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- カテゴリ:一般
- 発行年月:2005.10
- 出版社: 新曜社
- サイズ:19cm/259p
- 利用対象:一般
- ISBN:4-7885-0966-0
紙の本
いま問いなおす「自己責任論」
著者 イラクから帰国された5人をサポートする会 (編),高遠 菜穂子 (ほか著)
イラク邦人拘束事件をめぐり沸き起こった「自己責任論」とは何だったのか? 法学・政治・メディア報道・思想など多角的な視点から、自己責任論を根底的に問い直す。2004年7月開...
いま問いなおす「自己責任論」
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商品説明
イラク邦人拘束事件をめぐり沸き起こった「自己責任論」とは何だったのか? 法学・政治・メディア報道・思想など多角的な視点から、自己責任論を根底的に問い直す。2004年7月開催のシンポジウムを書籍化。【「TRC MARC」の商品解説】
収録作品一覧
イラク「混乱」の責任を問われるのは誰か | 酒井啓子 著 | 20-39 |
---|---|---|
イラクで考えたこと | 相澤恭行 著 | 40-50 |
政府・与党が誘導した自己責任論 | 久保亨 著 | 51-60 |
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紙の本
韓国でも沸きあがった「自己責任論」の大合唱
2007/09/01 08:37
15人中、9人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:塩津計 - この投稿者のレビュー一覧を見る
この本を読んで欲しい。あの「お騒がせ三人組」の1人、高遠サンとそれを「サポート」する連中の、日本社会非難大合唱の本である。彼らは、外務省の制止を振り切って危険極まりないイラクに勝手に入り込み、イラクでゲリラに拉致されて、その「恥ずかしい映像」を世界中に発信された時、日本中から沸きあがった「自己責任論」が口惜しくて口惜しくて仕方ないらしい。彼ら曰く、「日本人の右傾化」「偏狭なナショナリズム、愛国心にからめとられた日本人の視野狭窄」が「自己責任論大合唱」につながった根本原因であるとし、こうした「嘆かわしい傾向」を早急に克服しなければ日本は何時までも「人道後進国」のっまであるかのうような議論を展開するのである。「まるで、拉致被害者と言う可愛そうな人たちに『自己責任』という罵声を浴びせるのは、心の狭い日本人だけ」とでもいいたげなんである。おいおい。さて、最近、韓国人のキリスト教団体が、布教のためと称してアフガニスタンに勝手に潜入し、タリバンにとっつかまった。リーダーは直ちに射殺され、ついで男性が射殺された。韓国政府がいろいろ手を回した結果、残された連中は無事解放されることが決まった。するとどうだろう。韓国社会で、日本と全く同じ「自己責任論」が沸きあがったのである。韓国人は「どうして政府の制止を無視して危険地帯に乗り込んでいった連中を税金を使って救ってやらねばならぬのか」「身勝手な連中の行動のツケを、どうして我々の税金で支払わねばならぬのか」と口々に叫び始めたのである。どうだね、諸君。まるで当時の日本と全く同じではないか!高遠らの主張とは裏腹に、政府の制止を無視して危険地域に勝手に潜入してゲリラに捕まった連中に対しては、それがどこの国の国民であろうとも「自己責任」「自業自得」と看做すのが、国際的な常識なんじゃないのか。だってそうだろう。政府の制止を無視するなら、捕まっても政府にだけは助けを求めないというなら、それはそれで筋は通っている。しかし、政府に我々の行動を制限する権利は無いなんて利いた風なことを抜かしておいて、いざ自分がゲリラ達に殺されそうになると「政府は我々を救い出す義務がある」なんて、そんな甘ったれた話が通るわけが無いじゃないか。どうも戦後、アメリカさまの庇護の下、ぬくぬくと平和だけを享受し、それがアメリカさまの偉大なる軍事力のおかげであることを忘れた連中の発想は、とんでもない迷路に迷い込んでしまっているようなのである。彼らの手前勝手な議論を支持する声は、国際社会にはほとんど存在しないということを、こんかいのアフガンでの韓国人拉致事件は、我々に教えてくれたように思えてならない。