紙の本
想うゆえの若く悲しく優しい、それでいてどこかほんわかした恋模様
2008/05/23 17:24
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:テオ・カロア - この投稿者のレビュー一覧を見る
アニメ化も決まった『とらドラ!』の作者、竹宮ゆゆこのデビュー作です。
全二巻(いまのところ)の第二巻。
とりあえずこれで完結です。
一巻のラスト、驚きのひと言で続いたわけですが
それに伴う混乱と行き違いと揺れる心が描かれます。
一巻に引き続きヒロインの松澤小巻と相馬広香、そして主人公である田村雪貞が出てくるのですが、
相変わらず松澤は実は考えているのに言葉に出さないから不思議な子で、
相変わらず相馬はプライドとそれゆえの弱さを秘めているため頑なな子で、
雪貞は相変わらずの暴走バカです。
でも、愛すべき暴走バカ。
恋愛モノでは優柔不断な主人公が嫌味になりがちですが、彼はとても好感が持てる。応援したくなる。
今回も突っ走りますが、たとえ暴走しまくったとしても、最後は彼なりに考えに考えた末、しっかり答えを出しています。
三角関係の話だというのに、2つの頂点である筈のヒロインふたりが最後まで顔を会わせないというのも何気に凄い。
大抵のラブコメがこの直接対決で話を盛り上げようとするのに対して、それをあえて外してきて、それでいて盛り上がってるんですよね。
(まあこの話に直接対決は似合いませんが)
全二巻という長いような短いような長さですが、お話としてキッチリ終わっています。
作者さんもお望みの終わり方だったようで何より。
続編は無くてもいいかな。というか無い方がいいかな。
この後は読者が目一杯想像しましょう。
読後感も良い、とてもいい作品でした。
ライトノベルを普段読まない方も、こんな作品を試してみてはいかがでしょうか。
おすすめです。
紙の本
完結・・?
2021/03/31 08:35
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:fks - この投稿者のレビュー一覧を見る
めちゃくちゃ面白いです。ストーリー構成もしっかりしていて読みやすいです。人物描写も現実的かつ生々しいですがそこがいいです。ただラストが中途半端な感じがしています。ぜひ続編を描いてほしい
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一巻の最後で突如として送られてきた手紙から始まる物語。
二兎を追うことは出来なくて、苦しむ少年が出す答え。
知らなかったものを知って、鮮やかに生まれ変わる想い。
終わり方も個人的には好き。是非とも続きを書いてほしい。
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クールなツンドラ系・相馬広香と主人公のお話。これも車内で読んだけど、やはり一気に読破してしまった。まさか彼女にこんな経緯が・・・と思いつつ、感動にちょっぴり泣きそうになったいい作品。後日談の3巻とかあったら絶対買う!w
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超展開なのにおもしろいからこまる。山月記の李徴よろしく大悶絶な展開に発狂して家を飛び出しそうになった。
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松澤小巻。進路調査票の志望校欄に「故郷の星へ帰る」と書き続ける不思議少女。中学三年の夏、田村くんを魅了し翻弄し、その心をとらえたまま家庭の事情で遠方へ去る。相馬広香。孤高の美少女。でも少し寂しがりやの意地っ張り。高校一年の春、罵りあったり励まされたりした末、田村くんのファーストキスを奪う。そして奇しくもそのキスと同じ日、久しく音沙汰のなかった松澤から届いた一通のハガキが波乱を呼ぶ―。はたして三人の恋の行方は!?おかしくてちょっと切ない、あなたのツボにくるラブコメディー第2弾。
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これでおわり、なんですか。
まだ未読の「とらドラ!」よりこっちのほうが好きなんじゃないかなぁ。いや、ほんと。
最後の最後で自分はやっぱり松澤さんに肩入れ。
主人公がうざすぎるんですけど。
でもゆゆさんの書くツンデレは好きなので、とらどらもよんでみようかなぁ。
青臭い話だけでおおもしろかった。
でも登場人物が空回りしすぎてていらいらさせられたので星三つ。
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大切だからこそ、踏み出せない一歩。
優しさと残酷さは紙一重。
登場人物の、まっすぐなひたむきさが眩しい。
戸惑って、転んで、それから立ち上がるのは、とても大変なこと。
でも、だから。
迷いながらもひた走る登場人物に、頑張ろう、と自分も思える。
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1,2巻まとめて読了。
ファンタジーでもなくSFでもなく突飛な設定があるわけでもない地味な学園ラブコメ。地味ゆえのじわじわ来るおもしろさがある作品。
地味ではあるがヒロインの設定は重めだったりするのだけれど、その重さをあまり引きずらないのは心情的に楽。
例のごとく男の主人公は煮え切らないタイプで、読んでる途中でもいろいろツッコミを入れたくなる事が多々w
それでも変にひねくれてなくまっすぐなところは好印象。
全二巻で終了とのだけれどこの三人の物語はまだまだこれからって感じで少しもったいなく思う。
可能であるならば小さいエピソードをいくつかまとめた後日談的な外伝が出てくれるとうれしいかな。
巻末の高浦兄妹もいいキャラなのでこのキャラのエピソードももっと読みたかったな。
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“「……ああ……もう……っ」
無人の教室に座り込み、頭を抱えて低くうめいた。薄暗い静かな空間で、次第に見えてくるのは己のずるさの輪郭。
俺はつまり、色々なことが「わからない」というのを盾にして、松澤には相馬のことを言えないし、相馬には松澤のことを言えないのだ。
いや……言わない、のだ。
「でも……だって!」
これはもしや、世間的には叱責される態度ではないだろうか。そして、
「だって……わかんないんだから、仕方ない、じゃないか……っ」
――俗に、二股、と呼ばれたりするのでは、ないだろうか。”
これもひとつの終わり方。
高浦がいい味出してる。
伊欧が可愛い。
“今ならまだ、きっと間に合う。
間に合うように走ってみせる。
まださよならじゃない。まだそのときじゃない。
奥歯を噛み締めた。顎がガクッと音を立てた。全身の骨がバラバラになりそうだった。でも限界を突破したこのスピードで、俺は走らなければならないんだ。そしてあいつに文句を言わなければいけない。絶対に、言わなければいけないんだ!
もう飲み込まない、二度と逃げない!だっておまえ……おまえなあ!普通お守りってもんは開けたりしたらいけないんだよっ!あんなところにあんなこと書いてたって、わかるわけないだろ罰当たり電波うさぎっ!こんなふうに全力でもってあいつを罵ってやらなくてはいけないんだ!一人で勝手に思い込んで、一人で勝手に帰っていくあのグズ助に、「忘れるわけないだろこの俺が」と言ってやらなくてはいけないんだ!
永遠に会えなくなる前に――”
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奇妙な女の子2人との二股ラブコメ2冊目。
1作目では後先考えずに行動する馬鹿だったのに、
2作目では、問題が目の前に下りてくるまで何の行動もできないバカに成り下がってしまって、かなり残念な展開でした。
かなり単純に早い者勝ちだけれども、私は松澤さん派だったもので、
主人公の態度にはイラつくことしきり。
三角関係とかが基本苦手な人間は、この作家さんは読めなさそうです。
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ストーリーがラノベ的にありきたり
といえばそうだが、だからこそ、
典型的にいいラブコメに収まっている。
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主人公の行動が意味不明すぎて途中読んでいていらいらしてしまった。
しかし、お守りの中身に気付いた後からがありがちながらも個人的には好きな展開だったので落ちは良かったと思う。
相馬は良い子だな・・・
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相馬とキスをした日に届いた松澤からの手紙。
揺れる田村、どっちに転ぶのか、どっちにも転ばないのか!!
というわけで、田村くんシリーズかこれで終了です。
主人公なりヒロインの描写が増えるともっと感情移入しやすかったのかな。
でも文章は面白い。爽快に読めて、しかも笑える。
さすが竹宮さん!!
これがとらドラの前だと考えると、
この作品をもっともっと丁寧に書いたのがとらドラなのかな。
とらドラ好きなら読んで損はない・・・かもしれない(笑)
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2巻で終わってしまいましたけど、まとめ方mこ個人的にはとても良かった。 この人の作品は、機会があれば読んでみたいなと思ったきっかけの作品でもある。