は約1700人。これでは1校あたり6人程度、少なすぎる。とりあげられた300校の卒業生はいったんこの本を手に取ったかもしれないが、母校のページを覗いて物足りなさを感じたはずである。名門校の卒業生であれば、母校の輩出した有名人を何人かすでに知っている。この本を買う気になるとすれば、母校のページに自分が知らなかった有名卒業生が何人か載っていたり、人脈という言えるような(過去から現在に続く)層の厚さを感じさせてくれた時である。となれば、扱う高校を150校以下、取り上げる有名人を5000人以上にすべきだったと思う。もう一度企画を練り直して、だれかが再挑戦してほしい。
また、『むかし〈都立高校〉があった』(奥武則)も併読されることをお勧めします。庄司薫が『赤頭巾ちゃん気をつけて』で書いていたように、「でも、それにしてもかつての日比谷高校ほど、あんなにもいやったらしくキザで、鼻持ちならぬほどカッコよく気取っていた高等学校はなかったのだよ。そしてこれだけは確かだけれど、ああいう学校はつぶすのは簡単だけれど、これをまたつくろうとしたってもう絶対にそれこそちょっとやそっとではできはしないんだよ。」というのが、実感できるでしょう。そして、東京都の公立進学校潰しが全国に波及し、現在の日本の惨状を招いている。ゆとり教育と学校群制度が日本を潰したと振り返られる時代がもうすぐ来るでしょう。
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楽しいエピソード集
2006/02/27 09:02
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ねっどたっしい - この投稿者のレビュー一覧を見る
意外な人が意外な高校で意外な交流があった。
意外な所に付箋紙をはさんでいったら30枚以上になってしまった。
野間宏の「わけのわからない」文章を森繁がガリ版で冊子にしていたなんてスゴイ!
もっと面白い話はたくさんあるでしょうから、改訂版も期待します。
残念なことに人名索引がない。索引があれば10倍楽しめただろうに。改訂版では是非。