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- カテゴリ:中学生 高校生 一般
- 発行年月:2005.9
- 出版社: 集英社
- レーベル: 集英社スーパーダッシュ文庫
- サイズ:15cm/290p
- 利用対象:中学生 高校生 一般
- ISBN:4-08-630257-8
戦う司書と恋する爆弾 (集英社スーパーダッシュ文庫)
戦う司書と恋する爆弾 BOOK1
【合本版】戦う司書シリーズ
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紙の本 |
セット商品 |
戦う司書シリーズ (集英社スーパーダッシュ文庫) 全10巻完結セット
- 税込価格:6,503円(59pt)
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紙の本
本という記憶のかけらに魅せられてみる
2009/10/29 23:04
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:空蝉 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ちょっと詳しい人なら「残留思念」なんてコトバを聞いたことがあるだろう。その名の通り、人の強い思いがその場その物に残り留まることだ。そして多くSFやオカルト・ホラーやファンタジーの世界では、その思念の主がその場に居らずともメッセージを伝達できるための手段であったり、怨みつらみを強く抱きつつその場で死んだ主のダイイングメッセージであったりとその場その時にあわせて作中で使い分けられていく。
またいっぽう「記憶のカケラ」なんてロマンチック?な言い方もする。そもそも記憶なんていうのは形にすることは出来ないし、ましてやカケラ・・・のもととなる固形物すら存在しないのだが、それでも人は何とか形にして相手に伝えよう、残そうと努力し記録装置・記録媒体を作り出してきた。
ただし。これらはみな「記録させる」ものであり、「記憶する」ものではない。その生き様やその思いを誰かが見て聞いて感じてそれを写し録る作業、つまり第三者が見た「一部もしくは一面」を編集したものが記録媒体である。 記録は、記録するたびにその人の「今の思い」に合わせて変化する。
所詮記録は不毛なもの。それでも少しでも正確な少しでも質の良いものをと人は絶えず努力してきたし、これからもそうだろう。
それほどまでに残したいと願うのだ、人間は。
誰かにこの思いを伝えたい、あの人にこの私を見て欲しい、真実を皆に知って欲しい・・・
人は一人では生きられないし、一人では淋しすぎる。
作中イラ・ミアが言うように一人で生きているように見えても必ず自分を見ている人がいる。その人に自分の生き様を知って欲しいと切に願う。
淋しくないように、愛されるように、会うことが出来なければなおさらのこと。
そして本書に登場するメディア=本は私がこうして読んでいる「記録媒体」ではない。登場する本人、視点となる主役そのものが死に、化石となり、本となったものである。
ありえない夢のような記憶装置=本を手にした殺人爆弾人間の少年が、本の中の少女に恋をしたことから物語は始まる。
劇中劇というか、その少女(姫様)の物語自体はさほど真新しいものではない。文章も簡単だしするする~っと読んでしまえる作品ではある。
ただこうした「本」の設定と全体の運びと盛り上がりはなかなかのもの。
本をこよなく愛する私としては、こうした世界観に触れられたことだけでも読む価値があったと思う。シリーズ化しているとのこと、なかなか楽しみだ。
紙の本
ライトノベルは紙に書いたエロゲ
2007/01/03 09:03
5人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ツンデレ!ツンデレ! - この投稿者のレビュー一覧を見る
安易な萌え文化が蔓延するラノベ業界
その中でひときわ輝く、この物語
キャラは全てにおいて人間くさく
空想の世界にて、その存在感はリアルを超える
今のラノベ業界にて、小説であると呼ぶ、呼べる物があるとしたらこれだろう
その、重厚な物語はライトを超えつつある
「ラノベは紙に書いたエロゲ」
この言葉に真っ向から対抗し、打ち破るだけの力を秘めた素晴らしい物語
そう、戦う司書の物語
読んで、後悔はしない
後悔はしないどころではない、貴方が抱いていたライトノベルと言うものに対する見方、それを大きく変えてしまうだろう
この物語にはそれだけの力がある
紙の本
あなたの過去に恋してる
2006/05/01 08:32
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る
人は一生に一冊の本を書くことができる、なんていうけれど、この物語の世界では、その生涯が余すところなく一冊の「本」になってしまう。そしてその「本」は何故か地中から発掘され、図書館に収蔵される。これは、そんな「本」を管理する司書の物語。
第一作目である本作は、この司書たちに何故か対立する教団によって全ての記憶を消され人間爆弾にされた少年と数百年前に大量虐殺犯として処刑された少女の「本」の出会いのお話です。少年は「本」を読むことによって恋に落ち、少女はその能力である未来視によって恋に落ちる。一方はすでにこの世から消えてしまっているにもかかわらず、不思議に共に生きているかのような感を抱かせます。
本筋であると思われる教団と司書の戦いには本来無関係なこの出会いが、いかに物語を収束させるのか…
若干、導入部が冗長な感があり、読みづらいかも知れませんが、一度流れに乗ってしまえば、すんなりと読めると思います。