紙の本
被害者の視点から見る裁判官の無能
2005/12/08 18:37
7人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:LYUTA - この投稿者のレビュー一覧を見る
エリートの世界から一歩も出ない裁判官は世間を知らず、民衆の心も知らず、ただ裁判の数をこなして自分の出世を急ぐだけ。そこには正義感も使命感も無い。そうした裁判官の現実を世に知らしめるという意味で、本書はたいへん価値がある。
ただ一点疑問なのは、そうした裁判の実態に疑問を投げかけながらも、真実を追求する精神のない裁判官によって「死刑」が宣告されることの不条理について、その矛盾をまったく突いていないばかりか、死刑制度を積極的に肯定しているようなニュアンスさえ本書から感じられる点だ。また、裁判や刑罰の立脚点に関して、社会的正義よりも「被害者感情」に大きなウェイトを置きすぎている偏りも気になる。
鵜呑みにすることなく、より大きな視野をもって批評しつつ読むべき書であろう。
紙の本
裁判員制度の始まる前に必読!
2009/05/15 02:06
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:小市民 - この投稿者のレビュー一覧を見る
裁判官のイメージが一新!
良心と良識を持った権威者とのイメージが脆くも崩れてしまった。山口県光市の衝撃的な事件等を題材に著者の取材の熱が感じられる一冊である。
裁判員制度の功罪が議論をされている今、必読の一冊である。
この本を手に取ると、裁判員制度がなぜ導入されたかが理解できる。
一市民にとっては、縁遠い”裁判所”なるもものが如何に独裁化されているのかが理解できる。
メディア裁判の事例も挙げているが、言論の自由を守る議論に共感はするが、昨今のメディアの暴走にメスを入れていない事は少し残念。
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裁判官数 3266 一人に国民が3.8万
裁判官一人が抱えている訴訟件数は200−300件
司法試験合格率 3.42% 2004 合格者は最高裁司法研修所で1.5年司法研修。身分は国家公務員に準じ、給料あり。修習生の中から優秀な人間を裁判官としてリクルート 要件事実教育 エリート意識が高い「万能感」に捉われた裁判官たち 世間知らず。敷金をしらない。
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経営者もだけど、世の中で尊ばれる仕事の多くは重要な決断が業務上課されるものだ。そういう意味で裁判官は尊い仕事なのだろうが、現実それにふさわしい人材は少ないのでは。
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たしかに、そういう面はあるのかもしれないが、いい過ぎ…。
と、色々反論したくなる点の多い本である。
常識に照らして、おかしいと思われる裁判例を挙げて、日本の全ての裁判がそうであると言い切る形がどうも私は気に入らない。
高裁判例を批判しながら、その論拠として、だから最高裁判例は高裁とは逆にの判断を示した。という記述が見られるようだが、それは最終的に正しい裁判(と言う表現もおかしいけど)が行われたのであって、それならば日本の裁判システム自体は誤っていないではないか。
この本は、裁判システム全体なのではなくて、これまでにあった判決が常識に外れていると思われる例を集めた本なのだと思う。確かに、それは恐ろしいことである。
常識はずれな裁判官が存在することも事実なのでしょう、だけど、そこから全ての裁判官が常識はずれだと結論付けるようなこの本全体におけるテーマには異議を申し立てたい!!
そして、逆に警察官の捜査、取調べのもつ危険性についてはあまり触れられておらず、適正であったことを前提に話が進んでいることにも疑問を有した。
これまでの、おかしいんじゃないかこの判決!!という事件のダイジェスト解説と言う意味では面白い本でしたが、本当にこれらの事件の真相を追うのであれば一つ一つの事件の取り上げ方が浅いし…やっぱり、結論に異議アリ!な本でした。
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これを読むと、ああ裁判員制度って必要だなと思うんだけど、その反面、裁判員ですらこうなのに法に対してドシロートの一般市民に何が出来るよ?とも思う。
ただ、取材は緻密です。ノンフィクション作家の中では好きな作家さんです。
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2009/1/26読了。
純粋培養のため常識なし、事実認定力欠如、傲慢、前例主義。上級審判断を伺っているヒラメ裁判官。若い、従順な任官者。
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衝撃的でした。
裁判官は悪を被害者に代わって裁いてくれる正義の味方ではありませんでした。
法律を勉強してる学生は必読です。
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タイトル通りですが、こんな裁判官が沢山いるから現実とかけ離れた判決が出たり、裁判員制度が始まったりするのかと納得してしまう1冊です。
他所の国の話かと思いきや、日本の話なので驚きです。
裁判員をなる方を含め、まだ裁判員にならない方も一読して、現状を知っておくのもいいでしょう。
私個人としては、日本の司法はこんな人たちだけではないと信じています。
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途中までは良い本だったのですが…。
途中から、作者の思い込み炸裂の本になってます。
読む価値なしです。
読まれる方は、この一方的に書かれている箇所に注意しながら読み進めてくださいね。
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裁判官も人間。でも信頼を無くしてはお終いです。 裁判官は、法の世界に生きる人達であり、時々現実離れした支離滅裂な判決を出して、世間を驚かすことがあります。いくつかの事件の例を検証しながら、裁判官の世界の現状を紹介したのがこの本です。
この本の例が全ての裁判官に当てはまるとは思いませんが、裁判官が必ずしも正義の人ではなく、被告と同じ人間であるということは痛切に感じました。
昨年から始まった裁判員制度は賛否両論がありますが、これは世間の常識を裁判に反映させたいという意志の表れであり、そうしなければならないほど裁判官が世間離れしているということなのかなと思いました。
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著者は何を言いたいのだろう。
まえがきで「本書は単に裁判官を批判し、弾劾するためのものではないことを断っておきたい」と書いてあるが
まさにそのためのモノでしかない感じがする。
今までの多くの裁判例の中で、明らかにおかしい、社会的相当性に欠ける判決事例を多くだし、これでもか!という位に批判するが、「それは門田さんの主観でしょ!?」とつっこみを入れたくなる所が満載だった。
とはいえ、この本に紹介された事例も事実は事実として特に法曹界は考えていかなかえればいけない。裁判員制度をその一つとして導入されたのだろう。私は読了後「裁判官」の悲哀みたいなものを感じた。
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・ブックオフで100円だったのでタイトル買い。そしたら光市事件の門田隆将の本だった。
・日本の裁判官のあり方がいかにおかしくなっているかという事例を、これでもかこれでもかと裁判官の実名入りで挙げていく。かなり痛快ではあるのだけど、これだけとんでもない判決を下す裁判官の事がほとんど知られていないことに脅威を感じる。市民感覚その物で読んでるんだけど、ずれがすごすぎる。
・裁判員制度についてまだ自分のスタンスを決め切れてなくて、プロに任せておけばいいんじゃねえの?って気持ちもあった。けど子の実状を見ると、誰かが危機感を持って市民感覚を法廷に持ち込むべきとしたのは、自然な流れだなというのは良くわかった。制度自体の正否はまだ判断がつかないけど、こういう動きが出ることは評価するべきと思った。
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時代はみるみる変わっていくのだから、エリート意識みたいなものがいかに空しいものだとわかる日はそう遠い話ではなさそうだと。ボクは毎日ハンコを押す。薄いです。と指摘されれば赤い液体をタプタプに浸す。濃すぎやしませんか。と指摘されれば「ハハ。真っ赤だね。」と笑い飛ばす。冗談じゃないのはお互い様だ。ハンコの乱れは心の乱れ。ボクは怒っているのだ。ボクは乱れているのだ。キミにはわかるまい。乱れに乱れてキミには迷惑かけっぱなしだね。ごめん。またハンコがズレる。滲む。かすれる。誠意なく。人の大事な人生を欠落した市民感覚と正義感のなさでメチャクチャにしてしまって。。要は判例判例。相場相場。たくさんの方に読まれるといい。この本は。
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精神衛生上は読まない方がいい本。はらわた煮え繰り返る。事実認定は国民にっていう裁判員制度は官僚裁判官に任せない点でいい方向なんだな。